文字起こしの解析を音声概要にしたもの
サマリー
千葉県市原市の地域活性化団体「のろし」は、地域との関わりが薄い若者を引きつける活動を行っています。成人式のトロッコ列車の貸し切りイベントや、若者向けの自習室を運営し、副業を通じて地域貢献を実現しています。また、「のろし」は外部人材を巻き込む取り組みを行い、「福業」の実践とその課題に取り組んでいます。これらの試みは、地域との関わり方やボランティアと仕事の境界を曖昧にする新たなアプローチを示しています。
地域活性化団体「のろし」の概要
今回はですね地域活性化のちょっとユニークなアプローチについて掘り下げていきたいなとはい千葉県の石原市で活動している
ノロシという若者中心の団体なんですがえーノロシ代表の峯川大さんという方へのインタビュー記録がありましてこれをもとに彼らの活動の核心に迫っていこうと思います
なるほど面白そうですねこれ何が面白いかというとですねメンバーの多くが石原市外から参加している点
あーそこをまず特徴的ですよねしかも代表の方自身もえっと埼玉から通ってらっしゃる
えーそうらしいですねそしてもう一つ副業あの幸福の副に仕事の業って書くんです
副業副業じゃなくてそうなんですこの独自のコンセプト
今回はこのノロシがどうやって地域に直接的な縁がないような若い人たちを引きつけてで活動を続けていられるのか
そのなんていうか秘訣とあと彼らが直面している課題ですねこれを明らかにしていきたいなと
まさにその地域外からの参加と副業この2つが今日のキーワードになりそうですね
普通地域活動ってまあ地元愛とかそういうのが原動力になりがちですけど
そうですよねここはちょっと違う視点が見えてきそうですね
ですよねでは早速そのノロシの世界ちょっと覗いてみましょうか
はいえーとまず基本情報としてノロシは千葉県石原市を拠点にしている地域活性化団体です
ふむふむ
でメンバーは主に40歳以下社会人の方とか大学生あと高校生もいるみたいですね
結構若いんですね
ええだいたい30人から40人くらいの規模感でそしてさっきも話に出ましたけど東京とか神奈川あるいは千葉県内の他の市町村から
つまり石原市外から参加している人が多いこれがまあ一番大きな特徴かもしれません
ユニークな活動とその意義
埼玉から通う代表の方をすっとうに皆さん普段はね本業とか学業があるわけですもんね
そうなんです
そうすると活動はやっぱり週末がメインになるんですか
主に週末ですね月にまあ1回か2回市原に実際に集まって活動しているということです
いやーそれだけでも結構な熱量ですよね具体的にはどんな活動をされてるんでしょう
主な活動としてインタビューで上がっていたのが大きく2つですね
はい
一つが市原二十歳トロッコ
二十歳トロッコ
ええこれは市原市内を走っているローカル線の小見舘鉄道っていうのがあるんですが
ああ聞いたことあります
その観光用のトロッコ列車これを貸し切ってですね
二十歳の門でつまり成人のお祝いをなんと列車の中でするという
ええ電車の中で成人式それはなんかすごく記憶に残りそうですね
ユニークですよねこれを毎年春に開催しているそうです
なるほどそれが一つもう一つは
もう一つは市原市役所からの委託事業でもあるんですが理想の自習室というのを運営しています
理想の自習室
はい駅前の複合商業施設の一角にですね若者の活動拠点みたいなスペースを設けて
週に2回火曜日と金曜日の夕方に開けているそうです
中高生とか大学生が集まって転教したりあるいは交流したりできるような場所
なるほど単に勉強するだけじゃなくて交流の場でもあると
そうですね地域の若者たちのなんていうか居場所づくりという側面が大きいようです
いや面白い活動ですよね
でもそもそもなんで市原市で代表の峯川さんは埼玉の方なのに
その始まりが気になりますね
そこがまた興味深いところでして
峯川さんが大学生の頃に世田谷区にあったNPO法人で共存の森ネットワークというところの活動に参加したのが
そもそものきっかけだそうです
世田谷のNPO
そのNPOの関東拠点がですね偶然にも市原市にあったと
え偶然だったんですね
そうなんですそれでそのNPOがまあ事情があって市原での活動を終えることになった時にですね
ああ終わっちゃうことに
峯川さんはそこで生まれた地域の人たちとの関係性これがなくなっちゃうのはもったいないとそう感じたそうなんです
なるほど繋がりが
それで新たにのろしを自分で立ち上げようと決めた
前のNPOの活動内容をそのまま引き継いだというわけではないらしいんですが
でもそこで培われた地域との繋がりをすごく大事にして
それをベースに今はさらに新しい関係性を広げながら活動を続けている
まあそういう経緯のようです
人との繋がりを大切にしたいというのが原点にあるんですね
そういうことですね
そしてその活動を支える考え方が先ほど出た副業
幸福の副に仕事の業
この言葉すごく引っかかりますね
どういう意味合いなんでしょうか
これがですね
のろしの活動を理解する上で非常に重要なコンセプトと言えますね
インタビューで峯川さんが特に強調していたのは
メンバー自身のやりたいこととか興味関心
自分のやりたい
それと地域の課題とか地域が求めていることニーズですね
これをうまく結びつけて活動をデザインしていくという考え方なんです
なるほど
だからいわゆる副業みたいに収入が第一目的というわけでもない
かといって完全にボランティアみたいに自己犠牲的な奉仕がメインというわけでもない
自分のやりたいと地域のやってほしいをマッチングさせるイメージですかね
まさにそういうことです
そしてその活動を通じてメンバー自身の人生とか暮らしが豊かになること
つまり幸福につながることをすごく重視している
だから副業
なるほどだから幸福の副
地域貢献というのは結果としてついてくるというようなイメージでしょうか
あくまで守護は自分にあるという点が多分ポイントだと思いますね
なるほどな地域のためだけを前面に出しすぎると時にプレッシャーになったり
長続きしなかったりってこともありますもんね
そうなんですよね
自分のためにもなるんだっていう感覚がすごく大事なのかもしれないですね
まさにそうだと思います
その副業っていう考え方がメンバーにとっていかにリアルなものかっていうのを示すエピソードがインタビューの中であったんです
どんなエピソードですか
コロナ禍で活動が数ヶ月ストップしてしまった時期があったそうなんですね
ありましたねそういう時期
で久しぶりに石原にみんなで集まれた時があったそうです
その時にあるメンバーの方がやっぱりこの活動がないと寂しいと石原に来れないと心細いしこの活動の大切さを改めて感じたっていう風に話されたそうなんです
うわぁそれはなんかジーンときますね
活動がもう生活の一部になってるっていう証拠ですよね
義務感じゃなくて本当に自分のウェルビーングに関わってるみたいな
そういう感じですよね
峯川さん自身もそれを聞いてメンバーにとってこれはなくてはならないものになってるんだなってすごく嬉しく感じたとおっしゃってました
いやそれは嬉しいでしょうね
単なる週末のイベント参加っていう意識じゃなくて自分の人生を豊かにする副業として捉えられているからこその言葉なのかなと
そういう魅力があるからこそ市街からも人が集まってくるんでしょうね
メンバーは具体的にはどんな方が多いんですか
年齢層とか中心になってるのはやっぱり20代30代の社会人の方々ですね
ただ最近は高校生とか大学生も増えてきているとのことです
参加資格としては40歳以下であれば特に何か専門的なスキルとかそういうのは問わないとかなりオープンな姿勢ですね
で面白いのがそのメンバー集めの方法知り合いの紹介とかじゃなくてほとんどがアクティボっていうボランティア募集サイト経由だそうですね
そうなんですそこもユニークな点で
それだと本当に初対面同士でチームを組むみたいな感じになるわけですよね
そうですねだから峰川さんもおっしゃってましたがメンバー間の関係構築っていう点では初期の難しさみたいなものはやっぱりあると
まあそうですよね
でも一般法で月に1,2回こうやって伊原に来て一緒に活動する中でむしろマニ地域の人たちが入ってくれることで自然とメンバー同士の繋がりが深まっていくそういう面もあると感じているようです
なるほど共通の目的と体験があってそこに地域の人との関わりも生まれると
それが関係性を育んでいくということなんでしょうね
活動の仕方もかなり柔軟みたいですね平日は基本的に動かず週末だけでちゃんと完結できるように配慮されているとか
そうですね本業とか学業を最優先して負担にならない範囲でというのが基本スタンスのようです
続けやすさという点ではすごく大事な配慮だと思います
ただですね最近興味深い変化も起きているみたいなんです
変化ですか
はい最初は週末ボランティアっていう形で参加してた人がだんだん地域との繋がりが深まる中でそれを活用して週末に優勝でつまりちゃんとお金をもらって働く副業を始めるケースが出てきている
おおすごいボランティアからまさに副業へ
そうなんですさらに中には埼玉から市原にも移住してしまって
え移住まで
それで自分で新しい仕事を市原で立ち上げたっていうメンバーもいらっしゃるそうです
それはすごい展開ですねボランティアから関わり始めたことが本格的な仕事とか生活そのものに発展していくケースもあるんですねまさに副業が形になってる
そうですね設立から8年ほど経つ中で囲まり方がすごく多様化して深まってきているこれはのろしっていうモデルが単なる一家制のボランティア活動ではない何か新しい可能性を示しているのかもしれないですね
課題と今後の展望
いやそれは希望が持てますねでもそうやって活動が多様化したり活発化してくると当然課題も出てくるんじゃないかと思うんですがそのあたりインタビューでは何か語られていましたか
はいやはり課題もあって大きく2つ語られていましたねふむ一つは先ほども少し触れたメンバー募集の方法についてです
アクティボでしたっけええ現状アクティボに頼っている部分が大きいんですがボランティア募集サイトであるがゆえにどうしてもこう単発参加を希望する方も多くなりがちだと
あーなるほどちょっと関わってみたいみたいなそうです一方でのろしが手がけているプロジェクトの中には例えば行政とか企業さんと連携するようなある程度のコミットメントとか継続性が求められる
まあ言ってみれば少し重めのプロジェクトもあるわけですそういうプロジェクトの担い手になってほしい層とサイト経由で集まってくる層のニーズが必ずしもマッチしないことがある
ここにちょっとジレンマを感じているということでしたねなるほどな ボランティアサイトの特性と団体の目指す活動内容との間にギャップが生まれることがあると
そしてもう一つの課題こちらの方がより深刻かもしれないんですが メンバー間の活動へのコミットメントとかあるいは活動に避ける時間の差ですね
あー時間の差 皆さん本業とか学業がありますから意欲はすごくあっても物理的にどうしても時間が取れないというメンバーもいるわけです
うーんそれはありますよね それがチームで何かプロジェクトを進めようとなったときにどうしても温度差みたいになってしまったり
あるいは単純に進行の遅れにつながったりすることがあると あーそれは多くのボランティア組織とか
NPOとかが抱える悩みかもしれませんね まさに普遍的な課題かもしれません
特にやりたい気持ちはあるんだけどできないっていう状況はどう対応したらいいのかすごく難しいですよね
攻めるわけにもいかないし そうなんです
峰川さんが特にこう難しい点として挙げていたのがまさにそこで サボっているわけではないから攻められない
でもチームとしてはなかなか進まない この状況への対応は本当にデリケートで難しいとおっしゃってましたね
なるほど そうした課題に対してノルシーでは何かこう対策みたいなものは考えているんでしょうか
はい 特に校舎のそのコミットメントの差に対しては最近かなり面白い試みを始めているようです
どんな試みですか
メンバーの意欲とか関わり方の希望に合わせてチーム編成を見直すことにしたそうなんです
具体的には入会時に2つのコースから希望を選んでもらう形にしたと
こうしわけですか それは面白い
えー 一つが副業ラボ
ラボ
はい 研究者のラボですね
これは自分で何かプロジェクトを企画して中心になって進めていきたい
リーダーシップを発揮したい人向けのコース
なるほど 主体的に動きたい人向け
そうです もう一つが副業準備コース
準備コース
はい こちらはまずは誰かのプロジェクトを手伝いながら
自分が本当に情熱を注げる副業のテーマ
これをこう見つけていきたいなという人向け
なるほど ラボはまさに実験室みたいに自分で作り出す場で
準備コースは自分探しのステップみたいな感じですかね
そういうイメージだと思います
これならモチベーションとか活動に使える時間が近い人同士でチームを組みなすくなるかもしれないですね
えー そういう狙いのようです
この方法を始めてまだ数ヶ月のことなんですが
メンバーが無理なくそれでいて効果的に活動できるような体制を目指していると
地域との新しい関わり方
まさに副業っていうコンセプトを運営面にも適応しようとしている試みと言えそうですね
いやー 運営の工夫大事ですね
ちなみに普段の連絡とかってどうしてるんでしょう
メンバーがこういろいろな場所にいるわけじゃないですか
コミュニケーションも大変そうですけど
そうですね 連絡手段としてはスラックとか
あとはLINEの公式アカウント
それからZoomなどを最低限活用しているということでした
ふむふむ
メンバーが40代以下中心ということで
ITリテラシーは比較的高めなので
新しいツールを導入すること自体にはそんなに大きな抵抗はないという感触はあるようですね
でもやっぱりそこにも課題があったりするんですか
えー そこがまたリアルなところでして
例えばスラックを使っていてもやっぱり忙しいメンバーだと
平日の夜なんかに送られた連絡をこう見逃しちゃったりすることがあると
あーありますよね 通知が溜まっちゃって
そうなんです
もっとこういいツールがあるんじゃないかとか模索はしているみたいなんですけど
なかなかこれだっていう決定打は見つかっていないというのが現状のようです
なるほど
次々に出てくる新しいツールの中から自分たちの組織に本当に最適なものを選んで
それをみんなにちゃんと定着させるっていうこと自体の難しさも感じていると
これはツールだけの問題じゃなくて
運営側の課題でもあるというふうに峯川さん自身が認識されていましたね
うーんこれもまた多くの組織が共感する悩みかもしれないですね
そうだと思いますね
いやーしかし本当に面白いですね
のろしの活動
地域に直接的な縁のない若者が集まってきて
副業という幸福の副の字の副業ですね
この考え方を軸に活動している
その魅力とでも運営上のリアルな課題もあって
そしてそれに対する具体的な工夫までかなり改造度高く見えてきました
そうですねこののろしのモデルっていうのは
これからの時代のなんていうか地域との関わり方
特に若い世代がどうやって自分の本業とかプライベートと両立させながら
地域に意味のある形でコミットしていくのか
そのヒントをたくさん含んでいるように思いますね
ボランティアと仕事それから個人の充実感
こういう境界線が何かいい意味で曖昧になっていく感じがしますよね
そうですね副業みたいな考え方がこれから人口減少が進んでいく多くの地域で
何か新しい人の流れとか活力を生み出す一つの鍵になるかもしれないなと感じます
週末ちょっと副業してくるわなんていう会話が
もしかしたら普通になる未来もあるかもしれないですね
かもしれないですね
峰川さんはインタビューの最後に話を聞いて終わりじゃなくて
ぜひ何か一つアクションを起こしてみてほしいってかなり厚く語ってらっしゃいましたね
ええそうでしたね
もしこれを聞いているあなたが地域活動に少しでも興味があるんだったら
失敗したらどうしようなんて考えずに
まずはお住まいの地域の団体をアクティブとか
インスタグラムなんかで探してみるのもいいかもしれないですね
とにかく気楽に参加してほしいとおっしゃってました
そうですねもしこののろしの活動自体にビビッときた方がいらっしゃれば
アクティブで石原氏のろしで検索してみたりとか
はいあるいはインスタグラムでのろしとか
石原二十歳トロッコ理想の自習室
これらのアカウントを探してみるのも良いと思います
問い合わせればズームで直接お話を聞くこともできるそうですよ
それはいいですね
さて最後にちょっとあなた自身に問いかけてみませんか
もしあなたが自分自身の副業幸福の副の副業をデザインするとしたら
どんな地域の課題や可能性にあなたのどんな情熱やスキル興味を結びつけますか
考えさせられますね
この副業という考え方がこれからの私たちの働き方とか社会との繋がり方をどう変えていく可能性があるのか
これは引き続き私たちも注目していきたいテーマですね
18:23
コメント
スクロール