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ノオト・ブク太郎
はい、今回はですね、福岡県北九州市八幡での地域活性化
えーと、KEYAKI TERRACE YAHATAという活動について、共有いただいたインタビュー記録から深く見ていきたいと思います。
地域コミュニティがどうやって作られて、これからどうなっていくのか、そのあたりを探っていきましょうか。
特に、あの身の丈に合ったっていう言葉が、なんかすごく引っかかりますね。
ノオト・ブク子
はい、この八幡の事例を通して、持続可能な地域づくりとか、もしかしたらあなたが関わっている別の地域でも応用できるような、そういうヒントが見つかれば良いなと思っています。
ノオト・ブク太郎
では、早速ですが、この活動の中心にある考え方。身の丈に合った居心地の良い空間づくり。
この身の丈に合ったっていうのは具体的にはどういうことなんでしょう。なんか資料からは単にこう無理しないってだけじゃなくて、もっと積極的な感じもしますけど。
ないものねだりより、あるものさがしっていう言葉も印象的でした。
ノオト・ブク子
ああ、まさにそこですね。2004年のJR八幡駅前の再開発がきっかけではあるんですが、よくある大きな、なんというかトップダウンの開発とはちょっと違う道を選んだと。
歴史的背景の違う駅の北と南のエリアを繋げたいとか、あるいはちょっとずつ繋がりが薄れていた地域コミュニティをもう一度なんとかしたいみたいな、そういう課題意識が根っこにあるようです。
なので、この身の丈っていうのは大きな資本に頼るんじゃなくて、自分たちの手でできる範囲で、でも確実に価値を作っていこうっていう、ある種の戦略みたいなものも感じられますね。
ノオト・ブク太郎
ああ、なるほど。戦略。
ノオト・ブク子
ええ。過度な期待とか負担を避けて長く続けられるようにっていう。
ノオト・ブク太郎
なるほどですね。その考え方は参加者の多様さにもつながってるんでしょうか。町内会とか企業、大学、それに自家吸収まで。
ノオト・ブク子
そうなんです。
ノオト・ブク太郎
最初8団体だったのが、今や100団体ってすごい広がりですよね。これだけいろいろな人たちをどうやって巻き込んでるんでしょうか。
ノオト・ブク子
資料で特に言われているのが、緩やかなつながりを大事にしている点ですね。無理強いはしないで、それぞれが関心のあることとか得意なことで自由に参加できるみたいな。
ノオト・ブク太郎
ああ、緩やかな。
ノオト・ブク子
ええ。だから参加のハードルが低いんでしょうね。イベントごとに新しい人が自然に入ってきたりとか、組織自体がすごくしなやかというか。
ノオト・ブク太郎
なるほど。柔軟性があるんですね。
ノオト・ブク子
硬直的じゃない。そこが多分この活動が長く続いている秘訣の一つかもしれません。
ノオト・ブク太郎
その柔軟さが具体的な活動にも何かよく現れてますよね。20年も続いているという、こういうイベント、寄ってこや破綻を軸にしつつ、健康サポートの講座があったり、広い歩道でマルシェを開いたり。
あとは大学生と一緒にドリップコーヒーを開発したりとか、ケヤキ並みの切った木で家具を作るなんていうのも本当にいろいろやってますね。
ノオト・ブク子
そうですね。活動を見ていると、やっぱり地域にあるものをうまく使っているなという点と、あとはいろいろな世代とか文化の人が交流できる機会を意識して作っている感じがしますね。
ノオト・ブク太郎
多世代多文化。
ノオト・ブク子
例えば、寄ってこ八幡だと、ジャイ科の研修員の方が自分の国の文化を紹介したりするそうで。
ノオト・ブク太郎
へー、面白いですね。
ノオト・ブク子
地域にいながらにして、結構国際交流が自然に生まれている。
これも単にイベントでワッと盛り上がるだけじゃなくて、日常の豊かさみたいなものにつなげようとしているのかなと。
ノオト・ブク太郎
うーん、確かに。ただ一方でその課題も感じていらっしゃるようですね。