たべものラジオ たべものの世界を探求するたべものラジオの
かっちゃ料理むとう、むとうたくろうです。 むとうたろうです。このラジオは少し変わった経歴の料理人兄弟が食べ物の知られずある世界をちょっと変わった視点から学んでいくラジオ番組です。
はい、ということで今回も本編行きたいと思います。 はい。はい、では前回からの続きです。で、今回は? 今回もミルクを飲むです。
はい、前回引き続きね、ミルクを飲む。 前回はね、本当古代からさかのぼって、なぜ人類はミルクを飲み始めたんだろうねっていうところを、まあ半分ぐらい妄想しましたね。
はいはい、そうだね。 今回はついに人類がミルクを飲み始めるところですね。 ミルクを飲み始める。
まあ一般的にっていうのがつきますけど。 一般的にね。 いろんな人たちがミルクを飲み始めるんですね。
で、まずは飲むというよりは乳製品が中心になっている社会というところから話が始まります。
ざっくり中世ヨーロッパだと思ってください。 中世ヨーロッパ。 長いですけどね。 長いね。 800年から1600年の手前くらいまではだいたいざっくり中世って言いますんで。
結構あるね。 結構あるんですよ。 その間が王公貴族は別にしてですね、一般大衆の食生活っていうのは穀物プラス乳製品これがメインです。
穀物プラス乳製品。 前回も言いましたように、北に行けば行くほど野菜取れづらいんですよね。
後にフランスとかドイツとかオーランダとか農業大国になっていくんですけど、まだ中世っていうのはそういう時代じゃない。
なんでかっていうとですね、ローマ帝国が滅んだ後ですよ。フランク王国が出てきますよね。
このぐらいっていうのは気候の変動の問題もあったり、人口減少の問題があったり、
いろんな要因があってあちこちの町が町じゃなくなって廃墟化していくような感じなんですよ。
かつてここは町だったみたいなところがあるんですね。フランク王国の時代とかも一応あるんですよ。
そこがペストの影響なんかで人がどーんと減りますと。 戦いがあります。
それから寒冷現象が起きますとか、1258年どっかで噴火が起きて地球全体が寒くなっちゃいましたとか。
そんなことがいっぱいあってですね、食料も減るので人口減るんですよ。こうすると町維持できないんですよね。
町と町をつないでいたローマ帝国が頑張って頑張って作った道、
すべての道はローマに通ずって言ったあの道、あそこもどんどん鬱蒼とした森になっていくんですよ。
インフラも整備できない。 だから赤月ちゃんっていう物語が生まれるんです。
あれはその時代の話。だって森で狼に会うんだよ。あれ道なんだよもともと。
町と町をつなぐ道が森になっちゃってるんだもん。
人間は捕食される側の動物になってるんです当時。
それだけ人間が減った。 減った。
そのようになっていくとですね、貨幣経済が回らないんです、もう。
そこまでいくんだ。 なので中世の長い間、後半から復活しますけど長い間貨幣経済がなくなって
ブツブツ効果の世界に戻ります一度。というような世界観です。
そんな中でみんな廃墟みたいな街なんだけど、教会だけ残ってるんですよ。修道院とか。
そこは守んなきゃいけないから。みんなの心の拠り所で中心にいってすっごく大事なものなんで。
村にほとんど人はいないんだけど、そこだけはちゃんと残ってるみたいな感じでね。
新人深くちゃんとカトリックとして生きてるんです。まだルターとか出てくる前の話ですよ。
急になぜこのカトリックの話をしたかというとですね、ローマ教会だけじゃなくて、
これは東の東方聖教会、コンスタンティノプロを中心としたね。
あっちのキリスト教も一緒なんですけど、専用の小読みっていうのがあってですね。
この祝日とか祭日とかお祈りをしなきゃいけないとか、みそぎをするような感覚なんですよ。日本人からすると。
そういう日があって、その日だけは食べられるものが制限されてる。
今でもあるらしいんですけど、日数が相当減ってますがね。
昔は前回の話にちょっとだけ出てきた四体液説に沿って、あったかいものは食べられない。
あったかいものは食べられない。
あったかいっていうのはスープが食べられないとかそういう話じゃないんですよ。
食材として、これは東洋医学とかでもありますけど、熱性、温性、涼性、冷性ってありますよね。
食べ物によって四区分されてるじゃないですか。
体を冷やすとかね。
温めるとか。この熱い側のものが食べちゃいけないことになってるんですって。
それ何にあたるかっていうと、肉とか魚とかそういうのね。
っていうのは慎みましょうと。
需要競争っぽいやつね。
はい。わーって体が高ぶる、心が高ぶっちゃうようなやつは全部抑えましょうみたいなのがあって。
これね日数を全部足していくとですね、1年のうち150日超えるんだよね。200日くらいあるんだよね。
かなり長いね。
だって1週間のうち水曜日と木曜日と金曜日とかそんな感じになってるし。
イベントの前40日間はダメとか。
そうなんだ。
季節の変わり見ごとに10日間とかっていうのがあるんですって。
ちょっと詳しく覚えてないんですけど。それ全部足したんですけどね。
まあ少なく見積もっても1年の半分弱くらいはダメだろうな。
ピラミッド構造じゃなくて、一対全になったんですよね。
結局解釈自分でいいってことになってくるじゃないですか。
そうすると、ミルクいいんじゃない?ってやつがたくさん出てくる。
そのタイミングでミルクの生産量がたまたま上がってくるんですよね。
たまたま上がってくる?
たまたま上がってきちゃうんですよ。
これはなぜかというと、農業革命が起きるからなんですね。
農業革命。
まず第一弾で起きたのが、散歩式農業。
散歩式。
散歩ってやったらテイカーウォークじゃないよ。
それはわかった。
散歩ってのは国構えの中に掘って書くんだけど、
畑三つをグルグルサイクルで回しましょうってやつね。
こっちで大麦作って、こっちで小麦作って、もう一箇所は休ませといて、
一年ごとにグルッグルッグルッと入れ替えていくと。
ローテーションしていくやつね。
そうですね。
そうすると土地の力が復活できるので、効率いいよねっていう感じになってくるんですよ。
ビールの階段。
そうか、ビールの階段。
ドイツ。
それが出てきた時期。
この時代に、なんと牛を使ったスキが出てくるんですよ。
牛を使ったスキ?
スキってわかります?
スキって農機具。
農機具のスキ。
あれを地面にバサッとぶっさして、そのスキには軸とタイヤがついてるんですよね。
それを牛の背中に棒で持って引っ掛けて、牛に引っ張らせると、
あと自分の足で踏んどけば、グーって深くまで耕せるじゃないですか。
あれがこの時代に登場するんですよ。
ああ、そうなんだ。
そうすると、めちゃくちゃ農業生産力が高くなって、いっぱい穀物作れるようになる。
高安機械だもんね。
ちなみに、この牛を使ったスキ、中国だと西暦200年頃とか、いやもっと前だな。
戦国時代にあるんで、秦の時代でも前からありますけどね。
秦の時代より前というと。
紀元前200年とか、300年くらいからも使ってますけど。
ああ、そんな前からあるの?
言っても、中華大陸そのあたりの価格技術とか文明のスピードっていうのは、当時の世界だったらヨーロッパの4,500年先行ってますからね。
ああ、ダントツだね。
常に世界の最先端はあそこにあったぐらいの勢いですよ。
常じゃないけど、結構長い間ね。
やっとヨーロッパ大陸もなりましたね、みたいな感じね。
農業生産力が上がって人口も増えてきて、牧草地も広がって、その後に農副農法とかっていうのが新しく出てくるんですけど、
これは細かく言うとあれなんで、ざっくり言うと3つに区分したのを4つに区分するんですよ。
3つに区分したのを4つに。
3つの時は多いのは麦系、大豆系、急耕地みたいな感じだったよね。
これが麦系、麦系、株、クローバーとかになるね。
株は当時食べ物じゃないので。
株は当時食べ物じゃないんですよ。
絞りたての時だったらミルクがゆにしたりとか、ミルクでスープを作ったりとかしてたわけですね。
この頃から諸事情があってですね、郊外の農地の地主たちが、お前ら貸してた土地よこせ、回収じゃってやるんですよ。
返してくれなんていうの? だって貸してる土地なんで、子作人なんで全員。
土地全部村丸ごと領主の持ち物ですから、お前らもういらんとか言い出して。羊の毛がめっちゃ売れる時代が来るんですよ、1600年代になると。
羊の毛作ったほうが儲かるから、お前らちょっと出てて、全部羊毛作るから。
これ囲い込みって言うんですけどね、日本語だと。これ歴史の教科書出てくるんですよ、囲い込みっていうのが。
出てくる。 そうすると何割か残るんだけど結構出てけ的なことになるじゃないですか。
どんどんみんな貧乏になっていくんですよ。じゃあどこ行くかって言うとみんなロンドン行っちゃうんだよね、なんでかね。
ロンドンに行くの? なぜか産業没効してるんですよ。
まだ機械工業に行ってないんだけど、工場製糸工業、マニュファクチュア。覚えてますか?
中学か高校の世界史科なんかでやったと思いますが、みんなで集まってちまちま工業製品作るわけですね。
これを海外に輸出するというのをやってますと。そこにみんな行くわけですよ。
雇用がたくさんあるからね。 人口がギューッと集中してくる。
集中してくるってことは農村の生活に慣れた人たちが都会に来るわけですよね。
自分たちでミルクを加工することに慣れていると。ミルクを買ってきさえすれば自分でいろいろ加工できるわけじゃないですか。
加工済みのチーズとかを買ってくると高いんで。生の状態のミルクさえ手に入れば何でもできるんですよ。
洋服買ったら高いけど自分で裁縫したら安いっていう感じだったりすると思うんですよね。
出来上げのお弁当よりも自分で自炊したほうが安くなる。そんな感じだと思います。
っていうのが流行って、だんだんとロンドンの上流から庶民、貧困層までだいたいみんなミルク料理やり始めるんですよね。
だんだん広がってくる。ミルクが出回るようになってくるんですよ。
つまり市場ができるから当然ミルクの流通量上がってきますよね。安くても売れるから。
ミルクをどこで作るかというと郊外から運んでこれませんので、当時馬車ですから。
20時間とかかかっちゃうでしょ。
結構かかる。
無理じゃん。馬車で運んでくる。だからロンドン市内にラクノカがいるんですよ。
市内にラクノカがいる。
だって当時のロンドンまだ50万人いるかいないかですから。
その辺にいようと思えば入れるんですよね。そこからミルクが供給されてる。
そのタイミングでですよ。海外からなんともエキゾチックな飲み物がやってくるんですよ。
エキゾチックな飲み物。
砂糖のシリーズに出てきたあれです。コーヒー、紅茶、チョコレート。
うん。
熱膨張ね。
なので先にミルク入れるんです。
あそこでミルク入れるの?
はい。先にミルク入れとくんです。割れないじゃん。
ミルク入れると割れないっていうのは温度が下がるから?
そういうことです。
はあ。
そもそもこの時代まで熱々のものを飲むという文化はこのロンドンにはないんです。
ないんだ。
だからティーカップ、コーヒーカップにはソーサーがついてますよね。
ああ、受け皿ね。
あれ受け皿じゃなくて、あそこにコーヒーをちょっとこぼすと冷めるんですよ。
え?
あれは熱冷まし皿です。
え、あれこぼれてもいいじゃなくて、そこで冷ますの?一回。
熱冷まし皿だそうです。
そうなの?
はい。笑っちゃうよね。びっくりするよね。
え?
ちょっと右斜め上だったな。
ねえ、すごいですよね。
あれで冷ますんだ。
え、で、今コーヒーの下に引かれてるんだ、カップの下に。
はい。
え、じゃあ今いらないじゃん。
いらないかもしれないですよ。
日本人にとっては。
まあ、そうかもかもね。
そう。
だから日本人で、本当はさ、マナー・オサ法ではティーソーサーを持って、
左手紙みたいなの分かんないけど、持ってその状態で飲むらしいじゃないですか。
ああ、そうね。確かに。
今喫茶店行ってそれやってる日本人どのぐらいいますかね。
あら、あのカチャカチャするほうが苦手だからさ、なんか私いるって思ってたんだよね。
普段お茶飲むときにつけないじゃん。
僕ら日本人はね、熱々のものをすするという技術を持ってますから。
まあね、海外だとマナー違反のやつね。
はい。日本人はあれをすすることで香りを膨らませた上で、同時に温度を下げるという特殊技能ですからね。
割と向こうの人に猫舌だって言うもんね、すすれないから。
猫舌なのは舌が熱に弱いのではなくて、すする技術がないから猫舌になるだけですからね。
舌で直接迎えに行くんでそれ熱いですよ。僕だってやけどします。
それはそうだね。
すすれるからそれがうまく調和されるわけですからね。
多分当時はすするっていうのが当時もなかったんでしょうね。
まあそういうことだね。
もともと文化的にないですからね。
結構日本のすするとか蕎麦をすするとかって海外だとNGじゃん。
今和食ブームのおかげであちこちですすり方勉強会みたいなイベントやってますよ。
ああYouTubeで見たわ。海外の人向けのすする動画を見て。
すするって書いてあるやつね。
不思議な感覚だよねこっちからするとね。
ニューヨークのラーメン屋さんとかが講習会やってたりしましたけどね。
高等的らしいからね。
なかなか難しいようですね。
話を巻き戻しまして、このコーヒーハウスというスタイルはどこから輸入したものだったか覚えてますか?
どこから輸入したか。アラブじゃなくて暑いところ。
イスラム圏、アラビア文化圏でいいでしょう。
トルコとかね。あの辺りのカフェハーネというところからやってきましたね。
カフェハーネ。
カフェハーネがイギリスに持ち込まれてコーヒーハウスとして広がっていったと。
つまりアラビア社会から飲み物の文化が移植されたわけですよね。
コーヒー、紅茶、チョコレート以外にこっそりと持ち込まれた文化があります。
こっそりと持ち込まれた文化。
僕も今回初めて読んでびっくりしたんですけど、ロンドンに数軒ですが保衛ハウスがあったそうです。
ロンドンに保衛ハウスがある。
これはどこからやってきたかというとですね、前回お話ししたアラビア社会にあった冷えたルベン、おいしいよね文化。
あれも一緒にコーヒーと一緒にイギリスにやってきてますね。
そうか、コーヒーの場所と一緒だからか。そうなんだ。
同じゾーンからエキゾチックな飲み物として保衛ハウスみたいなのがやってくるんですね。
だってアラビア社会に行ったらバザールで保衛売ってるんだもん。コピーしちゃうよね。
数は少ないけど割と人気だったらしくて、ミルクを生で飲むよりも安全で健康的な飲料だよねっていう感じですね。
そうか、加工してあるからね。
だから伝統的にガレノスとかプリニュースが言ってるようにミルクは健康的で、コーヒーとかの文化を持ってる進んだアラビア社会の飲み物文化ね。
これがガチャーンと合わさった結果保衛ハウスが出てくて人気になると。
で、コーヒーハウスではコーヒーにミルク入れるっていうのできたじゃん。もうミルク飲み始めたよね。ついに。
飲み始めたね。
ちょっとそれなりの裕福な人たちだろうけど。もうここまで来ちゃえばですよ。後は拡散していくだけ。
で、同時にですよ。同時に貧困層。貧困層。貧乏人たちですよ言ったら。僕らみたいなパンピーね。
パンピーね。
工場労働者ですよ。17世紀を越えて18世紀くらいまで入ってくると、1700年代後半になると産業革命がやってくるわけですね。
産業革命ね。
機械がガンガン出てきます。ジェームス・バットの蒸気機関が出てきます。みたいな時代になってくると煙もくもく、ロンドンの空は黒いぜ。
あーあったね。
水は排水がいっぱいだぜ。人口集中して大変だぜ。そういう時代になります。
はい。
農村がどんどん遠くなっていきます。当たり前ですけど物理的に遠くなっていくんですよね。
物理的にね。
人口が増えて都市が肥大化しますから農村からの距離が離れていきますよね。
郊外がさらに郊外になっていく。
そこから過労死でやってくる小麦でパンを焼いたりとか、パンは高いのでアメリカ大陸からやってきたジャガイモね。
ジャガイモ。
これジャガイモのシリーズを思い出していただきたいんですが、貧者のパンと呼ばれたジャガイモ。
貧者のパン。あったねその話。
そういう時代になっていきます。パンとジャガイモプラス脱脂乳。
ここに脱脂乳。
はい。出てきます。
へえ。
これ何で脱脂乳かというとバターは売れるんです。
バターはね。
人気が高いんです。何なら保存食なので輸出できるんですよ。寒いから。
寒いからか。
そのうちにもうぼちぼち、もうあと100年もしないうちに冷凍機出てきますから。
売れるバターを作った後の残りカスっていう扱いです。脱脂乳は。
脱脂乳。前もそうだったもんね。
これがじゃんじゃんと使われるようになって、結局貧者のパンプラス脱脂乳というね、すごい世界がやってくるわけですよ。
つまりホエーハウスとかコーヒーハウスに通うようなちょっと敗走な人たちね、ジェントリーとかいう方々はそっちの方でミルク文化ができると。
一方で貧困層も脱脂乳という形ではありますが、日常的にミルクを飲むのがどんどん定着しているということでミルクのマーケットができました。
ここでちょっとした事件が起きます。
事件。
18世紀後半、1780年代にとある流行が起きるんですね。
とある流行。
ロバミルクビジネス。
ロバミルク。ここでロバミルク。
前回出てきましたね、ロバ。ロバのミルクを飲ませるビジネスが出てくるんですよ。
でもコーヒーハウスのようなわけにはいかないんです。
なぜならばアンティムスが言ったように生食で唯一有益な方法は絞りたての温かいうちであると言いましたね。
絞りたての温かいうちじゃないと体壊しちゃうんですよ。
皆さんこの時点でペストとかコレラとかの影響もあって皆さんすごく健康への意識が高まってます。
なんだかビビってますみんな。水飲んだら死ぬと思ってますから。
まあそうか。
水飲むんだったら健康的なドリンクなんかないかなって話になるじゃないですか。
お酒が飲めない、お酒よりもコーヒーいいよねみたいなのを言った中でミルクいいよね、保衛ハウスいいよねの延長上になんとロバを引いて歩く人たちがビジネスとして登場するんですよ。
ロバごと連れてくるの?
ロバごと連れてくるんです。
お腹壊さないようにね。
ロンドンの街中をね。ロバーって言ったかどうか知らないですけど。
それまで江戸だな。
江戸だな。ロバのミルクちょうだいって言うとその場で、はい少々お待ちくださいってちょいちょいとしてもって、はいどうぞってググっと。
これがね、地方領主、地方の領主たちの間ですごく人気になる。
そうなの?
地方の領主っていうのはね、1年の間に春から夏ぐらいの間はだいたいロンドンにいるんですよ。
ロンドンシーズンとかって言うんですけど、ビジネスの社交をするんですね。
そうなんだ。
もともとロンドンには王立取引所みたいなのもできてるし、コーヒーハウスの中で社交をすることによってビジネスが生まれていくっていう時代じゃないですか。
なんでそこに行かないと、田舎にこもってたものだとビジネスが成り立たない。
まあね。
それから16世紀ぐらいからずっとそうなんですけど、地方の領主はほぼイコール政治家です。
ああ、そうか。
もちろん全員じゃないですけど、領主はほぼイコールで政治家になってます。
だから佐藤のシリーズの時にも出てきましたけど、外国から小麦粉は輸入すんなとか、すげえ関税かけろみたいな圧を議会に出してかけるわけですよ。
まずい私たちの小麦の方を守れと。
イギリスの料理がまずい理由は料理のスタイルがまずい以前に小麦がまずいんだよ。土地が安定るからしょうがない。
まあ、そうね。
これはフランスみたいにいい小麦作ろうと思ったら大陸には勝てんのですよ。
それはそうだね。
で、その大陸からのフランス、例えばフランス産の小麦がじゃんじゃんじゃんじゃん安い値段でイギリスに入ってくると地方領主は困るじゃない。
困る。
だから来んなみたいな圧力かけられるわけですよ。
政治家だから当然ロンドンシーズみたいなのがあって来るみたいな。
この人たちはもともと田舎なのでミルク飲むとか食べるとか普通にある世界で生きてるじゃないですか。
ロンドンでやるわけですよ。
ロンドンでもやるね。
そしたらロバミルクビジネスがどんどん人気になっていくんですね。
まあ、そうか。習慣は簡単にはやめられないもんね。
その政治家とか貴族みたいな人たちがやるとだんだん中間層まで広がっていくわけですよ。
そのうちにさっきも言いましたけど貧者じゃなくて一般ピーポ、都市民も郊外の人たちもロバのミルクとかミルクを買って調理するっていうのをやるって言ってましたよね。
言いましたよね。じゃあミルクを買うんだったらロバ貸してくれたらいいじゃないって話になってくるんですよ。
すごい極端だな。
実は当時、街中で絞りたてロバミルクを売りまくってた会社があって、その会社がロンドンの貴族たちに飲ませるだけのミルクを十分まかないと。
でももっとロバ買ってる。貸すよ。
余ってるからね。
うちのロバ貸すよって言って貸し出しサービス始めるね。ちゃんとマニュアル付きで。
マニュアル付き?
マニュアル付き。ロバの飼育方法1、2、3って書いてある。
まあまあ書かないとわかんないもんね。
ミルクの作乳方法についてはこのようにしてくださいみたいな。管理方法はこうです。なんならレシピこんなんですみたいな。で、貸し出しが始まって。
そうすると都市民でも絞りたてのミルクがゲットできるじゃないですか。
そんなに難しくなさそうだもんね。
ついにこれで家庭にミルクというものが普及していきます。
ロバを貸し出すことによってミルクが普及していくんだ。
だって生のミルクを保存するリスクゼロになりましたよ今。絞って即飲むだから。
ただし期間限定ですよ。年中絞れませんからね。あとコストかかりますよ。育てなきゃいけないから。