2025-06-25 19:47

#8 フードテックで変わる食の未来(序)〜望むべき食の未来:安定と多様性の追求〜

著書「フードテックで変わる食の未来」をご紹介。人類が飢餓と戦ってきた歴史と共に、利益優先で単一作物に偏った食料生産が多様性をが失われた現代。食の未来はどのようになると良いのだろうか。

書籍「フードテックで変わる食の未来」

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サマリー

エピソードでは、フードテックがもたらす食の未来の可能性について話されています。特に、食における安定性と多様性の重要性や、書籍「フードテックで変わる食の未来」の内容が紹介されています。フードテックがもたらす食文化の未来では、安定性と多様性の重要性が強調されています。また、主食の依存とそのリスクについて触れつつ、地域ごとの食文化の維持と供給の安定が求められています。

食の未来を探求
この番組では、食をテーマに食にまつわるニュースや人物などから
変化し続ける現在地を学び、食の未来像をあらゆる視点で探っていきます。
MCを務めますのは、たべものラジオの武藤太郎と
武藤拓郎と、アンロックスの岡田亜紀子です。
本日もよろしくお願いします。
たべものラジオの武藤太郎と岡田亜紀子の話を聞いてみましょう。
小学生の招待券っていうのを頂いて、それで招待券頂いたので、じゃあ子どもたちもサッカーやってるから一回見に行こうじゃないかっていうことで行ってきたんですけど
エコパスタジアムに行ったんですけど、やっぱね久しぶりに見るあの目の前のリアリティ感ってやっぱすごいですね
いやーあのなんだろうね、画面越しではよく日本代表選とか家族で見たりとかしてるんですけど、やっぱね生で見るとテレビには乗らない掛け声とか、やじとか応援とかそういうのが全部聞こえてきて、やっぱねリアリティ感っていうのはすごい大事だなと思って
なんでこの辺もねなんか食べ物って言ってもこの話で今ね、こういう色んな話してますけど、やっぱリアリティ感っていうのはねもう少し求めていきたいなと、ちょっと今日感染しながら思った次第です。
はい、ということで今日もね本編行きたいと思います。はい、ということで今日のテーマは何でしょうか。
はい、今日のテーマはですね、最近アンロックスと田中と私で書籍を出しまして、ちょっとこの書籍についてここから何回か語っていきたいなというふうに思っているんですけれど。
書籍ですね。
はい、タイトルがですね、フードテックで変わる食の未来というタイトルになっております。
フードテックで変わる食の未来。
はい。
どんな本なんでしょうか。
はい、これ新書なんですけれど、PHP新書から出させていただいてるんですが、ちょっとその前にですね、実は私たちフードテック革命っていう書籍を2020年に出させていただいて、それ日経BPの方から出してるんですけど。
もうそんな前になるんですね。
そうなんですよ。
めっちゃ最近の記憶が。
そこがポイントで、そこがポイントでして、2020年ってちょうどそのコロナが始まった頃ぐらいにちょうど執筆していて、結構世の中が特に外食のシーンとか料理のシーンとかがすごく変わるタイミングで、めっちゃ大変な思いをしながら書いたっていうのがあるんですね。
で、そっから気がつけば今、なんと2025年っていうところまで経ってしまって、ずっと思ってたんですよ、このずっと移り変わるフードテックとか食の話っていうのをどんどん書いていかないといけないと思いつつ、あまりにも変化も激しいですし。
本を書くって、実は結構大変なので、ずっと書けずにいたところ、PHPさんのほうから書きませんかっていうことで、ご迷惑いただいて、書くかというところで、結局ですね、1年ぐらいはかかりましたね。
本を書くのは実は大変でっておっしゃいましたけど、たぶん大変だなとしか思ってないです。
実はじゃなくてね。
だろうなと思ってました、ずっと。
ほんとですか。読み手のほうからするとさらって読むことって多いと思うんですけどね。
はいはい。
一個一個の文章は結構ね、大変で。
いやー、フードテック革命もそうでしたけど、一文一文めちゃくちゃ重たいですからね、僕的には。
いやー、胃もたれする本だなって思いながら出してしまいました。
いやー、その続編ではないですね、フードテック革命が。
そうなんです。フードテック革命っていうのは、フードテックっていう言葉があんまり皆さんそこまでなじみがないときに、どういうことが起きてるのかっていうところを中心に書いていたんですけど、今回は書きたかったことっていうのは、これからどういう職の未来というのが、私たちとして描きたいかっていうスタンスで書いていて、
歴史と未来の課題
よくある未来はこうなるみたいな、そういうスタンスではなくて、どちらかというと、理想だけではないんですけれど、技術的な進化もこういうものは来るだろうし、世の中もこういうふうに変わるだろうなっていうのはベースとしてありつつ、でもやっぱりこういう職がいいよねっていうところを打ち出したかったっていうのがありますね。
夢というか、こういう未来がいいなっていうところ。
今、私たちこの本の中では7つの未来っていうことで、いろんなシーンをですね、7つ書いてるんですね。例えば外食のところだったり、あとは例えば農業のところだったり、料理のことだったり、いろんな場面に応じて、こういう未来がいいなっていうところを書いてるんですけど、
もちろん正解っていうのはわからないし、人によってこういう未来が欲しいっていうのはみんな違うと思うんですけど、私たちが1回こう提示してみることで、いろんな人が一緒に考えてくれるといいなと思いながら書いたっていうのがありますね。
読んでもらった人に考えてもらいたい。 楊 そう、っていうのも、本当にお二人だと食の未来どんな風になってもらいたいって思います? 食の未来ですか。食の未来、もちろん日々安全に確実に食べられるというか、食事に困らない未来がいいですね、やっぱね。
楊 そうですね。 今みたいにお金がかかるからこれを節約しなきゃっていうよりか、かかるけど別に食べていく分には問題ないよねみたいな、そんな感じがやっぱいいなって思っていて、食べるっていうことに不安を覚えると、気持ちのどこかで焦りが出てくるなっていう。
楊 そうですよね。 それが全部生活に影響してくるなっていうのがすごく感じるんですよね。僕もそのコーチにいた時に初めて気づいたことで、野菜を農家さんが自分で作っているので、その人口もかなり多いので、それをいただくことが多くて、所得はやっぱり少ないんですよね。
少ないんですけど、食べられないということがないので、皆さんすごく心が穏やかというか優しいというか、他人を気遣いながら日々楽しく生活をしているという環境だったので、そこで僕はやっぱ食が安定しているっていうのは生活に直結するなっていうのを気づいて、
その辺はすごく、昨今、お米問題を始め、いろんな問題で子どもたちを養うにも大変な時代って言われてますけど、やっぱ食がないと心が荒んでいくのかなーなんて思ってます。
まさにそこは本当に一つポイントとしてあるなと思っていて、自分で作れることとか、何か食の生産に関われることっていうのが、なんか回り回って、すごく大事な観点というかスキルというか、生存力というか、生きる術になるんだなと。
やっぱり私なんか本当に、東京に住んで日々コンビニでご飯買って過ごしてますけど、これ本当に危ういですからね。何かが止まったら物は届かないし、自分でもし稼げなくなったら買えないし、ただ普通に考えると、経済とかビジネスとかテックのトレンドを考えるともっともっと便利になっていって、
もっともっと自分に合わせるようにできていってとか、そういう効率化とかそっちの方がフォーカス当てられやすいと思うんですけど。
たしかに、僕も3.11の時に東京ディズニーランド内にいたんですよ。
そうなんですか。すごいとこにいましたね。
すごいんですよ、本当に。僕もびっくりしてて。3.11の時にはディズニーランドのところのシンデレララジョンの近くにいたんですけど、
被災した後ですね、外に食料を求めてコンビニに行ったんですけど、コンビニのね、何でもかんでも買わないと足りないから、みんなちょうどの列で、コンビニで1時間並んだのは人生で、昔も今もないですよ。
そんな1時間並んでコンビニで買い物をするっていう体験が、やっぱりその時も災害が起こると食料が身近で取れないってなると、こうなるんだなっていうのはすごく感じましたね。
あれですね、食というだけじゃないですけど、歴史を振り返ると人類は大きく3つのものと戦い続けてきたっていう風に言われることがあるんですよね。
1つは食、飢饉、飢餓ですね。飢餓との戦い。残りの2つは疫病と戦争だそうです。
疫病と戦争。
もうホモサピエンスはずっとこれとの戦いを繰り返してきている。
そうなんだね。
そう、これ飢饉が起きても、疫病が起きても、戦争が起きても、地球人口が減るというのが今までの人類の歴史なんですよ。
ありとあらゆるテクノロジーだったり知見だったりは、この3つを克服するために費やされてきた歴史があって、直近までは、ここ10年くらい前までは、この3つそろそろ乗り越えたんじゃないかっていう言説が出てきてたんですけど、
ものの見事にパンデミックが起きましたし、まさかのロシア・ウクライナの戦争が起きるし、
結局まだこの2つは乗り越えられてないんだが、食だけは何とかできそうだと思っている節があるし、そこだけは何とかしなきゃいけないと思うんですよね。
また歴史の話になっちゃうんですけど、イギリスで農業革命が起きて、ノーフォーク・ノーホーみたいなのが出てきて、みたいな時代あたりから、プランテーションとかが出てきて都市生活が始まりますよね。
18世紀あたり。
プランテーション。
単一作物を育てて、それでビジネスをやっていくっていうモデルですね。
あったね。
実は歴史学者によっても意見は分かれるんですけど、このタイミングで人類は利益のための食料生産を始めたんだっていうふうに言う人が多いんですよ。
利益中止。
それ以前は食料生産と利益獲得が紐づいてなかった世界が中心なんですよね。
そうなんだ。
ビジネスのためっていうのは別のことでやっていて、割と食料は食料っていう扱い、これ江戸時代もそうなんですよね。
江戸もそうなんだ。
そう、やっぱりね、1700年代くらいから食産業っていうものがビジネス化して利益のための食料生産に変わっていく傾向にあるんですよ。
僕がやっぱり思うのは、お金があるのに食料を買えない、お金がたくさんあるのに餓死していくっていう世界はやっぱり二度と見たくないですし、歴史書に書かれてほしくないと思うんですよね。
確かに。
なので、やっぱり身近なところで食料生産がちゃんと行われていて、ちゃんと食べられること。
資本主義グローバル経済の中では、それをクリアするために取られてきた手法の一番強力だったのがファストフード化ですよね。
ファストフード。
工場っていうのは単一製品を大量生産することでコストが下がって大量に流出できるっていう世界じゃないですか。
食文化の多様性とリスク
ただこれは弱点があって、世界の多様な文化を一個に染め上げるっていう、一色に塗りつぶすっていう方向に動くんですよね。
セントラルキッチンとかいうやつ?
いわゆるそういう状態だから、僕たち現代人は小麦と米とトウモロコシのこの道に完全に支配されてるわけですよね。
確かに。
この三つのどれかを抑えられたら、僕らはちょっと生きていけないですみたいな世界じゃないですか。
まあまあ小麦はあったし、その後にまさかの米だからね。
そうなんですよね。じゃあ僕らが蕎麦をちゃんと作ってたらどうなんだろうとか、大麦作ってたらどうなったんだろうとか、アフリカのソルガムとかはどうなの?
南米のじゃがいも主食系とかってどうなの?っていうのがあまり見られてなくてさ。
そう考えると、もう少し多様性を常に担保し続けるっていうのが必要で、これ一歩間違えると100年後とかになって、アイルランドじゃがいも危機みたいなことをグローバルでやってしまいかねないじゃないですか。
アイルランドって何があったんだっけ?
じゃがいもを植えてて、じゃがいもがメインの主食になってて、めちゃくちゃ生産効率のいいじゃがいもだけを育てたら、そいつが疫病にかかって壊滅的にじゃがいもを摂れなくなって、じゃがいも危機が起きるんですよ。
日本で言う米が全部病気でやられたら、主食なくなりますみたいな。
そうですね。
最近なんかちょっと近いものがあるけど、疫病ではないけど。
日本だと戦後すぐの頃の基金とか、もう少し前に遡ると天邦の基金とか天命の基金っていう社会の教科書に出てくるやつですね。
名前だけ聞いたことあるですね。
国高、表面レベルだったら20万国の範で5万国しか取れませんでしたとか。
4分の1。
とか一番ひどいところは10分の1っていうところも出てくるんですよ。
10分の1はやばいね。
そういうこともやっぱ人類はかつて経験してきたので。
そうなんだ。今の米不足は10分の1までは行ってないから、まだまだ基金に比べたらまだ良い方なんだね。
そういうのって江戸時代の話をしちゃうとね、みんな単一の米に頼ったんですよ。市場経済がそれで回っていたので。
西日本とか江戸とか大阪で売れるお米を東北で作りました。
でもそのお米は寒さに弱いです。
だから山瀬が来てちょっと霊化が来たら壊滅的になりましたっていうのが天命の基金なんですよね。
そうなんだ。
もともとあの地域は赤米とかの寒さに強いものを作ってたし、蕎麦も作ってたし麦も作ってたし、きびも作ってたし。
それに伴っていろんな食文化があったんですよ。
それを一気に菌質化させて米に振り切ったらあれが起きちゃったっていうのが当時の課題だったんですよね。
お米がイコールお金だったからってこと?
そういうことですね。だし消費者が遠くになったじゃないですか。
遠くになった。
要は地元だけで流通してるんじゃなくて、大阪に売りに行くことになりました。
そうすると大阪の人が好む米を作らなきゃいけないですよね。
そのお金で何を買うかっていうと野菜とかジャガイモとか他の地域のお米を買うんですよ、謎に。
お米買うの?お米を持ってって売ってそのお金でまたお米買ってくるの?
そう、高品質のお米を作って高いお金で買ってもらって安いお米を買う。
安いきびを買うってことをやってるんですよね。
それは買わせデイトレードみたいな感じなのか。
よくわかんないことやってるじゃないですか。って思いますよね。
これ現代に置き換えると似たようなこと僕らやってますからね。
高品質米を売るとか高品質の工業製品を売るそのお金でご飯買ってるわけですよね。
その工業地帯ってもともと何だったんですかっていうと割と水田だったりするわけですよね。
確かに。
ちょっと謎なことやってますよね。
水がもともと多いところじゃないと工場ってなかなか作りにくいっていう話と一緒なんですね。
なのでどっちが良い悪いではなくて構造的にちょっと似てるので、
僕が思ってるのはそれぞれの土地にあったそれぞれの食文化っていうのがあるわけなので、
これを世界中がハンバーガー一色に染まったらもうあれですよ、
ハンバーガーチェーンが右向け右って言ったら僕ら下側ざるを得なくなりますよね。
確かに。Googleみたいなもんだね今のね。
そうするとちょっと怖いなと思うんです、食べ物に関しては。
なのでやっぱそれぞれの地域の多様性が担保できていて、
それぞれの地域にちゃんと食料が安定的に供給されるっていうのが、
僕は未来にあってほしい姿かなと思ってますね。
ちょっと長くなりました。
地域の食材と安定供給
じゃあ今まさにタローさんがおっしゃってくださったことも、
タクローさんがおっしゃってくださったことも、いろいろ実はその要素が出てくると思うので、
ちょっとここから何回かに分けてお話ししていこうかなと思います。
タクロー 楽しみです。
ということで今回はここまでとなります。
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それではまた次回お会いしましょう。
お聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。
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