ブラック企業での経験
お聞きの皆様、おはこんばんちは。現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。
ご無沙汰しておりました。何があったわけでもないんですけれども、時間が空いてしまいました。
何もありません。何も、何も、何もないんですけれども、ちょっと間が空いてしまったと。
ただそれだけのことですが、一部心配してくださる方から、ちょっと個別でご連絡いただいたりとかしまして、
大変ご迷惑というか、ご心配おかけしてすいません。
よもや私ごときもののためにね、心配してくださる方がいたりなんかして、本当に本当にありがとうございます。
はい、というわけでですね、今日はちょっと久しぶりにというか、私の履歴書シリーズの少し番外編のような感じの内容になるんですけれども、
私は本当は就職する気がなかったんですが、たまたまですね、見せかけだけハローワークで就職活動をしているふりをして、
初めてですね、この失業保険でね、ちょっとしばらくはそれを受給してね、
その間はちょっと資格の二級建築士を取るための勉強の期間に当てたいというちょっと気持ちがあってですね、
ハローワークに通っていたんですが、いろんな会社を進めてくるんですよね。
その中にたまたまこのブラック企業が入っていて、本当に形ばかりで面接に行って、
そしたらもうこっちはこっちで、この会社にちょっとね、ある種人目惚れというか、ちょっと面白そうな会社だなとちょっと思ってしまって、
うっかり入ったんですが、結果的に今の私があるのは、この会社に入ったおかげだというのがあるのでね、
とてもとてもいい思い出なんですよね。命がけで仕事してたんですけれども、本当に面白かったんですよね。
とにかくその時、私がこのブラック企業に入った時っていうのが25人しかいなかったんですね。
実際のこの会社自体はすごく大きな母体の会社なんですね。
またリフォームとはちょっと関係のない日、日本で一番のシェアを誇るとある事業をやっている会社なんですね。
そこの会社がいろんなグループ企業を持っているうちの一つがこのリフォーム会社だったというわけなんですけれども、
まあとにかくですね、でも主軸の事業じゃないんでね、私がその就職した時っていうのは、たった25人、私を入れて25人という会社だったんですね。
あまりにもハードなので、長くもっても5年ぐらいというような感じでですね、もう2,3年もいたらベテランの扱いになるようなそういう会社だったんですけれども、
私が今までY社とかM社とか、この2つの会社を経験してこのブラック企業に入ったんですけれど、
今思ってもですね、こんなに優秀な人が揃っている会社っていうのはちょっとね、なかなかなかったなと思うんですね。
例えばY社のことは私はよく神々の祭典とかね、言って尊敬するプロダクトデザイナーの人とか照明デザイナーの人とか、
設計部門には本当に神のような人が数名いらっしゃいましたし、M社でもすごく仕事ができる人はいましたが、
何せね、やっぱり会社の規模が大きいので、大半はね、いてもいなくてもいいと言ったら失礼なんですけれども、
8割ぐらいは別に会が利く社員がいて、中に本当にこの人がいなくなったらもう終わりだっていうようなね、
ダイヤモンドみたいな人材がパラパラといるっていう感じで、そんなダイヤモンドみたいな人っていうのはあんまり自分が関わるようなところにはいないわけなんですよね。
自分の半径数メートルのところにいる人っていうのは、自分含めてね、大したことはない、いてもいなくてもいいような人で、
いなくてもいいような部署で、どうでもいいような職種をやってるわけなんですよ。
なんですけれども、このブラック企業っていうのは、Y社とかM社とか言ってるんで、なんかちょっと言いやすい言い方があったらいいんですけど、
とにかくSリフォームとしておきますね。
ここがですね、たった25人しかいないんですけれど、もうね、みんなとても優秀でしたね。
優秀じゃない人も確かにいたんですが、めちゃくちゃキャラが立ってるんですよね。
だから、職業的能力は指してなかったとしても、ある種のスター性がある人が揃っていてですね。
だからとにかく面白かったんですよね。
実はこの会社は、もうほとんどね、月に1日休めたらいい方で、
多分ね、私は朝の7時には会社に入り、遅くても7時半ですね。
7時半には会社に入り、夜の0時過ぎまで働いていたんですよね。ほとんど。
で、稀に11時ぐらいに会社出たら、いやー今日はすっごい早く帰れたなっていう感じだったんですよね。
それぐらい働いてたんで、もうここに5年もいなかったっていうのが今でも信じられないんですけれど、
同僚との比較
わずか4年ぐらいしかいなかったんですよね。
で、その後、ここで知り合った岡田社長と同僚だったんですけれど、
彼と一緒に、というか彼に誘われて、彼の会社に入ったっていう経緯なんですよね。
ここからが今日の本題なんですけれども、つい先日ですね、
この時の同僚の一人と、岡田社長と3人で会食の機会があったんですよね。
この相手っていうのは、栄一君という人なんですが、
この人は岡田とある意味同期だったんですね。
同期といっても、この会社はほとんど新卒がちょこっといるぐらいで、
あとはみんな中途採用で、私みたいに中途採用で入ってくる人がほとんどだったんですが、
たまたま岡田と栄一君はほぼ同じ時期に入って、
私の1年先輩だったんですね、2人とも。
年はだいぶ私より若いんですが、1年この会社においては先輩で、
すごく2人ともすらっと背が高くてですね、仕事を結構できる2人だったんですが、
まるでタイプが違ったんですよね。
岡田はすごいイケメンで、一見クールにスマートに見えるんですが、
割と泥臭く仕事をするタイプで、現場の中にどっぷり入り込んで、
職人さんたちとすごく仲良くなって、現場のノウハウを全部職人から覚えさせてもらうみたいなことをして、
とにかく現場主義だったんですよね。
一方のH君というのは、岡田の2,3歳年下なんですが、ほぼ同世代で、
彼は100%サラリーマンだったんですね。
この25人いるうちの、いろんな個性の人がいたんですけれども、
彼はすごくサラリーマン気質で、私はあまりサラリーマン的な人は好きじゃないんですよね。
サラリーマンというのは、上だけ見て仕事をする人のことを言っているんですけれども、
上にさえ気に入られれば、どうやったら出世できるのかということを逆算して、
出世に響かないことは一切やらないんですよ。
これは岡田とか私とは真逆の働き方なんですよね。
働いている目的が違うから仕方ないんですけれど、
岡田はそもそも自分がいずれリフォーム会社を作ろうと食わたてていた人間なんで、
すべてのノウハウを短期間で覚えて、いずれ一人でやってやるっていう野心を持ってたんですよね。
私はそこまでのことをその時まだ思ってはいなかったですが、
一通り全部覚えたいっていうやはり向上心があったんですよね。
一方のH君というのは、とにかくこの会社でトップというか、
なるべく上の方に出世したいという当たり前の野心を持っていて、
とにかくこの中で特に自分を引き立ててくれる人をちゃんと見つけて、
こんなたった25人しかいない会社なんで、チャンスですよね。
何千人も何万人もいる会社でこういうことをするのはなかなか難しいですけれど、
たった25人の中で早く出世するということはそんなに難しくないのでね。
だから早々に彼は、この会社の中でナンバー2の営業のやり手の男がいたんですけれど、
彼に取り入ってですね、
誰からも好かれなくても全くお構いなし、人に嫌われるのなんて全然気にもしていない。
その代わり業務に差し障りがある人を何人か味方につけて、
自分が不得意なところを補ってくれるようなメンバーを何人かピックアップしてですね、
その人たちとは密に仲良くして味方につけてたんですよね。
例えば自分はリフォームのことは全く花から覚えようとしてませんでした。
ただただこのナンバー2のやり手の営業の上司に取り入ってですね、
なるべく有望な不動産ルートを自分に任せてもらうという社内営業に徹している人だったんですよね。
私とか岡田が一生懸命リフォームの現場で仕事を収めていくっていうのに対して、
彼はそういう法人営業を任されるようなところにちゃんと持っていってですね、
そういういろんな有力な大手の不動産会社をいろいろ顧客に持っているナンバー2の人に取り入って、
そこの中で特に売上がいいようなところを自分に担当させてもらえるようにうまく社内的に立ち回っていると。
その代わり、全くリフォームを覚えようというポーズすらとってませんでしたね。
ちなみにこのナンバー1というのはこの中では、私が時々言うお兄ちゃん部長と呼んでいる西堀圭にそっくりなすごくやり手の部長がその当時、
その後結局社長に上り詰めるんですけれど、この彼がナンバー1だったんですが、
彼は泥臭くリフォームの現場にどっぷり入る現場主義のタイプの人だったんで、
彼についていくのは自分のリフォーム経験がもちろんなくて入ってきて、
しかもそのリフォームのスキルを学ぶというよりは、この会社の中でのし上がりたいという、H君にしてみたら、
この彼ではなくてナンバー2のMさんという人だったんですけど、
彼の方に取り入って次々と有望な不動産会社と担当させてもらうというふうに言ったんですよね。
社内の動向とその後
これはすごく功を奏して、彼よりもだいぶ前からいる社員とかを次々と脱がしていき、
最終的には彼は、これは実は繰り上げ当選的なところもあって、
みんな辞めていっちゃったんでね、みんな辞めていくんで、意外に彼が思っているよりも早く、
この時取り入っていたナンバー2のMさんが逆にナンバー1になり、
西堀経理にいたお兄ちゃん部長は辞めて、自分の会社作っちゃったんですよね。
この辺の話もまた改めてしたら面白い話なんですけど、この会社とにかくみんな辞めていき、
25人のうちの岡田を含めて、7人の人が自分の会社を設立したんですよ。
これって結構すごいことだと思うんですよね。
不動産会社とかに結構独立したりする人が結構いるんですよね。
ある年まで来ると、もう管理職を任されて、そんなに旨味のある仕事ができなくなるので、
なおかつ彼らはすごく年収も高いんでね。
だからもう独立して自分の不動産会社を設立するっていうのがすごく多い業界なんですが、
こんなリフォームみたいな薄利多倍な業界で、こんなにたくさんの人が独立するっていうのはすごく珍しいケースだと思うんですよね。
25人のうちの7人が独立し、それぞれが自分が気に入っている元同僚とか部下だった人に声をかけて、
1人か2人連れて行って、それぞれ今も自分の会社を持ってるんですよね。
驚くべきことがですね、それからかれこれこの会社を辞めて10年以上経ってるんですよね。
岡田が辞めたタイミングとか、このいろんな残りの7人はみんなそれぞれバラバラに辞めていってるんで、
会社を起業したタイミングっていうのはみんな違うんですが、
どの会社ももう5年以上、最近の人も5年ぐらいなんですよね。
でもみんなちゃんとね、万弱にビジネスがうまくいってるんですよ。
これもね、すごい珍しいことだと思うんですよね。
まだ言っても、たかだか5年から10年なんでね、まだまだこれからいろいろ大変なこともあると思うんですが、
ちなみにこの岡田の会社が今ちょうど10年になります。
なのでね、よくやってるなと思うんですよね。
ただね、この時でH君とたまたま、今私があるね、昔手がけたOBのお金持ちのマダムが新たに買ったマンションのリフォームを今してるんですけれど、
たまたまですね、私はこのH君が一番サラリーマン的な彼が独立したって聞いた時はね、自分の耳を疑ったぐらいだったんですよね。
岡田ともね、まさかのHがあって言って驚いてたんですよ。
誰よりも一番独立とか思想もないタイプで、もう骨の髄までサラリーマンだと思ってた彼が、
しかも彼はね、リフォームに全く興味がない、全くリフォームを覚えようともしなかった人間なんでね、
その彼がリフォーム会社をね、こともあろうに作ったっていうのでね、
ちょっと最初本当にね、嘘じゃないの?と、誰か別の人のこと言ってんじゃないの?と思ったんですよね。
だけどH君だったんですよ。岡田が会社設立してからだいぶ経ってからね、5年も経ってからこのH君は独立したんですが、
今は割と元気にですね、ちゃんと従業員も入れて、奥さんもね、経理っていう形で入れたりしてるんですが、
この奥さんと自分入れて、5、6人の会社だからまだまだちっちゃいんですけれども、
ただね、ちゃんとうまくできてるみたいなんですよね。それをちょっと聞いていて、
たまたまね、お互いね、元Sリフォームの同僚のことはね、なんとなくみんなお互い意識してるんでね、
あの子どうしてるかなとかね、彼今も元気かなとか言って、時々ホームページとかチェックしたりとか、
インスタチェックしたりとかね、してたんですけれども、たまたまこのH君の会社の事務所がですね、
私が今手がけているマンションのすぐそばだっていうことがわかったんでね、
おお!と思って、岡田とね、こんなところに事務所構えてるよって言って、話ししてて、
これまさか私の現場のすぐそばだわって言って、実際見たら本当に真ん前だったんですよね。
こんな機遇はないだろうと思って、何のアポイントもないんですけれども、いきなりね、ピンポンで行ったんですよ。
そしたらね、扉開けてくれたのがまさにその本人のH君で、
おお!寸釈さんじゃないですか?みたいな感じで、すぐ入れてくれてですね、
ちょっと話したら、めっちゃ元気そうなんですけれど、ところで岡田さんはどうしてられてるんですか?って言って、
岡田さん元気ですか?って言って、もちろん私が岡田の会社に行ってること知ってるんでね、話を聞いてきたんで、
岡田元気ですよって、実は今H君の会社がここにあるっていうのを調べてたのも、うちの岡田ですよって言って、
そしたら、ぜひ会いたいなって言ってね、いろいろ社長としてね、先輩だし、聞きたいこともあるし、会いたいなって言ったんで、
じゃあね、セッティングしましょうかってことになって、先日会ってきたということなんですけれど、
結局ね、いろいろ話を聞くと、このHさんのこの5年間の七点抜刀というかね、
うよ曲折を全部聞いて、ちょっと岡田と私はね、本当にすごく感銘を受けたんですよね。
つまり、このSリフォームにおいてはですね、一切リフォームに興味があるふりすらせず、ひたすら上司に取り入ることで、
のし上がっていき、もちろん彼はね、リフォームにおいてはね、スキルがなかったとしても、
やはりね、相対的には会社員としては非常に優秀な人なんですよね。
私はあんまりこういうね、日和みっていうかね、上の顔見てね、仕事するような人って基本的に好きじゃないんですけれど、
ただね、ここまで潔くサラリーマンのね、鉄則に従っているこのH君っていうのはね、ある意味ね、
潔いなと思ってね、感心してたんですよね。っていうのは自分には絶対できない働き方、絶対にできない生き方なんで、
すごいなと、ここまで徹頭徹尾、優先順位を守って、自分の個性とか自分の主義主張とか、
自分のカラーっていうのを一切出さずにね、上司の色に染め上げて、上司の求めている人物像になりきって、
会社にいられる人っていうのはね、やっぱり大きな会社にはこんな人は5万といるんですけれど、
たった25人しかいないところでね、こういう純正のサラリーマン見るとね、逆にすごい新鮮だったんですよね。
25人はね、ちょっと動物園みたいに変な人ばっかりいたんで、ちょっとね、このH君っていうのはちょっとね、ある意味、なんか別の意味でね、なんか目立ってたんですよね。
ちょっと注目してたんですが、そのね、喫水のサラリーマンだと思っていたH君がですね、
よもや全く関心がなかったリフォームで、なぜ独立することになったのかっていうね、それがね、とてもとても興味があってですね、
それでね、今回のその会見というのはね、とっても私と岡田もね、楽しみにして会いに行ったというわけだったんですよね。
はい、というわけでね、今日は20分に近づいてきたんでね、今日はこのあたりにして、続きはまた次回とさせていただきます。
H君の大胆な挑戦
はい、それでは一旦ごきげんよう。