社会保険労務士の田村が様々な業種で活躍する人の働き方や信条・哲学をインタビューし、新しい働き方を学ぶコーナー『教えて、あなたの働き方!』
今回のゲストは、前回の続きで、コカ・コーラ ボトラーズジャパンビジネスサービス株式会社 ケーパビリティ開発課 課長の石井裕美子さんと対談します。
石井さんは、現在コカ・コーラ ボトラーズジャパンビジネスサービス株式会社に勤務されています。先日同社は厚生労働省の表彰事業「グッドキャリア企業アワード(従業員の自律的なキャリア形成支援について他の模範となる取組を行っている企業等を表彰するもの)2022イノベーション賞」を受賞され、石井さんが表彰式とパネルディスカッションに出席されていました。
同社の取組を拝見して、社内でキャリアコンサルタントが必要とされる理由や会社と従業員を橋渡しする企業内キャリコンのやりがいを垣間見る事が出来ました。
今回は石井さんから、大学時代のご経験や就職活動を中心に、大学卒業後に今まで4社ご経験されてきた社会人生活から、今現在のお仕事や生活する上で生かされている事や培った考え方・価値観、またどのような経緯で今のお仕事に行き着いたかのキャリアの変遷や働き方で大事にしている事をお聞きしたいと思います。
また日々社内の若手社員へのキャリア支援や中高生向けのキャリア支援のボランティア等に取り組まれている石井さんに、是非とも若者のよくあるお悩み相談について是非ともお話をお伺い出来ればと思い、今回ゲストにお呼びさせて頂きました。
【ハイライト】
・中小企業と大企業で働く事で意識すべきポイントの違いとは?
・グッドキャリア企業アワード2022イノベーション賞を受賞されるまでの経緯について
・石井さんがグッドキャリア企業アワードを受賞する為に注力していた事とは?
・会社でせっかく働くなら、自分の『人生』も考えられる機会を持ちたい!
・目上の人とコミュニケーションする上でのコツとは?
・相手に興味を持ちながら話をする事を意識してみよう!
・石井さんが働く上で大事にしている価値観とは?
・石井さんが大学院で勉強していて強く感じた事とは?
・日々の学びを生かしていく為に自分の中の「Why?」を大事にしていこう!
・石井さんが大事にしている座右の銘とは?
・悩んでも、もがいても良いから動き続ける事で道が開ける!
・止まった瞬間に失敗になるんだ!行動する事で失敗が失敗で無くなるのだ!
・石井さんの今後の野望や目標とは?
・会社で働く事が本当に楽しいと思えるために、石井さんが考えるキャリアコンサルタントがあるべき姿とは?
・自分の真のやりたい事を見つけるためには悩むしかないのだ!
ゲストプロフィール:
石井 裕美子さん
神奈川県座間市のご出身。小学校から大学まで約9年間バレーボールをされていました。国士舘大学体育学部を卒業後、医薬品卸での営業、人材系の会社での採用支援業務、IT企業での人事業務を経て、現在コカ・コーラ ボトラーズジャパンビジネスサービス株式会社にて組織のチェンジマネジメントや組織変革実現のための人材開発・組織開発に携わっていらっしゃいます。趣味はキャリアについて考えること、子どもと遊ぶことです。
株式会社協働日本 IPPO事業のキャリアコーチとしても活動中とのことです!詳しくは下記リンクをご覧ください!
https://kyodonippon.work/kyodonippon/
Youtube【グッドキャリア企業アワード2022シンポジウム】 事例発表(コカ・コーラ ボトラーズジャパンビジネスサービス株式会社)
https://youtu.be/ii9q_GHRzig
Youtube番組「HR-X」で石井さんが出演されているエピソードのリンクです。
『どのようにシニア人材の意識変革が起こったか?』
https://youtu.be/ESLBpqKOWb0
大企業の中で“ゼロからキャリア支援”を根付かせる挑戦
4社目としてコカ・コーラ ボトラーズジャパンビジネスサービスに入社した石井さん。前職までの中小企業経験とは異なる大規模組織の複雑さに戸惑いながらも、「社員一人ひとりのキャリア支援をどう組織全体で支えるか」というテーマに向き合った。キャリアコンサルタントは少数、時間も限られている中で、最も効果的な支援体制を模索。結果として「上司・部門長・キャリアコンサルタントの三位一体」で社員を支援する仕組みを築き、2022年には経産省の「グッドキャリア企業アワード」イノベーション賞を受賞した。
仕組み化が生む“継続性”と“変化の風土”
単発の面談で終わらせず、組織全体の文化としてキャリア支援を根づかせるには「継続性」が必要と語る石井さん。一人のキャリア支援者がいなくなっても回り続けるように、制度設計・支援の在り方・上司との連携を仕組みに落とし込んだ。キャリアとは、人生そのもの。仕事だけでなく“どんな人生を送りたいか”まで立ち止まって考える時間が、組織を変え、個人に自信を取り戻させる。それが石井さんの信念であり、現場の実践から生まれた学びだった。
“素直さ”が信頼を生む――若手へのアドバイス
若い世代への問いかけとして、「年上の人との会話が怖い」「どう振る舞えばいいかわからない」という悩みに対して、石井さんは「人として向き合う」ことの大切さを強調する。役職で人を見るのではなく、“相手に興味を持つ”姿勢こそが信頼関係の起点になる。わからないことは正直に尋ね、自分の感想を素直に返す。それが相手の気づきを生み出すこともある。対話はスキルではなく態度から生まれる——その一言が、多くの若手読者の背中を押す。
成長と挑戦を止めない――“夢を実現できる人”を増やしたい
石井さんが働く上で大切にしている価値観は、「成長」と「挑戦」。人の夢を支援したいと願うなら、自分自身が挑戦をやめてはいけないという強い意志が原動力となっている。現在は大学院に通いながらMBAを取得中。哲学や東洋思想などリベラルアーツを通じて「自分自身を知る」ことの重要性にも気づかされたという。知識やフレームワークを学ぶだけではなく、それをどう活かしたいかという「軸」を持つこと。それが、よりよい支援者となるための条件だと感じている。
「行動することで道は開ける」――キャリア支援の原点
石井さんが座右の銘として掲げるのは「行動することで道は開ける」。キャリアは、考えてばかりいても始まらない。1社目・2社目では悩み続けたが、それでもイベントに参加し、人に会い、自ら行動したことで今の仕事にたどり着いた。失敗は“止まった時点”で失敗になる。動き続けていれば、過去の経験が線でつながる日がくる。この言葉は、20代で悩むすべての人に向けたシンプルで力強いメッセージだ。
キャリア支援の未来と、石井さんのこれから
石井さんの目標は、「キャリアコンサルタントの価値を上げること」。単なる職業支援者ではなく、人の“生き方”そのものに関わる専門職としての認知を高めていきたいと語る。そのために現場で実績を積み、組織全体に好循環をもたらす支援体制を広める。誰もが夢を持ち、挑戦できる社会のために——彼女の視線は個人ではなく、社会全体へと向かっている。
悩んで、動いて、自分を信じて。キャリアはいつでも始められる
石井さんの対談から学べるのは、“道に迷うこと”の尊さ。もがいた時間は決して無駄ではなく、自分を知り、周りと対話し、また一歩踏み出す原動力になる。キャリア支援のプロフェッショナルとしての姿勢が、これからの働き方のヒントを与えてくれます。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段の士業という固いイメージから外れ、働き方や働く価値観、働くマインド等と熱く向きあったり、人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、真剣に働き方を考える番組です。
経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
パーソナリティー:田村陽太
東京外国語大学外国語学部卒業。産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、MC等、音声メディアや放送業界でも活動。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
カバーアート制作:小野寺玲奈
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