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「暴君」と呼ばれたローマ皇帝ネロは,我々にいくつもの「アート」を遺しています.本エピソードでは,アーティストであり,エンタテイナーであり,プロデューサーでもあった皇帝ネロからの贈り物をご紹介します.

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いちです。おはようございます。今回のエピソードでは、芸術家に憧れた皇帝ネロについてお届けをします。
このポッドキャストは、僕が毎週お送りしているニュースレター、STEAMニュースの音声版です。
STEAMニュースでは、科学、技術、工学、アート、数学に関する話題をお届けしています。
STEAMニュースは、Steamboat乗組員のご協力でお送りしています。
改めまして、いちです。このエピソードは、2024年2月29日に収録しています。
このエピソードでは、STEAMニュース第169号から、芸術家に憧れた皇帝ネロについてお届けをします。
また、今回のエピソードから、従来の25分番組に戻してお届けをする予定です。
というわけで、25分間どうぞお付き合いください。
今週、ギリシャの英字新聞グリークリポーターが、
アレクサンダー大王の花をへし負ったローマ皇帝という記事を公開しました。
ギリシャの野人類の英雄アレクサンドロス三世、またの名をアレクサンダー大王の墓を訪れ、
彼の御遺体に黄金の冠を乗せたところ、
誤って王様の花を負ってしまった人物がいたと言うんですね。
その容疑者は、古代ローマの若き政治家で、
名前以外に何も持たない若者と酷評されたガイウス・オクタビウスでした。
もっともオクタビウスは数年後に、
初代ローマ皇帝アウグスティウスになりますから、
三日あわざれば、かつもくしてみよということかもしれません。
そのアウグスティウスから数えて五人目の皇帝ネロについて、
このエピソードでは焦点を当てていきたいと思います。
彼はボークンネロと呼ばれたり、
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時にはボークンハバネロになったりもしています。
そんなネロですが、彼は芸術家への憧れを強く持ち、
彼自身が芸術家であろうとしました。
そのローマ皇帝ネロに触れる前に、
この人物についてお話をしておかねばならないんです。
ルキウス・アンナエウス・セネカ、
または小さいと書いてショー・セネカですね。
ショー・セネカは古代ローマの哲学者、政治家、詩人です。
彼は二十代後半をエジプトのアレクサンドリアに学び、
哲学や芸術を自らのものにしました。
ショー・セネカはローマに帰還後、
学識の高さと弁説の上手さから、
政治家としての存在感を増します。
また当時の第四代皇帝クラウディウスの養子で、
第五代皇帝となる少年ネロの家庭教師にもなります。
この頃に書いた書物「怒りについて」は、
現在でも日本語訳が岩波から出版されています。
およそ2000年前の執筆ですから、
これはもうスーパーロングセラーですよね。
皇帝クラウディウスがうっかり毒キノコを食べて、
というか、小アグリピーナに食べさせられて死んでしまうと、
ショー・セネカは皇后の実施、
第五代皇帝ネロの補佐として、
ネロの五年間と呼ばれる黄金時代を築きます。
その皇帝ネロは芸術の愛好家で、
月がこうじたのでしょう、今でいうワンマンライブをたびたび開いています。
紀元54年10月13日、16歳で、
第五代ローマ皇帝になったネロ。
正式名、ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグスティス・ゲルマニクスは、
ショー・セネカの力を借りて、前世を敷きます。
ネロ浴場というテルマエですね、大浴場もその名の通り、
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ネロがローマに作らせました。
この時のネロとセネカの関係というのは、
日本で言うと、お殿様と爺みたいな関係なのかもしれません。
紀元59年にネロは青年祭、青年のお祭りと書いて青年祭ですね。
この青年祭というイベントを開催し、
たてごとを自ら演奏しています。
この時代のたてごとなのですが、
キタラあるいはリラというたてごとの種類ではないかというふうに言われています。
演奏や歌がよほど好きだったとみえて、
翌年から5年に一度の定例イベント、ネロ祭、ネロ祭りですね。
こちらを開催し、自身も出場しています。
5年おき開催というのは、ひょっとしたら4年おきに開催される古代オリンピックに対抗したのかもしれません。
ひょっとしたらですね、前回のエピソードでお伝えした周期ゼミのように、
同時開催を避けるオリンピックとネロ祭の同時開催を避ける意味もあったのかもしれません。
これネロ祭も4年おきにして、1年遅れ、2年遅れというふうにするという点もあったと思うのですが、
後にですね、ネロはオリンピックに自分自身出場するために開催年を無理やりずらさせているんですね。
もう皇帝の権限を使って。
なので、開催年が1年、2年ずれても、5年おき開催と4年おき開催であれば、
原理的には20年に1度しか重ならないのでいいだろうということなのかもしれません。
これはあの僕の想像です。
で、ネロの演奏の腕前の方なんですが、
これ演奏中に彼の親友が爆睡してしまうほどだったそうなので、
あまり感心するような腕ではなかったんでしょうね。
実際一般市民も演奏中に逃げ出したというふうにも言われているので、
これはジャイアンのリサイタルのようなものだったのかもしれません。
今でこそね、笑い話になりますが、当事者としては大変な思いだったのかもしれないです。
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紀元64年7月18日にローマ大火というローマ帝国の首都ローマを襲った大火災がありました。
炎は6日7番燃え続けたというふうに言われています。
やけの原になったローマを再建したのも皇帝ネロでした。
彼は道路の幅を広げ、建物の高さを制限し、
消火用の水道を整備し、ローマンコンクリートという新しい建材を普及させました。
また都心にドムスアウレア、日本語で黄金宮殿と名付けられた大規模な宮殿を建築しました。
ドムスアウレアは現在では一部残るのみなのですが、
その美的性質はルネサンス期のラファエロやミケランジェロに多大な影響を残しました。
ネロは紀元67年にはオリンピックにも出場しています。
オリンピックは4年に一度の祭典ですが、
彼は自分が出場できるように開催年を無理やりずらしています。
またオリンピックはスポーツの祭典ですが、
音楽コンテストや演劇も割り込ませています。
というのも彼は音楽でも出場し、演劇でも出場し、
そしてスポーツでも出場したかったからなんですね。
スポーツでは彼はチャリオットという戦闘馬車のレースに出場しています。
ところがですね、皇帝ネロはそこまでスポーツが得意だったわけでもなさそうで、
実際このチャリオットレースではレース中にチャリオットから振り落とされています。
とはいえそこはさすがローマ皇帝で最後はですね優勝ということになっています。
めちゃくちゃ変っていう感じなんですが、苦手でも出場するというその精神は見習いたいなと思います。
ローマ市民にこんな感じで愛されていたネロなのですが、
帝国の議会にあたる元老院、ローマ軍、そして彼の家族身内からの評判は悪く徐々に孤立していきます。
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彼は紀元68年6月9日、30歳の若さで自殺に追い込まれます。
その後元老院はネロを記録抹殺刑、ダムナティをメモリアへに処しています。
もっともネロへの刑はローマ市民に不人気で翌年には撤回されています。
ネロの最後の言葉は、
なんと惜しい芸術家が私の死によって失われることかだったそうです。
皇帝ネロが某君と呼ばれるようになった理由のうち最大のものは、
彼のキリスト教徒との接点と言われています。
ネロがイエス・キリストの最初の弟子、初代ローマ教皇ペトロを十字架にかけたと書物が伝えているからです。
キリスト教化されたヨーロッパから見れば、ネロはまさに某君でしょう。
ネロが後世に残したものはいくつもあります。
現代につながるローマのシビルエンジニアリング、
すなわち土木工学、都市工学とファインアート、芸術を残したのは間違いなく彼の功績です。
そしてもう一つ、我々が歴史上の功績を見るときには、
いつもその時代の人々の立場になってみることが必要だということを、
これもネロの歴史から我々が学ぶことだと思うんですね。
現代の我々の価値観を一旦アンインストールして、
自由な視点で物事を見つめること、
つまりリベラルアーツが我々に教えてくれることの重要性を、
皇帝ネロの歴史が教えてくれているように、僕には感じられます。
メールでお送りしているニュースデータ、スティームニュースの方では、
今週の書籍のコーナーで、
安彦義一さんの「我が名はネロ」という漫画をご紹介しています。
こちらの漫画を通して、ネロ個人の好きな人生というものを読んでいただけるのかなと思います。
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本当に面白いです。
もちろんネロを題材にした小説もたくさんあるわけなんですが、
漫画を読むとまたちょっと違うんですね。
特にこの安彦義一さんの漫画では、セリフのないシーンが多くて、
表情であるとか、コマの動きであるとか、絵の動きですね。
その動きで伝わってくるものがあって、
これすごく漫画表現という意味でも勉強になりました。
本当におすすめの漫画です。
大体貴族というものは、人間関係がドロドロとするものなのでしょうが、
ネロはその中でも別格なような気がしますね。
一説によると、実の母アグリピーナとの性的関係があったというふうにも言われていますし、
後にネロとアグリピーナが政治的な対立をした時に、
母親であるアグリピーナの乗せた船を沈めて溺れさせようとしたわけなんですが、
アグリピーナが泳ぎの達人で助かってしまうわけですね。
助かってしまうという言い方はおかしいですよね。助かるわけですね。
その後、ネロは兵を母に向けて送り出すわけなんですが、
母アグリピーナは裸になって、ネロはここから生まれたのだからここを刺しなさい、
みたいなことを言ったというふうにも伝えられています。
いやこれ、今の時代でも、例えば映像化するとかは難しそうな話ですよね。
もちろんネロというのは、後世ね、暴君というふうに言われたり、
悪い方向に着色を随分された人物ではあるのですが、
母アグリピーナとの関係というものは、多くの歴史学者が指摘しているところなので、
名勝着色ばかりではないというふうには考えられるんですね。
僕は個人的には、ユリウスカエサルが事実上の初代皇帝として始まる、
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古代ローマユリウス・クラウディウス朝という、これネロで終わってしまうんですが、
その後続く、アウグスティスから続く皇帝たちの大ファンではあるのですが、
この話を始めちゃうと、どんどんまたこのスティーム・サイエンス・テクノロジー・エンジニアリング・マスマティクスからは、
ちょっとずれてしまうので、今回はここまでにしておきたいと思うんですが。
この5人の皇帝の、それぞれスティーム分野への貢献については、またスティームFMで紹介をしていきたいと思っています。
というわけで、スティームFMは一時期、18分番組に短縮してお届けをしていたのですが、
25分に戻すことにしました。すみません。ちょっと長く喋りすぎているかもしれないんですが、
どうぞお付き合いをお願いできればと思います。
やっぱり僕が、なんだかんだ言って25分という単位が一番喋りやすいなと思うのが最大の理由なんですが、
あとですね、僕の通勤時間がおよそ25分、30分くらいですかね。
ドアというドアで30分かな。25分くらいポッドキャストを聞いているのが一番心地よいということがあって、
ということは喋る方も25分というリズムが心地よいということがあって、
トータル25分の長さに再び合わせさせていただければと思います。
18分にしていたのは2つ理由があって、1つは僕も関わらせてもらっているテッドトーク。
テッドトークの長さというのが最大18分というふうに決められているからなんですが、
この18分の理由はマーティン・ルーサーキング・ジュニア博士の
I Have a Dreamという演説が18分だからということなんですね。
どんなにいいスピーチでも18分以上は聴けない、集中して聴けないという、
テッドの創設者リチャード・ソウル・ワーマンの考えで18分に区切られているんですが、
このポッドキャストというのはどちらかというと、そんなに集中して聴くというよりは
BGMとして聴いていらっしゃる方も多いかなと思って、
18分にそんなにこだわらなくてもいいのかなとは思い始めたところです。
もう一つの理由はですね、めちゃくちゃ忙しくて、忙しいという言い訳はあまりしたくないんですけれども、
他にいろいろ優先順位の高いタスクが降ってきていて、
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あまり収録に時間をかけられなかったということがあるんですね。
やってみると、18分番組の収録も25分番組の収録も、
トータルの時間差はそんなに変わらないということに気づきまして、
18分だとニュースレターの原稿がそのまま使えるので、
かなり短く、準備時間とかを含めるとトータル短くなるのかなと思ってたんですが、
そうでもなかった。
この番組後半のおしゃべりっていうのが、僕にとってはどちらかというとボーナスタイムで、
あまり負担になってなかったというか、削ることの方が負担だったということもあって、
元の25分に戻させていただきました。
またね、お前ちょっとしゃべり長いんじゃっていうお話もあれば、
ぜひフィードバックいただければと思いますし、
そこらへん、僕も素人なので分からずやっている、手探りでやっているところがたくさんあるので、
ぜひね、例えばTwitterであるとか、
あとメールアドレスも開放していますので、メールでお知らせいただいても大変結構です。
そうなんですよ。今週はですね、ワクチンを接種して、
ワクチンといってもコロナとかインフルエンザじゃなくて、
狂犬病とかですね、いろいろややこしいのを打ってですね、
両腕が結構腫れてしまって、メール書くのが大変だったんですよ。
メールというか、メールでお送りしているニュースレター、スティームニュースですね。
この執筆が結構大変だったんですよ。
そのお話も後半にできればなと思っていたのですが、
こんなお話をしている間に時間が来てしまったので、
そうですね、このワクチンのお話はショート編ということで、
改めてお送りできればなと今思いつきました。
というわけで、このエピソード最後まで聞いてくださってありがとうございました。
いちでした。
24:30
ご視聴ありがとうございました。
24:59

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