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2024-09-25 15:56

#34 バリュエーション頻出用語の解説_1/2(PER/PBR/PSR)

▼概要

バリュエーション算出で重要な指標「PER」「PBR」「PSR」について、スタートアップフレンドリーな公認会計士・税理士の視点で解説しました。各指標の意味や計算方法、使用場面の違いなど、実務に役立つ知識を提供します。


▼トピック

・PER、PBR、PSRの基本的な意味と計算方法

・各指標が着目する財務諸表の項目(PER:当期純利益、PBR:純資産、PSR:売上高)

・スタートアップ特有の指標としてのPSRの重要性と背景

・バリュエーション算出時の各指標の使い分けと複合的な活用方法

・業界や企業の成長段階による適切な倍率の違い

・時価総額の算出方法と先輩企業の倍率の活用


▼『スタートアップ税務AtoZ』番組概要

税理士・公認会計士であり、『NFTの会計税務』著者であるスタートアップ会計の畠山謙人が、会計業務の基礎知識から、業界特化の税務対応まで幅広いノウハウを発信する番組です。シード・アーリーのスタートアップ経営者へ正しい知識を届けることで、Exitに向けた正しいファイナンスの土台づくりを支援します。


▼スタートアップ税務AtoZへのお便り(ご感想やトークテーマのリクエストなどお待ちしております!)

https://forms.gle/tsJdnqJTcZcUYFUe8


▼制作

・出演者:⁠⁠⁠⁠⁠畠山謙人⁠⁠⁠⁠⁠(税理士・公認会計士) @kandmybike

・MC、企画制作:⁠⁠⁠⁠⁠稲荷田和也⁠⁠⁠⁠⁠(StartPods) @oinariiisan

・編集/サポート:⁠⁠⁠⁠⁠KON⁠⁠⁠⁠⁠(knock'x Media) @konteer10

サマリー

今回のエピソードでは、バリュエーションに関連する用語としてPER、PBR、PSRの解説が行われています。これらの指標は企業の価値を評価する上で重要な役割を果たしており、特にスタートアップの評価においても活用される様子が述べられています。また、PER、PBR、PSRの各指標について詳しく解説されており、特に時価総額との関連性や業界ごとの倍率、期待される成長についての考察が含まれています。

スタートアップ税務の背景
スタートアップ税務AtoZ、スタートアップフレンドリーな 税理士・公認会計士の畠山さんへ、
税務会計に関する素朴な疑問、企業家目線で今気になる話題を投げかけることで、
企業前後のファイナンスの土台作りを支援する番組です。
MCは、スタートポッズプロデューサーの稲田が務めます。
畠山さん、よろしくお願いします。
会計士・税理士の畠山です。よろしくお願いします。
前回のテーマ、ロックスさんの上場の分析をしていただきました。
ロックスさん、11期目にして時価総額が約150億円程度で上場されるというところで、
はい。
畠山さん、ここは話されてみていかがでしたか?
そうですね、撮った音声がリリースされるのを待ち望んでるんですけれども、
今日9月11日でリリース前ではあるんですけれども、
前回のタイミングさんの解説した回では、とても伸びが良くて、
反響が良かったかなと思ってまして、
ロックスさんも同じように分析させていただいたんですけれども、
同じように面白いなって思っていただけたら嬉しいなというふうに思いますし、
内容としてはですね、
調達されてきたエクイティのストーリーとかストックオプションというのは、
とても教科書的にお手本になるような事例だったので、
ぜひ今スタートアップされている方、皆さんの参考になったらいいなというふうに思いました。
いいですね、畑山さんに解説いただくとすごく分かりやすいですし、
畑山さんがどういう視点でああいうのを見ているのかというのもまた解説会、
それの解説会というのも扱えたら面白いなというふうに思いました。
そうですね、分析の解説会みたいな。
バリュエーションの重要性
そして本日扱おうとしているテーマはですね、
バリュエーション、またここに戻ってきてまいりました。
バリュエーションの品質用語とその解説というところで扱っていきたいなというふうに思っております。
ろくさんの1個前ですね、さらに1個前のところでバリュエーションの計算方式をテーマに扱いまして、
DCF法だったり、マルチプル、BSR、この辺りの用語がちらほらと出てきました。
これですね、本当に難しいなと思って。
はい。
今ソラで説明しろって言われたらちょっと自信ないなという気持ち正直ありまして、
分かりました。
収録してからバリュエーションのテーマ回を配信だなと思って、
あれ、この時何話したっけって正直なのか。
記憶が難しいですね、テーマ的に。
なのでもう何回でも聞きたいなと思ってます。
なので、そして前回はPSRというのがありましたけれども、PSRに近しい用語もいくつかあると思いますので、
その辺りも含めて今回扱っていけたらなと思っております。
はい、わかりました。
なのでバリエーションの品質、用語、まずどんなものがあるのかというところと、
それぞれの簡単な解説、ちょっとかなり丁寧めにお願いできたらなと思っております。
お願いします。
PER、PBR、PSRの解説
今日はですね、指標について話そうかなと思うんですけれども、
3つありまして、PER、2つ目がPBR、3つ目がEV、
ちょっとこれだって思うやろ、EVスラッシュ、EVとDAというのがあるわけですね。
これらは全部掛け算の考え方のマルチプルって言われるような出し方になってまして、
バリエーションの回で株価、時価総額を算定する企業の収益力に着眼した時の時価総額の出し方では、
毎季稼ぐと思われるキャッシュフローを積み上げて価値を出していくGCF法と、
一定の時点の決算書の数値と×X?みたいな、
一発で掛け合わせて出すマルチプルの手法と2通りあるという風に述べたんですが、
今日はそのうちのマルチプルのよく出てくる指標のPER、PBR、EVスラッシュ、EVとDAと言われるところを解説しようと思ってます。
なるほど、じゃあそのマルチプルの中ってことですね。
そうですね。
分かりました。そうしましたら1個ずつお願いします。
バリエーションの回でPERとPBRっていうのを触れてたんですけれども、聞き直すとですね、
改めて言いますとPERはプライスアーニングスレシオ、これはどうやらアーニングスっていうのがあると稼ぎですね。
レシオは割合ってことですね。
うんうん。
似たようなものでPBRとあるんですけれども、これはプライスとブックレシオ、なので違いはEなのかBなのかなんですけれども、
Eはアーニングス稼ぎ言ったんですが、ブックっていうのは純資産なんですね。
本とか型持っちゃいましたね、全然違いましたね。
そうですね、資産表のこと、帳簿のことをブックって言ったりするので、
へー、なるほど。
記録してるような本とか手書きを貯めていくみたいなところからブックってきてるんですかね、感覚的には。
そういうことですね。
はい。なのでPERはアーニングス稼ぎに対する着眼した割合だし、PBRは純資産に着眼した割合だし、
つまり決算書でいくと創意期計算書を使えそうだっていうのがPERで、
はい、PERが創意期計算、はい。
PBRは純資産なので決算書のBS対策対象表を使うっていうような、見るページが違うみたいな、そんなイメージですね、覚え方としては。
なるほど。なのでPERのほうが稼ぎって話ですが、これは売り上げってことですか、利益なんですか、両方入ってくるんですか。
これは利益なんですけど、創意期計算書に何とか利益ってこういくつか出てくるんですが、
はい、いっぱいありますよね。
一番下の当期準利益のことを言ってますね。
当期準利益ですね。
はい。最後税金も除いた当期準利益のところを指してますね、PERは。
最終的なもう税金もなくなって残った利益ってことですね。
余談ですが、売上に着眼するとセールスなので、これでPSRなんですよね。
PERとPBRは伝統的な指標になってるんで、
はい。
例えば日経とか四季報とか、
はい。
あとネットのいろんな上場してる会社の株価が見れたりするようなサイトでは、
必ず指標でPER、PBRって載ってるぐらいなんですね、その銘柄の。
確かによく見ますね。理解せずして見てましたけど。
だけど、生まれたてで若い歴史のPSRは載ってこないっていう違いはあるんですよね。
これじゃあ歴史が違うんですね。PSRはそもそも最近言われ始めたとかそういうことですか?
そうなんです。スタートアップで赤字を掘っていくようなスタートアップだと、
利益が赤字だから掛け算して自家総額出しようがないっていうことがありますし、
なるほど、はいはいはい。
あとPBRは純資産に着眼してるんですが、
スタートアップももしエクイティの調達をしなければ、
繰り越し利益、常用金、過去の利益の累計がどんどん真っ赤になっていくんで、
もしエクイティ調達をしなければ純資産がマイナスっていうこともあり得るんですね。
債務超過って言い方をしたりもするんですけど、
そうするとどっちにしてもマイナスの指標になって掛けても自家総額出ないから、
売上げ伸ばしていくんだっていうところでPSRが開発されて広まっていったと思うんですよね。
じゃあこのPSRのセールは純粋に売上げなんですね。
そうですね、セール数、一番上の。
じゃあスタートアップの場合はこのPSRも使われるので、
最近で言えば見かけ始めた指標ではあるが、
昔ながらの日経さんとか四季保さんとかにはまだ載ってない。
載り始めてもいるんですかね。
あんまり伝統的な企業のPSR、
赤字のスタートアップでかつサーズで積み上げのストック型のモデルで絶対将来性あるんだみたいな、
そういう時にPSRが出てきた極めて限定的な感じっていうんですかね。
日々の株式のトレーダーさんが見たりする指標ではないって感じですかね。
そうか、ああいう指標って個人株主の方とかトレーダーさんの方とかがよく見るから。
じゃあPSRはどっちかっていうとスタートアップをちゃんと正当に評価しようっていう、
投資家の目線なのか、あるいは上場に際してみたいな話なのかっていうちょっと限定的な部分もあるので、
まだまだメジャーにはなりきれてないが、一部の層には熱烈に必要とされている指標ということですね。
そうですね、スタートアップ村においては結構有名な指標で実務でも使われてきたっていう感じですかね。
なるほど、だいぶ今のだけでも少しわかった気になってきていまして。
良かったです。
このEとBとSが何なのかってことだけ覚えるだけでもだいぶPRがアーニングスなので稼ぎ、利益ですね。
当基準利益。
Bが、これちょっと分かりづらかったですけどね。
バリュエーションの基本概念
このブックっていうのが資産表から来ているので純資産。
ブックは純資産。
PSRはセール。
これ分かりやすくていいですね。
売上が後に拡大したというところですね。
今頂いたのが、元にするものが利益であり資産であり売上ってところがありましたけれども、
よく見るのがPR何倍とかBPR何倍とかそういうのを見る気もするんですけど、
その辺り少し教えていただけますか。
これらは式が似てて分かりやすいんですが、
そのある対象としている会社の時価総額が分支なんですね。
時価総額が分支、はい。
その割る分母になるのがPRだったら当基準利益になるし、
PBRであれば純資産になるし、
PSRであれば売上高になるし、
つまりそれぞれの時価総額が何倍かってことですね。
利益から見て何倍、純資産から見て何倍、売上から見て何倍っていうそういう考え方ってことですね。
PなんとかRたちはそんな式で倍率を出してきて、
これはもう上場してる先輩の会社、上場企業だと決算書が出てるので、
指標もすぐ分かるので先輩企業から参考になる倍率を引っこ抜いてきて、
まだ上場してない自社にその倍率を掛け合わせたら、
時価総額いくらになるよっていうそういうアプローチなんですよね。
なるほど、そうですね。
確かにこれはその時価総額をそもそもゴールとしては時価総額を出したいというところなので、
自社の同期準利益に、例えば同業の先輩が20倍だったらそこに20倍掛ければ、
その会社の時価総額はいくらですって言って言えるってことなんですね。
そうですね。
そういうロジック、同所の企業だからっていう。
倍率っていうのはよく見る、こういう業種だと大体何倍って見かけますねとかそういうのってありますか。
そうですね、IT業界だとPER、全部のIT企業ってことじゃないんだけれども、
期待されてるIT企業だったら30倍とかはPERついてるかなって思うんですよね。
なので年間に稼ぐ利益の30倍の価値があるんだっていう風に、
投資家や市場は考えてその価値で倍々されてるからその価格がつくってことなんですけど、
30倍とかは高いイメージですね、倍率としては。
ですね、なんとなくそう思いました。
さらにバリュエーションの会では33社の例を用いてて、110何倍って私言ってたんで。
すっごいですね。
なので期待値も織り込まれてるようなイメージなんですよね。
もっと成長するだろうっていう。
だから株式買いたい買いたいっていう人が多くて、
株式を売り出そうとする人も方いるんですけど、
買いたい買いたいっていう風になると株価が上がるので、
なので買う人にとってはさらに上がると思うから買いたいっていうことになるんですよね。
期待が現れてるような感じですね、その倍率には。
なるほど。
前回も少しありましたけれども、このPERを使うのかPBRを使うのかPSRを使うのかっていうのは、
一定自社が有利になりそうな指標でやることもあれば、
別それぞれの指標で一旦計算してみて、
それぞれが50億って出たのか100億に出たのかみたいなところで、
50億から100億の間のどこかが落としどころだろうみたいな感じでジャッジされるっていう話でしたよね。
企業価値評価の手法
そうですね。
マルチプルの企業価値評価のレポートがあるとしたら、
一つの指標だけでやるんじゃなくて、
PERならいくらになります。
PBRであればいくらになります。
っていう仮定が出た後で結論的には企業価値の幅が提示されていたりだとか、
その中でも選ぶこともあるのかもしれないです。
PERの方が妥当だと考えたとか、
というイメージですかね、最終的には。
だいぶ理解が進んできました。
じゃあここまでPER、PBR、PSRとそれぞれ3つの解説いただきまして、
PERはアーンなので利益であり、当期準利益ってことですね。
PBRはブックっていうから派生して準資産。
PSRはセールなので売り上げ。
そこに時価総額が分子になり、それをかけて、
そうですね。
これ説明難しいですね。
こんがらできた。
それぞれEとBとSの数値に先輩企業の倍率っていうのをかけると、
およその時価総額が出てくるというところでございました。
その通りです。
めちゃくちゃ難しくはあったんですけど、
ちょっと整理できた気もしていて、
ただ多分また忘れると思うんで、
これは定期的に聞きたいなと思ってますし、
リスナーさんの方もぜひそういうふうに使っていただければなと思っております。
この番組はスタートアップ会計の畑山さんと
スタートポッツの稲荷田がお送りいたしました。
トークテーマのリクエストや畑山さんへのご相談は、
お便りフォームか畑山さんのXメッセンジャーまでお気軽にお寄せください。
また番組のフォロー、学さんにもご協力いただけますと幸いです。
ご感想も待ってます。
最近は誰に対してどういうテーマを話すべきかというところもまさに議論しているところですので、
そうですね。
気軽にこの回面白かったとか、
あるいはこういう話もっと聞きたいとかいただければなと思っております。
それではまた次回の配信でお会いしましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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