スタートアップ税務AtoZ、スタートアップフレンドリーな税理士、公認会計士の畠山さんへ、
税務会計に関する素朴な疑問、企業家目線で今気になる話題を投げかけることで、企業前後のファイナンスの土台作りを支援する番組です。
MCは、スタートポッツ稲荷田が務めます。畠山さんよろしくお願いします。
会計士税理士の畠山です。よろしくお願いします。
今回の配信が第30回ですね。結構積み上がってきましたね。メモリアルですね。
かれこれもう半年ぐらいやってきたんじゃないですかね。
半年ぐらい。
最近は徐々にリスナーさんからのリアクションもいただけるようになってきたり、
コステもいただけてるようになったりとありますんで、今後も頑張っていきたいですね。
積み上げてきましたね。ここまで半年だけど。
もっともっと積み上げていきましょう。
そうですね。はい。
というわけで本日のテーマは、PEファンドです。
プライベートエクイティファンドですよね。
そうですね。
というのもそれぐらいの知識量しか稲荷田にはなくてですね。
とはいえ、なんで今このPEファンドのテーマを持ってきたのかをお話しさせていただきますと、
今こうやってスタートアップのエコシステムにいまして、多くの起業家さんだったり、
あとはVC、エンジェル投資家の方を含めていろいろコミュニケーションを取っているわけなんですが、
このスタートアップの中にいると、スタートアップ村とか界隈とかもよく言われますけれども、
知識が非常に断片的というか、よりニッチな部分ばっかり知ってしまって、
それって本当に世の中一般を見渡していたらスタートアップに関わっている人って本当にごく一部のはずなのに、
そこだけ深掘りしているような感覚というのがどうしてもあって、
それって何か健全じゃない気持ちもちょっとあるんですよね。
やったときに世の中のもっといろんなことをした上で、
そのスタートアップと比較できた方がスタートアップの立ち位置とか素晴らしさというのもよく分かるなということを思っていて、
ちょっと視野を広げていきたいなという目的が一つあります。
そしてスタートアップをやっていく中で一番対峙するのはやっぱりVC、ベンチャーキャピタルだなと思っているんですけれども、
ベンチャーキャピタル自身も当然金融業でありますと。
金融業であり、上にはさらにLPの方がいらっしゃって、
投資者とかがいたり、そこからお金を預かって運用しているというところだと思いますので、
そこの同じ金融業という意味でPファンドで、そういえばどんな立ち位置なんだっけみたいなことを知りたいなと思っております。
それを知ることによってやっぱりVCの方とかとも適切なコミュニケーションが取れたりもするかなとか思ったりもしてますので、教えていただきたいです。
分かりました。よろしくお願いします。
ありがとうございます。
そうしましたら、じゃあまずプライベートエクイティファンド、Pファンドとはそもそも何ぞやっているところから教えていただけますでしょうか。
VCがまずベンチャーキャピタルで、広い意味でいくとPファンドですね。
そうなんですね。
VCは上場するスタートアップに対して投資するというような定義付けができるかなと思います。
VCは上場後のスタートアップに投資することは早々ないと思うんですよね。
そうですね。なかなか特になるべくシードに投資しつつ。
そうですよね。
なるべく早めにスタートアップ投資、シードメートルですね。
Pファンドっていうと上場企業に投資したりだとか、非上場の中小企業に投資したりするんですけれども。
非上場の中小企業にもできるんですね。
例えば非上場企業であれば、経営が傾いてうまくいっていないところの経営権を取得して、
企業再生をして企業価値を高めた後売却するみたいな狙いですね。
それをPファンドがやったりするんですか。売却して運用してっていう。
そうですね。Pファンドからももちろん取得した会社の役員としてメンバーを送り込むっていうこともされると思うんですけど、
あとは経営を執行していけるプロ経営者って言われるような社長とか、
凄腕のCFO経験者などを呼んできて蘇生してバリューアップしていくみたいなのをされるんだと思いますね。
Pファンド主導でですね。
なるほど。若干そこの部分だけ聞くと近しい匂いをしたのがサーチファンドとかもよく聞きますけれども、
それはそれでまた違うんですかね。また別で聞いてみたいなその話題は。
そうですね。サーチファンドを詳しくないので、また比較して調べた上でまたお話ししてきたらなと思います。
Pファンドが上場企業に投資するようなケースは主にMBAと言われるマネジメントバイアウトっていうやつで、
経営者とか創業者が上場していた会社を非上場化する、上場廃止しますという時に全部の株式は個人単位で買えないので、
何百億となるお金が必要なので、Pファンドと組んでMBOをやったりしますね。
PファンドっていうとイコールMBOと言われるぐらい私のイメージですけど、それがメインのグッキーになってるかなと思ってて、
最近だとスノーピーク、非常上化したアウトドアブランドのスノーピークは非常上化したんですけど、
スノーピークとあれもMBOっていうやつで、確かベインキャピタルっていうところが噛んでますね。
そうなんですね。
そういうことですね。スノーピークが上場していて、それを今おっしゃっていただいたファンドが全部買い取って、
個人運営とか、公開株式じゃなくてその会社が運用するぜっていうふうにしたってことですね、MBOによって。
MBOで調べるとよくベインキャピタルっていう名前が出てきて、
IT企業でいくとイグニス、イグニスゲーム会社だと思うんですけど、非常上化してベインキャピタルと組んでやったっていうのがありますね。
あとはドラッグストアのキリン堂とか、キリン堂のMBOは結構解説のページも見つかったんですけど、
創業者とベインキャピタルだけになるんですね、株主が。MBOオーナーとは。
創業家が6割、ベインキャピタルが4割ぐらいの持ち分に最終的になって、
キリン堂を事業の再構築をもう一度やって、企業価値を高めた上でベインキャピタル側はちゃんとEXIT計画があるので、
その時に別の買い手に売却して大きなリターンを得るみたいな絵を描かれてるみたいですね。
それはEXIT戦略っていうのは、例えばベインキャピタルが買収というか株式の大半を取得をして、
もう一回IPOさせるとかもあるってことですか?
そうですね。最上場の例もあると思いますが、多分それも調べたら出てくると思うんですけど、
どっちかというと非上場にした理由があるので、非上場のままでいくのかなっていう気もしますね。
上場にしてまた大きな、またPファンドからPファンドにいくみたいな感じになるんですかね、
そういうセカンダリな売却をしていくみたいな。
このセカンダリ的な事例でいくと、会計ソフトの弥生会計っていうのがあって、
スタートアップ界隈ではフリーとマネーフォワードを使うのは当たり前でしょって言いながら、
実は日本全体で見たら1位のシェアは弥生会計ですみたいな。
半分ぐらいのシェアを持ってるんですけど、
私たちのいてる業界っていうのはスタートアップですっごい狭いんですよ、
この日本の全部の会社数で見たら。
まさに冒頭に僕が言ったところがここにも現れてますね。
そうですね。弥生会計でいくと、もともと弥生会計は運営母体があるんですけれども、
2004年頃ぐらいにライブドアが買収して、
そうなんですか。
ライブドアのグループ入りをしていて、その後ライブドアが破綻して、
MBK PartnersっていうPファンドに売却されてるんですよね。
そんな歴史が。
その後、バリューアップしてオリックスに売却してるんですよ。
そうなんですね。
さらにオリックスがバリューアップして、次KKRというPファンドにまた売却してるみたいな。
結構転々としてるんですね。
転々としてる。
弥生会計でいくと上場企業というよりは属性は非上場の中小企業の会社なんだけど、
まさにPファンドたちの舞台になってるというか。
いうのがありますね。
ちなみにオリックスは800億円で買った弥生会計を2400億円でKKRに売却したみたいですね。
めちゃくちゃすごいですね。
ライブドア取得時は230億円だったと。
なので10倍の価値がついてる弥生会計。
しかも別にスタートアップエコシステム、スタートアップ界隈的には10倍、100倍とかって聞くとしたら
シード投資からIPをした時にそれぐらいの倍率でしたみたいな話ですけど、
弥生さんとかはかなりの規模になった後もそれってことですもんね。
確かにレーターのレーターぐらいですよね、規模でいくと。
すごいですね。だって1億円が100億円だったとか10億円が1000億円だったとか全然違う話ですもんね。
夢がありますね、これもまた。
このKKRというPファンドで言うと、最近そのPファンドがスタートアップ投資もし始めてるんですよ。
そうなんですね。
何か価値を感じてくれてるっていう感じがしますね。
ちなみにPファンドもVCと同じように存続期間が定められてるものであって、同じファンドなんでやっぱり10年ぐらいみたいですね。
そうなんですね。
イメージ投資期間5年で、エグジット期間5年みたいなので、なのでレイターに出すPファンドたちも先5年ぐらいのエグジットがある程度絵を描いてるみたいですね。
やっぱりまたセカンダリなのか、ついにIPOなのかって感じですかね。
なるほど、これPファンドが買取りたいって思うような会社さんっていうのは当然非常に高利益体質で、赤字とかも掘ってない、あるいはすぐに黒点できるのがわかってるみたいな、
そういうかなり安心安全のというか硬い会社を買っていくような感じなんですかね。
そうですね、Pファンドが支配権ほとんど得るようなやつは、再生のめどがある程度自分たちで欠けていて、それさえすればもともと持ってる経営基盤は素晴らしいもので黒字化して企業勝ち上げられるみたいなイメージだと思いますね。
なるほど、確かに畑山さんが先ほどプロ経営者とかおっしゃってましたけど、スタートアップ立ち上げる企業家とプロ経営者って全く違う素質だとよく言われたりもしますし、
データまで持ってきたけど、じゃあ上場以降も運営していける腕力というか実力があるかというとまた違う話なのかなって思うと、そこでプロが入っていって適切にバトンパスをしていくみたいな話でもありそうですね。
そうですね。
ありがとうございます。本日のテーマはPEファンド、プライベートエクイティファンドについてでございました。
本当にPEファンドのこと恥ずかしながら全然知らなかったんですけれども、意外とVCに似たものなんだなっていうのは、
確かに。
投資対象が全然違うっていうのと、スタートアップ的に言えばハンズオンで入り込むというか、何なら経営を代わりにやっていくぐらい入り込んでいく、
経営できるプロ経営者も送り込んでバリューアップして、そしてかなりの何十倍何百倍というのを描いた上で、もう一回セカンダリで売却したり、あるいは未上場のタイミングで買い取るのであればそこはIPOに持っていったりということをしていく方々なんだなということが分かりました。
っていう意味では全然仲間というかあれですね。
そうですね、支援者が増えたみたいな。
そっか、だからあれなんですね、セカンダリの文脈でけっこうPEファンドの話が出てくるんだなって。やっぱりそのVC側も10年の運用期間とかがある上で、
そうですね。
モールでIPをさせるにもどうか。
あとの受け取るところで。
なるほどな。
そうですね。
すごく理解が進みました。ありがとうございます。
私も理解、繋がりましたね。
MBO戦略からスタートアップシード投資に移ってきてるっていうのが見えましたし、どのPEファンドがどのスタートアップに投資してるかとかあんまり調べたことがなかったので、
KKRさんって名前よく見るなと思ってたんですけど、やっぱりもう複数社投資されてるなっていうのが見えてきたりとかしたので、面白かったですね。
いいですね。これからのPEファンドの動向には要チェックと。
そしてシリーズのレーターの資金調達、特にDとかEとかのところにはこいつのPEファンドの名前が入ってきたりすると思うんで、要ウォッチですね。
この番組はスタートアップ会計の畑山さんとスタートポッツ稲荷田がお送りいたしました。
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