お願いします。
プロボクサー聞きたすぎますけどグッとこらえますね。
すごい面白いなと思ってますけれども、
あとB2Bに特化のファンドって聞くと、なんか少し前だとやっぱサースばっかりなイメージとかもあったんですけど、
今ディープテックとは申し上げていただきましたし、結構それはそれぞれ別の領域で見ていらっしゃってという状況なんですか?
そうですね、2013年に設立されているんですけど、その時はB2Bサースという言い方はしていなくて、
B2Bテックという言い方をしていて、その頃からサースもあればAIもあれば、こういうディープテックもあればという感じで広く見ているという、
そういう感じになってますね。
なるほど。
そしてあとスーパーワームさんの投資でいくと、何でしょう、ジャンルの捉え方というか難しいですけど、
どういう切り口で興味を持ち始めたのかとか、そんな感じはどこでしょう?
そうですね、そもそも出会いのところに坂本さんと、私がBCGで働いていた時の知り合いの人がスーパーワームさんを手伝っていて、
ちょっと面白い記憶がありますと、ただ他のキャピタリストにもっていってもちょっとウケないっていうかなんかかもしれないんで、
ちょっと一回来たら会ってもらえますかって言われて、お会いして、なんか面白い人だなっていうところがやっぱりあって、
やっぱりちょっといい意味でちょっとネジが外れてるというかピントがずれてるなって、ピントがずれてるって言われてる感じなんで、
ネジが外れてるなっていうところがあって面白いなって思って行ったっていうのがまず第一印象のところですね。
で、事業については後から頭を回していって、これ面白いなって思ったっていうところがあって、
さっき前編でもおっしゃってましたけど、まだやっぱり昆虫っていうとタンパク質だよね、
タンパク質どこもだいたい失敗してるなって思ったんで、ちょっと難しいかなって思いながら聞いてたんですけど、
そこから思考を転換させて油に注目するであるとか、なんで宮崎なんだっけみたいなところとか、
いろんな普通だったら取らない選択肢みたいなのがパッと見されていて、
その背景で考え方を聞いていくと結構ロジックがちゃんと立っていて、これなんか面白いなっていうところがあった感じでしたね。
ありがとうございます。そしたら一旦高川さんにもお戻ししたいなと思うんですけれども、
改めて今の事業内容において、いわゆる解決している課題、こういうところにアプローチしているんですみたいなところの解像度ももう少し上げたいんですけど、
その辺りいただけますか。
はい、ありがとうございます。
今私たちが取り組んでいるっていうのはエネルギーの領域で、特に燃料という領域なんですけれども、
石油というものが燃料の原料となっていて、その石油というものの課題が2つあって、
1つが燃やすと二酸化炭素が発生して地球温暖化につながるよねと。
もう1つは石油自体が枯渇していく可能性が高い。50年後には枯渇しているというふうに言われています。
そういった中で石油に頼らないというか、他の燃料原、いわゆる原料油というものがどんどん必要になっているというようなところがありますね。
原料油がどのくらい必要かというと、今は特にバイオ燃料の規制というのは各国で進められておりまして、
今だと全然バイオ燃料は使われていなくて、例えば航空領域のSAFと呼ばれるバイオジェット燃料だと、
世界中で大体30万キロリットル、世界のジェット燃料の0.1%しか使われていないというのがあります。
ただ2050年までに目標値としては4.5億キロリットルという1500倍くらい必要とされているんですよ。
それは結構業界では固い目標というか、本当に本気で目指さないといけないという目標でして、
ただその1500倍のバイオジェット燃料を作るには、1500倍以上の原料となる油もしくはバイオマスみたいなものが必要です。
ただそういうのって現状ある油とかをどんなにかき集めたとしても、なかなか集まるものではないんですね。
というのも今バイオ燃料、主な原料油というのは配食油と呼ばれるテンプル油が使われています。
それをいろんな飲食店とかからかき集めて、それをバイオ燃料にしているというのが現状なんですけれども、
それ世界的に見ても1000万キロリットルぐらいしか供給がなくて。
結構ありそうな気がするんですけどないんですね。
意外とそうなんですよ。
1000万キロリットルぐらいしかないので、4.5億キロリットル作らないといけない。
全然足りないので。
それ以外にも植物油というのはパーム油とかアタネ油とかいろんな大豆油とかいろいろありますけれども、
そういうのをどんなにかき集めてもやっぱり2億キロリットルとか全て集めても200キロリットルしかないと。
そういった中で原料油が圧倒的に足りていないというような市場がまずあります。
なので油以外の何かしらから油を作る油製造機みたいなものが絶対必要で、
それがいろんな会社が取り組んでいるけれども、うちは昆虫だというふうに思って、
世界中で大量の廃棄物、例えば家畜の糞尿とか下水汚泥とかいろんなものがありますが、
そういうものを油に転換する装置としての昆虫に注目して今事業をやっていると、そんな感じです。
まずスーパーワームのタンパク含有量と油含有量というのはどっちも20%ずつあるんですけど、
油を絞った後のゴジカスというのは将来的には飼料とかに使える可能性もありますけど、
今はスーパーワームに与える餌の一部として回しているという感じですね。
なので本当に食品残渣とか家畜の糞尿とかそういった廃棄物と、
要は自分自身のタンパク質みたいなものを食べてスーパーワームがひたすら油を作ることができると。
いわゆる油制度装置という感じで見ています。
ありがとうございます。
今まさに食じゃなくて油に使うみたいな話をいただいたタイミングになるんですけど、
今みたいな話をまさに片原さんも聞かれて、
これはビジネス的なオポチュニティもありそうだ、都市領域としても検討できそうだみたいなことを思われたとか。
そうですね。
大きく言うと2つあって、まず1点目が、
クライマットテックって今逆風が吹いていると思うんですよね。
トランプ政権とかが出てきたとかで、
なかなか海外の投資家とかの投資みたいに結構厳しくなっていると。
クライマットテックと捉えるとスーパーワームのことも見誤るなという感覚があって、
やっぱりエネルギーテックの会社なんだなというところがあって、
エネルギーの安全保障とか、そもそもコストもさらに下がるというところもあったりで、
そっちの価値の方が本質的に大きいなというところがあって、
その上でLCAみたいな形でCO2のトータルの排出量を減るというところが、
そもそもの見方として必要なのかなというふうには思ったというのが1つ目。
2つ目が、今回投資させていただくにあたって、
海外のまさに昆虫をベースにした油脂みたいなところを調べて、
いくつかの会社でもヒアリングをした感じなんですね。
例えばバグイラっていう会社があって、
アメリカとイスラエルから作られたスタートアップなんですけど、
そこの人たちとも話をしていって、
彼らはブラックソルジャーフライという、
着目して遺伝子ゲノム編集とかやっていて、
油を取れるよう増やしていたりするんですけど、
ハンドリングの難しさであるとか、
いろいろ蘇生の形でちょっと難しそうだなと判断したりして、
このスーパーマムというのはシーズとしても結構面白い可能性があるなというふうに思ったというのが1つ。
最後に同じ事業文脈というところであったりするんですけど、
さっきやったように排気油みたいな排出油を使って、
すぐに弱点燃料を作るっていうところがあったりするんで、
バリューチェンの川下の方のクラッキング、
精製の方の設備があるなっていったところで、
すぐこれ使える形に流し込めるなっていうのがあったんで、
思ったよりもこれ事業をちゃんと作っていくっていうスピード感っていうのは出せそうだなっていうのがあったんで、
そのシーズの面白さと事業構築スピードを速くできる可能性みたいなところで事業をするってところでも結構面白いなって思ったところがポイントだったんですね。
2つ目のところで、これまた小川さんに聞きたいんですけど、
その蘇生のしやすさ、育てやすさみたいな話だと思うんですけど、
これっていうのはスーパーワームはかなり火入れてるないしは、
自社で開発した方法でかなりハックできてるみたいな感じなんですか?
そうですね。そもそもスーパーワームっていう昆虫自体はすごく育てやすい昆虫でして、
というのも他の昆虫、例えばコオロギだったらピョンピョン飛び跳ねますとか、
あとはカイコだったらクワしか食べませんとか、
あとはさっきほどのブラックソウジアルフライだったら生虫がそもそも空を飛ぶと。
しかも樹精卵を取るのが難しいとか他の要因もあったりするんですよね。
もっと細かいところだとブラックソウジアルフライの幼虫というのはプラスチックを登っちゃうんで、
なかなか管理が難しいとか。
プラスチックを何しちゃう?
プラスチックを登っちゃうんですよ。
登っちゃう、すごいですね。
プラスチックの飼育家護みたいなのを登っちゃうんで、難しいとかいろいろあるんですけど、
スーパーアームっていう昆虫は従来の育て方でいうと飼育トレイというものに入れて、
そこに床材といわれる餌とベッド両方のかねその間に粉みたいなのを入れて、
そこに置いとけば基本的に水さえあげれば育っていくという観点でいうと、
すごく工業的生産ができ得る可能性があるというふうにそんな昆虫ですね。
なるほど、ありがとうございます。
実際に油も取り始めていっていって予算できてきているってことだと思うんですけど、
これはバイオジェットの燃料って話先ほどいただきましたけど、
基本的にはその用途なんですか?
それとも他にもいろんな用途とかあったりするんですか?
そうですね、基本は燃料用途なんですけど、バイオジェットの燃料もそうですし、
バイオディーゼル燃料、いわゆる経由の代替ですね。
トラックとか建設機械とか農機具とかそういったところに使われると。
あとは原料油の段階で重油の代替になるということも最近わかってきて、
重油と実質規格みたいなものがほぼ一致しているというようなところで、
重油といえば船なんですよ。
船で大量に重油が使われていて、
それの代替が絞った油のままでできるというような可能性も秘めているというところで、
本当にいろんな用途が広がっている。
そういう代替燃料系の領域ってかなり審査基準が厳しいというか、
相当ピュアな油じゃないと使えないみたいなことも聞いたことあったりするんですけど、
そのあたりとかっていうのはどうなんですか?
そうですね、そもそもバイオ燃料の原料油って配色油が使われているという観点で言うと、
元々配色油って天ぷら油なのですごく汚いですよね。
そういうものでも別に前処理とか精製というプロセスを減れば、
ちゃんと燃料として使えるというようなところがあります。
それに比べるとスーパーアームの油っていうのは配色油よりもはるかに審査が良いので、
オーバースペックなくらい良いというものですね。
ありがとうございます。
まさにエネルギーの領域になってくるといよいよ市場とかも大きそうだなみたいなことはなんとなく思ったりもするんですけど、
そのあたりの市場感というかマーケットのポテンシャルみたいなものとかも教えてもらえますか?
そうですね、先ほど私が申した数字が全て物語っていうような気もしますけども、
弊社の油っていうのはいろんな用途に使えるけれども、
特にバイオジェット燃料っていう領域に絞ったとしても、
現状30万キロリットルが、
2050年には4.5キロリットル、1500倍に市場が広がると。
ただその原料油っていうのは全く足りていないと。
そしてプレイヤーとしてもそんなにめちゃくちゃいるわけではないと。
そんなところですごく急成長するスタートアップが入り込むべき領域にもかからず、
言ってみたらブルーオーシャンに近いような形だというふうに思っております。
あと最近のコガさんのXとかを見てると、
数年内にユニコーンになるみたいなこととかもおっしゃるんですけど、
これやっぱりユニコーンになれそうなモデルなんでしょうか。
そうですね、要はうちのビジネスっていうのはすごく簡単で、
作って売る、それだけなので、
作れるということが今研究開発進めてますが、
もう実証フェーズぐらいまで来てまして、
作れるということは大体わかっていると。
あとはそれを売り先を確保すればいい。
要は大型の契約を取ってくればいい。
その契約がめちゃくちゃ大きい契約を取ってくれば、
一瞬でユニコーンになれる可能性っていうのはあるよねっていうところで、
1年でユニコーンになると。
1年で。
そんなふうに思ってます。
すごい。
投資家目線では北原さん、
多分いろんなそう言ってる企業家も見られてると思いますけど、
どんなふうに見えてるんですか。
ありがとうございます。
そうですね。
本当1年でユニコーンになってくれたら、
僕としては大成功なんで嬉しいところなんですけど、
リアリティのところで言うと、
やっぱりいろいろ現実のところで乗り越えなきゃいけない壁があって、
大量生産に向けて市場を確立していかなきゃいけないとか、
それに対する自社だけでやるのかとか、
他のパートナーを巻き込んでいくのかっていうのはあったりするんで、
あと小川さんおっしゃった通り、
ユーザーを確保するっていうのがあったりするんですけど、
結構いろいろ議論を通していて、
来年かどうかわかんないですけど、
結構パーツパーツの仮説というか、
こうしたらいいんじゃないかっていうのは結構見えてきているんで、
1年かどうかわかんないですけど、
ユニコーンになるっていうのは、
僕は別に大殺し金を広げてるって話じゃなくて、
市場の大きさ、ポテンシャルとか見ても、