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  2. #31金融機関との上手な関係構..
2025-04-01 13:47

#31金融機関との上手な関係構築 プロパー融資に向けて編

今回は「金融機関との上手な関係構築 プロパー融資に向けて編」についてお話しました。

✅️プロパー融資に向けてやっておきたいこと

  • PMFの達成
  • 取引行を複数
  • 銀行との関係強化
  • 決算書をできるだけよく

✅️プロパー融資に向けてやっておきたくないこと

  • 財務リスクを高める
  • 過度な借入
  • 信頼を損ねる行為

✅️タイミーの事例

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「起業のデットファイナンス」は、年間500名以上から相談を受けるデットファイナンス専門のINQ代表の若林が、起業家のリアルなお金のお悩みを解決していく番組です。エクイティ調達が当たり前だった中、注目を集める「融資」。この番組では「どう借りるか?」という問いを通じて、起業家が事業成長に集中できる環境づくりを支援します。

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✅パーソナリティー▼若林哲平(⁠株式会社INQ⁠ ⁠代表取締役)デットファイナンスのハンズオン支援を中心に、様々な領域のスタートアップのシード期の資金調達を支援。累計1,200件87億円超の資金調達を支援するチームを統括。⁠⁠https://x.com/wakaba_office⁠⁠

▼遠藤朱美(株式会社INQ)PR・マーケティング・共創担当として、スタートアップエコシステム実現への貢献を目指す。時々、地域での相互扶助関係創りを、旅をしながら活動中。

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サマリー

金融機関との効果的な関係を築くためには、プロパー融資に向けた準備が必要です。特に、プロダクトマーケットフィットを達成し、複数の金融機関との取引実績を積むことが重要です。このエピソードでは、金融機関との関係構築とプロパー融資に関する戦略が語られています。特に、タイミーの事例を通じて、コミュニケーションの重要性と財務リスクの管理が強調されています。

プロパー融資に向けた準備
企業のデットファイナンス。年間500名以上の企業家から相談を受けるデットファイナンス支援の INQ の若林が、スタートアップ企業家のリアルなお金の悩みを解決していく番組です。
みなさんこんにちは。INQの若林です。
INQの遠藤です。
さて、若林さん、前回はですね、金融機関との上手な関係構築、良き付き合い方できているというテーマで、
主に、創業期にフォーカスを当てて、どんな金融機関と付き合っていたらいいのかというふうというところと、
あと、どんな関係構築の仕方が良いのかというところを解説をいただきました。
今回はですね、ちょっとフェーズが進み、プロパー融資に向けてやっておくべきこと、やっておきたくないことという整理で解説いただきたいと思います。
そうですね、前回までは創業期にやれること、やっておきたいことというのを、プロパー融資という中間ゴールに向けてどうやっていきましょう、みたいな話をさせていただいたんですけど、
今回いよいよですね、プロパー融資に向けて直前に果たしておきたいこと、みたいなのをまずお話ししたいかなというふうに思うんですけれども。
まずやっておきたいことからですかね。
これ4つぐらいあるんですけれども、大きいところの3つとしてはですね、まずPMFの達成ですね。
プロパー融資ということになりますと、金融機関としては保証協会の保証がつかないので、非常にリスクが高くなりますといったところになります。
なのでできるだけ事業の不確実性を下げた状態で融資を受け、その事業のリスクとか開発のリスクみたいなものがある程度エクイティファイナンスによってちゃんと解消されていて、
でも資金繰りのリスクはまだ残っているよねと。売上が上がることは見えてきている。で、ある程度ユニットエコノミクスの香りがしているみたいな状態。
さらに言えば財務モデルが確立されているとなおいいけど、できそうというところまでいっているとなおいいけど、少なくともPMFとは言えるんじゃないかという状態ができていないと、なかなかこうやって変裁原資を作りますということの説得性が低いですよね。
まだ売れるかどうかわかんないですっていう状態の中でのデッドファイナンス、さらにはプロパー融資ということになると、なかなか金融機関もよしやろうというふうには言いにくいというところがあるので、PMFの達成というところはしっかりやっておきたいかなと思います。
金融機関さんの事業の改善性というか、そこら辺がある程度明確になっておきたいという視点から、事業の視点でPMF、プロダクトマーケットフィットですかね。
投資したらどのぐらい売上に返ってくるのかというところが、ある程度再現性を持っている状態のフェーズだったり、お客さんから認められている状態というところですかね。
そうですね。これが簡単に言うと、計算が立つ状態というかね。まだ計算が立たない状態だと、銀行の方から見た時になかなかイメージしにくいよね、というところがあろうかと思います。
1個目は事業の観点というところで、土台としてめちゃくちゃ大事だなというところで思ったんですけど、2個目はどんなポイントですか。
金融機関との関係構築
そうですね。前回の創業期にやっておきたいところで、金融機関さんを増やしておきましょうよという話、保証協会の枠を使って取引を増やしておきましょうよという話があったと思うんですけど、
いよいよプロパー融資を受けるという段階においては、すでに取引している金融機関が複数ある状態というのが望ましいですよね。
もちろんメインとなるようなところが積極的に動いてくれたら、そこから財務内容が良ければ、すぐに新規でプロパーからということもあり得るかもしれないんですけど、
やはりスタートアップってどうしても不確実性が高くない状態かもしれないし、場合によってはまだ通年では赤字っていう状態かもしれないですよね。
といった金融機関からすると、なかなかすぐに支援しにくいようなコンディションだったりとかすると、そこから初めましてでいきなりプロパーお願いしますっていうよりかは、
一回保証協会付金融資でお付き合いしてからのプロパーっていうのが金融機関としては自然な流れだったりするので、その状態をプロパー融資の段階では作っておきたいよねっていうことになりますね。
なんかめちゃくちゃ複数あればいいっていうことでもなさそうなんですけど。
そうですね。2項以上ってことでいいと思います。
3つ目はどんなポイントですか。
これも伏線があってのことではあるんですけれども、銀行との関係ができているといいよねということ。
さらにはプロパー融資の段階になったらさらに強化していきたいよねというところですね。
これもう具体的に言うと、プロパー融資ってねやっぱり金融機関としても覚悟がいることですし、やっぱりしっかり校内での倫理っていうのを通せなきゃいけないんですよと言った時に、ちゃんと味方になってくれる人がいるかどうかっていうことですね。
決算書の重要性
事業のことがわかってくれて、ちゃんと応援してくれる人、金融的に応援してくれる人を増やしておくっていうことが非常に重要で、それはある種エクイティと同じアプローチかなというふうに思います。
他に挙げるとしたらやっておきたいこととかってありますか。
そうですね。これはやはりプロパー融資ということになると、保証協会の後ろ盾がない状態でということになりますので、ますますもってですね、決算書をできるだけ良くしておきたいということがあります。
もちろん昨今ですね、ベンチャーレッドですとか、あるいはレーターステージの融資ということになりますと、結構億単位のレッドファイナンスのニュースとか流れてくるかなと思いますが、
例えばクラスさんがね、先日水穂銀行さんから6億の融資で調達したみたいなニュースがございましたけれども、そこに到達する前段階がたくさんあると思っておいていいと思うんですね。
それが信頼関係だったり取引運転っていう話だったりもするんですけど、やっぱり一番大きいのは、これは決算書の内容になってきますと。
具体的にどう決算書を良くしていくかということなんですけど、これはビジネスモデル等にもよるので一概には言えないんですが、最低限言えることとしては、経営者保証ガイドラインに定められている要件はグビーしておきたいよねということがあろうかと思います。
これはどういうことかというと、まず財務内容が健全であるということですね。財務超過でないとか、あるいは2期連続赤字でないとか。
これが経営者ガイドラインに定められている部分でもあるんですけど、こういった最低限のところはクリアしておきたいなというところ。
それから代表者と法人の一体性の解消。つまり会社が私物化されていないかどうか。
法人から代表者に対して貸し付けとかが行われていないですが、こういうのがあると最低限もうガバナンスできていないというふうに見られちゃうんでダメですよねというところ。
やはり求められた書類がクイックに出てくる。資産表出してくださいとか、決算書出してくださいとか、当本出してくださいと言われた時にパッと出せるというようなバックオフィスの強化という言葉。
最低限行われているという言葉ですね。これは経営者保証ガイドラインにも載っていることとして、これが満たされないと経営者保証、代表者の個人保証を付けますよというルールなんですけど。
プロパー融資の管理
プロパー融資においても経営者保証を付く形での融資というふうになるので、まず最低限そこはクリアしておきたいよねということがあろうかと思います。
だから反対にやっておきたくないことをチョコピックするとどういったものが挙げられますか?
やっぱり一言で言っちゃうと財務リスクが高いということだと思うんですよね。
財務長官もそれに当たると思うんですけど、財務長官になっている状態だとなかなか金融機関が見えた時スタートラインがすごい後ろになっちゃうみたいな感じになるので、
例えばエクイティファイナンスをしてからちゃんと決算を挟んで融資の相談をするとか、そうするとエクイティが入っていることによって財務長官が例えば解消されるんだったら、
それから融資の相談をするというふうにしないとなかなかPLが良くても話を聞いてもらえないので、
そういったエクイティを挟んで決算みたいなことをタイミングとしてやるとかですね。
あるいは過度な借り入れですね。
例えば役員とかエンジェル投資家さんとか知人とかから借り入れをしてしのぐということもあろうかと思うんですけど、
こういった借り入れが肩になっていると、やっぱりそれがどこからだろうと基本的に追加の融資というのは難しくなっちゃう。
これは財務長官と同じ話なんですけど、これは良くないよねということだろうかと思います。
もし岡田さんが過去ご支援されてきたりとか、知っていらっしゃる事例みたいな中で、
あ、なんかめちゃくちゃ金融機関さんと上手に付き合ってるな、この事業主さんみたいなふうに感じた事例とかってあったりしますか?
これはですね、タイミーさんですね。
2024年に上場するまでの間に、CFOのヤギさんという方が3桁億円の融資、または融資の枠というのを獲得してるんですけど、
レーターステージに入ってですね、2021年のエクイティファイナンスを最後に上場までの数年間、もうデッドファイナンスだけで急成長してるんですよね。
ヤギさんがCFOに就任されてから、ヤギさんのお話ですと毎月、何なら月に数回ですね、金融機関の方とコミュニケーションを重ねて、
予実ですね、予算と実績というのをしっかり当ててますよね、しっかりクリアしてますよねということを伝え続けて、コミュニケーションし続けて、
関係性を構築して、だからこう、計画に信頼性がありますよねっていうところで理解してもらって、
非常に大きな融資を、しかも非常に高条件で獲得したっていう、それもやっぱり1年ぐらいかけてです。
コミュニケーションし続けた結果の、やっぱり大きな融資の調達という話なので、
これもヤギさんが元金融機関出身だから、じゃあ1ヶ月でできたかというとそういうことではないと、
やっぱり上手にコミュニケーションを取り続けて、結果ですね、やっぱり大型調達でできたと。
これはもちろんタイミンさんの成長とか事業モデルとかも大きく影響しているので、
皆さんが皆さん全部そうできるかというとそうじゃないんですけれども、
学べることがあるとすると、やっぱり密にコミュニケーションを取り続けたっていうところにあろうかなというふうに思います。
まさに前半で挙げていただいた、やっておきたいことを全てやっていらっしゃって、
案外その銀行さんとの関係をつくという、すごい泥臭いところが聞いていらっしゃったような、もう顕著な事例という感じですかね。
おっしゃる通りですね。
ありがとうございます。
企業のデータファイナンス、最後まで聞いていただきましてありがとうございました。
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