ようこそ、socialhive WAITING CAFE 点描の弧~。
ここは東京文京区、HONGO3丁目駅の裏にある法律事務所併設シェアオフィス、socialhiveHONGOのメンバーが立ち寄るWAITING CAFEです。
毎週この時間のWAITING CAFEは、決まってメンバーの誰かがフラッと立ち寄って面白い話をしてくださるんです。
まるで世界の見え方がほんのちょっと変わってしまうような、そんな話が聞こえてくるかもしれません。
socialhive WAITING CAFE 点描の弧ス新しい当たり前をデザインする実践者たちの日常
今回も引き続き小野田さんと坂爪さんの対談をぜひお楽しみください。
なお対談内で触れられている坂爪さんのご著書と小野田さんが使用されている資料は概要欄にリンクを添付しておりますので、適宜ご覧ください。
今回は風俗上のその後、ではなく、体を売る彼女たちの事情から一部抜粋して朗読します。
あらゆる存在を包摂できればゆえに、多重化した困難を抱えた女性たちをはじめ、既存の制度や労働市場から排除された人たちを吸い寄せる世界、
様々な事情で多重化した困難を抱えることになった人たちが、自らの体を最後の資産として活用し、お互いに助け合いながら、それぞれの困難を一気に、かつ短期間で乗り越えようとして集う世界。
そう、言うなればデリヘルは、多重化した困難を抱える人たちが共に助け合い、支え合う、共助の世界なのだ。
他者に助けを求めず、自力で努力すること、自助には苦痛と孤独が伴い、公的機関による支援やサービス、公助には恥と負の楽園が伴う。
苦痛を和らげ、恥を緩和してくれる機能が、共助には備わっている。
前章の事例で述べたように、公助である生活保護がデリヘルに勝てないという事実も、デリヘルが共助だと考えれば納得がいく。
公助は共助に勝てるはずがないし、勝つべきでもないだろう。
性風俗イコール悪い男たちが、何も知らない女性たちを騙して無理やり働かせている世界、といった旧来型の作種モデルでは、デリヘルの現場で起こっている問題は理解も解決もできない。
二次情報をベースに組み立てられた作種モデルから、現場から得られた一次情報をベースに組み立てられた共助モデルへと、理解のためのフレームワークを刷新する必要がある。
作種モデルから共助モデルへという提唱は、一見すると、性風俗は性的搾取ではない、性風俗が共助として機能している現状を肯定せよ、と言っているように聞こえるかもしれない。
しかし、それは大きな間違いだ。共助としてのデリヘルは、決して万弱のセーフティーネットでもなければ、諸手を挙げて肯定できるような代物でもない。誤解を恐れずに言えば、単なる作種であれば、まだ問題は簡単だと言える。
性風俗が作種ではなく共助であるからこそ、作種以上に悲惨なことが現場で起こり得るのだ。どこにも悪霊がいないからこそ、そして当事者が悪意、作種目的ではなく、善意、助け合い目的で動いているからこそ、問題の解決が困難になり、様々な被害や不幸が生み出され続けている、という構造がある。
過不調整や性別役割分業を前提とした共助としての家族福祉、長時間労働やセクハラ・パワハラを前提とした共助としての企業福祉と同様、共助としてのデリヘルにも、看過できない負の側面が潜んでいる。
多重化した困難を抱えながら、デリヘルで働く女性たちへの適切な支援の在り方を考えるためには、このダークサイドを直視する必要があるだろう。たとえそれが多くの人にとって見えないのではなく、見たくないものだったとしてもだ。
共助に対してある種、共助は勝てないとか、共助ができないところを、ある種デリヘルという共助がやっているんだって言った上で、それをさらに、でも、だからこそもっと共助として機能してしまっているからこその悲惨なことが起こっているとか、分かりやすい悪者がいるわけじゃないんだ。
っていうことまで書いて、で、さらに、過不調整とか、企業の福利構成の中にも、ある種のハラスメントとか、そういうものがあったよねと、つまりだからよく、これもよく言うんですけど、昔の日本は良かったじゃないですけど、家族がしっかりしていたからここが良かったとか、あるいは労働組合が強かったからここが良かったとか、
企業の福利構成、大企業だからここが良かった、みたいな文脈論説ってあるけど、いやいや、そのせいでとか、その限りで、たくさん虐げられた人とかハラスメントっていうのは、その構造のせいで起きてたことってあったよねって、それを語らずして家族性が良かった、過不調性が良かったとか、労働組合、旧来型の労働組合に戻すべきか、みたいな議論って違うよねっていう、
それとある種並べる形で、このデリヘルとしての教授もまた、つまり原理、過不調性も企業も労働組合も現実に存在していて、かつ機能しちゃってるわけで、その機能してる良い面もあるけど悪い面もあるよねっていうのと同様に、デリヘルも教授としての実際に機能してる面もあるけど、
ゆえに悪い面もあるよねっていうのは、もう容赦ないなっていう。だって性風俗のことだけだと思い込んで読んでた人からしたら、いきなり広がるわけじゃないですか。
同じ構図って他にも世の中あるよね。それと同様に問題があるんだよっていう投げかけはすごいなというか。
ちょうど一緒に予言みたいな感じで、コロナ禍でそれが思いっきり出たんですよね。教授としての風俗が全部止まってしまって、その中でも様々な支え合いじゃなくて騙し合い奪い合いがあっちこっちで起こってしまった。
それが本当に起こっちゃったわけなので、だから全然性風俗かセフィネットでも教授、勘弁な教授でもなんでもないよねっていうのが改めてその中で、なんかすごい上がり目になったかなっていうのはすごい思います。
同時に、こちらのカラダウル彼女たちの事情の方で、いびつな教授っていう表現も出てくると思うんですけど、そのいびつさをなくすことはできない。
ただ、より良いいびつさって言ったら変ですけど、さらにすごいなと思うのは、いわゆるいびつじゃないものなんてないっていうか、私たちの平時の生活、人生すらどこかしら何かしらいびつだと、正しい恋愛、正しい結婚って言われているものはなくて、恋愛とか結婚は全てのことにある種のいびつさが宿る、潜むって考えると、全てが地続き、それこそ。
だとすると、いびつさをゼロにすることっていうのは難しいけど、よりましないいびつさに修正していくことができるんじゃないかっていうのは、すごく下に飛んでるなって思いますけど。
ありがとうございます。
今、次にやるAI事業のビジョンミッションとしても、夜の世界で働くリスクの最小化っていうのを掲げてやろうと思って、基本的に当然リスクはゼロにはできないし、どんだけやっても、いろんなリスクとか危険性とかいびつさは絶対に残ってしまう部分があるんですが、
それをできるだけぎゅっと最小化していって、現場の被害や不幸を極力減らした上で、その出口ですよね。世界のキャリアを含めた社会との接点を確実に作っていくことができれば、風俗とか社会課題は解決の方向に向かえるんじゃないかって自分が考えてる部分があるので、
基本的にはハームリダクション的なアプローチがおそらく一択というかそこが正解なんじゃないかなっていうのは今のところで思ってる。
そうですね。ハームリダクションって、だからより損害とかダメージが少ない方向で精度とか仕組みを組み直すみたいなこと。
そうですよね。
ある種の災害とかみたいな感じで、災害は基本的になくすっていうのはできないわけなので、適切に原災に力を入れるみたいな、その辺のアプローチかなっていうのは思いますね。
それをゴールというか旗にすれば、それこそ西風俗の是非とかそういうジャッジを横に置いといて。
そこを全部必要にできるわけですよね。
置いといてひとまずみんなでこれを考えようっていう旗を立てやすくなりますよね。
そういう意味でも多分一番通りやすい道かなっていうのを思いますね。
それでいくと、このカラダウル彼女たちの事情の冒頭に出てくるJKリフレの規制の法律がある種象徴的に出てきますけど、
何か特定の領域を違法といったところで、そこに従事する人たちとか関係者っていうのがいたとしたら、
違法といったところで水面下に潜っちゃうとか、別の業態にスライドしちゃうとか、
もっと広く言えば、例えばY説とは何かみたいな議論も本来は色々話したいところでもあるところなんですけど、
例えばAV自体、立場によってはAV自体が反対だっていう意見の方々もおられると思うんですよね。
でもかといってAV自体を違法にしてしまったところで、
AVは水面下に潜るだけで、それに従事する人たちとか、それを商売にする人たち、買う人たちっていうのはなくならないとしたら、
かえって潜っちゃう方が関係者のダメージはでかくなるんじゃないかみたいな。
だからもちろん例えば法の網をかけてとか、違法を原発化して、例えば飲酒運転みたいに、
原発化することでなくなる可能性があるとか、なくなった方がいいよねっていうことであれば、
原発方向とか網をどんどん増やしていくっていうのはありだと思うんですけど、
なくならないよねとか、原発化したとしても問題あんまり解決に結びつかないよねっていう領域で、
ダメ、絶対っていうポスターたくさん作って、法律作って、それで終わりみたいなことっていうのは本質的じゃないんですよね。
そうですよね。
しかしJKビジネスのいろんな条例とか法律とかも含めて、あまりうまく機能しない方法もないとはやっぱり思うので、
もちろん法律が大事な部分もいっぱいあるとは思うんですけど、それ以外なんですよね。
そうした場合も含めてどんどん広げていくことができればいいんじゃないかっていうのがすごいと思います。
それに関連して最後にもう一つだけちょっと話したいのは、
こういう社会課題を取り上げるメディアの役割みたいなことって重要じゃないですか。
要するに周知・徹底。
この本も一つみんなに知ってもらう手段だと思うんですけど、
それこそ何度も出して恐縮なんですけど、
昨日の例えば限られた時間での討論会みたいなものがあったときに、
例えば今日言った通り、本来はこの社会課題に関して論点が、
例えば5つ、6つ、8つって多層的になってますよと。
でもそこでメディアに取り上げてもらうときに、
いやいや坂爪さんと6つ論点が多層的になっててもそれ全部取り上げられないんでとか、難しいんでとか。
まずはみんなに知ってもらった方がいいので、
6つある論点のうちこの1層目のところをまず取り上げましょうみたいな。
っていうことをメディアってやりがち。
でもその6つある層のうちの1個目をやっているうちに、
みんな飽きてくるとか忘れてくるんですよね。
まあそうそうそうです。
ある種一家勢とかトレンドというか。
でも坂爪さんとか僕らみたいなある種の支援者、伴奏者、当事者はずっとそれに向き合ってる。
とすると、僕はだからもうメディアがいい加減その6つ層があるから、
みんな知らないし分かりやすくするために1層目だけ取り上げるっていうのをやめないといけないと思う。
要はいい加減6つ層があるなら外観でもいいので、まずは6つ全部紹介する。
みたいなことをもう繰り返し繰り返しやっていくとか、
少なくともいつでもじゃなくてもいいけど、せめて5回中2回ぐらいは。
そういう行動が見えるやつ。
そう。っていうこと自体もせめてやんなきゃいけないよねという空気感。
だから僕本当に社外企業間伴奏してるから思うんですけど、本当に分かりやすさという圧力とか。
限られている時間、リソースという圧力。
あとは司会とかファシリテイトをする人間がうまく支配できないという問題。
ここら辺のある種坂爪さんは特に本とか活動をきっかけでメディアに呼ばれたときに、
多層的に積み上がっている論点の一部しか取り上げられないもどかしさとか、
そこら辺ってどういうふうに考えたんですか?
まさに昨日の放送でもあったんですが、
自分がセカンドキャリアを作りづらい理由とか、
いろいろと分析していっぱい条件を出すんですけど、
出せても2つまでぐらいなので、
さっきに絞ってくれというふうに言われて、
ギュギュッと絞ったんだけど、
でも実際の放送ではあまり流れないというのはあったので、
基本的に生と言うと自分の本の画像が映ったぐらいだけのアニメで、
終わりみたいな感じでは自分的にはあったんですよね。
そこは難しくて、ただ実際に放送では使われないんですけども、
いろんなディレクターとか仲間と議論して、
いろんな認識を共有した上でやっているので、
ソーシャルハイブ、ウェイティングカフェ、天秤の子。
新しい当たり前をデザインする実践者たちの日常。
大野さん、簡単にお帰りなさい。
はい、もうできました。
奥で大野さんと白熱の話をされていましたけど、
すごい聞き耳を和賀さんと一緒に立てて、
聞かせていただいていました。
自分以上に上手く説明してくださって、
めちゃくちゃ感動しました。
さすがだなと思って、本当に感激しております。
すごいニュース量で、
この著書の良さを語っていただいていましたけど、
僕もAmazonで買いたくなりました。
ぜひポチポチっと売っていただければ、好きあります。
和賀さんは聞いてみていかがでしたか?
そうですね。
読書にしかない体験があるっていうのは、
本当にそうだなって思ってて、
もちろん映画とか漫画とか、
どっちが先かわからないけど、
どっちも有名になる場合もあるし、
なんだけど、私も本が好きなので、
本の持つ威力みたいなのはやっぱりあるし、
あと、一時それこそ、
Kindleとかそういう媒体で読むってことも、
もちろんあるし、
両方やっている人も多いと思うんですけど、
私は紙がやっぱりどうしても好きだし、
何回もその歌詞を簡単に読み返せるっていうか、
印つけたり、
あとそこを引っ張って、
何回そこだけ読んだりとかっていうことができる本っていうのは、
やっぱり残るなって思って、
人に伝えやすい、
この本なんだけどっていう風に言いやすいなっていうのは、
やっぱり本の良さだし、
でも、本にもいろいろあるし、
本だけじゃない部分もね、
もちろんあるなとは思いつつ。
ありがとうございます。
僕って結構本っていう媒体が向いているものかなと思って、
やっぱり10万字が書かれていて、
理解しづらい世界だなと思って、
たとえばXが140字、まだ理解できないし、
TVの20分くらいの放送じゃなかなかVTRとかじゃ理解できない部分があって、
そういった意味で紙で10万字って、
付属に必要な条件なのかなって思った時代になります。
されるだけに十分な情報量が上手く載せられる媒体なんですね。
そうですね。
引き続き図書も、
本語も作っていきたいというのが。
そうですね。
まだ線を使って言語化されていない部分たくさん付属に含めていっぱいあると思うので、
それをなるだけ分かりやすくかつ一定の熱量があって、
読みやすいような形で言語化して出していくというか、
そこを引き続き今後も実践していくことができればと考えています。
今後この辺りを言語化したいとかあるんですか。
そうですね。
付属の方は結構4冊のシリーズを出して、
言語化できた部分があるので、
その周辺ですね。
結構最近では割といわゆる四色的な働き方、
いろんな業界というか領域に散らばっているような気がして、
個人が全部リスクを背負って発信する、
YouTuberであったりとかライバーとかというような、
結構事件とかが起こっている部分があるので、
そういった個人が何かアイデアを持って、
情報を発信してお金を集めるという意味です。
いっぱいあると思うんですけど、
そういったところで起こっているトラブルとかって結構付属と同じ、
根っこ同じような部分がたくさんあるので、
そういう一種不付属化している領域、
多分今あっちこっちに出てきている部分があるので、
その辺をちょっと深掘りしてみたいなと今思っている最中ではあります。
結構構造が似ている周辺領域みたいなところもちょっと調べていきたいと。
そうですね。
確かにライブの、
最近事件とかもありましたね。
狙われるみたいな。
ああいう感じで全部自分のプライベートとかも全部、
ネットで発信していかないとお金にならないみたいな付け合いができつつあるような気もして、
それはやっぱり怖いなと本当に思うので。
確かに。
発信をしたいのかさせられているのかちょっとよく分からないような、
労働者性とかいろんな問題が確かに同じようにあるのかなという。
そうですよね。
封筒の皆さん基本的にはXでアカウントを作って発信している人がいっぱいいらっしゃるんですけど、
でも本当はたまに一番SNSで発信していたらダメな状況だと思うんですよね。
リスクがでかすぎる。
全部残っちゃうし、やめた後動画も画像も。
だから本当はSNSとかを使わないで普通に店舗型で稼げるときは一番安全なんでしょうけど、
でもそれがもう返ってこないんですね。
ひたすらもう全員がSNSを使って発信したいと、
宣伝も仕上げもできないようになっちゃっている部分があるので、
これはちょっと怖いなったらと思います。
すごくより自己責任が広がっていくみたいな。
そうですよね。
そういった領域で働く人たちに言語化をやっていくみたいなところをやっていきたいと思います。