【8月28日】ネパールで洪水、少なくとも270人死亡。日本人含む1400人以上が不明
2026-08-28 04:59

【8月28日】ネパールで洪水、少なくとも270人死亡。日本人含む1400人以上が不明

【このPodcastについて】

News Connect(ニュースコネクト)あなたと経済をつなぐ5分間

1日1つ、5分間で、国際政治や海外のビジネスシーンを中心に、世界のメガトレンドがわかるニュースを解説。朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などにお聴きいただけるとうれしいです。

▼出演:

野上英文(Bloomberg Managing Editor, Japan Digital Lead)

https://twitter.com/Hi_noga3

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https://chronicle-inc.net/support

▼参考ニュース:(いずれもブルームバーグ)ネパールの洪水で少なくとも270人死亡、日本人含む1400人以上が不明

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-08-26/TKDSCDT9NJM200

【動画】中国とネパールの国境で26日、激しい土石流と洪水が発生し、検問所や周辺の村々をのみ込んだ。少なくとも100人が死亡し、日本人観光客含む数百人が行方不明に。

https://www.bloomberg.com/jp/news/videos/2026-08-27/TKEJ5IKGCTG400

ネパール・中国の土砂崩れ、国境拠点を濁流襲う-逃げる人々の映像もhttps://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-08-26/TKDSCDT9NJM200

Tibet Mudslide Engulfs Complex at China’s Gateway to Nepalhttps://www.bloomberg.com/news/articles/2026-08-27/tibet-mudslide-engulfs-complex-at-china-s-gateway-to-nepalGlacier Collapse, Avalanche Likely Fueled Deadly Nepal Floodhttps://www.bloomberg.com/news/articles/2026-08-27/what-fueled-the-deadly-flash-floods-on-the-nepal-china-border

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サマリー

2026年8月28日、ネパールと中国チベット自治区の国境付近で大規模な洪水と土石流が発生し、少なくとも270人が死亡、日本人を含む1400人以上が行方不明となりました。この災害は、事前の大雨がない中で、温暖化により不安定になった巨大な氷河が崩落し、天然のダムが決壊したことが原因です。専門家は、ヒマラヤ地域の急速な気候変動が従来の防災システムでは予測困難な新たな脅威を生み出していると警鐘を鳴らしています。

オープニング:ネパール国境での大規模災害
おはようございます。 2026年8月28日金曜日、ニュースコネクト、あなたと経済をつなぐ5分間、パーソナリティを務みます、 ブルンバーグマネージュエディターの野上英文です。
この番組では、1日1つ5分間で、世界のメガトレンドが分かるニュースを解説していきます。 朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などに、お聞きいただけると嬉しいです。
世界最高峰の山脈を抱くヒマラヤで、あまりにも衝撃的な大規模災害が発生しました。
現地時間の26日午前、ネパールと中国チベット自治区の国境付近で、巨大な鉄砲水道と石流が発生しまして、現地の村や見聞所、道路が一瞬にして飲み込まれました。
現地当局の発表によりますと、少なくとも270人が死亡、1400人以上が行方不明となっています。
観光ツアーに参加していた日本人5人も含まれていまして、現地の大使館が連絡を試みていますが応答はなく、高市長もSNSで懸念を表明しました。
災害の驚くべき原因:氷河の崩落と天然ダムの決壊
今回の洪水で最も驚くべき点は、現地で事前の大雨が一切記録されていないことです。
ではなぜ、川が一気に決壊し、土石流となって町を襲ったのでしょうか。
アメリカの専門機関などの分析によりますと、発端は標高の高い山奥で起きた巨大な氷河の崩落でした。
長年の暖かさで不安定になっていた巨大な氷と岩石の塊が突然に崩れ落ち、地震の規模を示すマグニチュードで5.2に相当する激しい揺れとともに、
なだれとなって山を削りながら滑り落ちたのです。
この削り取られた大量の氷や岩石が、麓を流れる川になだれのように流れ込んで、水利を完全にせき止めて巨大な天然のダムを作りました。
そして、溜まった水の圧力に耐えきれなくなった天然のダムが、突如として大決壊を起こしたわけです。
研究機関の観測によりますと、崩落からわずか30分の間に、下流の水位が9メートルも急上昇した地点がありました。
予期せぬタイミングで押し寄せた壁のような濁流と巨大な岩石は、80カ所以上の橋、ブリッジや40キロにわたる幹線道路を破壊し、
山間に暮らす人々やハイキングに訪れていた人たちに逃げる隙も与えず、飲み込んでいきました。
根本原因:第三の極における急速な気候変動
なぜ、これほどの大規模な氷河の崩落が起きてしまったのでしょうか。
その根本にあるのが、ヒマラヤ地域を襲っている急速な気候変動です。
北極、南極に次ぐ地球上第3の氷の集積地であることから、
ヒマラヤ、そしてチベット高原の周辺は第3の極と呼ばれています。
この第3の極ですが、現在、地球全体の平均と比べて、およそ2倍という驚異的なスピードで温暖化が進んでいます。
2000年以降、ヒマラヤの氷河が縮小するペースは、それまでの2倍に加速していまして、
氷だけでなく、山全体をつなぎ止めていた永久凍土までもが溶け出し始めています。
いわば、これまで山を頑丈に固定していた接着剤が溶けて、山全体が崩れやすくなっている状態です。
新たな脅威と防災の課題
従来の気象災害であれば、大雨警報や台風の接近といった事前の警告によって避難を試みることができました。
しかし、晴天の中で山奥の氷が突然崩れ落ちる。今回の災害は、従来の気象レーダーや警報システムでは予測が極めて困難です。
専門家は、気候変動は単に気温が上がるだけではなく、これまでの防災の前提そのものを覆すような目に見えない脅威を作り出していると強い警鐘を鳴らしています。
ヒマラヤの山奥で起きた悲劇ですが、私たちもこの気候変動と無縁ではありません。
旅先で楽しむ美しい自然や当たり前のように整備されている道路、インフラ、これらは全てこれまでの安定した気候を前提に作られてきたものです。
それが今、地球規模の温暖化によって想像を超えるスピードで前提が崩れ去ろうとしています。
行方不明となっている日本人の方々のご無事を祈るとともに、地球の第三極で起きた静かな地殻変動が私たちの暮らしや安全の在り方に何を問いかけているのか。
気候変動のニュースというと遠い話のように聞こえますが、見極めていく必要がありそうです。
エンディング
ニュースコネクト、お相手は野上英文でした。
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もしこの番組を気にいただけましたら是非フォローいただけると嬉しいです。
それでは良い一日をお過ごしください。
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