1. 【10分言語学】志賀十五の壺
  2. #826 農耕は言語を広げたのか..
2026-01-17 11:57

#826 農耕は言語を広げたのか?農耕/言語拡散仮説 from Radiotalk

https://youtu.be/bJ6JAKQ5hmg
https://youtu.be/y5iyK29uiYU

Diamond, J. and Peter Bellwood. (2003). “Farmers and their languages: The first expansions.” Science, 300(5619), 597–603. https://doi.org/10.1126/science.1078208

おたより▶︎https://bit.ly/33brsWk
X▶︎https://x.com/sigajugo
オリジナルグッズ▶︎https://suzuri.jp/sigajugo
Instagram▶︎https://www.instagram.com/sigajugo/
LINEオープンチャット▶︎https://bit.ly/3rzB6eJ
note▶︎https://note.com/sigajugo
BGM・効果音: MusMus▶︎http://musmus.main.jp/

#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

サマリー

このエピソードでは、農耕と言語の広がりについての農耕言語拡散仮説が探求されています。バントゥ諸語の拡散や、日本語の祖先に関する議論が紹介され、言語の形成と農業の関係について詳細に論じられています。

言語の多様性と語族の概念
現在、世界では様々な言語が話されています。 その数は6千とか7千とか8千とか諸説ありますが、ひとまず多くの言語が話されています。
それらの言語は、語族というグループに分けることができます。 この語族というのは言語の家族ということで、
要は一つの共通の祖先の言語、祖語に遡ることができる言語のグループのことです。
逆に言えば、もともと一つの言語だった共通の祖語だったものが、 その話し手が移動して分散して、で時間が経つにつれ、
だんだん方言が形成されていき、 さらに時間が経つとお互い通じないぐらい別個の言語になってしまった。
そのように考えることができる言語の集まりのことを語族と言います。 有名なのはインドヨーロッパ語族と言われる語族で、これはその名の通り
インドからヨーロッパにかけて、 ヒンディ語とかペルシャ語とか
そういうインドイラン系の東の言語からヨーロッパの主要な言語、 英語フランス語、ドイツ語
古典語のギリシャラテンも含めてですね。 こういった言語はインドヨーロッパ祖語という共通の言語から
枝分かれしていったと考えられています。 こういった語族は世界のいろんなところで認められて、
アフリカのバントゥ諸号と言われる言語のグループも一つの語族、 グループとして認められるし、あるいは太平洋の島々の言語
オーストロネシア語族と言われる語族も一つの共通の祖語、 オーストロネシア祖語に遡れると考えられています。
農耕言語拡散仮説の紹介
こういった語族は農耕、農業と一緒に広がっていった、 地理的に拡散していったという説があります。
本日のエピソードのテーマはこの農耕言語拡散仮説です。 BGMです。
始まりました4月15日のツボ。皆さんいかがお過ごしでしょうか。 春風とるみです。番組宛にギフトいただいております。
日読めこまちさん、 そしてまるさん、そして粉緑茶さんからギフトいただきました。
粉緑茶さんからは3回分ギフトいただいております。 ありがとうございます。
この番組ではラジオトークから送ることのできるギフト、 そして誰でも送ることのできるお便り、随時募集しておりますのでお気軽にお送りください。
さて今回のテーマである農耕言語拡散仮説ですが、
要は農業を始めた人たちが移動して、それに伴って人口も言語も一緒に広がっていくという仮説です。
農業をする人々のことを農耕民族とか農耕民というわけですが、 人類の長い歴史の中で
農業以前の時代っていうのがありました。 つまり全人類狩猟採集民時代っていうのがあったんですよね。
時間的な話でいうとそっちの方が長いです。 農業を始めるようになって農耕民が出てきて、そこから都市ができたり文明ができたりして
現代に至るという流れがあります。 人類は農耕を始めたことによって、農耕民になったことによって
まず定住を始めるんですよね。 同じところに住み続けるようになる。
そして定期的に安定して食料を得ることができる。 それでたくさんの人を養えるようになって、
さらにその食料を管理するために 人々の階級みたいなのができて、それが都市や文明につながっていくっていうのが
世界史の一番最初にやる大きな流れですね。 さらに農耕と同時に家畜も飼うようになると、
その家畜と一緒に暮らすことによって病気への免疫もつくようになって 数の上でも人口の上でも免疫の上でも
狩猟採集民より農耕民の方が優位になったと考えられています。 農耕によって人口が多くなると
その土地で養える その人口のキャパっていうのも限りがあるので、外へ外へ人は移動していくことになります。
もしかしたらその拡散していくテリトリーは狩猟採集民のテリトリーだったかもしれません。 つまり農耕を携えた人がその技術を持って言語と共に拡散していったというのが
農耕言語拡散仮説の 大まかなシナリオです。
ただここで注意が必要なのは 農業と言語と人
この3つが必ずセットになって移動しなきゃいけないわけではないということです。 民族の大移動というか人の拡散はなしで
農耕の技術だけが別の言語に伝わるということもあるだろうし 言語だけが別の民族に伝わるっていうこともあるだろうし
農耕民が移動した先で 農業に適していない土地だということで農業をやめて狩猟採集民になってしまうというケースも
考えられるんですね。 で今回お話ししている農耕言語拡散仮説は少なくとも今お話しした3つですね。
言語と農耕とそして人 これら3つがセットになって
人類は拡散していったという考え方です。 そうなると言語学的証拠と考古学的証拠と
遺伝学的な証拠と少なくともこの3つの証拠がガチッと揃えば 農耕言語拡散仮説を裏付けることになります。
日本語の歴史と農業の影響
東雄語のツボ
農耕言語拡散仮説がガッチリ当てはまるケースとして 冒頭でも少しお話ししたバントゥ諸語があります。
普通バントゥ語族とは言わずに、語族よりやや小さいバントゥ語群とか バントゥ諸語と言われることが多いです。
いずれにせよバントゥ諸語という一つの共通の祖先の言語から 拡散していったと考えられているんですね。
このバントゥ諸語はサハライナンって言うんですかね。 アフリカのクビレより下の方、南部で話されている言語のグループのことです。
バントゥ諸語の中で一番メジャーな言語はおそらくスワヒリ語ではないかと思います。
現在バントゥ諸語っていうのはサハライナン、アフリカ南部で広く話されているわけですが、バントゥ諸語、祖先の言語は西アフリカ、今のカメルンあたりで話されていたと考えられています。
そのバントゥ諸語の話し手が農耕を始めて、その農業と一緒に西から東へ、さらに南へ拡散していったと考えられているんですね。
アフリカ南部には狩猟採集民がいて、ピグミーと言われる人々や、コイさんと言われる人々がいたわけですけど、
まあそういった別の言語集団を包み込むような形で、場合によっては根欠もありながら、バントゥ諸語は拡散していきました。
まさに農業と一緒に拡散していったんですね。 実は日本語の歴史もこの農耕言語拡散仮説で説明されることがあります。
学校の歴史の授業でやったように、農業っていうのは大陸側から伝えられたものです。
弥生時代に伝えられたわけですよね。 その当時、日本列島にはすでに先住民がいて、それはアイヌ語の話し手でした。
この弥生時代に日本に農耕、この場合稲作ですけど、この稲作を伝えた人々が、今の日本語の祖先となる言語の話し手であった。
そのように農耕言語拡散仮説では考えます。 しかし現在、大陸側に
日本語の親戚の言語っていうのはないんですよね。 韓国朝鮮語は日本語と非常によく似ていますが、同系統の言語ということはできません。
しかし、大昔の、それこそ稲作が伝えられた頃の朝鮮半島では、日本語の祖先にあたる言語、あるいはそれの親戚の言語が話されていたという説があるんですね。
その言語のことを大陸和語と言います。 こちら、大陸和語については関連エピソードがあるので、概要欄からリンクを飛んでぜひ聞いていただけたらと思います。
つまり朝鮮半島でも、もともと日本語の祖先にあたるような言語が話されていたんですが、日本列島に稲作と日本語と携えて移動した後には、大陸側、朝鮮半島の日本語は絶滅してしまったということですね。
これとは逆に、稲作が伝わる前から日本列島では日本語が話されていたという説もあります。
この縄文時代話されていた日本語、縄文語についても関連エピソードがございますので、今回とは別の説になっていますので、ぜひ概要欄から聞いてみてください。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
このような話に興味のある方は、ぜひ番組をフォローしてみてください。
お相手はシガ15でした。
またねー。
11:57

コメント

スクロール