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2025-09-21 10:26

#27 水槽の中だけじゃない。足元に広がる水草の世界【草とか石とかのラジオ】

最近、散歩中に見かける池に浮かぶヒシを見て、水草に興味を持ちました。水中で光合成する仕組みや繁殖方法、食用や工芸品としての利用まで、身近な水草の多様な生き方と魅力を掘り下げます。


【参考】

「異端の植物「水草」を科学する」 田中法生


#草とか石とかのラジオ #自然 #水草 #植物

サマリー

このエピソードでは、水草の種類や生態について詳しく探ります。特にヒシやスイレンなど、さまざまな水草が自然環境でどのように成長しているのか、またその利用方法についても言及されています。さらに、滋賀県の水生植物公園についても紹介されており、水草に対する理解が深まる内容です。

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はい、今回も始まりました。草とか石とかのラジオ。このポッドキャストは、自然界で好きなもの、気になるものについて深掘っていく番組です。よろしくお願いします。
水草の種類と特徴
さて、今回のテーマは水草でございます。 皆さん、水草って聞いてどういうイメージをお持ちでしょうか。
よくイメージするのは、金魚が入っている水槽の中で揺れている水草なんじゃないかなと思います。
あの水草は、多いパターンはマツモっていう安くて丈夫な水草が使われていることが多いんですけれども、
そういったマツモ以外の水草も自然界にはたくさん存在しておりまして、川とか池の近くに行くとその存在を見ることができるんですよね。
僕がよく散歩している道の近くにも池があるんですけれども、そこにヒシっていう水性植物がかなり生えているんですよね。
ヒシって皆さんご存知かよくわからないんですけれども、ヒシは水面に浮かんでいるタイプの水性植物でして、
2センチぐらいの葉っぱが大量に集まった植物で、その葉っぱが中心から放射状に広がって結構きれいな形で育っている植物なんですよね。
このヒシはですね、池とか沼の浅いところにいっぱい生えていて、水面を埋め尽くすように覆うっていう特徴があるんですけれども、
こんなヒシを見ていて、そういえばこんな植物が身近にいたんだなって思い返したんですけれども、
改めて今回ヒシについて調べてみると、葉っぱが水面に浮かぶために浮き袋を持っていたりとか、いろんなちょっと変わった特徴があるなと思いまして、
改めて我々普段目に入っている水草という植物について興味が湧いてきたので、改めて今回この水草について深掘りしてみようかなと思います。
まずそもそも水草って何なのかっていう話ですよね。
今回いくつか書籍を調べたんですけど、水草の定義っていうのは厳格な定義はないみたいですね。
ただ今回参考にした書籍、水草を科学するっていう本があるんですけれども、厳密な定義はないけれども、
陸上から再び水中生活に進化した植物であって、
恒星する期間が常にもしくは1年の数週間以上水中にあるか、または水中に浮いているものっていうふうに書いてありましたね。
要は1回陸上に上がったけど、もう1回水中に適応するように進化した植物ってことです。
なので昆布とかの海藻とはちょっと違うかなと思うんですけれども、
こんな分類の水草なんですけれども、主に4つの種類の形に分かれているみたいです。
1つ目は完全に水没しているタイプで、要は金魚の水槽の中にいるような水草のイメージですね。
2つ目は植物の一部が水面に出ていて、そこから呼吸ができるタイプの植物です。
よく川辺に生えているガマとかヨシとかそういった植物がそのタイプかなと思います。
3つ目が植物の葉っぱが水面に浮いているけど根っこは地面についているタイプの植物で、
冒頭で紹介したヒシであったりスイレンとかハスとかそういう植物が同じタイプかと思います。
4つ目は浮遊する植物で、地面にくっつかずに浮遊するもの、浮草とかがそういうものが挙げられるかなと思います。
このように水草っていうのは4つのグループに分かれているんですけれども、植物は水草であっても呼吸や交互性をしないといけないので、
水の中でどうやって酸素とか二酸化炭素を取り込んでいるのかっていうのが気になるポイントですよね。
水草の中でも水面に出ている部分があるタイプに関しては、そこの部分から取り入れればいいと思うんですけれども、
全身が水の中に沈んでいるタイプの水草はどういうふうにしているかというと、
水中に溶け込んだ二酸化炭素を葉っぱの表面から直接吸収することができるような作りになっているんですよね。
こういう特殊な体の作りがあるので、水草は水中でも呼吸ができるってことです。
最近は観賞用に水草を育てる人も増えているみたいなんですけれども、そういった方は水槽の中で水草の生育を促進するために、
二酸化炭素をボンベみたいなものを使って水槽に送り込んで水草を育てているっていう話もありました。
よく魚の養殖をされている方がイケスの中の魚が増えすぎると、水の中の酸素が減るのでブクブク泡立てて水中に酸素を送り込んでいるっていうのを見たことがあるんですけれども、
その逆パターンが水草みたいな感じでちょっと面白いですよね。
このようにちょっと水から空気を取り込むことができるっていう変わった呼吸方法をする水草ですけれども、
繁殖方法と食用利用
繁殖方法も変わっているものもあるんですよね。
例えば、種が水によって運ばれるタイプ、オニバスとかはですね、種子の周りに寒天のような物質が包まれていて、それが浮き袋になっているんですけれども、
その部分が腐ると水に沈むっていう仕組みになっていたりします。
他にも鳥に運ばれるパターンもありますね。
これが例えば冒頭のヒシとかが代表例なんですけれども、ヒシは大きなトゲがついている実を作るので、
このトゲがかなり尖っていて、かつこのトゲは返しもあるので、一回生き物に刺さると抜くのがすごい大変なんですけれども、
これが鳥の足にくっついて遠くに行くのに役立ったりしているんですね。
水鳥が水面を泳いだり餌を探している間に、体にヒシの実がついて運ばれていくっていうような仕組みみたいです。
こんなトゲがある形態の実で、忍者も昔薪菱に使ったということで、この実は有名なんですよね。
以上のような繁殖方法、他にもいろんな方法あるんですけれども、をとる水草なんですけれども、
我々の身近なところに用いられているパターンもありまして、食用としては例えば蓮根とかが有名ですよね。
他にも純菜とかがあると思うんですけれども、自分もこれまでなんとなく食べていてよく知らなかったんですけれども、
純菜はスイレンの仲間らしくて、食べているのは純菜の若い芽の部分ですね。
ここが粘液質の物質に包まれていて、これが食材として利用されているっていうことですね。
あと食べられている水草としてはヒシの実も食べられているみたいで、ヒシの実はトゲのある実があるんですけれども、
それを割ってみると栗のような味がする部分が出てくるみたいで、
九州の一部ではこのヒシの実を原料とした焼酎も作っているところもあるみたいです。
食用以外にも水草の使い方っていうのがあって、例えばホテイアオイっていう水草は最近地球温暖化で広がって問題になっている水草なんですけれども、
このホテイアオイを大きくして家具の原料として使ったりとか、
あとホテイアオイを原料にした帽子を作っていることもあって、一回見せてもらったことがあるんですけれども、麦わら帽子みたいな感じでちょっと面白かったですね。
このように水草っていうのは本当に面白い特徴を持っているだけじゃなくて、食べたりいろんなところで使われたりしてるんですよね。
ところで僕はあの琵琶湖湖岸に打ち上げられている水草を一回拾ってバットに入れて分類したことがあるんですけれども、
中には本当にいろんな形の水草があって本当に面白かったですね。
パッと見湖岸に打ち上げられている水草っていうのはただのゴミにしか見えないんですけれども、
そんな水草にはこんなにいろんな種類があるんだっていうことに改めて感動した記憶があります。
ただわざわざこんな風に水草の分類をしなくても、近くの池とか沼の水面を漂っている植物が意外に綺麗な姿をしているなぁとか、
そういう関心を持つきっかけになるかと思うので、一度水面や水中に着目して植物を探してみるっていうのも面白いんじゃないでしょうか。
水生植物公園の紹介
ところで最後に水生植物のおすすめのスポットを紹介しておくと、
滋賀県の琵琶湖を沿いにある水生植物公園、水の森っていう植物園があるんですけれども、
ここは本当に水生の植物をメインに扱っている珍しい植物園なんですけれども、
ここに行くと大きなハスとかが見れてですね、水草とか水生植物についてより詳しくなれると思うので、
ぜひそこに行ってみると、より水草に関する理解が深まるかもしれません。
以上、草とか石とかのラジオ、水草についてでした。
お聞きいただきありがとうございます。
10:26

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