2025-03-22 47:13

vol.112 明日が求める経済活動とは? 美しい経済の風景 - 風間美穂さん(一般社団法人リリース)-

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「美しい経済の風景」をテーマにしたビジネスドキュメンタリーマガジン

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ハッシュタグ:  #自然資本論
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ぞの

サマリー

このエピソードでは、自然資本や地域経済の重要性について探求し、一般社団法人リリースの風間美穂さんが美しい経済の風景を描くための取り組みを紹介しています。地域企業支援や新事業開発のアプローチが中心テーマとなっています。ポッドキャストでは、経済活動とコミュニティベースのエコノミーについて話し合われています。パンデミック時の経験を通じて、美しい経済の風景や持続可能な経済活動の在り方について探求されています。このエピソードでは、経済活動の未来やその美しさについて探求されており、リリースが取り組む地域貢献や教育プログラムの重要性が強調されています。また、震災の影響や新しい働き方についても語られています。経済活動における新しい価値観を模索し、クリエイティブなアプローチで行政やプロジェクトの課題解決を目指す内容となっています。

自然資本の重要性
自然と生きるを考える 自然資本論〜
この番組は森で働くことを愛する高橋 &が、マーケティングやデザイン視点を持ちながら、森、海、里など自然資本を巡る話を面白おかしくしていく番組です。
はい、高橋です。
はい、奥田です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
いや、高橋さんのところは雪がひどいらしいですね。
はい、あの、だいぶニュースにも出てきてるんですけど、今年はだいぶね、新潟が積もってて、一応深いところで4メートル50くらいまでかな、たぶん。
すごい、信じられない。
積雪量としては引っかかれてたので、今年はまあまあ昔ほどではないにせよ、でも結構やっぱり降っているのと、ここ2週間くらいが、本来そんなに降らない時期なのにガッツリやられてるので。
あー、なるほどね。
そう、1日50センチぐらいはそうですね、積もったかな。だから結構それが毎日やられるとやっぱり、雪かきで心が折れるみたいな。
いや、大変だ。
昨日、僕実家が屋上があるタイプの家なので、雪をちゃんと、雪かきを全部屋上の雪をどかさないと家がつぶれるんですよね、積もりすぎる。
そうだので、その屋上の雪かきを1人でやらなきゃいけなくて、昨日は5時間、5時間です。
1人なんだ、大変。
たまたまちょっとね、トラブルがあって、本当は親が手伝ってくれる予定だったのに、手伝えなかったので1人5時間。
お疲れ様でした。
今ね、2月下旬なんですけど、まじであれなんですよね、温暖化って言いつつも農業がむずくなる理由の1つが、気温が上がるとか言ってよりも、大雨がいきなり来るとか、すげえびっくりする気象が起こるっていうのがやべえみたいな話がやっぱりでかいけど。
身が使っちゃうとかね、そういうのいろいろあるもんね。
だから、降るときに降らず、降らないときに降るみたいなのが心折れますよね。
いや本当そう、予想していないとね。
いや、そろそろやめてくれるな。
いや、稲は全く降らないんですけど、去年もそう言ってたら3月でめっちゃ降って死亡したんで、いや嫌だなと思ってますけど。
いや本当ね、予想できる範囲内にしてほしいですね。
そうね、毎年変動でかすぎんねんって。
リリースの取り組み
そう、本当そう。
はい、ちょっと今年度末に差し掛かってるんですけど、今日もゲストに来ていただいておりまして、お呼びしたいと思いますが、一般社団法人リリースの風間美穂さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
お願いします。
すいません、ちょっと雪トークをしてしまって。
いえいえ、懐かしいですね。
そっか、新潟出身ですもんね。
そうですね、私が生まれ育った80年代頃は本当に日本海のすぐ目の前ぐらいですけど、そこも2階から出てたぐらい降ってたんです。
意外と日本海の方ってでもそんなに降り積もらないイメージがあったりするんですけど、風間さんがいたエリアは結構ガッツリ降るとこだったんですね。
そうですね、温暖化ってさっきおっしゃってましたけど、やっぱりそれでも80年代は降ってましたね。
本当に道路も凍ってたし、それがだんだん、私は中学生ぐらいになってからはあんまり積もれなくなったので、どこも同じように変わってたんじゃないかなとは思いますけど。
そうですよね、なんか今寒波で、長野もめちゃくちゃ寒いんですけど、諏訪湖が全く凍結してなくて、お見渡りって諏訪湖の全面凍結あるじゃないですか。
はい。
あれが本当に10年近く、2018年だから最後だった気がするんですけど、なんかどんだけ寒かったんで、今でも寒いのに。
確かに。
全然凍結しないから、だいぶ体がヒートテックなどで耐火しているのかなっていう。
守られて守られてね。
どんどん暖かい服が出て、寒さに激和になっている感じもしつつ、なんですけど。
まあまあ、そんな話はいいんですけど、風間さんにぜひちょっとゆっくりお話をしたいなということで、今回来ていただいているんですが、最初に風間さんから簡単に自己紹介と言いますか、をいただいてもいいですか。
はい、皆さん初めまして。
初めまして。
ちょっとお聞き苦しい言葉で、言葉というか声ですみません。
すみません。大変な時に。
風間と申します。
はい、今は京都に住んでいて、出身は新潟ですが、リリースという一般社団法人を京都代表しています。
先日、奥田さんにも取材させていただいたんですが、コミュニティベースとエコノミージャーナルっていうのを、2023年に1号目を作らせていただいておりまして、そこの2号目が去年発売させてもらったんですけど、そこに大和奥田さん取材させていただいたというご縁で、今回お声をかけていただいたのかなと思うんですが。
ありがとうございます。
お越しにしております。
はい、そうですね。リリースさんとの出会いはそれこそ長野でコミュニティCBCコミュニティベースドポーラムみたいなやつがあったんですけど、そこで代表の桜井さんにもお会いさせてもらってみたいなところからちょっとご縁がいただいてるんですけど、
リリースさんはすごい面白い取り組みをたくさんされてるなと思いつつ、説明しようと言われるとめちゃむずいなっていうのがありまして。
誰も説明できないですね。
っていうところで、それは多分聞いてくださってリリースのことを知ってらっしゃる方もそうそうと思っている方も多いのかもしれないんですが、
せっかくなので今日はリリースとか風間さんがどういう道を歩んできて、今それこそ美しい経済の風景みたいなことに対して言語化を心見ているのかっていうのをお聞きしたいなと思っておりという感じなんですけど、
どうしましょう。一般社談法人リリースとはみたいな話から聞いても大丈夫なもんですか。
リリースの説明毎回くじけるぐらい難しいんですよね。
しかもこれラジオですもんね。スマイルとかを使えないので。
ここは対話で乗り越えていきましょうよ。
乗り下げていくしかない。
詳しくはウェブを見てください。一番いいと思うんですけど。
そうですね、私たちが普段やってることは主に2つで、一つは地域企業支援ということで伴走支援をさせていただいていて、いわゆる中小企業振興の文脈で、
行政の方々から住宅をいただいて、その地域が応援したい、その行政が応援したい地域に根差している会社さんの新事業開発だったりとか、
あとはその事業変革の機会を一緒に作らせていただくっていうことをさせていただいてるんですよね。
私たちの拠点がある京都市をはじめ、長野県だったら飯山市さんとも3年、4年ぐらい伴走支援をさせていただいてましたし、
他には熊本県水俣市だったりとか、群馬県の水上町だったり、大阪だと東成区という町工場が多いところがあるんですけど、
そういう地域に根差している方々が一緒になって、自分たちが望む経済を作ることを一緒に伴走させていただくっていう事業支援があって、
もう片方は、いわゆる企業さんの新事業開発だったり、住所を問わずですね、いわゆるコンサルティング的なアプローチやブランディングだったり、デザインの部分でお手伝いさせていただくとか、
そういった事業を両輪で回しているっていう感じですね。
お聞きしている中では、割とそんなに理解が難しいことではない感じはしたんですけど、説明の難さっていうのは、それをやる前提とかやり方みたいなのが、
普通にコンサルしますとか事業伴走しますみたいなこととはちょい違うんだよな、みたいなことがあったりするんですか。
そうですね。私たちが大事にしていることを最近、いろんな国の事業とかを受託させてもらっていて、全国の皆さんの前でお話しさせていただく機会があるんですけど、
私たちのタグライン的にミッションとして掲げているのが、未来が歓迎する経済を作るっていうことを使命としているんですよね。
なるほど。
で、どんなビジョンを願っているかっていうと、地球、青い地球という風に言われているので、そこに生命が多様であるように、多元的な、多様な文化が行き着く世界っていうのを願っていて、
どうしても経済はどんどんグローバルに、どんどん資本主義的な、均一化した部分が便利になったり早くなったりしているけれども、
地域だったり会社だったり、それぞれ固有のものがたくさんあればあるほど豊かじゃないかと思っているので、私たちが願っている世界っていうのはそういう世界。
で、その多様な世界に、私たちがどんな活動というかアクティビティをしているかというと、青い地球に相応しいアイディアとか、それを体現する具体的なビジネス、そのメソドロジーを発見して、資本となる経験として共有することで世界に可能性を増やすっていうことを、
かれこれ10年ぐらいやってる感じですかね。
美しい経済の風景
なるほど。
なので、普通にというか事業を作りましょう、どうやったら儲かりますみたいな話ではなくて、ややこしい話をしだすっていうことを、事業を作るっていう時に。
どうやって、今聞いてる感じでもそこまでなんかでわからないみたいな感じもしない雰囲気ではありそうなのかなっていうふうなところなんですけど、それが伝わらないみたいな感じなんですか、やっぱり喋ると。
そうですね、私たちが普段やっていること、例えばユニークな企業やブランドを共にデザインしたりとか、競争的なプロジェクトを共にデザインしたり、文脈を共有するコンテンツとか可能性を増やす学び合いを共にデザインします。
で、作っているものは旅だったり、本だったり、企業さんの内装だったり、場所、拠点をプロデュースさせていただくこともあれば、会議をプロデュースさせてもらうこともあれば、お店をプロデュースさせていただくこともあるみたいな具体的な説明をさせていただくと、写真付きでこうプレゼンテーションさせていただく分には、ふむふむふむ。
いい感じだねっていうふうに共感をしていただけるんですけど、なんか私たちがその、なんでこれをやってるのとか、説明をしたり、私たちがその未来が歓迎する経済を作るために、なんでクリエイティブのメンバーとビジネスの専門家が一緒に集まって、
ひえり型のビジネスデザインカンパニーとしてチームを組んでやってるのとか、細かくそのやり方を話せば話すほど、だんだん複雑になっていくって感じですね。
なんかあれですよね。課題に対して取る手法とか解決方法みたいなのが多分結構ストレートじゃないパターンとかも多そうだなっていう気は、多分それを奥田さんとかもよく言ってる気もするんですけど。
循環しながら、短期じゃなく長期で常に取るみたいなのを、なんですけども、多分すごいよく分かりました。よく分かったっていうのは、手法、普通は手法を定めて会社っていうのは手法が固定化するから分かるんだけど、目的が固定化されて手法が自由っていうのがよく分からんっていう風に思われるってことですよね、多分。
やることは様々あるぞっていう。
そうですね、例えばウェブサイト作ってくださいって言われたときに、多分奥田さんも何かの話で言ってたと思うんですけど、いやそもそもウェブサイト今いりますか?みたいな。
言っちゃう。
言っちゃうっていうね。
心だったり、それは手段ですよね、本当は何を伝えたいんですか?みたいな。
そもそもの願いの本源を辿って、それを誰とどうやりたいのかっていうことを一緒に考える。
それが企業さんの場合もあれば、行政の方々が予算を取りました、この事業をやりましょうって言われたときに、この事業にとって一番いいやり方、プロセスを一緒に考える。
それが私たちがやり続けないと、一緒にやり続けないと実現しないのじゃなくて、どうやったら自分たちでそれぞれの人たちができるようになるかっていうことを考えてバックキャストしていく。
大事です。めちゃめちゃいいなというか、そうだよなっていう感じはめちゃしますね。
それが受け入れられたり分かりづらいとされるのが、逆に言うと現状の認識なのかなっていう気もするので、まあでもそうですよねっていうのはありますね。
ミホさんの自己紹介というか、なぜこの方法というかに落ち着いてきたのかっていうのは聞きたいなと思うんですけど、
美しい経済の風景
その手前でそれこそ経済メディアの人がこのコミュニティベースエコノミージャーナルの取材をしたときに、大事だとは思うけど伝わらん、分からんみたいなことを言われたっていう話を聞いて、
なんかそうなんだなっていうのはすごい感じたんですけど、それぐらい実は大きな隔たりがあるんだろうなっていうのは、僕もなんか長々やってきてようやく感じてるみたいなところはあるんですけど。
リリースのことは本当にちょっと沼にはまっていくので、これぐらいにしておいて、その本ができたから、とっても伝わりやすくなったんですよ。
皆さんと話していて、なんかすっごく、例えば美しい経済の風景っていいですねとか、経済に美しいっていう形容詞がつくのって初めてかもしれないみたいに、そういうことを初めて考えたって声がすごく多かったりとか、
なんか私たちがその、この風景を巡る旅の記録っていうふうにしているんですけれど、この本ができたきっかけがやっぱりこう、パンデミックだったので、なんかある日突然こう、世界が止まって、やろうとしていたことができなくなったときに、
私たちって何のために働いてて、何のために経済活動してたんだっけ、みたいなことを、すごい、2020年の春、私と京都代表の桜井さんは、誰一人町の中にいなくなった日に、二人でずっと鴨川を歩く日、京都中誰も3時間ぐらい歩いても一人もすれ違わない、映画のような日を過ごしたんです。
でもなんか、改めてそれに、その経済活動が世界中止まったら、化学スモークで見えなかった景色が見えたりとか、インドだったり中国だったり。
はい、ありましたね。
なんか、私たちの仲間のタイは、ちょうどアイランドが全部ストップして、外から入る人たちがいなくなったら、生態系が回復したっていう話をレポートしてたりとか、
本来こう、自然じゃなかった状態が、人間活動がストップしたことによって、こう、より良くなっていった経済って何なんだろうね、みたいな。
そういうことをすごく話していた時に、半年後ぐらいですよね、9月ぐらいに、なんか私たちが京都でいろんなことを学ばせていただいていたご縁から、
この美しい経済の風景を巡る旅としての活動をみんなで呼びかけることができて、
それがコミュニティベースのエコノミーという宣言というか、ちょっとこの後ろにも書いてあるんですけど、
私たちが本来願っていることとか、大事にしたいことのために経済はあるし、大切にしたいことを大切にしている人たちの在り方は世界中いっぱいあるはずで、
そのやり方さえわかればみんなと共有できるし、美しい経済作っている人たちはたくさんいるから、そういう人たちをたどる取材だったりとか、たどる旅を自分たちの自主事業としてみんなとやっていきたいねっていうことで作らせていただいたのが本なんですよね。
だからすごくその本の中にいろんな方々が載っていて、大学の先生や前相もそうだし、大企業の方もいればベンチャーもいれば、奥田さんたちのようにデザインだったり森のことだっていろんなことを複合的にやっている方もいれば保育園を経営している方だったり、その彼女たちがなぜか小学校を作ることであったり。
環境変化と経済
本当に各地でいろんな動きがあって、それは日本だけじゃなくて世界でもたくさんの営みが今すでにあるすごい希望を感じる本で。
この本なので作らせていただいたことで最初に感動してくれたのが記者さんとかライターさんだったんですよね。
この本の売れない時代にこんなに分厚くてこんなに中身の濃いマニアックなことをよくやりましたね。
すごい感動してくれました。
そうなんですね。ライターさんたちが、記者さんが面白いですね。
でもそういうことを伝えたいっていう気持ちはライターとか記者の方の中には内在しているというか、でも読まれないよなっていうこともウェブとかだったら多分ありますもんね。
ですね、某新聞の記者さんとかはいかに短い言葉で限られた文字数の中で早くわかりやすく伝えないといけない。
もちろんそれが新聞というメディアのあり方だけど、でもそれによって語りきれないことがいっぱいあるし、ましてや経済の枠であれば数字に置き換えられることだったり。
確かに。わかりやすいものを取り上げがちというか。
絶対聞かれるもんね。売り上げとかも買ってますかもしれないやつ。もう聞かないでよって思います。すごいですよね、あれはね。
でもこの本はビジネスドキュメンタリーマガジンって言ってるので、この本が置かれている場所は一応経済のコーナー、もしくは哲学寄りだったりとか、お店によってはバラバラですけど、
それぞれの経営者さんが持っている経済感だったりとか経営の要項をインタビューさせていただいているので、多分他ではあんまり語られない売り上げのこととかもお話しくださっている経営者さんもいますし。
確かに。
なんか本当に自分たちが願っていることを話してくださってるって感じですね。ぜひ読んでいただきたいですけど。
そうですね、1と2と本当にボリュームがめちゃあるんで、そうですねじっくり読んでもらえたらいいのかもしれないですけど。
じゃあその美しい経済の風景っていう話は後半でちょっとしたいなと思うんですけど、和山さんがそこに到達するみたいなところ、どういう流れで今ここにいるのかみたいなのはむしろちょっと気になるんですけど。
そうね、きっかけといったところはね。
ちょっとダイジェストでいきますね。
はい、ダイジェストでお願いします。
出身は新潟ですと。
柴田という町、新しい鉢に田んぼをのたって書いてある。
めっちゃ山形寄りのとこですね。
読めないやつ。
そうそうそう、漢字検定とかにダメージかかるようなやつです。
あの辺が多分出身エリアですね。
80年代生まれだったので、ちょうどバブルの後というか、バブル頃ですよね。
で、風潮期だったんですけど、なんか私もともとドキュメンタリーのプロデューサーになろうと思ったんですよ、ちっちゃい時から。
ちっちゃいの日から。
すごい。
えー、おもろいっすね。
ちょっと変わってましたね。
すごい田舎育ちだったし、いまだに出身エリアは電車も来てないし、バスも2時間に1本かな。
で、コンビニは高校生の時にできたかな。
本当に人口8000人の街だったんですよ、出身が。
なんか小さい時から、私は本当に田舎育ちだったんだけど、テレビが好きで、昔ブラウン管だったので、
あのテレビの奥に、から流れてくる戦争とか貧困とか、すごく自分が生きてる世界とまるで違う国のこととか、
なんかそういう、あの箱の中の世界に興味があったんですよね。
で、同時にその田舎の街の中で、ずっとスポーツやってたんで、バスケットボールやってたんですけど、
だから、なんだろうな、日常と世界の違いみたいなことにずっと関心が多分あったんでしょうね。
いいっすね。
で、すごい人間ってなんで言葉じゃないとわかんないんだろうなってずっと思ってたので、変わってたんですよね。
だから、言葉以外のことでなんでコミュニケーションできないんだろうっていうことにも関心があった。
映像が好きだったのも多分そういうことなんだと思うんですけど、
で、だんだんこう、小学生になって中学生になって、気がついていくんですよね。
はい。
環境が変わっていくこと、例えばさっき言った雪が全然降らなくなる。
家の2階まで降ってた雪が、足ぐらいまで降る時もあるけれども、すぐ溶けちゃうとか、
なんか、学校行くまでの間スケートしながら歩いて行ってたけど、全然凍らないみたいな。
で、海沿い育ちだったので、海岸線がどんどんなくなっていくとか、
海岸線なくなっていくんですか?
そうですね。いわゆる温暖化で海面上昇。
あー、なるほど。
砂がね。
そうなんですね。
本当にそういう、ちょっとずつ裏山がなくなっていくとか、住宅の宅地整備があったりとか、
そういう、人間が自然の中で暮らしていく様子が変わっていってる様だったり、
おばあちゃんと一緒に住んでたんですけど、多分奥田さんも言ってたかな。
薪でくべるお風呂って、珍しいタイプ。
僕もそうです。
すごい。
それは珍しい。
珍しいタイプで、松ぼっくり拾ってきたりとかしてたし、
井戸水だけじゃなくて水道水もあったんですけど、
本当にそういう、普通に多分同世代とちょっと違う暮らし方をしてたから、
その宅地整備で、その家から立ち向かなきゃいけなくなって、
普通の家に住んだりすると、水泉のトイレになるとか、
本当にそういう、いろんな変化を18年ぐらい、新潟で過ごす中で、経験値してきていて、
で、おばあちゃんが亡くなったら、
あの、笹団子って新潟有名なのですよね。
多分たかしさんも新潟だったから。
ソウル風土ですね。
あれもみんなで作ってたし、
経済活動と人間の営み
おばあちゃんは親戚中の味噌、一緒にみんな毎年仕込んでたから、
そういうのもなくなってしまっていくし、
なんかどんどんどんどん、こう、あったものがなくなっていくということになる。
確かにな。
18年分重なったら、
なんかこの原因って多分この、見えている外側の世界?
だし、なんか人間活動、人間の経済活動がどうも、
良くないんだろうなっていうことに気づいていく。
ですよね。だから、ジャーナリズムを志したというより、
どうやったらその理不尽なことが変わるのかっていうことに関心があって、
で、ちょっとだけアメリカ行ったりとか、東京に行ってからですけど、
で、テレビの世界に入るっていうのが前半です。
そうなんですね。テレビ業界に行ったんですね。
ちゃんと。
そうですね。ちゃんとADで寝なかったです。
寝なかった。長っ。
3ヶ月1日も休みがなく、椅子を3つ並べて寝るとかもやりましたし、
いわゆるそういう働き方をしながら、でも、なんかいろんなことが東京に行ってわかったんですよね。
なんかこう、やっぱり世界の中で動いている東京っていう景色が、
だんだんこう、見えてきて、で、そこからいろんなご縁で、
シンクジャースっていう、いま一般社団法人ですけど、そこに入ることになって、
2000年代からエコロジーとエコノミーの共存っていうのを掲げているソーシャルクリエイティブカンパニーですよね。
そこに入ることになったので、なんかこう、デザインとかクリエイティブの世界だったら、
何かこう、経済の世界にアプローチができるかもしれないっていうのを、
メディアの世界から暗がりじゃないですか。
なんかその、可能性というか、兆しに惹かれて、仲間とのご縁で入らせていただくことになったっていうのが大きな変化ですね。
震災の影響と働き方の変化
メディアではむしろ難しいって感じたんですか?
メディアにいる人はすごくメディア好きだし、私も好きだったけど、本当にバトンリレーの最後の最後。
で、本当にこう、1分1秒争うような時間の中で、届けるっていう仕事や伝えるっていう仕事側だったけど、
なんか私は多分、世の中が良くなっていく、営みに関わりたいので、全然真逆だったんですよね。
なるほどなるほど、確かに。
自分が当事者側に回りたかったっていうことっていう感じですか?
そうですね、ここにいても10年20年経っても、多分世の中があんまり変わらないんじゃないかなって思ったっていうのが正直なとこですかね。
今メディアのことはいろいろ言われてますけど、多分世の中が変化していくときにメディアっていうのは最後の方に変わるのかもしれないから、
今からもうちょっと、なんだろう、現場寄りというか、何かに介入できる方が、自分にとっては命の使い方として面白いんじゃないかなと思ったっていう20代前半。
じゃあ結構早めにもうそっち側の。
確かにそうだよ、20代前半。
はい、いろいろ走っていくと。
で、次の変化の一番大きいのは、最近増村さんもおっしゃってましたけど、やっぱり東日本大震災は大きかったですね。
なるほど。
その時はどこにいらっしゃったんですか?
大漢山にいました、オフィスにいて。
あ、東京か。
はい、みんなでオフィスの中で仕事してたら、突然揺れて外に出たっていう感じですね。
そこでその日は、YouStreamっていう。
懐かしい。
その当時、電気が復活した直後に、うちのボスが、テレビはなかったんですけどパソコンをつけて、
で、その当時多分ツイッターかな?流れてきた映像で、みんなあれを見たっていうか、リアルタイムで見て驚くみたいなのが、すごく大きな変化でしたよね。
なるほどな。
そこからはでも、その働き方っていうのは、その感覚的な変化は大きかったけど、やってる内容というかは、同じその領域で進んでいくんですか?
そうですね、やっぱり2011年ぐらいにいろんな今につながる仲間たちに出会ったんですけど、
その当時やっぱり、私はサッシナビリティとかコミュニケーションの分野で仕事をさせていただいてたんで、
環境の課題とか世界の課題が、いつかこういう日が来ないことを願って、みんなそれぞれの現場で働いていったり、専門家の方々がより良くなるために力を尽くしていらっしゃる。
それを私たちはどう伝えるかっていう、伝える側の仕事を一緒に作らせてもらってたと思うんですけど、
原子力発電所の事故だったりとか、いろんな世の中のなんでこうなんだろうっていう部分がいっぱい出てきたときに、今までのやり方じゃないやり方をやっていかないと変化しないんだっていうことに、いろんな人たちが気づいたり感じたりしたと思うんですね。
そこでいろんな仲間たちと出会った中で、2012年かな、12年か13年に、今共同代表している桜井さんとあるワークショップで出会うことになって、
そこで同じような課題意識をみんなが持っている中に、何かこうデザインとかクリエイティブができることってあるよねっていうことを話をして、じゃあなんかやれることがあったら協力するし言ってねって言ったら、半年後に連絡が来て、
あの時のあれ、予算がついたからやるよねって感じで。
愉快。
一緒にプロジェクトを作ることになったのが、京都の事業だったので、そこから1年半くらいかな、京都通って、東京から京都通って、で、その後共同代表になったり、京都に引っ越したり、で、今になるってことです。
リリースの活動と価値観の変化
なるほど。そっか、じゃあそのワークショップでの出会いをきっかけに、デザインとかそういうものが、より良い社会を作りに対してできることがありそうだっていうことに実感を持つ、
出来事があったからこそ今、リリースという活動に繋がっている、それは続いているっていうイメージでいいんですかね。
そうですね、なんかあれだな、増村さんの回楽しそうだったのに、この回あんまり暗い。
そんなことないです。
おももしいですね。
そんなことないです。
おももしくはない、全然大丈夫です。
え、でも真面目に聞いてましたよ、今。
あ、そうですか。
いや、なんか、そうそう、今の私たちの団体、リリースっていう団体名で、セミコロがついてるんですね。
で、ロゴマークもそうなんですけど、この、最初プログラム名をそれにつけたんですよ。
で、あんまり話す機会がないんですけど、せっかくなのでご紹介すると、最初私たちはオープンガーデンっていう団体名だったんですよ。
庭だ。
名前違った。
最近、うのさんが住んで流行ってる庭。
庭を開くオープンガーデンだったんですけど、なんかそのやろうとしてるプログラムが、学生×企業課題解決コンペっていう、括弧仮の授業のタイトルがついていて、
その当時、京都産業大学で経営を教えてらっしゃったかな。大室先生っていう。
今、長野県立大学でいらっしゃいますけど、その先生と桜井さんと一緒に、パタゴニアさんとかラッシュさんとかをゼミ生が研究してて、
ゼミ生たちが最初、パタゴニアさんとかの商品が高いって思っていたけど、半年ぐらいずっと研究として企業のことを調べていくほど、原材料のこともわかるし、
パタゴニアの商品がなんでこの価格なのか、こういう売り方をしているのかっていうのを知っていって、最後には彼らは商品が高いと思わなくなって、
就職したら最初に買いたいっていう風になっていく。
なるほど。
その行動変容を先生たちが、ゼミだけじゃなくて、もっと社会の中で、この京都の中でそういうプログラムをやったらいいんじゃないかっていうことが最初だったんです。
企業がやってる企業活動を通して、まだ解決できてないけど願ってることをどうやったら一緒に作れるかみたいな、そういうラーニングプログラムを最初に考えたっていうのがきっかけだったんですけど、
その名前がちょっといまいちだったんで。
課題解決プログラムみたいなやつが。
大村先生に1時間、2時間インタビューしたり、桜井さんにも2、3時間ずっと話聞いてて、結局この2人が言ってることって、願ってることって、こうなんじゃないかみたいなコンセプトを出したのがリリースだったんですよ。
リリースっていうコンセプトを出したんですか?
最初、ドリームとかプリーダムとかみたいな、そういう勢いのある感じみたいな話をしてたり。
でもなんかもうちょっと足りないなと思って話してた時に、既存の価値観を疑って、一度それを手放さないと新しいものが入ってこない。
確かに。
掴みたいものを人間掴むから、今時代に必要なのは、手放す、リリースすることなんじゃないかっていう。
わかるー。
なるほど。
めっちゃわかりますね、それは。
出てきたんです。
はい。
ちょっと今日、1、2人が響いた。
いやいやいや。
そのセミコロンは何だったんですか?
確かに。
そう。
大事大事。で、いやめっちゃいいじゃん、やっぱリリースだよってなったんだけど、ちょっと待てた。
それさえも疑わないと私たちは間違う、人間は間違うし、確実なことはないし、世界は変わるから、ニアリイコールって意味をつけよう。
うん。
って言ってセミコロンをつけよう。
へー。セミコロン、そういう意味があるんですか?
そうですね。で、その後苦戦回収として10年後ぐらいかな?
はい。
あの、2号目、1号目から本に載っている藤田一生さんに出会って、禅の中にもその手放すっていうか、そのキャッチ&リリースみたいなことの言葉があるっていうことを教えていただくんですけど。
うーん。いやー。
でもそれこそさえもブッダは疑いと言ってる。
その問答マジむずいわっていうのは。
ずっと疑い続けないといけない。
でもそれすげー悩みますよね。悩むというか。
うん。
なんか働き方とか経済とかビジネスとか、その自分の中にある、これはいつの時代の価値観なんだろうみたいな話とか、どういう環境によって育まれた倫理観なんだろうみたいなことが。
うん。
いやー手放すの、手放そうとするけど、帰ってくるっていうのがありますよね。
うわ、まだ手元にいた、それこそ本当にどんだけ登ってもお釈迦様の手のひらの上みたいな感じになるんですけど。
うわーこれ根深いぞこいつ。
いや染み付いたものは本当にそう簡単に変わんないよね。
経済活動の価値観の再考
そこはね、すげー悩むよね。
この働き方改革時代の中でスタートアップのマッチョな思考とどこでバランスすればいいんだみたいなのをすげー考えるもんな本当。
で、なんかデンマークとかフィンランド残業しないとか言うしみたいな感じ。
そうだよね。
でも生産性高いなーみたいな。
あれーみたいな、むずいなーって思うんですけど。
なんかまあなので私たちがやってることは本当にこう既存の価値観を疑ったりそのやり方を見直して、そのAかBかだけじゃなくてCっていう回答を一緒に考えることをやっていて、
行政であればその既存のシステムによる便利なこともあるしありがたいこともたくさんあるんだけど、それによってうまくでききれないことをどうやったら一旦解いて、それを編み直せるか。
だからリリースした後にもう一度つかめる形にする。
なんかそこが多分クリエイティブな仕事として多分私たちが得意なことだったり、なんかそこを一緒に考えられる。
なるほど。
だからなんか本当に少ない人数ではあるんですけど、いろんなプロジェクトをご一緒させてもらっているっていう感じですかね。
多分すっごいありがたい話だなと。ありがたいっていうのは、そういう活動が積み上がっていって前例を作っていくっていうのが僕らにとってもすごい重要な話だなと思うんですけど。
前半でちょっとリリースと風間さんのこれまでの経験と、そのリリースするっていう手放すみたいな話を前提にしながら、ちょっと後半でガッツリワイワイと一緒にしたいな。
ワイワイとね。
まず前提を聞こうみたいな感じだったと思うんで。
はい、ということで前半戦はこんなところで一旦終わりにしたいと思います。
ありがとうございます。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
番組では皆様からのお便りを募集しています。
感想、ご意見、自然資本を生かした取り組みの情報、自然にまつわる研究論文など、ぜひ教えてください。
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もし気に入っていただければレビューをしていただけると励みになります。
それではまた次回お会いしましょう。
47:13

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