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【徒然草ミニッツ】
さあ始まりました、【徒然草ミニッツ】。この番組は、1日8分で600年分の知恵をポケットに、おコンセプトに、
吉田健康の【徒然草】を1日1段ずつサクッと味わい、通勤・家事の隙間時間でコテンチャージしていこうという教養ショートラジオです。よろしくお願いします。
さて今回は、第208段を見ていきましょう。早速、現代語訳です。
お経巻の結び方
お経巻などの紐の結び方について、上下からたすき掛けに交差させ、2本の紐の間から輪の頭を横に引き出す。これがよくあるやり方。
ところが、華厳院、華厳院か、華厳院の【後春草上】はそれを解いて直させた。
曰く、今時のやり方だ。好ましくない。きちんとするなら、ただくるくると巻き、上から下へ紐先を挟むのが正しい。
昔の人には、こうした細部の作法に通じた人がいたのだなぁ。
要点3つ。流行のたすき結びはNG。正道は、巻くから上から下へ挟む。細部の作法イコール品の設計。現代のしさ&使い方。
現代版くるくる巻きから上から挟む。①ケーブル。円に巻くからコネクタ側を上から差し入れ挟む。結ばない。
②ギフトの紐。箱の周囲を一方に巻き、末端はリボンの下に差し込みで固定。
③資料のバンド。輪ゴムを斜めにかけない。手の上から一方向で留め、角の痛みを避ける。
④今時を解いて直す勇気。
⑤便利早い。映える。流行の手続きほど長持ち・清潔・後々な使いやすさで負けることがある。
⑥指先のワンアクションの質が全体の品を決める。