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2024-06-26 21:12

#18 遭難したらどないする? - 文化がヒトを進化させた


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これからお休みになる方も、そしてお目覚めの方も、フェスティナレンテ、しらいです。
はい、というわけで今日も始めていきたいと思います。 今日は
文化がヒトを進化させたという本から、 遭難したらどうしましょう?っていうふうなことを考えていきたいと思います。
まあ長い人生ですからね、いつ遭難 するかっていうのはわからないですよね。
人生ね、生きていれば 一度や二度遭難することってあるんじゃないでしょうか。
ということで、そんな遭難について今日は見ていきたいと思います。 今日は多分めちゃくちゃ長くなる気がします。
はい、流れとしましては、 ヨーロッパ探検家たちの
遭難の話を まず見て
そこからどんなことが言えるのかっていうのを考えて、 じゃあ僕たち、私たちが遭難したらどうしましょう?っていうことを考えていければと思います。
まずはヨーロッパ探検家たちの話を見ていきたいとおもいます。
はい、1860年、ヨーロッパ系移民として初めて南のメルボルンから北のカーペンタリア湾まで
オーストラリア大陸縦断を目指したのが総勢19名のバーク&ウィルズ探検隊である
オーストラリア奥地のクーパーズ・クリーク補給キャンプから 3ヶ月分の食料を傾向してカーペンタリア湾を目指した4人は
その袋で苦難に遭遇する。 傾向食料がほとんど尽きて、その土地のものを食べるほかなくなったのだ。
隊長のロバート・バーク、警察の元警視
副隊長のウィリアム・ウィルズ、測量技師 チャールズ・グレイ
52歳の水兵、およびジョン・キング、21歳の兵士は間もなく
荷役用の動物、砂漠の旅のために輸入したラクダ6頭などを食べる羽目になる。
馬やラクダの肉で食い繋ぎはしたものの、それは同時に移動運搬手段を失うことでもあった。
グレイは暇死に衰弱していき、食料を盗むまでになり、やがて責理にかかって死亡した。
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この時点で残っているのは隊長のロバート・バーク、この人は警察の元警視ですね。
副隊長のウィリアム・ウィルズ、この人が測量技師
あとはジョン・キング、21歳の兵士、この3名だけになってしまいます。
この隊長のロバート・バークは後でちょっと出てくるので覚えておいてください。
はい、残りの3人はなんとかクーパーズ・クリーク補給キャンプまでたどり着いた。戻ってこれたんですね。
そこでは本隊が 備品や食料を新たに補給して待機しているはずだった。
ところがこちらの補給隊もやはり病気や怪我や食料不足に苦しみ、その日の朝にキャンプ地を建った後だった。
わずか数時間の差だった。
バーク、ウィルズ、キングの3人は補給隊が埋めておいてくれたわずかな食料で命を繋いだ。
これ悲しいですね。なんとか戻ってきたんですけど、ベースキャンプにいた残りのメンバーも
食料が尽きてしまって戻って帰ってしまったと。
体力の限界に来ていたバークらは難心して南に進んでですね補給隊を追いかけることを諦め
クーパーズ・クリークを西に下ってマウント・ホープレスという山を目指すことにしたみたいです。
このマウント・ホープレス直訳すると絶望の山ですね。
240キロほど離れたその地には牧場と警察文書があるはずだった。
そこを目指して頑張っていこうってことだったんですね。
その3名は補給所を出発してほどなく生き残っていたラクダ2頭も死亡し
一行はクーパーズ・クリーク沿いから離れられなくなる。
なぜなら水を運ぶラクダもなくオーストラリア奥地での水の見つけ方も知らない3人は
ひとたび水路を見失ったらもうマウント・ホープレスの文書まで広大な砂漠を踏破することはできないからである。
いや悲しいですね。ここでラクダ2頭が亡くなってしまってもうどうしようもないっていう状態ですね。
いよいよ窮地に陥った探検家たちは何とか原住民のヤンドルワンドラ族と友好関係を結んだ。
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この地で狩猟採集生活を営むこのアボリジニたちは
彼らに魚、豆、そしてパンのようなものを恵んでくれた。
3人はこのパンがナルドという植物の種から作られていることを知る。
アボリジニたち優しいですね。窮地に陥った3人を手助けしてくれたんですね。
このヤンドルワンドラ族って言いますが、ここからも少し出てくるんですが、言いづらいのでアボリジニで統一したいと思います。
このアボリジニたちがくれたパン、ナルドですね。
これは今後もちょっと出てくるので少し覚えておいてください。
その3人はアボリジニたちと行動を共にしながら釣りや罠漁の方法を学ぼうとしたが、一向に腕前が上がらない。
ナルドのパンに感心した彼らは、その材料の種を手に入れようとナルドの木を探し始める。
すきっぱらで探し回った末にようやくナルドに覆われた平原にたどり着いた。
ナルドは木ではなく四つ葉のクローバーのような形をした半水性の枝類だった。
このナルドからパンを作ったこのナルドですね。これをようやく3人は見つけたみたいです。
その最初3人はそのナルドの種をただ茹でて食べていたが、やがてイシウスを見つけてきて自分たちで作ったわけではない。
ヤンドルワンドラ族、これアボリジニですね。アボリジニの女性たちのやり方を真似るようになった。
妙見まみれでやってみたって感じですね。
このナルドの種を突き砕いて粉にしてナルドのパンを焼いたのだ。
上に苦しむ彼らにとってこれは天の恵みだった。ようやく頼りになるカロリー源が手に入ったように思えたからだ。
そうですね、こんだけお腹減っててパンを手に入れられたら 天の恵みだと思うのも当然ですね。
ところがそれから1ヶ月以上に渡り、ナルドをとっては食べているうちに3人とも徐々に衰弱し、激しい腸の動きと腹痛に苦しむようになった。
十分なカロリーを摂取しているはずなのに、バークもウィルズもキングもただただ弱っていくばかりだった。
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これパンを作って食べてるんですけど、日に日に自分たちの具合が悪くなっているっていうのに3人は気づくわけですね、ここで。
そのうちの一人、ウィルズはナルドを食べた時の腸の異変を次のように記している。
私にはこのナルドというものがよくわからない。どうにも体に合わないのだ。
今はこれしか食べるものがなく、1日に3人合わせて4ポンドから5ポンド、1.8から2.3キロ食べている。
で、これ食べているんですけど、食べた量よりも多くのものが排出されてしまうってことを書いてます。
で、ナルドを食べて飢えるのは決して不愉快ではないが、体がどんどん衰弱していくような気がする。
食欲だけは十分に満たされてはいるが、だるくて全く動けない。
バークとウィルズはこの日誌が書かれてから1週間も経たないうちに死亡した。
ただ一人、キングだけはアボリジニの善意だけを頼りに何とか命を繋いだ。
彼らが食事に招いたり、住まいの作り方を教えてくれたりしたのだ。
3ヶ月後、キングは救援隊に発見され、メルボルンに帰還した。
キングだけは何とか助かったみたいですね。
キングは21歳の兵士ですね。
彼だけは何とか助かったみたいです。
なぜバークとウィルズは命を落としたのだろう?
狩猟最終民が獲って食べている植物の多くがそうなのだが、
ナルドーもやはり消化しにくく、適切な下処理をせずに食べると、軽度の中毒症状を引き起こす。
そのままのナルドーはごく一部しか消化されない上、
チアミナーゼという酵素を多量に含んでいるために、
体内のチアミン、ビタミンB1が分解されてしまうのだ。
そうすると、ビタミンB1欠乏症、カッケになると、
極度の疲労感、筋肉低下、低体温症などが起きてくるみたいです。
ナルドーをそのまま食べるとカッケみたいにビタミンB1欠乏症になっちゃうんですね。
トラップですね、これ完全に。
で、それを防ぐために、この地に昔から住んでいるアボリジニは必ず下処理をしてからナルドーを食べる。
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その処理の手順にはナルドーの毒を除去し、食べやすくするための様々な要素が盛り込まれている。
ここから3つぐらい要素を言っていくんですけど、これは初見じゃまず無理な感じです。
言っていきますね。
まず第一に、
ひいて粉にしたナルドーを大量の水にさらす。
この時点で無理ですよね。
急にやってきて粉ひいて水にさらすなんて思い浮かばないですね。
ひいて粉にしたナルドーを大量の水にさらす。
こうすることで消化しやすくなるし、ビタミンB1を破壊するチアミナーゼの濃度を下げることができる。
第二に、パンを焼く時は加熱中に直接肺に触れるようにする。
これも無理ですよね。
パン焼いて普通肺に触れさすなんて、どう考えても出てこない発想ですよね。
それをすることで、PHが下がってチアミナーゼの分解が進む。
そして第三に、ナルドーの粥は必ずムール貝の殻ですくって食べる。
こうするとチアミナーゼと気質との接触が制限され、ビタミンB1の分解反応が抑えられる。
絶対無理です。こんなムール貝の殻ですくって食べないといけない料理って、
何になっとんのって感じですけど。
このような地元の人々の知恵を知らなかったがために、気の毒な3人は胃袋を満たしながらも欠乏症に侵されて衰弱していったのだ。
このような巧妙な毒抜きは、小規模社会ではごく一般に行われているもので、ってことが書いてありますね。
もしかするとドキュメンタリーとか、アフリカとかそっちの方のドキュメンタリーとか見ると、
すごい複雑な工程で料理している。そんなん必要?みたいな工程を挟みつつ料理しているっていう光景を見たことがあるかもしれないんですけど、
それはこういうことが原因なんですね。
筆者はこのように言ってます。
ナルドーで体が弱っている上に衣服は破れてボロボロ、まともな住居をつくる能力もない3人にとって、
南半球の6月、真冬の寒さは過酷だった。
多分それが体力の消耗に拍車をかけ、彼らを死に至らしめたのだろうということです。
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そして、さらにこの先ほど覚えてくださいって言った体調、バークですね。
バークについてこのように書いてあります。
バークの短期で怒りっぽい性格のせいで土着のアボリジニと良好な関係を維持することができなかったのだって書いてあります。
こういうやついますよね。短期で怒りっぽくて土着の人たちと友好関係築けない。
いがちですよね。こういう探検隊とかに。こういうやつ1人はいますわ。
で、ある時そのバークがですね、贈り物を求められたみたいです。
アボリジニたちにちょっと贈り物をくださいって言われたそのバークはアボリジニたちの頭上をめがけて発砲した。
それ以来アボリジニたちは彼らに寄りつかなくなってしまった。
最悪のやり方というほかない。
これ本当そうですよね。何やってんのって感じですけど。
文字通り命の恩人。
こんだけ食べ物をくれて危なかったところを助けてもらったアボリジニたちに拳銃ぶっぱなすっていうこのバーク。
体調やめた方がいいですね。こういう短期で怒りっぽいとかね。
そのために自分たちを危険にさらして、ちょっと亡くなってしまったんですけど。
もしかするとこの生き残った1人、キングさん21歳の兵士。
彼は最終的に助けてもらったりしてるので、
まあ後世年だったのかなっていうふうには思いますね。
そしてこのような探検の記録は、
ヨーロッパ人探検家遭難ファイルっていうふうなのに集められているみたいです。
事件ファイルの筋書きはみなよく似ている。
ヨーロッパまたはアメリカの探検家が人が住めそうにない奥地で遭難し、
身動きが取れなくなってしまう。
やがてたくわえが速攻つき、
食料や場合によっては水の調達に苦しむようになる。
衣類は擦り切れ、まともな住居もない状況で大勢が病に倒れ、任務の遂行は難しくなる。
人肉食が頻発して絶望的な状況に陥っていく。
最も示唆に富むのは、
探検家たちが過酷な環境に投げ込まれ、必死にその環境下で生きようともがきつつも、
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いよいよ食料や装備品が尽き果ててしまった時だ。
ほぼ全員が死に至る。
そんな中、なんとか生きながらえることができるのは、
たまたまであったその地域の土着民に、
食料、住居、衣類、薬、および情報を提供してもらえたものに限られる。
こうした土着民は、その過酷な環境下で何百年、何千年と生き抜いて、
代々子孫を残してきた人々なのである。
そうですね、先ほど見てきたキングさん、21歳の兵士も最終的にアボリジニたちに助けられたという感じでしたもんね。
こうしたケースが教えてくれること、それは、
私たち人類が生きてこられたのは、
食べ物や住居を見つける本能的な能力があるからでもなく、
環境から突きつけられた課題をその都度その場で解決する力が個々人に備わっているからでもないということだ。
それは、いく世代にもわたる文化進化の選択プロセスを通して、
生存と繁殖に有利な文化が生み出され蓄積されてきたからなのである。
ここで何を言っているのかというと、
我々が過酷な環境で生きられたのは、別に自分たちに能力があったわけじゃなく、
その場その場で解決する能力があったからでもなく、
いく世代にもわたって、少しずつ文化を積み重ねてきたからなんだよっていうのを、ここで言ってます。
筆者はこれを、累積的な文化進化って言ってます。
難しいので覚えなくてもいいんですけど、一応この本の大きなテーマとなるのが、
累積的な文化進化っていうふうなものです。
はい、長いですね。もうちょっとだけ頑張ってください。
では、私たちが、
もし未開の地で遭難してしまった場合どうするのか、
皆さんわかっていると思いますが、
土着の先住民たちに、こびへつらい、
助けてもらいましょう。
これしかないです。
僕はここを読んで、もし遭難したら、
土着の人々に助けをこうて、仲良くして生き延びようって思いました。
なので皆さんもぜひ、遭難した時は、
このことを思い出して、なんとか命をつないでください。
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応援しています。
そろそろ、つろうす。
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