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【徒然草ミニッツ】
さあ始まりました、【徒然草ミニッツ】。
この番組は、【1日8分で600年分の知恵をポケットに】をコンセプトに、
吉田健康の徒然草を1日1段ずつサクッと味わい、
通勤・家事の隙間時間で5点チャージしていこうという教養ショートラジオです。
よろしくお願いします。
さて、今回は第82段を見ていきましょう。
早速、現代語訳です。
未完成の美
露の薄物の表紙は、すぐに痛むから味わい深いという人がいる。
と、とんなが返して、薄物こそ上下がずれて、
裸伝の軸は、かい落ちてこそ風情が際立つのだ、と語ったのが印象的であった。
また、ある草師、巻物に、部品が揃っていないのは見苦しいと批判したところ、
こういう草図が、すべてを完璧に揃えようとするのは下手な者の処行、
不揃いだからこそ味わいがある、と悟したのも忘れ難い逸話である。
さらに、こういう人もいた。
何事もすべてを完璧に終えるのは悪しきこと、
意図的に未完を残すのが面白く、生き延びる秘訣だ。
宮中の造影でも必ず仕上げきらない部分を残す、と、
仙剣の書物にも、意図的な空白や欠落こそが意気だと示されている。
はい、ということでね、余白の美って感じですかね。
要点3つ。
完璧を避けるズレや欠落に美があやとる。
未完の余地は想像と風情を生む。
意図的な空白は時間とともに味わいを深める。
現代への示唆、なぜ今も刺さるのか。
デザインやプロダクトで、わざと未完成感を残す手法は、
ミニマルやインダストリアルスタイルにも通じる。
完璧さだけでは人の心を掴めない。
なるほどですね。
これとは意味合いが違いますけど、
どこだったっけ、姫路城?違うな、お城全然詳しくないんですけど、
どっかのお城が、
瓦一枚だけ反対にしていて、
それがなぜかというと、
未完成の状態にさせているっていう意味があって、
じゃあなんで未完成の状態にさせているのかっていうと、
物とかお城もそうなんですけど、
完成させた段階から終わりが始まると、
終わりに向かっていくと。
未完成の状態だと、
いつまでも完成に向かっているっていう状態なので、
あえて瓦を反対に配置することで、
未完成な状態を保っていると、
いうふうなことを聞いたことがあるんですけど、
それを思い出しましたね。
クリエイティブな応用
日常&クリエイティブ応用ネタ。
ラフスケッチ思考。
アイディア出しでは、あえてラフな手書きスケッチを持ち、
予知を残すことで参加者の想像力を引き出す。
これはね、デザイン関係の人とかよくやってるんじゃないですか。
一旦ラフスケッチ書いてっていう。
わかんないですけど、全然わかんないですけど。
2つ目。
性立て・余白設計。
プレゼン資料や文章では、
意図的に空欄や余白を残し、
聴衆や読者に問いかけや考える余地を与える。
プレゼン資料や文章。
なるほどね。
質問する余地というか。
何でしたっけ。
ケンスさんと小原さんが話してる時に、
ツッコマレイビリティでしたっけね。
あえてツッコミの余白を残すみたいなのが、
わりと読者、聴衆が参加しやすさに繋がるっていうことを言ってましたね。
3つ目。
プロトタイプ・アンフィニッシュド。
プロダクト開発の初期段階であえて一部機能を削ぎ落とし、
ユーザー参加型で改善していく競争プロセスを採用する。
結構ありますよね。
ユーザー、ベータユーザーっていうので参加して改善していくプロセス。
それを言ってるのかなって思います。
というわけで、
ぜひ皆さんも日常&クリエイティブに応用してみてください。
今回はここまでとなります。
また明日お会いしましょう。
さよなら。