おだしょー よろしくお願いします。
ちょまど お願いします。
おだしょー 今回美紀さんがですね、作ってきてくれた椅子は定座椅子ということで、発想のヒントとかどんな思いで作られたとかをちょっと紹介していただいてもいいですか。
ちょまど はい、わかりました。まずこの椅子展の話をいただいたときに、目線が低くなるような定座の椅子を作りたいなっていうのを最初に決めて、どういう椅子にしようかなって考えたときに、このイグサのロープを使ってみたいっていうところがまず最初に決まって、定座とあとイグサっていうコラボが決まったんで、全体的に和風なまとまりになったんですけど。
定座なんですけど、立ち上がりとか座るときに楽なように肘掛けをつけて、ゆったり座れるんだけど、背中はちゃんと支えられるというか、長時間座っても疲れないような椅子を目指して作りました。
おだしょー 今回、ハイスツール、スツールいろいろあるんですけど、定座椅子は一応ミキさんだけで、誰かを想定して作られたとかいうことはあるんですか?
おだしょー 誰かというか自分なんですけど、やっぱり定座椅子って少なくないですか?名作椅子の中でも定座椅子ってやっぱり日本の作家さんしかないし、今アパートの1Kというか狭い部屋に住んでるんですけど、やっぱり背の高い家具を置いちゃうと圧迫感が強い。
でも背の低い家具は圧迫感を与えなくて、部屋に広く感じるということで、結構背を低めに家具が置いてあるんですけど、そこに合わせる定座の椅子が欲しいなと思って、今回ちょっと売れないというか、自分が欲しい椅子を作りました。
おだしょー なんか噂に聞くと、本当はもっと大きいのを想定してたけど、自分の部屋に入らないからちょっとコンパクトにしたっていうことをお聞きしましたけど。
大平 工房で、もっとアグラが描けるぐらい、幅700ぐらいのおやつを作って、工房で座ってアグラ描いて、よしこれで行こうと思って、いざ部屋に持って帰ったらバカでかく感じまして。
工房ってでかいから。
大平 そうなんですよ。工房で見るのとやっぱりお家で見るのと。
おだしょー 違いますよね。
で、一応今サラリーマンというかの携帯で働かれてて、今回は空き時間というか、
おだしょー 休日だったりとか。
休日返上で作ってもらったってことですかね。
大平 そうですね。
なんか網は自宅に持って帰ったみたいな。
大平 よなよな。
おだしょー よなよなね。
ちょっと今網の話があったので、リスナーさんから出展者の方に質問などお便りやりますかというのを投げかけたらですね、
伊藤美希さんの椅子に関してちょっと質問があるということでリスナーの方からお便りいただいたのでちょっと読み上げていきたいと思います。
第1回座っててん開催おめでとうございます。
大平 ありがとうございます。
作品の画像を見ての質問です。伊藤さんの網込みの作品ですが素材は何ですか。
また背もたれのところにとても不思議な模様が見えます。企業秘密でなければ方法の一端を教えてください。
前と後ろの紐の重なり位置が眺める角度によってずれて様々な模様に見えるということでしょうかという質問をいただきました。
ということでまずは素材何ですかっていうことでしたけど。
大平 素材はイグサのロープで背中の方が3ミリのイグサのロープで座が5ミリのロープになります。
伊藤 太さが違う。
大平 太さが違う。それでリスナーさんがおっしゃってる不思議な模様っていうのが背は8の字になるようにただ編んでるだけなんですけど
背もたれ上と下に2本材料があるんですけどその曲がる方向が違うんで角度で結構不思議な模様に
真ん中の重なりが不思議な模様に見えるのかなって想像したんですけど。
伊藤 そうですね。たぶん僕の写真の撮り方があんまり良くなかったんだと思いますけど
Rが背もたれの下側に背中の下に当たるところと上に当たるところでアーチが逆向きになってるんですよね。
たぶんそれの具合で斜めに見た時にすごい複雑な模様に見える角度があったりとか。
大平 そうですよね。通常たぶん2本同じ外側に張り出す形になるんですけど。
伊藤 そうですよね。普通はそうなんですよね。
大平 今回腰の方に当たる方は腰側に張り出してる。
伊藤 そうそう。それがすごい珍しい特徴的な椅子だなって一瞬でこれはどういうことだって見た時に思ったんですけど。
大平 でも座ってみると結構いいんですよね。
伊藤 そうなんですよ。僕もびっくりしたんですけど、これ背中すげー当たって痛いんじゃないかって最初思ったんですけど
座ってみると全然そんなことなくて、むしろ低い背中の位置ってあんまり当たらなくて余白になっちゃうスペースがあるのが一般的だと思うんですけど
それが張り出してることによっていい感じにむしろ支えてくれて結構フィット感がある。思ったよりフィット感のある椅子だなって感じましたね。
大平 そうなんですよ。座と背の太さを変えたのはやっぱり強度的な問題とかいろいろあったんですか。
大平 それもあります。やっぱり座がの方が3ミリのイグサノロープだとちょっと強度的に心配だったので5ミリを使ったんですけど、この背の編み方で5ミリだとラインがあんまり綺麗に見えなかったんで
で、背と座と全く編み方が違うんで太さが違ってもいいかなと思って3ミリと5ミリ2種類使ってみました。
おだしょー ちょっといろいろ試してみてこういう感じになったっていう感じですね。あとフレームも結構渋い色してるんですけど、これはどういった?
大平 これは奈良にまず柿渋を塗って3回ぐらい塗り重ねた後にアンモニア焙煎、気化したアンモニアを木に反応させて茶色い暗い色に変えてからオイルを塗って仕上げました。
おだしょー アンモニアは工房でやらせてもらった?
大平 今回、定座の椅子で、さっき立ち上がるために肘掛けをつけたって言ったんですけど、
肘掛けがあると、やっぱりこう、あぐらは特に大柄な人はこの椅子じゃ掛けないんですけど、
あぐらの定座椅子っていうのも、個人的にすごいあぐらで、あぐら掻いて座るのが好きで。
おだしょー うーん、たまにイメージ。あんまりイメージないですけどね。
大平 あ、ほんとですか。あの、ソファーの上でもあぐら掻いちゃうんですけど、
あぐらが掻ける椅子を今度は作ってみたいなと思いました。
おだしょー なるほど。結構噂によると死後的な仕事的な感じの。
大平 そうですね。いや、
おだしょー 全職の時から。
大平 全職、まあ全職。
おだしょー でも農林水産大臣賞か。
大平 あ、取りました。
おだしょー そうそうそう、すごいんですよ。
大平 あ、いや、すごいんです。
おだしょー すごいんですよ。そうそう。あの、後輩からもすごい慕われて。
大平 どっちかっていうと、でも木工はポンコツだったっていう。
なんでもできるんじゃないかと思って木工始めたはいいけど、木工はちょっとポンコツだったんで。
おだしょー じゃあ今日同期の方も結構いらっしゃってますけども、いろいろ各分野でポンコツじゃない方っていうか。
大平 いや、同期はもう素晴らしいですね。私はその中でポンコツだったっていうだけで。
おだしょー 同期結構揉まれるんですよね。いろいろとね。学生時代というか。
大平 ああ、同期はどっちかっていうと勇気づけ合うというか励まし合う同志です。厳しい仲間。
おだしょー 今回同期の皆様から三木様ファンクラブ一致したということで、木工山元さんがこれ入るにはどうしたらいい、ファンクラブ入るにはどうしたらいい。
大平 なんか入会金とかいるんですかね。
おだしょー ちょっとこちらで入会金扱って。
大平 そうですか。
おだしょー なんかすごくファン、それはもちろん家族もみうちんもですけど、なんかファンがすでに付いてるっていうのがすごくいいなと思って。やっぱりそれは人柄というか。
おだしょー あとなんかちょっと前も話しましたけど、すっごい売れっ子の作家さんのもとで働いてらっしゃるじゃないですか。その話もして、なんかやっぱ売れっ子作家さんのところに行くと売れっ子作家が生まれるのかなっていう話を。
大平 しましたね。
おだしょー 裏で僕ら二人してて。で、僕は花田さんのところでアルバイトしてて、売れっ子作家が生まれるんだなみたいな。
大平 ルートがあるのかなっていう。
おだしょー それはなんかこう、やっぱりあるんじゃないかっていう説をね、我々二人では考えてましたけど、だから売れっ子作家さんのところに行ってるだけあって、もうすでにファンは付いてると。
おだしょー そうなんですよ。で、今後とかなんか考えたりしてるんですか?まあちょっと言いづらい部分もあるかもしれないですけど。
大平 そうですね。もうあと1年は作家さんのもとで勉強したいなって思ってて、その先はちょっとこうもう少し自分で頑張りたいなという計画は立てておりますが、まだ何も起これない。
おだしょー なるほど。
大平 でもイステンがこれで終わったんで、ちょっとそっちの方も本格的に考えていこうかなと思ってます。
おだしょー そういうことですね。僕ちょっと個人的に聞きたいのが、なんか作家さんのほら結構売れっ子作家さんのところで働いてるじゃないですか。
どんなことが一番勉強になるのかなと思って。
大平 結構作家さんなんで、職人じゃなくて、こう素材を見て、じゃあこの素材を生かすためというか、その価値を上げるためには、じゃあどういう気取りをすればいいかとか、
自分の中でどういう形が綺麗なのかっていうのをちゃんと自分でもって、自分の形に仕上げていくっていうのを横で見てると、やっぱこうブレてないんで、
そういうところを自分の軸というか持つのが大事だなっていうのはすごい勉強になります。
おだしょー なるほど。そういうのあってそうですよね。
大平 うんうん、わかります。
おだしょー この作家さんの下で、すごいきっちりやる木工っていうのも木工ですけど、なんか素材を大事にとか、
大平 そうですね。
おだしょー 活かしながらっていうのがすごくあってそうな感じなんですけど。
大平 わかります。
おだしょー どんなですか。なんかもっと違うバージョンというか、手当て必須のものもこれからどんどんできていくのかなと思って見てるんですけど。
大平 そうですね。足りないところだらけなので今の段階だと。まずは基礎的な技術をもっと上げたいっていうのはありますけど、
でもいつか自分の中で消化したものを形にするっていうのはやってみたいなって思ってます。
おだしょー あーなるほど。あとなんか僕はちょっと一個気になったのが、なんかさっきの話も通じるんですけど、
なんかやっぱこの修行時代にどこで修行したかで、その人の今後の作風っていうのは結構形作られる。
いい意味でも悪い意味でも。なんかそれが逆にこう呪いのように。
もうなんか師匠のかなりもそれに近いようなものを作る方もいらっしゃいますけど、
今回伊藤さんは結構そのお師匠さんじゃないですけど、売れ子作家さんとは結構僕違うスタイルだなと思ったんですけど、その辺はどうなんでしょうか。
おだしょー そうですね。まあ良くも悪くも師匠がめちゃめちゃ忙しい時期だったんで、ほぼアドバイスはもらってないというかもらえず、
もう自分の中だけで完成した椅子なんでこの形になったってこともあるのと、
あともともと師匠がその椅子の作家ではないんで全くっていうのがあって、ちょっと毛色が変わったかもしれない。
どちらかというと師匠さんというかは割と彫刻的な感じですよね。アーティストに近いような感じ。
おだしょー 芸術家というか、木工家と彫刻家の間ぐらい。
そうですよね。なのでなんかもっとそういう感じのテイストも入ってるのかなと思いきや、意外と全然そうじゃなくて、なんかびっくりした。
おだしょー そう、僕も勝手になんかそっち方向かなと思って。
多分そういうのが好きで、きっとそこに弟子入りじゃないけどスタッフとして入ったんだろうし、
なんかやっぱそういうテイストは彼女の作品からも感じられるのかなと思ったんですけど、意外とそうじゃなかったのがすごい新鮮だったし、なんか面白いなと思ったすごく。
おだしょー この元同僚というか同期から見てどんな感じなんですか?
食品メーカー目線でってことですか?
おだしょー 増年たとるい目線で。何でしょう、木工やってない時からの付き合いか。
で、なぜかわからないけど、全然関係ないところからお互い木工に行くっていう道をたどって、10年前は多分勤めてらっしゃったんですよね。
なんかそこから見たらどうなのかなと思って気になって。
まあぶっちゃけ僕1年しか働いてないので何も言えないですけど、やっぱ違うなと思いました。
なんかでもなんて言葉にしたらいいんだろうな、なんか僕もそこをいまいちうまく言葉にできないですけど、すごい面白いエピソードがあって、
その食品メーカーに勤めてる時も改善提案っていうのがあるんですよ。会社っぽいでしょ?
おだしょー 会社っぽい。
改善提案っていうのがある。
おだしょー うちではない。
ないですね。花束広報ではない。
おだしょー ないですね。
ないんですよ。そういうのがあった時にDIYでテーブルとかを作ってたんですよ。
で、その時からするとやっぱり全然違うものとしては作品としてちゃんと出来上がってるし、
その修行時代すごいところで修行されて、今も木工作家さんのところで修行されて、すごいなと。
すごい体育会系なんですよ、彼女。
おだしょー 体育会系なんですね。あんまり現代ですけど。
すごい体育会系なんですよ。で、なんか体育会系っぽさと繊細な感じと、