映画『ゴッドファーザー』の概要
こんばんは、旅する雑貨屋シャンティタウンの下田軍司です。
今日も映画の紹介になります。今日は大好きな映画、ゴッドファーザーです。
僕は母子家庭で育ったので、いまいち父性が足りないなぁとなりがちで、
お父さんスイッチをよく失ってしまうんですけど、
そういうタイミングで見たくなるのが、今回紹介するゴッドファーザーという映画です。
皆さんどうぞ最後まで聞いていってください。よろしくお願いします。
ゴッドファーザーっていう映画を見たことがないなら、一度見た後に聞いていただきたいです。
今回はネタバレが多く含まれるので、ゴッドファーザーという映画を見たことがないなら、早く見たほうがいいせいということで、
ゴッドファーザーの詳しいあらすじから話していきたいと思います。
ゴッドファーザーの物語の舞台は、第二次世界大戦後のアメリカ、ニューヨークです。
イタリアのシチリア島から移民として渡ってきた美東コルレオーネは貧困と差別の中からのし上がり、
一代でコルレオーネファミリーと呼ばれる巨大な組織を築き上げました。
彼は町の人々からゴッドファーザーと呼ばれ、困難に直面する者に助けの手を差し伸べる代わりに義理や忠誠を求める。
そうして政治や司法までも動かす影響力を持つ存在となっていました。
このゴッドファーザーという映画は、美東コルレオーネの末娘、コニーの結婚式から始まります。
イタリア系の伝統に従い、花嫁の父はどんな願いも叶える。
人々は次々と屋敷を訪れ、仕事や復讐の依頼を囁く。
華やかな結婚式の裏側で裏社会の起き手が垣間見えるという始まり方をします。
ここで示されるのは美東コルレオーネが単なる冷酷な犯罪者ではないということ。
コルレオーネ一家の運命
彼は家族を大切にする父親であり、礼節と義理を重んじる男でもあります。
この二面性こそ映画の奥深さを作り出しているんじゃないかなと思います。
コルレオーネ一家には三人の息子と一人の養子がいます。
長男のソニー。 長男のソニーは欠希盛んで短気で暴力に頼る傾向が強い。
次男のフレド。 次男のフレドは気が弱く兄弟の中では影が薄い。
そして三男のマイケルは海兵隊として十分経験を持ち、父の仕事からは距離を置こうとしているところから始まります。
あとは養子として兄弟同然に育ったトムヘイゲンというのが弁護士としてファミリーの参謀を務めています。
物語はこの4人の立ち位置の違いを軸に進んでいきます。
やがて麻薬取引をめぐって大きな事件が起こります。
新興勢力のソロッツはコルレオーネファミリーに資金と政治的コネを貸してほしいと申し出ます。
しかし美党コルレオーネはこれを拒否します。 理由は単純で麻薬は危険すぎるっていう話で
美党コルレオーネは拒否します。
警察も政治家も守ってはくれない、組織の正当性を揺るがすって考えたからです。
ところがその決断は他のファミリーとの抗争の火種となり、ついには美党コルレオーネ自身が銃撃され、銃傷を負ってしまいます。
ここから物語は一気に動きます。
リーダー不在となったコルレオーネ一家を狙い、抗争が激しくなっていきます。
欠帰さかんな長男のソニーは劇場に駆られ、感情的な判断を繰り返します。
その短期差があだとなって、ハイウェイで待ち伏せされ、無残にも命を落としてしまいます。
一方、産卵のこれまで家業から距離を置いていたマイケルは、父を狙った敵への報復を自ら引き受ける決意を固めます。
警察官を回収していたソロットとマクラスキー警部をレストランで射殺。
マイケルはもう後戻りできない道へと踏み出すのです。
その後、マイケルは命を狙われることを避け、シチリア島へ身を隠します。
そこで新たな愛を見つけますが、平穏は長く続きません。
マイケルが結婚した奥さんは爆破によって命を奪われ、マイケルは再びニューヨークへ戻ることになります。
アメリカに戻ったマイケルは、組織の再編を進める父ビト・コルレオーデと共に、冷静かつ計画的に権力を固めていきます。
かつて普通の青年だった彼が、徐々に後継者としての姿を表していく。
そしてビト・コルレオーデの死後、マイケルはついに新たなゴッドファーザーとして一族を率いる存在となっていきます。
名言とその影響
物語のラスト、敵対ファミリーや裏切り者たちを次々と排除していき、コルレオーデ一家は再び最強の地位を築いていきます。
その一方で、マイケルの妻、ケイは夫が地に染まった道を歩み、始めたことに気づき、恐怖の表情を浮かべる。
家族を守るために選んだはずの道が、家族を遠ざけてしまうという皮肉を残し、物語は幕を閉じます。
ゴッドファーザーという映画はマフィアの構想を描きながら、同時に家族とは何か、権力とは何かを突きつけてくる作品です。
そして、父ビトーから息子マイケルへと受け継がれるものは、ただの組織ではなく選択の重さそのものなんです。
ゴッドファーザーは1972年の公開直後からアメリカ社会に強烈なインパクトを与えました。
単なる映画ではなく文化現象だったと言っても過言ではありません。
まず指摘されるのはマフィア映画のイメージを一変させたこと。
それまでのハリウッドにおけるギャング映画はしばしば単純な悪人退治や暴力の見せ物として描かれていました。
でもゴッドファーザーはマフィアを家族、ファミリーというレンズを通して描き、
彼らを単なる犯罪者ではなく義理と責任を持つ人間として映し出したのです。
映画を見たお客様は驚きと同時にどこか共感を覚えました。
次に言葉と文化への影響があります。
オファーを断れないというセリフや家族を大事にしない奴は男じゃないといったフレーズはアメリカの日常会話にまで浸透しました。
映画のセリフがそのまま格言や比喩として使われるようになったのです。
これはカサブランカや風と共に去りぬと並ぶハリウッド史上でも特別な現象です。
この映画は公開前から物議を醸しました。
イタリア系アメリカ人団体が強く抗議したという背景があります。
またステレオタイプのイタリア人イコールマフィアを描くのかという抗議があったと言われています。
しかし公開後多くのイタリア系観客は逆に誇りを感じたとも言われます。
なぜならこの映画は彼らを単なる犯罪者ではなく一族を守るために戦うものとして描いたからです。
皮肉なことにこの映画がマフィア像を世界的に固定化してしまったことも事実です。
有名なエピソードもあって歌手のフランク・シナトラは映画に登場するジョニー・フォンテーンというキャラクターが自分をモデルにしていると考え激怒しました。
死者会の途中で立ち去りマリオ・プゾーを罵倒したという逸話が残っています。
この騒動もまたゴッドファザーが現実とフィクションを危うく行き来する作品であることを物語っています。
さらに検閲の問題もありました。
当時の映画会社パラマウントは脚本の中からマフィアやコースノストラという言葉を削除するように圧力を受けたと言われています。
でも監督のフランシス・コッポラは妥協せずにリアルな表現にこだわりました。
結果的にこのリアリティこそが映画の力となりアメリカ映画の歴史を変えたと考えられています。
ゴッドファザーは全米で大ヒットしアカデミー賞で作品賞を含む主要部門を受賞。
同時にアメリカ社会に家族権力移民をめぐる新たな議論を巻き起こしました。
まさにこれはフィクションでありながら現実社会を映し出す鏡だったのです。
それではここからはゴッドファザーの名言とトルビアを紹介していきます。
まず1個目はさっき紹介した断れない申し出をしてやる。
I'm gonna make him an offer he can't refuse.
ジョニー・フォンテインという歌手が映画出演を望んで、ドン・コルレオンに相談する場面ですね。
これはモデルはフランク・シナトラだと言われています。
歌手のジョニーが映画出演をドン・コルレオンに相談して、
ドンは断れない申し出をしてやると語り、相手の映画プロデューサーに圧力をかけます。
セリフの意味としては表向きは申し出ですが実態は脅迫であり、拒否する自由を奪った時点でそれは交渉ではなく支配。
この一言でコルレオンに一家の力が示されることとなります。
このエピソードのトリビアとしては、このエピソードは実在の歌手フランク・シナトラがモデルだと噂されました。
フランク・シナトラは実際に映画出演のためにマフィアの支援を受けたのではないかと囁かれ、
映画の公開時には激怒して試写会で原作者マリオ・プゾーを罵倒したというエピソードも残っています。
実際のマフィアの常トークとして断れない申し出という表現は、実在のマフィアでも広く使われるフレーズで、
フランク・コステロやヴィト・ジェノベーゼの交渉術を思わせるものでした。
現代的解釈で言うと現代社会でも断れない申し出は存在します。するじゃないですか。
会社の上司から飲み会の誘いとか、SNSでの同調圧力だとか、契約社会の不公平な条件だとか、
この名言は私たちに自由な選択とは何かを問い直させるものとなっていると思います。
次に紹介する名言は、家族を大事にしない奴は男じゃない。
A man who doesn't spend time with his family can never be a real man.
セリフの意味としては、家族を愛するだけじゃなくて、時間を共にすることこそ責任といった意味が含まれていて、
権力や金を持っていても時間を分かち合わなければ本物の人間ではないといった意味が含まれています。
シーンとしては娘の結婚式の日に屋敷の奥でドン・コルレオーネが語る言葉です。
これはさっき言ったフランク・シナトラがモデルとされているジョニーに対して発せられる言葉ではあるが、
実はその直前に女遊びした長男に発せられた言葉なんじゃないかなって僕は思います。
トリビアとしては、実際のマフィアも家族を盾にして、
多くのボスたちは家族のためと正当化していたという歴史があるらしく、
例えばジョセフ・ポナンノは模範的移民を演じつつ、裏で麻薬取引を牛耳っていた。
当時は男の責任として語られますが、
マフィアの倫理と敬意
現代では成熟した人間の責任と読み換えられるっていう、
ジェンダーとかそういう、現在なんでそういう解釈がされるそうです。
だから現代的解釈としては、誰に時間を使うのかは人生の価値判断そのもので、
忙しさを理由に家族を後回しにしていないか、
この言葉は今を生きる私たちに突き刺さるといいです。
次の名言は、
ゴッドファーザーとも呼ばずに金で殺しを頼むのかという、
一番最初のやつですね。
葬儀屋のボーナスエラが、
自分の娘を傷つけた男への報復を依頼する場面で、
イトンが告げるシーンで発せられる名言で、
You don't even think to call me godfather, you ask me to do murder for money.
ゴッドファーザーとも呼ばずに金で殺しを頼むのか、というセリフですね。
ここで示されるセリフの意味は義理と作法。
暴力の依頼であっても礼節がなければ受け入れない、
マフィアの倫理を端的に示すセリフとなっています。
実在のマフィア社会でも呼びかけとか敬意とかは絶対的に重要で、
呼び方を間違えるだけで殺されることもあったらしいです。
このシーンはマフィアの宗教義礼的な性格を示しているとも解釈されます。
現代的解釈で言うと人間関係でも同じで、
要求の内容よりも態度と敬意の有無が人の心を動かす。
暴力の世界の話に見えて、実は普遍的な人間関係の法則を語っていると思われます。
成長と責任の意味
次の名言は、復讐は冷たい桃の方がうまい、という意味の
revenge is a dish that tastes best when it is cold
これは高層の家長で語られる復讐に関する名言で、
怒りの熱に任せず冷静さを持って遂行する復讐こそ効果がある。
恐ろしい知恵であり、冷酷な合理性といいますか。
これはフランスの言葉が由来になっていて、
仏像が脚本に取り入れて世界中に広まったセリフらしいです。
実際のマフィアも時間を置いた報復の方が恐怖を倍増させるので、
衝動よりも待つことが権力の演出だったと考えられています。
現代的解釈でいうと、私たちにとっての教訓でいうと、
感情の抑制というか制御というか、
怒りのままに動くより一呼吸を置いて考えることの大切さを物語っていると考えられます。
暴力の倫理を超えて冷静さの価値を伝える言葉じゃないでしょうか。
次に紹介する名言が、
鞄を持つ弁護士は銃を持つ者より多く盗めるというセリフです。
これは真と称は組織の権力構造を語る中で発せられる一言なんですけど、
セリフの意味としては、
合法を装った制度的暴力の方が銃よりも恐ろしいよ、
法と秩序の裏に潜む腐敗を告発するセリフと考えられます。
これはモデルはロイコン説というのがあって、マッカーシーの右腕として活動し、
後にマフィアとも結びついた実在の弁護士がいるそうです。
現実のマフィアも実際のボスたちも、
弁護士や銀行家を本当の武器として徴用していたという背景があります。
現代社会では見えない暴力が大きな力を持つ書類契約制度、
この言葉はどこに本当の力があるのかを見抜けと警告していると考えられます。
カバンを持つ弁護士は銃を持つ者より多く盗めるというセリフです。
次が、偉大な人は生まれるのではなく、成長して偉大になるという、
偉大さは転生ではなく積み重ねる結果で、マイケルの変貌を象徴する言葉でもあります。
これはマリオ・プゾー自身の人生が小説家として失敗続きだった。
彼は借金返済のためにゴッドファーザーを書いたと言われています。
それがベストセラーになり、彼自身がそれを体現したとも言われています。
実在のマフィアの共通点として、どのボスも生まれつきじゃなくて、
移民社会での経験や小さな積み重ねで権力を築いていった。
現代的解釈で言うと、成長とは必ずしも善の方向とは限らない。
力を得た後、それをどう使うか。
この言葉たちは私たちに成長の先にある責任を問いかけます。
ちょっと今日は長くなりすぎちゃったんで、この辺で終わりますが、
今日はゴッドファーザーの名言を取り上げて、
それぞれの真や意味や実際のマフィアや社会のトリビアを交えて掘り下げました。
これらの言葉はフィクションでありながら、
現実の移民社会や権力構造の反映でもあります。
断れない申し出に潜む力の非対称性、
家族を大事にするという理念とその矛盾、
冷たい復讐の智慧、
制度的暴力の恐ろしさ、
成長の責任、
といったようにゴッドファーザーの名言は、
半世紀を経てもなお色褪せず、
私たちの人生や社会を照らす鏡となっているのです。
ということでゴッドファーザー見たことない人は一度見てみてほしいし、
昔見たけどしばらく見てない人は、
ぜひもう一度映画を見直してみてください。
名言の一つ一つがきっと新しい意味を持って響くはずです。
それでは最後まで聞いてくださってどうもありがとうございました。
取り上げてほしいテーマや質問などあったら、
コメントや各種SNSでよろしくお願いします。
ゴッドファーザーの名言は、
絶賛放置中のアメブロで記事として紹介しているので、
概要欄に貼っておくので、
気になる人はぜひ見てみてください。
トンコロレオーネに学ぶ裏社会マナーと英語、
ゴッドファーザー名言に実践ということで、
今日紹介したやつよりももっと多く20個載せているので、
気になる人は見てみてください。
それでは今日も最後まで聞いてくださってありがとうございました。
旅する雑貨社アンティータウンの下田軍司でした。
おやすみなさい。