2024-03-29 22:11

【第38回】DESIGN x ビジネス Pt.3 - Airbnbの事例紹介

🗣 トーク概要 

・Airbnbのユーザー獲得方法

・日本のインバウンドビジネスとデザインとの関係性


📝 関連freshtrax記事

⁠『デザイン最優先のAirbnbがユーザー獲得のために行う3つのマインドセットと4つのコアプロセス』⁠ by Toshiaki Sakanaka


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🎙 出演者

Brandon Hill (CEO & Founder, btrax)

Suzy Ito (UI/UX Designer, btrax)

BrandonのX: ⁠@BrandonKHill⁠


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btraxは "We design the future by bridging the gaps" をビジョンに、2004年に創業したサンフランシスコ発のデザイン会社です。これまで日本、アメリカなど諸外国を含め300社を超える企業様に向けてUXデザインを軸に最適なユーザー体験を生み出し新たな価値の創出に貢献してきました。詳しくは弊社⁠ホームページ⁠から。


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弊社では新規サービス、プロダクト立ち上げのためのグロール視点での市場リサーチからブランディング戦略、サービス、プロダクトのUI/UXデザイン、新規サービスのマーケティング戦略から施策実行までをサポートしています。


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サンフランシスコ・デザイントーク、この番組は、サンフランシスコと東京に拠点を置くデザイン会社のCEOが、日本で働くデザイナーやデザインをビジネスに取り入れたい方向けに、様々なトピックについて深く話します。
ということで、Brandonさん、本日もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前回、前々回と、デザインをビジネスに取り入れるためには、というシリーズ化として、Pt.1、Pt.2をお送りしたんですが、
今回は事例をもとに、もうちょっと具体的にしゃべれたらな、と思っています。
今回、事例として使わせていただくのが、
使い古されている、Airbnb。
何度も、弊社のフレッシュタグに何個も。
ブログで、そーっとこすった。
私もこれから書きますよ。
今、書いているものが、Airbnbなんですけど。
5、6件、もうすでにあったんですけど。
まだ、すぎます。
理由があって、2つ理由があって。
1つは、サンフランシスコのスタートアップだってことと、
サウンダーの1人と、僕が一緒に登壇したことがあって。
そうなんですか?
そうなんですよ。
知らない。
そうなんですよ。
実は、もう結構前なんだけど、
3人いるうちの1人と、2回登壇してるんですよ、一緒に実は。
1回は、外部のイベントで登壇してて、
もう1個は、うちがやったスタートアップイベントで、
ゲストを呼んで登壇してる。
そうなんですよ。
すごい。
そうなんですよ。
いつですか?
いや、2016、2017年とかそんな。
コロナ前。
前前、全然前。
なので、ちょっと個人的つながりもあって、
それで、より知ってるので、内情を教えてくれたので、
より正確な情報を提供できるなと思って、
活用させていただいてるストーリーですね。
知らなかったです。
そうなんですよ。
Airbnbっていうのは、
ファウンダー3人いて、珍しいことに、
その中の2人がもともとデザイナー出身だったりするので、
よくデザインドリブンカンパニーの例として取り上げられるんですね。
デザインドリブンカンパニーっていうのは、
経営のプランや判断に対してデザイン的思考を取り入れている会社という意味なんですけど、
詳しくは前回に話しました。
Airbnbも物事を決めるときに一番優先しているのはユーザーであり、
自分たちの一番重要な財産はユーザー体験だと言ってるんですね。
立ち上げたときからユーザー体験を極限まで高めて、
それを広げていくことに注力しますっていう話をしていたんですね。
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これは当たり前のことのように聞こえるんですけど、
多くの会社っていうのはユーザーを増やすことと売り上げを上げることに結構集中しがちなんですけど、
Airbnbはユーザーを極端に増やすことや売り上げを手っ取り早く上げることの前に、
一回最も優れたユーザー体験が何かを追求した後でグロースさせたという歴史があるんですよ。
それによって最初のうちは結構少ないユーザー数で地道にやっていって、
途中から爆発的にユーザー数とか利用頻度が上がったっていう例ですね。
ご存知の通りAirbnbは今上場してますし、成長もした会社であると。
大成功ですね。
大成功した例なんですけど、まさに僕がファウンダーの一人のネイトっていう人と相談したときは彼が言ってたけど、
本当に速攻成功したように見えるユニコーンだったけど、ものすごい地道な活動が続いていて、
まるで終わりのないマラソンのようなものだったって話をしてたんですね。
それぐらい初期の頃は泣かず飛ばずがずっと続いてたけど、
自分たちの信念を諦めずにユーザー体験を改善することに注力してたっていう話をしていました。
具体的にどういうことをしたのかっていうことを例で説明しますと、
Airbnbって意外と最初に提供した地域ってサンフランシスコじゃなくてニューヨークなんですよね、スタートが。
サンフランシスコ発祥のスタートアップなんですけど、
いわゆる民泊的なユーザーがユーザーに部屋を貸すっていう活動を一番最初にニーズがあったのが、
狭くて宿が少ないニューヨークで人がたくさん集まるということで、
イベントとかが開催されると一気に人が集まるので、
ニューヨークシティっていうのはマンハッタとかホテルの数が島なので限られたりするから、
誰かの家に泊まるっていうことを考えた。
皮肉なことに、数ヶ月前にニューヨークでAirbnb禁止になったんですよ、実は。
そうなんですよ。これは最近の、ごく最近のことなんですけど、
発祥持ちはニューヨークだったりするという。
なんで禁止になっちゃったんですか?
大義名物としては危ないとか、誰が泊まっているか分からない、
セキュリティ的問題とか、あとはパーティーとかドラッグとかそういうので破壊活動とか、
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いろいろ理由はついてますけど、おそらくホテル業界からの圧力じゃないかということで。
日本も実は似たような状況に数年前になっていて、
日本も、前もちょっと説明したんですけど、
具体的な年数忘れたら、2018年か19年くらいだったと思うんですけど、
民泊法が改正されて、Airbnbに掲載するためには、
宿泊施設としての免許がないとダメみたいになって、
普通の人が貸せなくなっちゃったんですよね。
それもたぶんホテル業界からの圧力だと思うんですけど。
免許系多いですね。
免許系多いですね。認可制っていう。シェアリングエコノミーは日本は結構厳しいんですよ。
それはさておき、最初Airbnbをニューヨークで展開していったときに、
なかなか宿泊件数が上がらないのみ悩んでたときに、
それは何でだろうっていう情報、データを集めて分析してたんですけど、
もうこれユーザーに直接聞いたほうが良くないかということで、
そんなにまだ規模も小さくてお金も少なかったんですけど、
ファウンダー3人が複数回ニューヨークに行って、
ホストになるユーザー、部屋を貸しているユーザーに声をかけて、
一緒にバーでお酒をおごるから飲みながら話しようっていうことをやって、
いろいろホリハオを聞いてみると、なかなか宿泊してくれないんだよねみたいなことを言って、
リスティング物件を見てみたら、写真がいけてないっていうことが分かって、
部屋の写真ってやっぱり撮り方によって全然雰囲気変わるじゃないですか。
不動産屋さんとかって魚眼レンズとかで広く見せたりとか、
ちょっと詐欺写真に近いくらい綺麗に見せたりするの上手いじゃないですか、ホテルとか。
ですけど、Airbnbってやっぱり素人が写真撮って貸すので、見栄えがあまり良くない写真だったんですね。
Airbnbが考えたのは、じゃあプロのカメラマンを派遣するから無料で写真撮ってあげるんで、
いいですかって言ったらもちろん撮ってくださいっていうことで、
カメラマンをホストの家に行って、綺麗な写真を、泊まりたくなるような写真を撮って、
それに差し替えた結果、どんどん収穫指数が上がったっていうことがあって、
ユーザー視点で考えると、借りるほうも写真が綺麗、
綺麗な写真じゃないとなかなか借りたくないよねっていうのがそこで分かった、
そういう話ですね。
ヒアリングとテスティングですね。
ヒアリングとテスティング、そうですね。
結構、現代だってデータデータって言って、
人に会わずにデジタルデータでどうにかしよう、クロスハックって、
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そういう感じでしがちなんですけど、
基本は人間なので、
人間の声を聞くっていうのは非常に重要ですよね。
Airbnbはそういうデザインを重視してるっていう話でした。
今ワークショップやってるじゃないですか、
ユーザーインタビュー的なこと私たちもやるんですけど、
人によって違うんですよ、言うことが。
やっぱり一人一人思考回路が違うから、
持ってるバリューとかも違うので、
毎回人によって言ってることが違って、
絞りようがないみたいな状況になるんですよ。
多分このAirbnbの時も、
みんながみんな写真が原因、その場で分かるわけじゃないじゃないですか、
そこをご存知か分かんないというか、
他の一般的な考えでどう絞っていくというか、
いろんなヒアリングからインサイトがあって、
じゃあ原因はこれだねっていうところに行き着くまでのプロセスみたいなところが知りたいです。
Airbnbの場合は仮説立ててABテストをすごい繰り返したらしいんですね。
ABテストでグロスをかけたっていう回数をやっていて、
あれなんですよね、
結果が10%アップする、1割アップするグロスを100回行うと、
13,780倍になるらしいんですね。
なので小さいグロスを少しずつ上げていったらしいんですけど、
そのABテストをしながら仮説立てて両方アプライしてみてプロダクトに、
それでそれぞれの結果を見るということをものすごいぐるぐる回していったらしいですね。
それができるのは強いんですけど、ユーザーベースがないとやりにくいですよね。
そうですね。
そこはAirbnbみたいなプラットフォームサービスの場合はユーザーがある程度いれば、
それをデプロイしてみてリリースしてみてユーザーごとに表示される内容を変えるっていうのがいいかな。
Googleの話でどこで聞いたか忘れたんですけど、
検索結果に表示されるリンクの色を変えるだけでクリック率が変わるらしいんですね。
Googleのプロダクトのデザインのトップの人が理論的にちょっと緑に近い青の方がクリック率が高いとかそういうのを編み出して、
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それでこれが一番いい、だけど実際にユーザーに当ててみないとわからないよねっていうことでいくつかバリエーションリリースしてみたら、
彼が提唱していた色じゃない青の方がクリック率が良くて結局それを採用したらしいんです。
なのでどれだけプロで経験があっても実際にユーザーに当ててみないことにはわからないよねっていうので、
デザインドリブンカンパニーって言い換えるとユーザーセンタードカンパニーでもあるので、ユーザーに当ててみてその反応を見ながら改善するっていうことですね。
ユーザーリサーチって本当に終わりないですよね。
終わりないし、また刻一刻と変わりますからね、状況とか時代とか世代とかによっても。
なので常にユーザーの耳を傾けて理解していくことが重要かなと思います。
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前にYouTubeでグローバルデザイントークってあるじゃないですか、チャンネルうちの。
それでUXリサーチャーのティファニーさん出たじゃないですか。
彼女、私が動画編集してたんですけど、彼女もなんかいつ、ユーザーリサーチっていつが終わりなの?みたいな質問をうちのホストのジョンがしたら、
終わりはバジェットが切れたときですね、みたいなこと言ってて、リアルだなって。間違いないですよね。
そうね。常にやらなければいけないと思うんですけど、これが僕面白いなと個人的に思っていることがあって、
このAirbnbのケースでいうと、一ユーザーとしても分かるんですけど、常にテストしてアップデートしてるからUI改善とかUXの変化とかっていうのが使うたびに分かるんですね。
簡単に言うとより使いやすくなってたりとか、より分かりやすくなってたりとかするんですけど、
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その一方で日本のサービス、日本国内向けのサービスって、例えば宿泊系のホテル予約系のサービスとかっていくつかあるじゃないですか、
なんとかトラベルとかリクルートが提供しているものとかいくつか国内サービスってあって、それ国内のホテル予約するとき僕使ったりするんですけど、
10年ぐらいほとんど変わってないように見受けられるんですね。ユーザー体験というか、
表面的なデザインから予約するまでのフローとか表示してる感じとかっていうのが、細かなキャンペーンとかの表示とか広告とかっていうのはもちろん変わってるんだろうけども、
ユーザー体験として大幅に変化したっていう実感が全然ないんですよ。
確かに。フローは変わってないですね。多少どちらこちらで色とか細かいところが変わってるけど、体験自体は変わってない。
機能も特に大きく変わってるようには思えないし、ユーザーがこれ結構改善されたなって思うほど、気づくほどの変化がないんですね。
これ、運営してる人にちょっと話したことあるんですけど、アメリカのサービスが羨ましいなって言ってて、なぜかっていうと、
日本の場合はユーザー向けにユーザーリサーチとかABテストとかすると、ほぼ確実に以前のバージョンの方がいいってなるんで。
なるほど。
それは2つ理由があって、保守的な国民性と高齢者が多いということで、あまり変化を望まない新しいものに対しての拒絶心が強いっていうのと、
あとね、何かしらアップデートしたものを世の中に出すと、直後って必ず下がるんですね、数字。
そうですね。
抵抗を受けるから、前の方が良かったっていうことで。アメリカも一緒なんですけど、日本の場合の方がビジネス的判断をする人がそれに対してビビりがちらしいんですよ。
数字がちょっとでも下がったら戻そうっていう恐怖心があるらしいんですけど、そのAB&Bとかデザインドリブンカンパニーの場合は、ちょっと待って、もう少し様子見てみようとか、
このデザインの方が絶対いいはずなので、ユーザーがそれに気づくまでは一回冷静に待って見てみようっていうことを言えるんですけど、
結構目先の数字だけ見てる経営者になってきちゃうと、どうしようこれ株価も下がるかもとか売り上げも下がるかもみたいなことで、
いわゆる日本的な責任を取るみたいな恐怖心が生まれて、戻せ戻せみたいなことで、結局は新しいUXをロールアウトするのは難しいっていう話をしてて、
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聞かれたことあるんですけど、アメリカの会社ってどういうふうに、どうしてあんな感じでどんどん改善できるんですか?
こういうやり方をしてるからですよ。日本だとそれやるとものすごいユーザーから抵抗が大きいんですよね。
それが分かると、その経営層もすぐ戻せってなっちゃうんですよね。国によって違うなと思ってたし、
すごい厳しいかとすると日本のデジタルサービスが改善しない理由の一つなんだろうなって聞いてた。
経営層の、何でしょうね、デザインへの、デザインのプライオリティが低いんですかね。
低いわけではないと思うんですけど、良いデザインが長期的に良い結果が生まれるっていうことに対しての理解とコミットがあまりされてないじゃないかな。
やっぱり短期での結果重視になってくるから、バナー広告とかもダサくてもいいから目立ってフラッシーなほうがクリックされやすかったりするじゃないですか。
それで短期的にはクリック率上がるけど、長期的にブランド競うになるじゃないですか。
ダサいかっこ悪いうざいとかってなる。それ気づかないで、とりあえずクリック数稼げてなるとそっちに流れがちじゃないですか。
そうすると気づいたら結構、あそこのサイトとかってすごいうるさくて使いづらいよねみたいな話になるじゃないですか。
Amazon.comとかって、ECでいうとそんなに派手にしすぎないようにしてる気がしていて、それの日本の場合はすっごいバナピャッタするサイト多いじゃないですか、ECとか。
その差だなと思ってるんですけどね。
ちょっとじゃあ先は厳しいのかなという。
国内でやってる分にはいいんですけど、海外ユーザーとかが使うときには非常に使いづらいって、アメリカの人とかで日本のECとか日本のデジタルサービス見たときに、なんでこんなごちゃついてんのっていう方いらっしゃいます。
今こそでも買える時じゃないですか。
インバウンドとか。
なんかすごいかっこいいこと言っちゃった。
そういう意味じゃなくて、旅行とか今増えてるじゃないですか。
なんか私の周りもみんな日本に行ってて、すごい日本人気になってると思って。
すごい人気なんですよ。
すごい人気なんですよ。
だから絶対今デザインって大事。デザインというかユーザーフローを変えるの大事なんじゃないかなって。
実はうちの会社で今後こういうことをやるべきだなと思ってるサービスが、海外から来るユーザー向けにちゃんとオプティマイズされてるかをリサーチしてUX改善をするサービスで、
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サービス業を中心にホテルとか航空会社とかエンタメ系とか旅行先、観光地とかのユーザー体験を海外の人にも使いやすいものにしていくっていうのは、
UXローカリゼーションは必要じゃないかな、逆ローカリゼーションっていうか、インバウンド対応するような体験を提供するっていうのをデザイン会社としてサービスしたいなと思っています。
なので興味ある方は。
案件お待ちしております。
ありがとうございました。
このエピソードを楽しんでいただけた方はぜひ高評価、チャンネルフォローお願いします。
また、サンフランシスコデザイントークは番組に対する質問や取り扱ってほしいテーマを募集しています。
番組概要欄にあるGoogleフォームからお送りいただけますのでお便りお待ちしております。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。
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