1. サイエンマニア
  2. 脳の中の免疫って考えたことは..

脳科学と免疫のお話を基礎的なところからわかりやすく語っていただきました。生物系に興味があるかもという方、必聴です!


【ゲスト】

東京大学大学院 博士課程

中村 幸太郎さん (https://twitter.com/Koutarou_nkmr)

「脳梗塞に苦しまない世界をつくりたい/サイエンスコミュニケーションを通じて社会と科学の架け橋になりたい」とクラウドファンディング挑戦中

https://academist-cf.com/fanclubs/196?lang=ja

研究ピッチコンテスト GENSEKI運営中

https://www.notion.so/GENSEKI-46ac77cff54a4197a53fb348a776fd4a


▶キャンベル生物学:丸善出版 原書11版 (2018/3/20)で1704ページ

▶自然免疫:外部から侵入した異物 「非自己」と、本来自身のもっているもの「自己」を区別し、「非自己」を速やかに処理する仕組み。主に好中球やマクロファージ、樹状細胞といった食細胞が担当。

▶獲得免疫:感染した病原体を特異的に見分け、それを記憶することで同じ病原体に出会った時に効果的に病原体を排除できる仕組み。主にT細胞(細胞障害性T細胞、ヘルパーT細胞など)やB細胞といったリンパ球が担当。

▶本庶 佑先生:免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用により、2018年にノーベル生理学・医学賞をジェームズ・P・アリソンと共同受賞

▶T細胞:血中リンパ球の60~80%を占めるリンパ球の一種。骨髄由来の未熟なリンパ球が胸腺で分化・成熟し血流や末梢組織に移行するため、胸腺(Thymus)のTをとってT細胞と呼ばれている。

▶フローサイトメトリー:フロー(流れる)+サイト(Cyto, 細胞)+メトリー(解析)

個々の細胞や粒子の物理的および科学的特性を迅速かつ同時に複数のパラメーター分析ができる技術。流動する液体に懸濁した細胞やその他の粒子が一列になってレーザー光放射位置を通過し、光との相互作用が光散乱と蛍光強度として測定できる。

▶FACS:fluorescence-activated cell sortingの略称。

フローサイトメトリー+細胞を選別できる技術。細胞をどのように選別するかパラメーターを設定し、これに基づいて装置が各細胞に電荷をかけ、細胞を電磁石によって選別してそれぞれ別の容器に振り分けることができる。

▶シングルセルRNA-seq:次世代シーケンサー(next generation sequencer、NGS)を用いることで、個々の細胞が保持しているmRNA全体を質的、量的に網羅的に調べる方法。NGSは数百万ものDNA分子を同時に配列決定できる技術。

▶はたらく細胞:とある「人」の体内で年中無休で働いている数十兆個もの細胞(主に免疫系の細胞が中心)を擬人化した漫画。テレビアニメ化もされている。作者 清水茜

▶脳卒中:脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、脳が障害を受ける病気の総称

脳の血管が詰まる→脳梗塞

脳の血管がやぶれる→脳出血やくも膜下出血

▶動脈硬化:血管が硬くなって柔軟性が失われている状態のこと。

▶コラテラル:側副血行路、血行障害により主要な血管に閉塞が見られた際に、血液循環を維持するために新たに自然形成される血管の迂回路のこと。

▶ニューロン:神経細胞でイメージされるのはこの細胞。神経を構成する細胞で、刺激を受けて興奮しまたその刺激を他の細胞に伝達する。

▶グリア細胞:神経系を構成する神経細胞ではない細胞の総称。

▶アストロサイト:中枢神経系に存在するグリア細胞の1つ。多数の突起を持ち、近傍を走行する神経線維が配置される。また、血液脳関門の閉鎖機能の維持にもかかわっている。血液脳関門については次回エピソードで解説していただいています。

▶オリゴデンドロサイト:ミエリン(髄鞘)形成により跳躍伝導を誘導し、活動電位の伝導速度を高めるグリア細胞の一つ。

▶ミクログリア:中枢の免疫担当細胞として知られる細胞。細長い突起を動かし、シナプスや軸索等に接触させて機能を監視・調節している。

▶虚血:血管が血液を送っている組織や細胞に血液が十分に供給されない状態。

▶梗塞巣:脳梗塞の際に見られる脳細胞が壊死している領域。


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00:02
こんにちは、レンです。 シーズン6の雑草の世界はいかがだったでしょうか。
道草さんのお話を聞く前と後で、雑草に対する見方が大きく変わったんじゃないかなと思います。
シーズン7は脳と免疫の世界です。 一見関連しなさそうなこの2つの単語がどう結びついていくのか、ぜひお楽しみください。
本日のゲストは東京大学大学院博士課程で、脳神経科学について研究されている中村幸太郎さんにゲストとしてお越しいただきました。
よろしくお願いします。 中村さんとは以前昆虫のお話をしていただいた柿野さんと同じで、ツイッターのスペースを通して知り合いまして、
今回は脳神経科学というところで、また今までとはちょっと違う切り口のお話になっています。非常に楽しみです。
じゃあ最初に簡単に自己紹介お願いします。 ありがとうございます。今ご紹介いただいた通り、東京大学の大学院の博士課程2年の中村幸太郎と言います。
私自身もともとは高校時代にオタクの生物の先生と巡り合いまして、そこから何を落ち迷ったか生物の道に足を踏み入れ、気がついたら今博士2年まで来ていたという。
気がついたらっていいですね。 本当に気がついたらみたいな感じだったんですけど、でもちょこちょこやっぱり途中途中でターニングポイントがあって、
もともと学部自体はレンさんと同じ、私は学科の理工系なんですけど、生物もやりながら有機合成とか、そのあたりのナスフラスコフってエバポで吸ってみたいなのをやってたんですけど、
めっちゃ親近感ありますね。
学部の時はちょっとタンパク質の研究をやってたりとかで、本格的に脳神経科学、特に脳梗塞ですね、の研究を始めたのが終始からということで、そこからもう今4年目っていう感じですね。
おーすごい。じゃあ結構いろんなことやられてきたっていう感じなんですね。 そうですね、本当にいろいろせそうなくやってきた感じですね。
すごいなんか、マニアな生物の先生もちょっと気になるんですけど、どう引き込まれたんですか、それちなみに。
もう本当にそれはもういまだに恩師の先生と言っても過言ではないんですけど、ここが東京の方の都立、普通の都立高校だったんですけど、そこで高校2年のときの担任の先生だったんですけれども、いきなりですね、教科書まで使わない先生で。
03:18
え?
で、その先生のオリジナルのプリントっていうのがあって、まあそれで全部授業していく先生だったんですけど。
おーすごい。そのキラメ的に大丈夫かなんてちょっと不安になりますけど。
まあそこはちゃんと教科書の内容はもう当たり前のように網羅されていて。
すごいですね。
で、ただ内容的には本当に大学の初年児レベル。で、生物の抗議を高校のときに持ち込むっていう、本当に先生自体、本当にいい意味で教育熱心な先生だったんですけれども。
その先生の生物が面白くて。で、なんか気がついたらキャンベル生物学っていう大学初年児で、アメリカの大学初年児が使ってるような教科書をパラパラ一緒に読みながら、DNAとかよくわかんないですけどとか。
そんなんで気がついたら、私高校で唯一100点を取れたのが生物のテストだけだったんですけど、ぐらいになんか気がついたら本当に生物にハマっていて。で、やっぱりそのときに一番面白かったのが免疫学だったんですね。
あーなるほどなるほど。高校でもう免疫学。
そうなんですよ。もうその時点でだいぶやばいなと。
早いですよね。
で、なんかやっぱりその時に免疫学って面白いなって一番思ったのはやっぱり、なんで自分の体でこんな事故非事故って区別できるんだろうっていう。
うんうんうん。いやわかりますそれすごい。
意識とか、今でいう例えば脳科学的にその事故非事故を認識してるのとは全く別のメカニズムなんですよね当然。
うんうんうん。
細胞レベルで、例えばその今回のコロナもそうですけど、コロナをちゃんと異物として認識する。
うーん、そうですよね。そこ識別してるのもすごいですよね。
そうなんですよ。だけどそのちゃんと例えば自分のタンパク、要は自分の体は事故として認識してるからちゃんと攻撃せない。
だけどたまにちょっとアンポンタンな子たちがいて、花粉症のアレルゲン、花粉とかですよね。
はいはい。
とか乳製品とかちょっとこうなんかたまにヘボヘボ押しちゃうような、なんかそういうちょっとかわいいような。
うーん。
そういうやっぱりシステムとしての免疫っていうのに心惹かれたっていうのが一番のきっかけでしたかね。
いやー、そこすごい一般の人もなんかイメージしやすいじゃないですか。免疫のやっぱり風邪ひいた時とか。
そうですねそうですね。
06:00
だけどなんというか、僕の中のイメージは一歩踏み込むともうめちゃめちゃ深い世界広がってるというか。
あ、もうそうなんだ。
もういろんな細胞があって、その細胞と細胞の相互作用があってみたいななんかめちゃくちゃ複雑じゃないですか、免疫学って。
ちゃんと勉強しようと思うと。
あの分厚い教科書、ドンキみたいな教科書があって、免疫学と神経科学はもうなんか難しいというか、みんな破綻する二大学問みたいな感じなんで。
そうですよね。
そうなんですよ。
しかも結構アップデートもされ続けてるような分野じゃないですか。今でもなんかちょっと新しい発見あるみたいな、割とあったり。
そうですね。
それはすごい面白いなーっていうので、まあ僕全然そこら辺詳しいわけじゃないんで、いろいろ聞いてみたいことはあるんですけど。
だからそこに、で、まず免疫っていうのが一個キーワードになってくるっていう感じですかね。
そうですね。はい。で、やっぱり最初の取っ掛かりが、こう、事故と非事故っていうのをこんなに区別できるシステムっていうのが我々の体にちゃんとあるんだなっていう。
それでちゃんとこの体っていうのを守られてたり、たまにちょっとこうへぼなことするけど、基本的には頑張ってくれてるよねーっていうので、なんかこう生物の世界、特にこう分子生物学っていう、こう生物の中でも、あの、カキノクンとか昆虫とか動物から入ったんですけど、私はもうちょっとこうモレキュラー、その分子レベル。
で、こう細胞と細胞のこう相互作用とか、あとこんな分子がみたいな、なんかそういうこうミクロな生物学っていうのに引き込まれたっていうのが一番のきっかけでしたね。
すごい、そこまで引き込んだ先生、すごいなって思いますけどね。
いや、本当そう思いますね。まだ、もうそろって引退かもしれないですけど、まだバリバリ教えてると思います。
いやー、すごいなー。非常に重要な存在だと思いますけど、日本にとって重要な存在だと思います。
こんな変なものを生み出した責任を取っていただきたいと思います。
いやー、で、そこから、今は濃厚促関連っていうところになると思うんですけど。
いきなり免疫からなんで脳にっていうのは、結構レンさんとか初めてお聞きになったときにギャップがあるような気がすると思うんですけど、
私の中でちゃんとストーリーは一応ありまして、免疫の研究をしてみたいなっていうので大学に進学して、免疫研のラボとかに行ってたんですけれども、
なかなかちょうど学部3年のときですね、夏休みに、ちょっと慶応義塾大学の免疫の大御所の先生って結構いらっしゃるんです。
日本って本当に免疫学はかなり世界の中でもずっとリーディングしてきて、この前の本庄たすく先生もそうですけど、
09:06
脳グレッシュを取ってもおかしくない先生っていうのが結構ゴロゴロいまして、
日本の免疫学の層はすごく厚かったので、それがきっかけで夏休みに本当に大御所の一人の先生のとこに、ちょっと自由研究させてくれないかっていうので、
コンタクトを取ったら、いいよって言ってくださって。
個人的に。
もう本当に本当に。
すごいですね。
もうちょっと実験したいんで、遊びに行っていいですかっていうような感じで、1ヶ月、そうですね、まるまる行かせていただいて。
だからそこでは本当に免疫の、逆にそれまでちゃんと免疫の実験ってほとんどしたことがなくて、
免疫の実験っていうのも、たとえばいろんな種類の免疫細胞がいるんですけれども、
それを少しずつ、なんて言ったらいいんでしょうかね、ナイーブな細胞っていうのからどんどん分化していくんですね。
未熟な細胞みたいな状態ってことですね。
未熟な細胞がいて、それこそどういうものに応答するかによって、たとえば帰省中に応答するやつとか、
あと結構その免疫細胞の中でも、たとえばいわゆるT細胞って呼ばれるような種類があるんですけれども、
細胞を直接攻撃できるような、ガン細胞を攻撃できるような細胞がいたりとか、
あと帰省中のときに働くようなものがいたりとかっていう、いろんな種類がいるんですけど、
それの元となるやっぱり未文化な、未熟な細胞ちゃんというのがいるんですね。
で、それがどうやって分化するのかっていうのは結構いろんな液性因子っていうと、またそれもタンパク質なんですけど、
いろんなタンパク質が作用の仕方で、こっちの方にちゃんと育ちなよとか、こっちの方向に育ちなよみたいな、
結構なんて言うんでしょうかね、分化していくことがあるんですけれども。
周りの環境で教育を受けるみたいな、そういうイメージですね。
そうですね、本当に。
で、その文化のさせ方によって、本当にちゃんと目的というか、免疫細胞に分化させるしたか、
そういう文化実験みたいなのを初めてやってましたね。
なるほど、それ結構1ヶ月でいろいろできるもんなんですか。
そうですね、本当に実は免疫細胞っていうのは、寿命自体がすごく短い細胞っていうのが多いので、
本当に数日、1日2日ぐらいで微分化のものを取ってきても、いろんないわゆるサイトカインって呼ばれるタンパク質があるんですけども、
12:03
インターロイキンとかですね、IL-2、IL-4、IL-6みたいなそのあたり、
めちゃくちゃナンバリングの仕事もあって覚えらんないみたいな、そんなサイトカインの組み合わせによって、
TH1とかTH2って呼ばれるその細胞のサブセット、その細胞の種類に分化していくみたいな、
それがだいたい2日3日とか、そのぐらいでやっぱり分化していくものもありますね。
なるほどなるほど、じゃあ結構いろんな条件試してみたいのは比較的研究しやすいってことはあるってことですか。
そうですね、ある程度そのあたりの研究はもうされ尽くされていたので、
本当その夏休みの自由研究レベルでは、こんなサブセットにちゃんと分化したか、
で、ちゃんと分化できたかどうかっていうのはファックスって呼ばれるような、
細胞1個1個をですね、ラベリングできるめちゃくちゃお高い機械があるんですけど、
はいはい。
それで、ちゃんとその目的の細胞に分化したかみたいなのをちょっと見てたって感じですね。
すごいですよね、なんか細胞1個1個でどうなったかがちゃんとわかるって。
そうなんですよね、やっぱり。
それだけですごいなってすごい思いますけど。
ファックスって、フローサイトメトリーっていう機械なんですけど、
あれはやっぱりできたのは画期的だったと思いますね。
割と誰でも簡単にそういう解析が今はできるようになってるっていう感じですか。
そうですね。
機械さえあれば。
ただ機械自体がやっぱ数千万とかそういうので、
数千万。
めちゃくちゃ高い機械ではあるんですけども、
そういうの使うと本当に細胞1個1個がどんな、
何で見るかっていうと、
細胞の表面っていろんな重量体とかタンパク質が発現してるんですね。
例えばAっていう重量体とかタンパク質を発現してる細胞と、
Bっていうタンパク質を発現してる細胞っていうのは当然、
逆にAに反応するような抗体とBに反応するような抗体っていうのをかけてあげて、
それぞれAの抗体とBの抗体、
例えば赤色の色素と、
蛍光なんですけど、
赤色の蛍光と青色の蛍光をつけとけば、
レーザーで1個1個細胞を見たときに、
赤い、じゃあこの細胞A細胞だねとか、
Aを発現する細胞だねとか、
青いってなったときにはBだねみたいな、
そういうのがわかるっていうのがいわゆるFACSっていう機械がやってることなんですけど、
それによってやっぱりいろんなキャラクタライズですね、
分類だったりとかっていうのができるようになったって、
それはすごい大きな。
すごいな。
それも結構、
1個1個の解析に、
多分昔だったら、
結構それだけで大変な実験をしなきゃいけないみたいな、
15:04
そんな感じですよね、きっと。
どうなんですかね。
そもそもそうですね、
昔は本当にいわゆる1個1個の細胞っていうのは見られなかったので、
まるこそ今シングルセル、
シングルセル、RNSXとかっていうのが技術的には出てきましたけれども、
最近のトレンドっていうのはやっぱり、
同じ1個体であっても、
その構成してる細胞の種類ってのはやっぱり当然いろんな種類があるので、
もうちょっとバルクっていって、
集合体として見るのではなくて、
細胞一つ一つのある個性ですよね。
っていうのに着目しようっていうのがやっぱり最近のトレンドでありますし、
そういうのができるような技術革新っていうのが、
ここ10年、20年あたりで出てきたなっていうそんな印象ですね。
いやすごいな、そこが、
そこの技術革新が面白いですよね、やっぱり。
細胞ごとの遺伝子も読めるようになって、
性質もわかるようになって、
そうやって集団でざっくり見るだけじゃ今までわからなかったようなことが、
どんどん今わかってきたりっていう。
そうですね、そうですね。
それが結構免疫学だとやっぱり、
特に細胞の種類というか、
登場人物はいっぱい出てくるわけじゃないですか。
そうです、そうです、そうです。
たぶん働く細胞とか、
そうです、そうです、そうです。
それイメージしていただくとたぶん一番わかりやすいと思いますね。
あれすごいいいですよね、教育に。
あれめちゃくちゃ、
もちろんいろんな脚色とかついてるんですけど、
あれ結構みなさんあれで勉強しましたとか、
あれで免疫がみたいなの、
あれ結構いい教科書だと思いますね。
ですよね、なんか興味持つきっかけとしてもいいし、
意外と出てくる名前ちゃんとしてるから、
単語は結構すって入ってくるみたいな。
やっぱりメカニズムもちゃんと書いてあったりするので、
あれ教科書にもっと載ってたらいいのになーみたいな。
いやー思います、それすごい。
みんな小学生とかビデオとかで見たらいいのにと思います。
ほんと、ほんと、ほんとそうです。
あれめちゃくちゃいい教科書だと思う。
なるほど、なるほど。
そこから脳のお話に入っていくっていう感じですかね。
それがそうですね、だからその自由研究をさせてもらっていたラボは、
本当にいわゆる免疫学のラボだったんですけれども、
そこにいらっしゃった先生、助教の先生だったんですけれども、
その先生が私の行った翌年にですね、独立されて、
ラボを持たれるということになったんですけども、
その時に、いや僕実は来年から独立するんだけど、
18:01
僕のとこ来るって言ってくださって。
スカウトじゃないですか。
本当にもうご縁だった。
今思うと本当にご縁でしかなかったんですけれども、
その先生はもともとお医者さんでですね、
その先生の専門は脳梗塞、本当に脳梗塞の研究をされてて、
その先生として脳梗塞って脳の病菌の一つなんですけれども、
実は脳梗塞の病態っていうのにも、ものすごく免疫が関わっているというようなのを研究されてた方で、
なので、新しい分野を掛け合わせるっていうのがすごく面白くてですね、
免疫学と脳神経化学っていう分野を掛け合わせることによって、
新しい研究を切り開いていく、そういうようなビジョンをすごく持ちだった先生で、
そこにもう本当に、あ、面白そうっていう、もう本当にこう2つ返事みたいなところで飛び込んだっていうところですね。
なんかあんまりイメージ分けにくいですよね、免疫っていうのと脳っていうところの結びつきというか、
あんまり免疫のイメージで脳出てこないような感じが僕はしてて。
そうなんですね、だから、やっぱりこう免疫学は免疫学としてあって、
脳科学は脳科学という、やっぱり2大学問が当然別であって、
学会とかもやっぱり全く別の学会なんですね、だったので、なかなかその、
もちろんその同じ体の中のシステムっていうところで、もちろんいろんなところで接点はあるんですけれども、
それを脳梗塞という、そうですね、切り口から研究を進められた、そんな先生のもとで今研究してますね。
へー、面白いな。
そうか、脳梗塞って今死因としては、
死因で言うと第4位ですね。
第4位ですか。
そうですね、ここ最近第4位になったんですけども、
実は脳梗塞って結構難しくて、脳卒中とか脳梗塞とか、
あのあたりの単語ってよく聞くけど、実際よくわかんなくないですか。
いや、なんか区別わかりにくいですよね、脳出血なのかとか、
どれがどれやらみたいな感じがありますね。
脳膜科出血みたいなのもあって、そのあたり本当に私もよくわからなかったんですけど、
実は一番大きい括りが脳卒中ってのが一番大きい括りなんですね。
なるほど。
脳卒中の中に大きく分けて、脳出血、脳梗塞、で、
脳膜科出血っていう3つのパターンがあるんですね。
21:03
で、その3つ何が違うかっていうと、
要は脳の血管が詰まるか破裂するかっていうのがまず大きな違いなんですよ。
で、詰まるタイプが脳梗塞です。
で、脳の血管が破れちゃって出血するのが脳出血と脳膜科出血。
うーん、なるほど。そうやって分類したらわかりますね、結構。
そうなんですよ、そうなんですよ。なのでちゃんと整理すると意外としっくりくる。
今私が研究してるのはその中でも脳の血管が詰まることによって、
その周りの脳組織だったり神経細胞っていうのが死んじゃうことによって、
当然脳梗塞を起こした領域にもよるんですけど、
例えば手を動かす領域での神経細胞とかが死んじゃえば手が動かなくなっちゃうし、
しゃべれなくなっちゃうしみたいな、そういうような病態を引き起こす疾患なんですね。
そうですよね、脳の血管詰まって、どんどん餌食しちゃうようなイメージはやっぱり持ってますよね。
そうです、そうです、そうです。本当にどんどんどんどん死んでっちゃうんで、
もう酸素も栄養もないよっていう感じで、即死んでっちゃうので。
一番詰まっちゃいけないところの血管ですよね、やっぱり。
なるほど。じゃあそこは、もともとその先生が結構専門として脳梗塞をやられていたっていうのがきっかけっていう感じですかね。
そうですね、本当にもともとのお医者さんでいらっしゃったっていうようなこともあって、
やっぱり脳梗塞の患者さん、実はですね、脳梗塞の画期的な治療法って、
本当に死因の第4位でありますし、寝たきりの原因の第1位なんですよね。
そうなんですね。
そうなんですよ。脳梗塞って本当に一番何が厄介かっていうと、
体が不純になってしまう。もちろん亡くなる原因でもあるんですけれども、
体の一部が動かなくなってしまったりだとか、言語障害を起こすっていうことで、
やっぱり患者さんの給餌を得る生活の質ですねっていうのを、
やっぱり著しく阻害する要因だと。
で、実は脳梗塞自体って一見高齢の方の病気のイメージがありますけど、
全然そんなことなくて、50代、40代の方でもそれなりになると。
働き盛りの人がある日、境に全く動けなくなってしまうみたいな、
そんな病気が脳卒中でして、
やっぱりそこに対して、
怖いですよね。
そうなんですよね。
そこに対して、治療法ってなったときに、
残念ながらまだまだ有効な治療法っていうのがないっていうのが、
脳卒中医療の現状なので、
そこにやっぱり一石を投じたいっていうすごく思いで、
24:01
研究を始められて、
そこにやっぱり本当に私も魅力的だなというところで、
今一緒に研究をさせていただいているような感じですね。
そうですよね。
それを待っている患者さんはすごいいっぱいいますよね、やっぱり。
なるほど。
じゃあ、その脳梗塞に免疫で立ち向かうっていうコストですか。
そうですね。
だんだんちょっと本題に近づいて。
そうですね。徐々に本題に近づいてつながっていきましたよ。
よかったですよかった。
面白いですね。
実はですね、
だから本当に簡単に言うと脳梗塞っていうのは、
脳の欠陥がですね、
本当にいろんな要因であるんですけれども、
例えば同盟薬効果、
例えば高血圧とか生活習慣病とかで、
だんだんあまり健康的でない生活をされていると、
同盟薬効果っていって、脳の欠陥がどんどん固くなっていってしまうと、
そうするとそこの部分で血の淀みとか肥大化が起こるので、
そこの部分が徐々に詰まっていってしまって、
最終的に欠陥が詰まることによって脳梗塞に陥るっていうパターンだったりだとか、
あとは、実は結構心臓との関係もありまして、
心臓の中でやっぱり血流の淀みですね、
みたいなのができちゃうと、
そこでちっちゃい血栓、血の塊ですね、
そういうのが、ちっちゃいのができるんですよね、
心原性、心臓を原因とする心原性っていうか、
心臓の中で発生するって感じですか?
血が淀んじゃうので、淀んじゃった部分、
もともと血液自体固まるっていう性質持ってるじゃないですか、
あの怪我するときってことね、
だから血液自体は結構固まるは固まるんですけど、
だからそういう、やっぱり血流が悪いところで血の固まりができちゃったのが、
ある日突然血流に乗って、
でスッポーンと脳に行っちゃったときに血管にズボッとはまるみたいな、
脳の血管は結構細めだったりするんですかね?
そうですね、本当に脳自体にはものすごくちゃんと、
血流は当たり前ですけど、全部送らなきゃいけないんで、
やっぱり心臓からダイレクトに太い血管がまず行ってて、
でそこからどんどん分岐してって、脳の細かいところに、
どんどんどんどん血流は送られていく、
で面白いのが脳ってコラテラル、コラテガール、コラテガールっていう特異に言うんですけど、
コラテガール?
コラテっていうのがコラテラル、束縛結構。
あーコラテラル。
コラテラル、コ、コラテラル。
27:00
そうですね、束縛結構って言うんですけど、
実はいろんなところから血を補い合ってるんですね。
だから本当に血管がそこらじゅうに張り巡らされているので、
だからそこからやっぱりいろんなところで、
仮にちょっとダメになっちゃったとか血流が弱くなっても、
他のところでうまく補うような、
もともとやっぱり防御システム自体はすごくあって。
まあなんか一方通行でわーって全部通ってるわけじゃないみたいな、
そうですそうですそうです。
そういう感じですよね。
でかい高速が一本あるわけじゃなくて、
そこから脇道がいっぱいあったりだとか、
あずみ地ぐらいの細いのもあってみたりとか、
ちょっと幹線道路みたいなのがあって、
本当に例えばあれですけど、
京都の街じゃないですけど、ネットワーク上に血管が。
アミメ上には。
アミメ上、まあそうですね、イメージで。
本当にいろんな、どっからでも行けるみたいなのが、
あるはあるんですけれども、
やっぱりその中でも脳の太いところ、
その血管のですね、割とこうだからメインの高速が、
透明高速、東京と名古屋の透明高速が詰まっちゃうと
絶対行けないでしょみたいな。
絶望的ですね。
絶望的じゃないですか。
そんなところが詰まっちゃうと、
もうダメになってしまうっていうようなのが。
なるほどなるほど。
ありまして、で何の話でしたっけというところで、
すみませんまたすぐ脱線しちゃったんですけど。
まあ脳高速の原因がそういう。
まあそうですねそうですね。
パターンがあって。
そうですそうです。
で大きなパターンとしては2つぐらいあって、
でいずれにしても脳高速っていうのは、
もう1個戻ると血管が詰まる状態なんですけど、
詰まった時に何が起こるかっていうと、
当然脳の中には神経細胞をはじめとして、
いろんな細胞がいるんですね。
で大きく分けてその神経細胞、
いわゆるニューロンがいたりとか、
あとそれをいろんな形でサポートしてるだったりだとか、
ある種を見守ってるような細胞とかっていうところで、
アストロサイトとかオリゴデンドロサイトとか、
あと脳の中の免疫細胞と呼ばれてるミクログリアとか、
そういうようなニューロンとグリア細胞みたいなのが、
いろんな細胞の種類がいるんですけども、
当然それらの細胞が血液が止まるっていうことは、
要は酸素とグルコースがなくなるので、
もう死ですよねっていう細胞の。
なんか結構詰まったらすぐ死滅が始まっちゃうイメージは。
もうほんとに。
すごいありますね。
もう数分からで死んでいくので。
ですよね。
はい。でガンガンガンガン死んでっちゃうと。
なるほどなるほど。
もういろんな細胞の種類まとめて全部やられていっちゃうっていう。
そうですねそうですね。
基本的に、でやっぱりニューロンが一番センシティブなので、
そんなのがやっぱり速攻で死んでっちゃうので。
そうですね、もう情報も伝えられなくなっちゃいますね。
30:02
そうですそうですそうです。
なので、やっぱりいろんな細胞っていうのが死んでいくんですけれども、
実はさっき言った通り、そのコラテナルがあるので、
ある程度、要はその巨血のダメージ、
脳の血管が詰まって血が来なくなることを巨血って言うんですね。
はいはい。
虚無の虚に血と書いて巨血なんですけれど、
その巨血ダメージで死んでいくのとは別に、
はい。
なんか知らないけど、脳梗塞の患者さんって、
発症数日にかけてどんどんどんどん脳梗塞が悪くなっていくっていう現象がまず最初に見つけられたんですね。
なるほど、そこの詰まってるのとは直接関係なさそうな感じ。
それが、要は一回詰まっちゃったら、
詰まっちゃったら、ある程度のエリアが詰まったとしても、
さっき言ったコラテがある、要は束縛血管があるので、
ある程度バイパスがあるはずなので、
なんとか頑張れ、ある程度そのエリアが死んじゃったら、
補えると思うじゃないですか、周りは。
そうですよね、他の道を頑張って。
そうです、他の道を頑張って辿ってくればみたいな。
だから本当だったらそこのエリアだけで終わるはずなのに、
いわゆるそういう死んだ領域っていうのを高速層と言うんですけど、
この高速層が何か知らないけど数日にかけて拡大していくぞと。
でも詰まってるのは詰まってるだけなんですよ、別に。
だからなんでだろうっていうところなんですよね。
で、そうなった時に、
じゃあもう別に詰まったことによるダメージ以外に何かダメージを与えてるんじゃないかと。
二次的なダメージっていうのが脳高速の病態ではあるんじゃないかと。
言った時に出てくるのが脳内炎症と呼ばれるものだったんですよね。
なるほど、そこで炎症起きてるんじゃないかっていう。
なるほど、面白いな。
そこの栄養が滞っちゃうとかとはまた別な感じがしますよね、炎症ってなってくると。
そうなんですよ。
で、じゃあそこの炎症って、そもそも脳内炎症ってなんだっていうことなんですか?
ここまでお聞きいただきありがとうございました。
一つお知らせがあります。
今回ゲストとして登場していただいた中村さんも参加している
学生コミュニティBEASTのイベント原石プロジェクトにて
ポッドキャスト番組サイエントークとサイエンマニアが
公演として連盟することになりました。
こうした学生コミュニティのイベントに
ポッドキャストの番組が公演として掲載されるっていうのは
僕が知る限りはおそらく初めてのことなんじゃないかなと思っています。
33:00
こちらはコミュニティのホームページに僕らの番組が掲載されるですとか
イベント当日の資料中に僕らの番組のロゴが掲載されるということで
非常に嬉しく思っています。
この原石プロジェクトですが
YouTubeライブで誰でも視聴可能ですし
実際に今研究をしている学生さんがどんな思いを持って
研究をしているのかっていうのをすごい短い時間で
分かりやすく伝えるという
誰でも楽しめるようなイベントになってますので
ぜひ説明欄のリンクからチェックをよろしくお願いします。
次回のエピソードではいよいよ脳と免疫が
どのように関係していくのかが明らかになります。
次回のエピソードもお楽しみに。
33:56

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