1. 研エンの仲
  2. #35 老いというヒトの限界は克..

ゲストとして、脳・老化・人工知能を専門とする医師/神経科学者の紺野大地さん (@_daichikonno) を招き、老化とは何か、老化細胞、カラダの老化と脳の老化、老化は病気か?、老化を止める4つの方法、老化防止技術と日本、マインドアップローディングと老化、クローン・臓器移植・再生医療、老化がなくなった世界でのサイエンスのあり方、などについて話しました。

Show notes

00:01
研エンの仲とは、エンジニアのRyoheiと研究者のAyakaが、さまざまな話題について、時に緩く、時に迫熱した議論をするポッドキャストです。
今日は特別なゲストをお呼びしています。
東京大学の医学部を卒業し、現在は東大のUkigaya Yuji先生の研究室で、脳と人工知能の研究をしている昆野大地さんにお越しいただきました。
昆野さん、今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今、簡単に紹介いただいたんですけれども、現在東大のUkigaya先生の研究室で、弾薬院生、博士課程の3年の昆野と申します。
もともと、医学部を卒業して3年間、実際臨床の現場で働いたんですけれども、その後、大体3年くらい前から弾薬院に入って、基本的には脳の基礎研究をしています。
ただ、あとは人工知能とか、あとは医者としての専門が老化なので、老化についても研究に取り入れたいなと思ってやっているところです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
すごい多彩ですね、分野が。
臨床をされていたっていうのは初めて聞いたので驚きました。
昆野さんの脳科学とか、あとニューラリンクについてのブログを書かれていたのは、綾香から紹介してもらって読んだんですけども、
お医者さんとして過励とか老化を扱う老年医学を専門されてきたっていうのは初めて今回知ったので、そういう驚きもありました。
そもそもそれ知らない人結構多そうですよね。
この間初めて知ったみたいな。
確かに、私もやっぱり昆野さんを呼ぶからには、BMIとかの話をしようかなと思ったんですけど、何回かその話はしたことがあったし、ニューラリンク回もあったんで、今回ちょっと視点を変えて老化をメインに話していきたいなと思います。
僕は実際、臨床はその老化とか老年医学というのが専門なんですけど、研究についてはめちゃめちゃ専門ってほどまだ言えるほどでもないんで、気をつけながら話したいと思います。よろしくお願いします。
そうですね、僕たち、このポッドキャストを聞いている人たちも比較的若い人が多いと思うんで、あまり老化だとか過励だとかっていうことをすごく意識することは少ないと思うんですけど、実際に多分日本や世界では老化を、高齢者の方っていうのはすごく多いわけで、
割となんだろう、若い人たちの視点からは見過ごしされがちだけど、よく考えてみればみんな等しく老化するわけで、ある意味100%の人がかかる病気みたいなものといっても過言ではないわけで、そういう意味ではすごくインパクトの大きいというか、対象者も幅広い医学っていうことですよね。
03:04
そうですね、不老不死は人類の夢みたいな感じがありますからね、やっぱりね。
確かに。
そもそも老化って、何が起こったら老化なんですか?それってなんか明確な定義ってあるのかなっていうことを疑問に思ったんですけど。
まあ、結論から言うと、これが老化だってのは、明確に誰もが納得するってのはないっていうのが結論だと思うんですよね。
ただ、老化した結果としてこういうことが起きてる、こういうことも起きてるっていう、いろんなことが起きてるのは確実にあるんですけど、
例えばそれこそDNAが損傷してるとか、それこそテロメアっていう部分が短くなるとか、ミトコンドリアの機能がだんだん衰えていくとか、炎症性物質が増えるとか、その結果として確実に言えることはたくさんあるんですけど、
その老化とはこれであるみたいに、みんなの中で統一した定義はないっていうのが正直なところだと思います。
なんか結構慢性疾患っぽいですね、そう聞くと。なんかこういう症状はあるけど、なんかこうどういう病態かっていうのは言いづらいみたいな感じ。
そうですね。確かになんか症候群みたいな感じですよね、そうなると。
確かに。老化症候群みたいな。
老化症候群。
そうですね。
ちなみに老化をするのは人間だけじゃ当然ないんですよね。どういう動物も老化するんでしょうか、菌とかウイルスとか。
基本的にはそうですね、動物は基本的にほぼ老化するんですけど、でもめちゃめちゃ老化が遅い動物とかもいろいろ知られていて、なんかその中でもクジラとかも多分めちゃめちゃ遅いですし、
あとはなんか裸レバネズミって聞いたことありますか?
ありますあります。
あれとかはなんか。
見ました。
あ、上野にいるんですか。
確かそこにも書いてあったような気がするな、老化。
そうですね、なんかほぼ老化しないと言っても過言ではないっていうふうに言われてるらしくて。
ネズミとしては驚異的な寿命ですよね。なんだったっけ。
そう、だから基本はするけど、人間から見ると死ないと言っても過言ではないくらいのスピードで進む動物もいるっていう感じだと思います。
なるほど、面白いですね。なんかそうやってなかなか老けないような動物は何か秘密があるんですかね、その生化学的な代謝とかに。
どうなんですかね、それこそまさにたぶん今研究がめっちゃ進んでるところだと思うんですけど、そこは。
裸レバネズミ確かにお肌つるつるな感じ。
それは裸だからね。
それは老化と関係あるのかどうか確かにわかんないですけど。
06:00
でも赤ちゃんみたいな見た目ですよね、ずっとね。
うん、そうですよね。
じゃあその種として老化しにくい種があったりとかっていうのは知られていると。
なんか老化しなくなる病気とかって例えばあったりするんですか。
もしそれが見つかったら若返りとか老化を防ぐ。
でも逆に僧老症みたいな早く老いてしまう病気はありますけど、長寿症みたいな。
長寿症、老化しない。
もう今までは知られてないですけど、やっぱその細胞レベルで見るとやっぱ断細胞みたいなのは老化しないっていうか、
老化とは真逆の、無限に分裂しちゃうっていう意味では逆のベクトルかなっていうのは思いますね。
その老化細胞っていうのの研究を中西先生のグループとかがされてるっていう風に伺ったことがあるんですけど、
そもそも老化細胞が増殖を止めた細胞のことを老化細胞というっていうのを全然知らなくて驚いたんですけど、
それってそういう定義は何ていうか、老化に詳しい人たちの中では納得できるものなんですか。
そうですね。
多分それこそそもそも老化細胞の研究がしっかり始まってるのは本当に2010年代中盤からっていうのをこの間研究室の人から聞いて、
でその分裂を不可逆的に止めた細胞だっていうその共通認識はあるらしいんですけど、
厳密にそのマーカーとかでこの遺伝子が発現してるとかっていうのは候補はいくつも見つかってるけど、そこもやっぱり確立した見解はまだないっていうふうに言ってましたね。
そうですね。
はい。
じゃあその老化が止まっちゃった細胞っていうのは観察されるけど、それがどうしてそれが起こってるのかっていうのはまだわからないし、
そうなんですよね。
ただそのどうやって起きてるかはわからない、完全にはわかってないけど、それをなんとかして体の中から除去してあげると寿命も伸びるし、
いろんな臓器の老化とかが若返るっていう研究がつい先月その東大の伊加県のアカリスの研究室から出ていて、
あれは結構個人的には衝撃的な印象を受けましたね。
だから、老化細胞だけ見つけて効果的に除去、それこそ抗体薬とかで除去できたら、臓器も若返る。
体内の老化してる部分だけがなくなるってことですよね。
それは本当になったらすごい話。
そう、なんかその論文だと、老化細胞除去する薬を見つけましたって言ってるんですけど、
若いうちから飲ませる、おじいさんくらい中年から飲ませて、老化が進むのが遅くなるとかだったらまだ百歩譲って理解できるんですけど、
すでに老いちゃった臓器がおじいさんになってからでもその薬使うと若返るよってことも示してて、それは結構すごいです。
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薬ってどういう薬なんですか?
なんかその論文で言ってたのは、GLS-1っていう酵素を阻害する薬っていうふうに。
すごい、それはなんかこう、金鉱脈感ありますね。
いや、本当にそうなんですよね。
だから、それこそその、なんていうんですかね、それをもうその薬だけで会社作っても結構いけるんじゃないかくらいの感じしますけどね。
それこそ安全性とかが担保されれば、ある意味、でもどうなんですかね、今もそれこそ特定の酵素をとかいうのってありますけど、やっぱりバイオベンチャーもうまくいってたりうまくいってなかったりっていうのがあるんで、
でもあれですよね、その発見自体はすごい面白いし、なんかマウスでまずはやってみて効くんだっていうことが論文になってるんで、
まあ、ある意味もう全臨床終わってるみたいな感じ。
しかもなんかそのそのGLS-1の阻害の薬っていうのは、もちろん老化細胞除去っていうコンテクストで見つかったのは今回が初なんですけど、
抗がん剤としてすでに基礎研究が進んでるらしくて、
なのでまあ、こんくらいの量で使ったらこういう副作用が起きるっていうのは人でももう進みつつあって、っていうので、それは結構希望あるかなっていう感じするんですよね。
すごい、面白いですね。
なんか早速老化を防ぐ方向に話が行ったんですけど、老化を防いだり、あるいはそのさっきの話だと若返ることができるかもしれないっていう話で、
一つ、老化細胞の除去っていうのを紹介してもらったと思うんですけど、他にどんな方法があるかって、こんどさんご存知でしたらちょっと聞いてみたいです。
そうですね、まあいろいろあるとは思うんですけど、それこそこないだ書いたノートとかには4つとりあえず取り上げていて、
一つ目がその輸血、アラバイオシスで若返るかもっていう研究が昔からされてるっていうのが一つ目ですかね。
なるほど、なんかこれ興味を持って調べてみたんですけど、若い人の血小を輸血して、そしたら脳が若返るみたいな研究結果がマウスであったんですかね。
それを元にベンチャーが作られていて、結構いい意味でも悪い意味でも話題になってたみたいだったんですけど、そのベンチャーはちょっといろいろあって営業は停止しちゃったみたいですね。
エビデンスが人間で不足しているってのもあったし、多分その輸血ってその医療目的で使われて献血してくれた人のものをそうやって使うのはどうなのかっていう議論も読んだみたいで。
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若い人の血液をその輸血してもらうとなんかやっぱ倫理的にちょっと抵抗が結構ありますよね、社会的にというか。
でも方向性として、例えばですけど、若い時にとっておいた自分の血だったら何も言われなかったりするだろうし。
冷凍保存みたいな感じで自分の血を保存しておいて、おじいちゃんにあったらそれに取り替えるみたいな。
てか仕組みとしてはすごく面白いですよね。なんでそんなことが起こるんだろうっていうのは純粋に疑問だし。
その研究の実は続報が去年出ていて、もともとその若者の血を輸血したら若返りって発想自体が、若者の血の中に何かいいものがあるんじゃないかっていう発想で輸血してたんですけど、
去年出た論文だと、若者の血をもらわなくても、おじいさんになってから自分の血を薄めるだけで若返りの効果が得られるっていう論文が出ていて、
なので若者の血の中にいいものがあるんじゃなくて、老人の血の中に悪いものがあって、それが薄まると若返りというか、そういう効果が得られる可能性があるっていう論文が出ていて、
割と発想の転換というか面白いなと思ったんですよね。
それすごい面白いなと思ったんですけど、さっき話してた老化細胞と何か関係はあったりするんですかね。
何か除去すべきものが血液の中にあるっていうことなのかな。
それは確かにあり得ますね。老化細胞は悪影響を及ぼす炎症物質を分泌するっていうのは既に知られてるんで、
炎症物質が例えば濃度が薄まって効果が減るとかはあるかもしれないですよね。確かに。
なるほど。すごい面白いですね。あまり何かそういう老化とか若返りってこんなに今もうサイエンスの土壌に乗ってるんだなっていうのを知ってびっくりしましたね。
いやそうですよね。でも本当にそれこそ中西先生の研究室の博士課というのを人にこの間聞いた感じだと本当にもうでも2014年からだって言ってました。盛り上がってきたのは。
それまでは何か全然取るに足らないみたいな扱いを結構されてたみたいな話をしてました。
治療は昔から多分あるけど他の病気とかの方が深刻すぎて、あまり優先されて研究がされなかったっていうのもあるのかなと想像したりしました。
確かにそうですね。なんか2014年からその爆発的にっていうとどうしてもそれこそ人工知能のイメージとかはちょっとあるんで、世の中人工知能がものすごい注目されてるけど裏でというか、
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実は老化の研究がめちゃめちゃ発展してるんだなってのをこの間思いましたね。
なるほど。それは面白いですね。なんか時期的に。やっぱりある程度、そのあたりってかなりこの20年ぐらいで抗がん剤の開発とかは進んでいて、
まあ一番メジャーな病気であったがんとかに関してはかなり研究できる部分は研究が進んできたっていう背景ももしかしたらあるのかなっていうふうには思いますね。
まあいまだにもちろん全然治療法がないとかいうものもありはするんですけど。
そうですね確かに。
なるほど。なんかその血液と老化細胞以外でっていうと、なんか代謝のコントロールっていうのがノートだと書いてあって、
これ面白いなと思いました。超充スイッチのスイッチがオンになるってことですね。カロリーを減らすと。
そうですね。はい。まさに。
なんかこう生活習慣によってできることってこれぐらいですよね。他はだいぶなんだろう。
確かにそうですね。
体に直接なんかやらないといけないけど、これはまあカロリー摂取量を減らすだけでっていうことがあって、
まあでも結局カロリー制限も超充スイッチ、遺伝子のスイッチがオンになるまでやらなきゃいけないから、ちょっとじゃダメなんですよねこれ多分。
結構きつめのファスティングみたいな。
そうですね。なんか一般的にはまあ研究とかだと、医学的に計算されるこのくらい摂りなさいってやつの7、8割くらいって言われているんで。
よかった。なんか1割くらいかと思って。
そんなに減らさなきゃいけないのかと思ったけどね。
意外とはする必要はないってことですよね。
そもそも超充遺伝子のスイッチがオンになるっていうところがちょっと気になったんですけど、
なんとかスイッチがオンになるとかっていうのは、バイオの世界では結構よく言われる使い、言葉遣いなんでしょうか?
スイッチがオンになるっていうのは。
まあそれが転写されるようになるというか、ということですよね多分これって。
あ、そうですね。
器具としては多分そこそこ使うのかなっていうふうには思います。
だから今までこの遺伝子っていうのは眠っている遺伝子っていうのはたくさんあるわけで、
また機能してなかったんだけど、それが機能するようになるっていうのは多分スイッチがオンになるっていう、
皮肉的な言い方なんじゃないかと思います。
カロリー制限、割とこうなんだろう、単純な話ではあるけど。
そうですね。
それで、なんでしょう、例えば飢餓状態の時のためにプログラミングされていた長寿遺伝子のスイッチがオンになるっていうことですかね。
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そうですかね、まあちょっと私もわかんないですけど、どういう理由なのかに関しては。
でもやっぱさっきこれは自分の生活習慣でできるっていうふうには話は出たと思うんですけど、
まあでも実際これを本当にちゃんとできる人っていうのは人口の一桁パーセントなんじゃないかっていう思いがあって、
まあこれができる人はそうですね、みんなダイエットも全人類みんなできると思うんで、
まあそういう意味で僕とかはやっぱりなんか安全に薬を飲むだけでみたいなのができると、
まあすごくいいかなって思いは個人的にはありますね。
まあそうですね、すごい老化細胞の話とかは希望が持てる話だなと思いました。
もう一つ、こんのさんがブログであげてくださってるのが、細胞のリプログラミングって話ですね。
なんか老化が、まあ老化細胞を何らかの方法で若い細胞に戻すっていう、そんなこと可能なのかって感じですね。
そうですよね、なんか割とそっちの世界でも夢物語みたいに言われてたらしいんですけど、
それこそその山中先生、iPS細胞の4つの山中ファクターっていうのを入れると、
既に分化してしまった細胞が分化する前に戻るっていうのがあって、
それを応用して実際に脂神経、脳神経なんで基本再生しないはずなのが再生したっていう研究が年末くらいに出てたんで、
これは正直まだまだなんかその山中先生の見つけ出した因子を、量がちょっと変わると普通にネズミが死んじゃったりとか、
がんがめっちゃできたりするらしいんで、難易度はかなり高いですけど、
ちゃんとコントロールできたら、なんか本当にもう一発逆転みたいなイメージもあります。
そうですね、ちょっと一番副作用的なのが怖いかなというのは思いましたね。
やっぱりそのある種がん化しやすいわけじゃないですか、増えることができる状態に戻しちゃうっていうことなんで、
その辺はなかなか難しいなぁと思いながら、特にその目的のものが今回は脂神経途中まで、
それは周りの分子勾配とかで回復することができたわけですけども、
異分化の状態になったやつが欲しい期間にちゃんと分化してくれるかっていうのを一個は難しいところかなっていうふうには思ってみてて、
なかなかこれはチャレンジングというか難しそうだなと思いながら見てましたね。
ちなみに参照されている研究は、傷ついちゃったネズミの脂神経を再生させることを大まかにはしたわけですね。
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脂神経にヤマナカファクターというリプログラミングに使われる因子みたいなのを入れてあげると、それが再生するようになったっていうことですかね。
そうですね、はい。
体内で局所的なクローンを作るみたいな感じなんですかね。
肝細胞に戻して、そこにうまく脂神経として分化してくれたら、一旦若返って何にでもなれるサンボウになった後に脂神経になるっていうことが起こってるってことですよね。
なんかすごい話だよね。確かに体内にクローンを作るっていうのは例としてわかりやすくてって思います。
確かに、そうですね。
なんか今までいろんなその老化をどうやって防ぐのかとか、分かれなかった話をしたと思うんですけど、なんていうか、これは防げるけどこれは防げないみたいな老化の中にもなんかこう種類があるのかなって思ったりしたんですけど、その辺ってなんかありますか?
これなら防げるよとか、これは無理みたいな。
どうですか、そんな防げない老化っていうのがちょっといまいち自分でもつかめてないんですけど。
なんか老化の種類っていう風なことをいろいろあるんじゃないかっていう話をお聞きしたと思うんですけど、
例えばその細胞レベルの老化もあるし、例えば脳の老化、物忘れが激しくなっていったりとかっていうのはまた違う形なの脳のシナプスのネットワークの老化みたいのがあるのかなと。
そういう多分いろんなところで老化がいろんなレベルで起こってるからこそ老化っていう現象が一つのことで説明されなくて、症候群のような形をとっているのかなという印象を話を聞きして受けたんですけど、その中でこれは防げそうだとか、このタイプの老化は防げないっていうのがもしあったら伺いたいなと思ってこの質問は用意しました。
ちょっとそこが正しく回答できないんですけど。
でもちょっとあれですね、今まで話した感じだと、いろんなもの、例えば脳の老化にしろ行動で測れるような老化もあれば、細胞レベルの老化もあるので、なんか老化の種類が多すぎて分類できないっていうのが実際のところなのかもしれないですね、もしかしたら。
あと老化を引き起こす原因としてはやっぱり防げるもの、防げないものっていうのはやっぱりあると思っていて、今の話とはちょっと違うんですけど、それこそ細胞分裂するときの複製の確率的なエラーとかはもう絶対防げないと思うんですけど、紫外線を浴びちゃうことでDNAが損失するとか、そういうのは防ごうと思えば防げるから、ちょっと違う話ですけど。
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だから老化に影響を与える因子っていうのの中で、これを防げる、というか行動によって減らせるやつと減らせないやつがあるって感じですかね。
例えば睡眠不足とかも老化に関係したりするのかな、イメージですけど。
それこそカロリー過多になるのが良くないとか、さっきのカロリー摂取っていう話があったりしたので、それはもしかしたらあるのかなっていう感じはしましたね。
そうですね。でも難しいのは、それこそ運動とかも普通に考えたら結構酸化ストレスとかもあってダメージ加えるじゃないですか。
そうですよね。
だけど結局一過性の適度なストレスは、むしろ筋肉の超回復みたいな感じで、老化にむしろ抗う方向に働くとかっていうのがあるんで、そこも結局適度か過度かって結局もうアナログというか、ここでスパッと切れるわけじゃないんで。
なるほど。
難しいなって気はしますね。
そうですね、確かに。それは難しそう。
あの、細胞レベルの話が結構多かったと思うんですけど、こんさんの専門でもあるというか、私も専門ではある脳の老化の話もなんかしたいなと思ったんですけど、脳の老化って何が起きてるんですかね。
例えば、神経細胞が減って自体が減るとかいうのもあるじゃないですか。
はいはい。
なんか、あとはアミロイドっていう老化物質ができて、それが沈着することによって認知能力が低下するみたいな話とかってあると思うんですけど、なんだろう、脳の老化って何が起きてるんですかね。何が起きてるっていうか、いろんなことが起きてるんだろうけど。
はい。それもたぶん最初の体全体の老化と同じで、老化が起きた結果、こういうことが起きてるのは確実に今おっしゃっていただいた細胞が減ってる、シナプスが減ってる、アミロイドが溜まってるみたいなのもあると思うんですけど、
ちょっとそれこそいろんな老化の研究してる人にも聞いたんですけど、脳の老化を、老化細胞がそもそも脳にあるかどうかもまだ分かってないし、
体、体細胞、体っていうか首から下の臓器については結構老化細胞が全細胞のうち何割を占めるかで、結構その老化の程度を定量できるらしいんですけど、
ただ脳についてはそもそも老化細胞があるかどうかも分かってないので、その脳の老化っていうのをどういうふうに定義するかっていうのが、結構やっぱり大きなトピックの一つだっていうふうに言ってました。
それすごい面白いですね。なんか今まで見ていたテロメアガーとか、エピジェネトックでどう脳みたいな、体の細胞の老化で必ずしも脳の老化は説明されないかもしれないってことですかね。
そうですね。なんかやっぱり老化研究やってる人たちからすると、脳はなんかアンタッチャブルというか、まだそこに踏み入るにはちょっとなんか、
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複雑すぎるよっていう。
そうなんですね。
気楽に踏み入ったら刺されるみたいな感覚があるらしくて。
なるほど。
ちなみにちょっと彩香さんにこっそり聞きたいんですけど、僕の拙い生命科学の知識によると、脳のニューロンっていうのは分裂元々しないんじゃなかったでしたっけ。
分化した後はですね。そうですね。基本的には増えない。
なるほど。で、老化細胞の定義は、これ以上分裂しなくなっちゃった細胞ってことですよね。
これ以上分裂しなくなっただけではないですよね。多分その特定の遺伝子を発現して、なんか別の定義があるんですよね。その辺は私もよく分かんないんですけど、その老化細胞の定義が分からなくて。
でもまさに今の佑平さんの質問は、なんか僕もすごい抱いたところで、結局老化細胞っていうのが、もちろん遺伝子発現とかあるにしても、とりあえず簡単に言うと分裂が不可逆的に停止した細胞っていうのが、老化に伴い分裂がっていうのが定義だとしてあるんで、それって脳も同じじゃないみたいな感じで思って。
脳はすべてもう老化細胞だった。
そうなんですよ。そうなると、だからそれもあって、脳で老化細胞があるかどうかとか、そういう定義が結構難しいって話をおっしゃったんですよね。
ただ確かに彩香さんも言った通り、老化細胞、いくつか今マーカーみたいなのは出てきて、そのP16みたいなやつとかも言われてて、なのでニューロンにはそういうのはさすがに好発言はしてないと思うんで、脳にも首から下と同じ老化細胞があるとすれば、しっかり調べればあるかどうかはある程度見れるのかなって気はします。
そうですね、脳の老化ってなかなかその認知症とかあって、結構その老化っていうものを考える上でパッて思いつきやすいですし、
あれかし、他の体の部分は、あれにしても脳が老化しちゃうと、性格とか思考まで変わってしまうから、そういう意味では、体がいくら若返ることができても、脳の老化が防げなかったら、自我は保てないんじゃないかっていう気が結構するんですけど。
本当そうですよね。それこそ今回、中西先生の研究の話ばっかり出てきてもあれなんですけど、そこで見つかった老化細胞除去するよって薬は、おそらく血液脳幹紋は通過しないだろうって言われてて、だから首から下には効くんですけど、首から上というか脳には効かない可能性が高いらしくて、
そうなってくると、まさにあやかさんおっしゃったとおり、首から下は大人というか若者なんだけど、首から上でみんな認知症みたいな、わりとディストピアになっちゃう。
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それは結構ディストピアだ。
社会としては結構大変ですよね。
やっぱり脳をやる身として、なんとかしたいですよねっていうのが。
脳をやるものとしては、そここそが若返ってほしいみたいな。
そこはありますよね。
確かに。
もうちょっと社会に目を向けると。
ちょうどそういう話になりそうなので、結構まさに首から下だけ老化しなくなるかもしれないみたいな話は、社会としてはすごくインパクトのある話じゃないかなと思っていて、
ある意味その体が不老不死が実現されてしまって、ただ認知症みたいなボケみたいなものが治らないみたいなことが起こってしまうと、
例えば医療にかかるお金だとか、政治の世界でまさに今結構話題になっている、
例えば新陳代謝とかって言われ方もしますけど、若い世代を譲っていくみたいなこともなかなか難しくなっていったりするだろうし、
結構体の寿命が伸びていくっていうことで、すごく社会にインパクトがあるんじゃないかなと思っていて、
もしかしたらよりみんなが長寿になることで未来志向の政策が支持されるみたいなのもあるかもしれないし、
まあでもその世界で成り立つ年金みたいな仕組みってちょっと考えにくいなっていうのもあるし、
そういうことについてはどうお考えだったりしますか?
そうですよね、なんかパッと考えるだけだともちろんメリットデメリット両方あるとは思うんですけど、
なんかやっぱパッと思いつく限りだと、なんかデメリットの方が現状不安かなっていう、
僕結構楽観的なんですけど、それでもなんかデメリットの方が怖いかなって思いは正直呼べないですね。
まあそうですよね、今でも実際その寿命、高齢化って言っても寿命が伸びてること自体はすごい良いことじゃないですか、
特に健康寿命が伸びることに関しては。
でもやっぱり、社会がそれとどう向き合っていくかっていうか、今までのシステムが寿命があることを前提として作られてたので、
なんか社会システム自体を作り変えなきゃいけないのかなっていう感じもしますよね。
いやそうですよね、そのあたりは誰がやっぱり先導機ってやるんですか?
やっぱりでも研究者がちゃんと政治の方々に働きかけてっていう形になるんですかね、やるとすれば。
そうですね、いや実際難しい、どうしたらいいのか、今ですらわからないから。
ニーズがどうしてもすごく強くあるし、研究することをやめることは難しい分野なんじゃないかなというのと、
個体にとってはすごく良いことばかりだし、病気の治療とかも近いかもしれないんですけど、
でも社会全体として本当に全員の寿命が100年伸びてしまいましたってなった時のインパクトをどうコントロールするのか、
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それの治療を受けたいという個人をどう止めるのか。
そうですね、それこそ寿命格差みたいなのが生まれちゃう世界っていうのもなかなか、
お金をめちゃくちゃ積めば超長く生きられるみたいな。
あとはさっきやっぱり岩井さん言ってた、高齢者が引退しなくなるみたいなのは結構大きな問題かなと思っていて、
それこそ体は元気でも脳がやっぱり年取っていくと、認知症もそうですし、
やっぱり基本的に過疎性っていうか、変わろうとする力は弱くなっていくんで、
そうなると、やっぱり脳がちゃんと若返ることができないとボケボケだったり、
もうめちゃめちゃ頑固な人しか上の立場にいないみたいになっちゃうんで、
強制的に何歳になったら引退みたいにするかとかしないと難しそうですよね。
なるほど、岩井さんがちょっと書いていた、ドーピングと老化みたいな話にも関係するかなっていう感じがして、
今は社会のルールとして、人生の時間が限られてるっていうルールがあるけど、
それをある種、老化防止をやりまくることによって、ルールが変わってしまうっていうことがあるかなっていうふうに思ったんですけど、
なんか若い人にチャンスが与えられていたりとか、大学に行かせて、年を取ると引退してみたいなのって、
やっぱり寿命があって人の人生に時間がある程度限られているっていうことを前提で、
いろんな社会のシステムがあったり、僕たちが、文化も結構そういうところあると思うんですけど、
成り立っていたところで、そういう変化が起こっていくと、その在り方自体が結構変わっていくんじゃないかなっていうのは思いましたね。
そうですよね。ただ、少なくとも今の現状だと、10年後に、このタイミングから人類みんな不死ですってのは100%ないんで、
それこそ、代謝のコントロールとか老化細胞除去みたいな感じで、人類の寿命が10年、20年かけて5年とか10年伸びていくみたいな感じだと思うんで、
そうやっていく中で、あれなんか昔より長く生きるよね、俺たちみたいな。あれなんか150年くらい生きるよね、俺たちみたいな。徐々にだったらまだちょっと可能性はあるのかなっていう。
そうですね。実際今起きてることですもんね。昔はもっと平均寿命は短かったし、今はそれこそいろんな薬とか治療法ができたおかげで、私たち長生きできてるので、
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その意味では、研究者は不老死の研究、実際まだ実現していないので、それはやっていいんじゃないかと個人的には思っていて、
あとは社会でそれを支えるような新しいシステムを作んなきゃいけないよね、弱いのシステムじゃダメだよねっていうところを変えていけるといいのかなっていうふうには思いますね。
確かに。それこそライフスパンっていう本なんですよね。僕はこの1年で読んだ中ではトップクラスに面白かったんですけど、その本の中で書いてるデイビッド・シンクレア先生っていうのは確かオーストラリアの出身で、今はただハーバードでやってるんですけど、
オーストラリアの方で老化っていうのは病気ですよと、運命じゃなくて病気ですよって、オーストラリアが世界で最初に定義しちゃいましょうっていう働きかけをすごいしてるらしくて、それができると、いわゆる老化細胞除去であったり、
大社のコントロールのメトフォルミンみたいな薬を保険で出すことができるようになる。
確かに確かに。
かつやっぱりそれって結構、世界に大きなインパクトを与えるパラダイムシフトだと思うんですよね。だから、現実的にはかなり難しいと思うんですけど、世界一の高齢者国である日本が、例えば世界に先立って、老化は病気です、日本は老化を克服しますみたいなのを言えると、世界のプレゼンスみたいなのがすごい日本の価値が上がるんじゃないかなっていうのは、ちょっと思うところではあるんですよね。
なるほど。確かに、病気と定義することの社会的インパクトっていうのはものすごく大きいですよね。
それがもし本当にだって保険でできるようになったら、結構今、所得税が低い国にみんな金持ちが行くみたいに、その国に多分金持ちどんどん来るんじゃないかって気がするんですよ。
確かに確かに。若返りの研究の成果を自分で享受できる環境っていうのは確かにそれは良いですよね。
老化を止めるってパッと聞くとフローシーみたいなちょっとタブー感があったり、グレイジー感があったりするんですけど、先ほどそのメカニズム的に聞いた、例えば老化って呼ぶんじゃなくて、細胞分裂停止病みたいな、といっても捉えられるし、テロメア短くなり病みたいな、これ捉えられるし、その一つ一つに症状に対してアプローチしていくってことはだんだん筋道が立っている。
全ての老化の掃除を止めるってことは難しいけど、その個別に対しては解決策が見つかりつつあって、そういうものをある症候群を引き起こす病気として定義するってことは意外と柔軟に発想を設置していけば、社会としては認められるようになるんじゃないかなっていう気はしてきました。
39:05
もし最初に世界で認める国があるとしてはどのあたりだと思いますか?それこそまあ彩香さんとか結構ヨーロッパとかに住んでたりとかあると思うんですけど。
いやどうでしょうね、私は結構キリスト教圏からは反発が強そうだなっていう印象はありますね、なんとなくそのやはりなんだろうな、まあその生から死までを神と共にあるストーリーがまあ流れているわけじゃないですか、まあその途中にある家族間であったり、でやっぱりその若返りとかそれに対する挑戦っていうのはどうなんですかね。
でも昔はそのあれだな多分その宗教の集団の中でそういう連勤術じゃないですけど不老不死の復旧みたいなのを多分やられてたから、どうなんですかね、もしかしたら大丈夫なのかもしれないですけど、なんとなくイメージどこかな、まあやっぱなんか中国とか。
そうですね。
一番考えやすかったな、中国とかは生まれやすいかなというのはちょっと思いましたけど、でも逆に中国みたいに人口が多い国の方がためらうっていうのはある気はしていて、いわゆる人口が少ない国の方がさっと受けられるのかなっていう気はしますね。
なんかそれこそに、どうぞすみません。
あ、いえいえ、オランダとかスイスとか、もともと例えば死という概念に対してフリキシブルだったりしますよね。
確かに、ラクシー。
ラクシーとかもやってますし、そういう特にオランダはすごくリベラルな女優で知られてますし、そういうのはおかしくないかなと。
確かに、まあそれはありそうですね。終わるタイミングを自分で決められるということは、伸ばす長さも自分で決められるみたいなロジックとして。
それは面白いですね。
こんどさんは何かおっしゃろうとしてたことは?
なんかさっきは、そういうのに何ですかね、寛容というか新しいものを割と取り入れてくれそうなのをニュージーランドとかふと思い浮かんだんですけど、でもなんかニュージーランドってよくよく考えるとすごい自然と調和して生きるみたいな感じじゃないですか。
そうですね、だからどうなんですかね。
そうなると逆にちょっとむずいのかなって思いつつ、オランダとかって聞いてすごい、ああ確かにって納得しました。
なるほど。
日本はどうですか、日本は。
日本は結構気持ちいいんじゃないかな。
需要はすごく多いと思いますけどね。
結局もうすでに高齢化で苦しんでる国ある意味なので、今ですら苦しんでて、さらにそれを病気として治療して全員の寿命を延ばそうっていう、すでに高齢長寿の国ではやっぱり発想しづらいのかなっていうのはちょっと思いますね。
でも例えば、今すごく医療費がかかっているところを削減できるってなるのであれば、あるかもしれない。
それはそうですね、確かに。
42:01
はい、なんかやっぱりこう寿命を単にこう伸びるっていう感じだとやっぱりいろんな社会システムに影響が出てくると思うんですよね。
で、若返りとかロコボシってのは本当に可能かどうかはわかんないんですけど、結局私は脳の寿命というか、しっかり考えられる自我の寿命を伸ばしたいみたいなところがあって、
でも、結局細胞は多少入れ替えることができるのかもしれないですけど、私たちがどう自分の存在を延長できるのかっていうのには結構興味があって、その辺とかってなんかこういう方法があるんじゃないかみたいなってありますか?
まあやっぱりそれは、彩香さんとかともたまに話しますけど、やっぱり有機物である以上は厳しいんで、もう無機物になっちゃう。
無機物になっちゃう、マインドアップローディングとかってことですか?
科学的じゃないんで、完全に妄想として聞いてほしいんですけど、やっぱりマインドアップロードみたいなのは、できるとしたら不老不死って意味では一つの究極の形かなっていうのは前から思っております。
なるほど。
マインドアップローディングっていうのは、脳の内容とかを、例えばシリコンの上で動くコンピューターみたいなものに移動させるみたいな感じですかね。
そうですね。
ちょっとサイエンスの話題っていうよりはSFの話題ですけど。
SFの話題ですね。
その仕組みはどうっていうのは置いといて、もしそれが可能だったらとしてってことですね。
そうですね。
でも、脳っていうのは体をなしにどのぐらい考えたりとか喋ったりとかできるのかっていうのも結構面白そうなトピックでもありますよね。
それこそだから人工知能は体ない状態で、彼らが自我とか意識を持ち得るかっていう話題とも多分関連してきますね。
そこについて結局個人的な意見としては、結局体も含めて外界からの情報が入ってるのって本当に五感というかのところだけじゃないですか。
例えば五感っていっても目からの情報は視神経に結局回するわけでし、耳も聴覚神経に回するんで、結局視神経に適切にパターンで刺激できれば目は別にいらないと思いますし、
体の感覚神経も結局ほぼすべて脊髄を通ってくるってことは、脊髄をちゃんと刺激できれば手のところに痛みを感じるみたいなのも割とできんじゃないのかなって思うところはあるんです。
もうだから体すべてインターフェースであるという説ですね、ただのインターフェース説。
45:03
ただ確かに結局運動がすることで世界に働きかけることで世界も変わるってところはあると思うんだって。
そうなんですよ、私もそれはそうだと思います。
それはちょっとどうかわかんないですね、確かに。
例えばじゃあ極端な話、人間の体と同じように動くロボットができて、そこにアップロードした脳が入ってるCPUみたいのを入れると、
人間と同じように入力出力を持っていて考えることもできて、かつ脳が老化しないみたいな、体の細胞もはやないですけど部品も老化しないみたいなことができるってことですよね。
そうですね、だから結局脳とか人間の自我意識みたいなのがこの有機物っていうハードじゃないとダメなのか、
それとも計算のパターンがそこに由来してるんだったら、別にハードは別にシリコンでもいいわけで、
そんな必ずその有機物じゃなくてもいいんじゃないかなっていう全然根拠がない僕の考えですけどね。
そうですね、どうなんですかね、結局だから有機物じゃないものがクオリアみたいなものを持てるのかっていうところに結局なってきて、
それこそマインドアップローディングをやる一つの方法として、ニューロンっていう素子を人工でなんかそういう電子的な素子を作って、
全く同じ活動をするその細胞、まあ細胞とそれと全く同じ活動をするなんか細胞もどきを入れ替える、それをちょっとずつ入れ替えていくと、
自我は保たれたまま脳がちょっとずつ電脳化していくみたいな、そういうこうなんだろう思考実験みたいなのがあるんですけど、
なんかそういう感じで、結局でもそれも体ってインターフェースを保ったままその自我を少しずつ、
タンバク質の脳をシリコンの大きいっぽいものに変えていくっていうプロセスなんで、
そういう意味で完全にそういうのを独立させて、ただの計算だけで自我が作れるのかっていうのはわかんないですよね。
そうですね、確かに。
あとはなんか僕は結構その気になってるのは、結局そういうなんだろうことが実現して、
CPUの中でごく純粋なネットワークとしての脳とそれにくっついてる脳化してない体が実現したとして、
その意識活動とか、例えばそれの上でやりたいのってずっとなんだろう、
例えば友達と話したり仕事したり、考えたら新しいことを学んでっていうことをずっとしていきたい、繰り返したいってことですけど、
もしその蓄積こそが脳のネットワークを硬直化させてたりする、
48:03
例えば新しいことをずっと学び続けるということで、今まで学んだことに対する頑固さみたいなのがどんどん増していったりとか、
それをもう受け付けなくなっちゃったりってことは、僕たちがその不老不死の体を手に入れてやりたいことそのもので、
もし起きてしまうとしたら、結局そのネットワークの上で起こる脳化みたいなものは、最終的には逃れ得ないっていうことになるんじゃないかなって。
タンパク質じゃない脳も老化するかもしれない。
それはもしかしたらあるんじゃないかなって思いました。
メタ的な感じ。
すごいメタだね。
それは仮に私たちが本当に高校で感じているような意識に近いものを、仮にコンピューターで実現できたとしたら、
そういう硬直化とか、思考自体の老化ってことはあり得るかもしれなくて、
それは本当に物質に寄らない老化だよね。
それは物質じゃなくても老化するってもうびっくりだね。
僕らの特徴として外形的に見ると、この人は若いはずなのに結構思考が硬いなとかっていうのは、
もちろんいろんなファクターがあるんで言えないですけど、でもあるわけですね。
っていうのはやっぱり、例えば刺激の種類が少なかったんじゃないだろうか、
まあ想像でしかないし、すごくその人には失礼な話かもしれないけど思ったりするわけです。
でも同じことを繰り返したりしてたんじゃないかとか思うわけですね。
でもそれが起こるってことは、結局この人は体的には若い、脳細胞的には若いけど、
老化に僕たちが一番恐れている脳の老化みたいなものに近いことがもし起こっているとしたら、
それとこれとは独立っていうことがあるかもしれないですね。
ある行動のパターンとかを繰り返したりしていることで、
その思考が向上化したりみたいな、そういうタイプの老化はあるんじゃないかなっていうのは、
なんとなく内部な観察ですけど。
確かに私たちは100年、長くても100年ぐらいのスパンでしか結局考えてなかったですけど、
それが無限に延長されていくと、新しいアスペクトの今度老化が現れてくるっていう可能性は十分あるかなというのを思います。
だいぶでもそれ長く生きるつもりだね。
逆に私は何だろう、100年以上生きて何がしたいかっていうのを思い浮かばないんだけど、
それはやっぱり社会とかが100年生きるやつおらんやろっていう前提で設計されてるからっていうのはある気はしますね。
51:00
大学で研究のポストを得たとして、定年もないですみたいな、いくらでも好きな研究できますってなったらずっと研究してたいって。
確かに研究は比較的一生できるし、
てか人の一生じゃ短いから基本的に、そういう意味ではみんな研究者になるのかもしれないね。
そうですね、あと絵描いたりとか、料理めっちゃ新しいの作ったりとかは方向性としては無限にできそう。
やっぱりクリエイティブなことを長寿になったらみんなしたくなるんですかね。
クリエイティブ系もやっぱり、今日は話すると全然時間があるのでしないですけど、
GPT-3とかダリとか、そこら辺もそれこそリョウヘイさんとか彩香さんに話をいずれまた聞きたいなとすごい思って。
AIでっていうことですよね、それは。
そうですね、クリエイティブ、AIとクリエイティブと人間みたいなそのあたりの。
クリエイティブ部門でもAIが人をアウトパフォーマンスしてみたいな。
もう素晴らしい研究もできますと、AIが。
絵も描けますってなった時に、無限の寿命があるけど僕たち何するって。
消費者になる感じになるわけですね、そうすると。
我々は多分生産者ではなく、知識なりそういう芸術、クリエイティビティを消費する存在、非評価になるだけ。
どうでしょうね、僕はその大前提として、やっぱり芸術とかがまだAIに置き換えられるっていうその仮説はまだ弱いんじゃないかとは思ってますけど。
そう、こんのさんは結構AIに対する信頼が厚い。
まあ、そうですね。
それ、たびたび議論してますよね。
私はあまりAI信じてないって言ったらええんだけど。
人間を広い意味で置き換えるっていうことの仮説に対して。
シンビラリティ的なものに関してはわからないですけど、
ある程度の知能ってのはもちろん、全然タンパク質の脳じゃなくても作れるけどっていう感じですかね。
そう、最近はなんか、なんで自分はこんなにAIを信用してるんだろうね。
メタ的に考え始めてますけど、それはそれで。
なんでだと思うんですか?
いや、まだ全然ちょっとわかんないです。答えが出たらお伝えします。
それは面白い。新しい信仰になる可能性はあると思うんですよ。
宗教がある種力を失ったときに、
人工知能っていうのがある種の神じゃないですけど、
信仰するかどうかの対象、議論の的となるっていうのは十分あり得る話かなと思います。
それこそグーグル、アメリカでグーグルを退職した人がテクノ神教みたいなのを作ったみたいなニュースを昔見たことがある。
54:04
結構、退職していろんな新しいことをする人はすごく多いので、
その中にそういう人がいてもおかしくなさそうな気がします。
なるほど、それは別にグーグルを信仰する唯一心としてのグーグルを信仰するってわけではないってことですね。
ではないですね、ではない。
もうちょっと偶像とか抽象的な対象。
クリエイティビティとAIみたいな話とあと長寿の話でちょっと組み合わせて思ったのは、
僕は割と今例えば将棋とかチェスとかで起こっていることが、
一般的なAIが普及したときに他の分野でも起こるんじゃないかなと思っていて、
今もうAIに勝てる、例えばチェスプレイヤーはいなくなっちゃったけれども、
結局人間の間でどこまで行けるかとか、
AIの力を借りて人間はどこまで勝ち得くなれるかっていう風に、
文化としては結構むしろ今までより強く残ってるし、
将棋でもだんだんそういうことは起こりつつあるけど、
でもじゃあ将棋はもう盛り上がらないかっていうと、
なんかそういう感じでもなさそうっていうのはすごくエンカレンチングというか、
それは例えば芸術とかより他の分野で起こっていくとして、
じゃあその分野の価値が既存されるかっていうと、
少なくともクリエイティブなところではあまり起こらないのかなというか、
人間という制約の中で、
どこまで生きるかみたいな。
どこまで生きるかっていうスポーツになっていくんじゃないかっていうのはちょっと思いました。
それは面白いです。
結局例えば鉛筆とかペンを使えるようになって、
人間って絶対頭良くなったと僕は思うんですよね。
それと同じで人工知能とかをちゃんと使いこなすことで、
よく人間の認知限界みたいなのが結構彩香さんとかと話をするんですけど、
やっぱり人工知能をうまく使うことで認知限界自体が拡張していけば、
高次元の情報を高次元のまま扱えるようになってほしいなという。
そうですね。やっぱり紙と鉛筆の例えはすごい秀逸だと思っていて、
やっぱどっかのタイミングで飛躍的に賢くなったタイミングって多分あるんですよね。
道具によって。
それにもしかしたら愛がなるかもしれないっていうのはすごい同意します。
そうなるといいなという希望なんですけどね。
最後ちょっと廊下の話に戻って、
廊下を防ぐクレイジーな方法みたいなよた話をちょっとしたいと思うんですけど、
クレイジーな方法って聞いたことありますか?
57:00
いやーどうですかね。
まあでもそれこそその湯気つって僕は結構クレイジーなものだと思う。
そうですね。
他人の血を入れるみたいなのとか、
あとはちょっと方向性が違いますけど、
これだけ食べ物がたくさんある時代にカロリー制限して長生きしますっていうのも、
まあ考え方によっては割とクレイジーかなって気はしますけど。
確かにそうですね。
なんかこれは本当にただの小説の話でSFなんですけど、
私が読んだ本にマフィアの親分みたいな人がクローン、自分のクローンを大量に作っていて、
で、何かの臓器が悪くなって倒れると、
そのクローンの少年を殺して若い臓器を体に入れるっていうめちゃくちゃクレイジーな方法で、
で、その少年が主人公の小説みたいなのがあったんですよ。
で、逃げるんですけど、
で、なんかそんな感じの小説があって、
これはクローンとか実用化された先の世界としてすごいリアリティーのあるというか、
あれですよね、私を話さないでってご存知ですか、カーズ・オー・イシグロフが。
僕はそれは一度も知らないですね。
あれもそれに近い話なんですよね、実はネタバレになっちゃうぐらい。
へー、そうなんですね。
だから結構そのAIが、AIじゃない、そのクローンができた時に臓器を取る存在としてっていうのは、
わりかし古典的にそのクローンが出てきた時の倫理的な問題として多分扱われていて、
そういった文学作品みたいなのはあって、
ただまあそういうのあれはもうちょっとさすがに倫理的なやり方で、
今はまあiPS細胞で臓器を作りますとか、
あのなんだろうな、さっき言ったその老化細胞を除去しますみたいな、
そういう方向で進んでいくとまあいいのかなっていう感じはしますね。
そうですね、確かに。
なるほど。
まあでもこう、実はiPS細胞ってその正念がこう強く細胞単位であるみたいな話。
幹細胞って倫理の対象にはならないんですかっていうことをちょっと考えてしまった。
何でもなる可能性が、一つの答えになる可能性がある、
幹細胞を神経のためだけに、お前こっちに分化するんだっていう。
それはすごいね、人権を細胞に認めるみたいな感じ。
そういうことですね。
なるほど、だからそれがiPS細胞の前のES細胞だったらあったんですよ。
なるほど。
受精卵をっていう話だったので、
それは今後生まれ得る命をこう別の方向に奪ってるっていう意味で倫理的な問題があるって言っていて、
iPSはその体細胞を戻すっていうところに非常にポイントがあって、倫理的なポイントをクリアしてるっていうのはありますね。
まあ幹細胞1個取ってきたところで、そいつは本当に赤ちゃんになって成長するってわけではないので。
1:00:03
まあてか自分の体の細胞とかから取るわけだから、
そういう意味では倫理的な抵抗感っていうのは少ないと言えば少ないですね。
まああんまりその臓器を作ってっていう話は老化を防ぐっていう話ではありませんでしたけど、
実際それはやっぱり手術する負荷が大きいからとかって感じなんですかね。
どうなんですかね。ちょっとそこら辺はあんまりわかんないですね。
まあ実際その、なんだろう、かなりiPS細胞とかそういう再生系の再生医療の技術っていうのは、
あれでわりかし発展してきていて、
また特に目とか網膜とかいろんなドパミン細胞を誘導するとかなんかそういうのもありますよね。
なんか病気の治療っていう意味では、そういうのはだいぶ将来的な治療法としてかなり研究されていて、
ただそれが老化に対するに使われるっていうのは多分しばらくはありえないと思うんですよ。
ただ考える人は絶対いると思っていて、それこそなんだろう、
病気、老化は病気であるっていう風なステートメントを受け入れた社会は、
そういった病気を治療するためのいろんなツール、それこそ再生医療とかも老化の防止にある意味使えるのかなって思ったりはしました。
確かに。
だいぶクレイジーですね。
私はちょっとそこまでして長生きしたいかどうかはちょっと分からない。
確かに。
本さんは老化を完全に防ぎるとしたら自分で試されますか?
そうですね、ぜひ試したいですけど、ちょっと誰か人柱になってもらった後。
自分が第一号。
ぜひ試したいけど最初はいや、次はわがままだ。
あれですよね、でもそのライフスパンを書いた方でしたっけ?
はい。
いろんな、今効くかもって言われてるようなサプリメントとか薬をめっちゃ飲んでるみたいな。
そう、クレアさん。
っていう風に書いてあって、自分でも試してみたなと思って、ちょっと面白かったんですけど。
確かに。メトフォルミンとかなら正直、投入病の患者さんに散々使われてるんで、
ビタミンDとかKとか、そういうのは全然リスク的には大丈夫だと思うんですけど、
老化細胞除去とかまで行っちゃうと、ちょっと最初に試すのは怖いと思うんですね。
そうですね、なかなか。
でも、やっぱりいろんな方向に人間って拡張されると思うし、
前回はゲスト会で小川さんの時は感覚とかを拡張するって意味でVRとかの話をしたんですけど、
寿命っていうのはある種、人生の拡張という意味では一つの拡張なので、
1:03:06
BMIで脳の機能を拡張するにしろ、知覚とかをVRとかで拡張するにしろ、
人間を拡張していきたいっていう人間の欲は何か収まらないんだなっていうのを感じました。
ある種人間の限界があると言われていたところを外すみたいなところですかね。
感覚への束縛だったり、寿命という時間の制限からの束縛だったりから、
逃れたい逃れたいっていう気持ちで、今まで人間の営みがあったわけで、
その延長として老化に抗うっていうのは捉えられるんじゃないかっていうことですかね。
なんか最後に、やっぱり老化の話色々してきたわけなんですけれども、
やっぱりさっきもチラッと出てきた新陳代謝が進まなくなるっていうのがやっぱり怖いなと思っていて、
特にやっぱりサイエンスの分野だと新しい意見、
自動説とかいろいろ新しい意見が出たときに、そういう新しい意見が受け入れられるっていうのは、
みんなが理解するかじゃなくて、古い世代の人たちが物理的になくなっていくからだっていうのがあると思う。
確かに、機動説もね。
みんながずっと生きてると、新しいサイエンス、新しいパラダイムシフトが進まなくなるんじゃないかってところだけがちょっと心配なんで、
そのサイエンスの在り方みたいなところも、老化克服と結構関わってくるのかなっていうふうに今後考えていきたいなと個人的には思ってます。
そうですね、そういう意味では、まだ今はいい世代って言ったらあれだけど、
昔はある種の価格の反昇可能性であったりとか、
手続き的なところがどちらが正しいかっていうのは、ある程度コンセンサスがもう分野の中で出てきてると思うんですよね。
そういうのが及ばないぐらい新しい分野だと難しいのかなと思うんですけど、
結局その天動説、地動説みたいな話のときは、そこが多分社会的というか科学界にちゃんとコンセンサスが出てなかった。
みんなこういろいろこう…
俺の思う科学の手続きみたいなのがいろいろ違ったりした。
一応天動説、地動説のときはどういうことが起こったのか軽く説明していただいてもいいですか。
確か天動説の人たちの意見が変わることは結局なくて、
その人たちが結局死んだり、科学界からいなくなってやっとその地動説が浸透したみたいな話ですよね。
そうです。
結局地動説も提唱した人はもう全然とっくにその頃には死んでて、
実際に物理的に宇宙の動きを観察できる顕微鏡、天体望遠鏡が発展したからようやく動かぬ証拠が出て始めてっていう感じだったんですね。
1:06:01
当時はそれこそ捕まったりとかしてましたからね、異端を唱えるものみたいな感じ。
その辺りは今はだいぶ良くなってるとは思うので、結局はある意味それはサイエンスが手続きとして成熟したから、
例えば特定の宗教の影響を受けたりとかしたり、相手を黙らせようみたいな圧力を働きかけたりっていうのは今許されることがないじゃないですか。
そんな感じで何とかなるんじゃないかなっていう、割り返しポジティブにそこは考えてますけどね。
ただもっとそれこそ人がAIを使って、今までの科学の手続きとは外れた新しいイノベーションみたいなのをやっていくんだとすると、
そういうことは起こり得るかなと思うので、それぐらいのパータイムシフトが起きたら注意が必要かもしれないですね。
確かにそうですね。
そうですね、もし不老不死的なことが実現したら、結局1対1ぐらいで不老不死派のOKの人がいてダメ派の人がいても、だんだん人口比が固まっていくはずなので。
確かに確かに。
そういうあれもありますよね。
それはそうですね。
民主主義が成り立つのかみたいな話もできるし、科学の世界だけで僕考えても、科学者が不老不死を認めるようになった時の科学界がどういう形になっていくのかっていうのは結構SFとして面白い話ですね。
そうですね、その発想は面白いです。
じゃあ予想以上にすごく盛り上がってすごく楽しかった。
はい。
どうでした?どうでした?
楽しかったです。
老化っていうテーマを最初聞いた時はどういう話になるんだろうって思ってましたけど、結構いろんな領域に渡る細胞ミクロレベルの話もあるし、すごくSFみたいな社会レベルの話もあって非常に面白かったです。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
はい、では今回は県の中に特別ゲストとして昆野大地さんにお越しいただきました。
今日はどうもありがとうございました。
また機会があれば別のトピックでもお話しできれば嬉しいなと思います。
是非、人工知能とかの今研究されていることに近い話とかも機会があれば伺ってみたいですね。
はい。
はい。
じゃあどうもありがとうございました。
またお聞きください。
ありがとうございました。
では、さよなら。
さよなら。
さよなら。
01:08:51

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