1. サイエンマニア
  2. 免疫のシステムと脳の炎症【脳..

脳梗塞や炎症のメカニズム、免疫についてわかりやすく解説していただきました。


ゲスト

東京大学大学院 博士課程

中村 幸太郎さん (https://twitter.com/Koutarou_nkmr)

「脳梗塞に苦しまない世界をつくりたい/サイエンスコミュニケーションを通じて社会と科学の架け橋になりたい」とクラウドファンディング挑戦中

https://academist-cf.com/fanclubs/196?lang=ja

研究ピッチコンテスト GENSEKI運営中

https://www.notion.so/GENSEKI-46ac77cff54a4197a53fb348a776fd4a


▶虚血:血管が血液を送っている組織や細胞に血液が十分に供給されない状態。

▶梗塞巣:脳梗塞の際に見られる脳細胞が壊死している領域。

▶PRR:Pattern recognition receptor (パターン認識受容体)

病原体がもつ特有の構成成分(pathogen-associated molecular pattern:PAMP)を感知する受容体。PAMPを認識後、病原体排除に必要な生体防御機構を発動する。

▶コロナウイルスのmRNAワクチン

SciEnTALKのmRNAワクチン解説エピソード

7. 新型コロナウイルスのmRNAワクチンとは何なのか?

8. ヒトの免疫システムをくぐり抜ける mRNAワクチンの巧みな戦略

47. mRNAワクチンの開発に繋がった「諦めない物語」ノーベル賞受賞するかも?【科学者紹介10: カタリン カリコ】

▶脳の城壁=血液脳関門 (BBB, Blood-Brain Barrier)

血液と脳(中枢神経系)の組織液との間の物質交換を制限する機構。

▶無菌的炎症:細菌やウイルスなどの病原体が存在しなくても起こる炎症

▶DJ-1:酸化ストレスのセンサーとして機能し、ニューロンを保護するタンパク質。PARK 7(パーキンソン病タンパク質7)とも呼ばれている。


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Future Sky/ SAKURA BEATZ.JP

Somehow/Khaim

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00:00
今、二次的なダメージっていうのが、脳梗塞の病態ではあるんじゃないかと言った時に、 出てくるのが、その脳内炎症と呼ばれるものだったんですよね。
なるほど、そこで炎症、起きてるんじゃないかっていう。 なるほど。
面白いな。そこの、栄養が滞っちゃうとか、とはまた別な感じがしますよね。 炎症ってなってくると。 そうなんですよ、そうなんですよ。
で、じゃあ、そこの炎症って、そもそも脳内炎症ってなんだっていうことなんですけど、
いわゆる炎症っていうと、風邪ひいた時に熱が出るとか、 怪我した時に赤くなって、熱くなって、
腫れて痒くなるみたいな。 蚊に刺される。 そうです、蚊に刺されるとこも炎症だし、
最近だったらワクチンの副反応っていうのは、バリバリある炎症なんですよね。 そうですよね、めっちゃ腕痛いみたいな。
みなさんのよく経験されたと思うんですけど、 ただ、すごくそういう時に面白いのは、当然、炎症っていうのは、免疫細胞が、
あ、やばい、なんか体にとって異常事態が起こってると。 やばい、なんか侵入してきたんじゃねーとか、
あ、なんか怪我したよ、みたいな。 そうですよね。 じゃあ、なんか体で異常なことが起きてるから、
もっと免疫細胞、要は防御部隊連れてこなきゃとか。 体を守る。 サイレンというか、ここやばいぞみたいな。
そうですそうですそうです、ほんとに、アラーム。 ある種の、そうですよね、アラーム、そうですね、アラームみたいな。 そうなんですよ、アラームなんですよ。
で、ということで、いわゆる炎症反応ってのが起こるんですね。 結構、体の外側で起きるイメージはやっぱありますよね。 そうですよね、そうなんですよ、そうなんですよ。 見てわかる。
なかなか、いや、今脳で炎症起きてるわ、みたいな、体の内側の炎症って感じ取ることできないから、あんまりイメージわかないですけど。
そうなんですよ、まさにご指摘その通りで、やっぱり炎症って、冷静に考えてみると、外界にあるような病原体とかウイルス、そんなのが体に入ってきたときに、あ、やべえって教えてあげるもんなんじゃないのっていう。
うん、ですよね。 で、当然、それによって、炎症っていうのは体にとってもともと、基本的には悪い影響があって、免疫細胞が炎症を起こすと、その周りの細胞をある種殺してしまったりだとか、炎症性の因子っていうのを産生することによって、
その周囲の細胞たちにダメージを与えてしまうとかっていう、結構悪い影響があるんですね。
うーん。
なので、
そうですよね、だいたい外来の敵がやってきたエリアを、もうそこを駆逐しないと、
03:02
そうですそうです、もう燃やしてまえ、みたいな。
どんどんどんどんそれがそこで増えて、また違うとこ行ってとなったらまずいからってことですよね。
そうですそうですそうです、もうとりあえずもうまさに戦場になっちゃうわけですよ。
戦場ですね。
戦場になった時にもうちょっと悪いけど敵味方区別なくみんな死んじゃえみたいな。
はいはいはい。
っていうのが、どうやら脳で、中でも脳梗塞後に起こってるらしいと。
へー。
だから、その脳梗塞の拒絶ダメージ以外にも、あ、脳梗塞則が拡大してるじゃん。
うーん。
っていうことがわかってきたんですね。
なるほどなるほど、そういう脳が戦場になってしまうみたいな。
戦場になってしまってるっていう。
ただ、そこで素朴な疑問がまた出てくるんですけど、さっきその炎症っていうのは外界に対するある種防御反応っていうふうに説明したと思うんですけど、脳梗塞のメカニズムって脳の血管が詰まるだけなんですよ、基本的には。
そうですよね、別に外来の何かがあるわけではないです。
そうなんですよ、別にウイルスもいないし、別に寄生虫も入ってきてないし、内臓菌もないし、要は外から何か別に悪いものが入ってきてるわけじゃないんですよね。
そうですよね、ある種の自業自得というか。
そうそうそうそう、自分の体の中で起こってることだけっていう話なんですよ。
なのに、なんで起こるんだろう。だって、普通に脳梗塞じゃないときには体の中で炎症なんか起こんないじゃないですか。
そうですよね、普通に考えたら。
普通に考えたら、むしろ起こっちゃったら大変なわけじゃないですか。
はい。
っていうことで、なんで脳梗塞のときに炎症が起こるんだろうっていうのが私のリサーチクエスチョンだったんですね。
なるほどな、それは確かにな、全然想像もつかないですね。
で、じゃあそうなったときに、実はじゃあもうちょっと深く見ていったときに、じゃあ炎症ってどうやって起こるのかというときには、外界にいるのは例えばウイルスとか病原体、
例えば大腸筋の壁、大腸筋の壁って言ったらあれなんですけど、筋の膜の一部とか、ウイルスのゲノム、ウイルスの遺伝子とか、もともと自分の体の中にはないものっていうのをさっきファックスのときに説明したと思うんですけど、
実は免疫細胞ってその細胞の表面にいろんな需要体を出して、お皿を出してるんですね。で、お皿を出して常に体の中をパトロールしていて、で、まさに見守ってて、変なのが体の中にいないかいないかっていうのを探し回ってて、
で、たまたま怪我したとこで、例えば病原体が入ってきたとか言ったら、あ、やばい、なんか変なの入ってきたって、そのお皿が認識すると、そこから一回バクバクっと食べて、病原体を。で、あ、やばい、こんなのがきましたって言って、その後の免疫系にいろんな資料を出すんですよ。
06:25
うん、すごい賢いですよね。
すごい賢いんですよ。
ちゃんと認識して。
そうなんです。そこが免疫システムの面白いところであるんですけど、そうなったときに、要はその外界にあるような、そういうその異物を認識する需要体、これをそのパターンリコグニションレセプターっていうPRRっていうこういう種類があるんですけど、それを出してることによって、逆にこう外界の異物を探知できる、そういうような需要体があって。
パターンっていうのは、だからウイルスとかが持ってるような、何か構造のパターンみたいなやつを認識するっていう意味ですね。
そうですそうです。例えばそのDNA、ウイルスのDNAとか、あとはその大腸菌の殻とか。
なるほどなるほど、そういうパーツを。
パーツをですね。
ないかっていうのをパトロールしてると。
そうですそうです。そういうその一部、要は非事故のもんないかって、生ハゲと一緒で悪い子はいねえかじゃなくて、俺じゃないのはいねえかみたいな。
それがめちゃくちゃ緻密に働いてるってことですね。
そうですそうです。で、普通に本当に、例えば風邪ひいたとかインフルエンザが入ってきたとかっていったら、いったときはインフルエンザの一部を認識して、
あ、やばい、変なの入ってきたから免疫活性化させて、でこれに対抗しなきゃっていう指令部隊がいるんですけど、そのプロセス一連によっていろんな炎症が起き起こされる。
まあそうですね、今言ったらワクチンとかって、そういうのをあらかじめ予防、予防というか避難訓練じゃないですけど、
そうですそうです。
あらかじめ訓練させておいて、こういうやつが来るぞっていうのを先に伝えとくみたいな。
そうですそうです。今回のコロナワクチンもそうですけど、今回のMRNワクチンっていうのは本当にコロナウイルスの一部からですね、
外側のタンパク質の一部を体の中で強制的に発現、タンパクを作らせて、要は注射したところに勝手にコロナのタンパク質の一部ができるようにしておくんですよね。
で、当然その体の中に来たら、あ、やべえって言って、さっきの免疫細胞パトロール部隊がいろんなお皿出しながら、
あ、やばい、なんか全然俺の体のものじゃないのが来たんだけど、やばいやばいやばいって言って、あんなにこう皆さん苦しんだという。
まあ当然それが起きるってことは炎症も起きるし、体としては異常事態みたいな感じですね。
09:07
免疫系としては正常に働いてるんですよね。
そうですよね。まあ実際はでも、それはウイルスそのものではないから増殖はしないしっていう。
あーなるほどなるほどって言って、本物が来た時はまたこいつ来たぞで攻撃するっていう。
超絶、自分の身を犠牲にしながらの避難訓練ですよね。
そうですよね。破壊しながら、肩が戦場になりながらみたいな感じですね。
いつも出るしもうろうとするしみたいな。と言いながら、まあ避難訓練をしてたみたいな感じだったんですけど。
まあっていう形で、免疫システムっていうのは外界にある異物を認識して炎症を起こして、で、体を守るっていうシステムがもともと備わっている。
で、じゃあ話をちょっと脳梗塞に戻すと、はてと、でも脳梗塞って別に血管が詰まっただけだよねと。
で、脳の中に別に病原、脳って実はこれまた特殊な臓器でして、脳って極めて無菌的な臓器って言われてるんですね。菌がいない臓器。
まあまあ、いたらまずいですね。
一番大事なところだから、それだけなんていうか、パトロールも厳重にされていそうというか。
そうですそうです。だからいたら脳炎とかになっちゃうんですけど、実はその体の血管、まあ当然血管は通ってる、さっきご説明した通りなんですけれども、
ただその血管と脳の組織にはものすごく厳重な、まさに城壁みたいなのがあって、よっぽどのものは通過できないようになってるんですよ、そこ。
なんかちゃんと栄養かどうかとか、そういうのを。
そうですそうです。
ちゃんと識別して、みたいな感じですかね。
もう本当にその普通の、他の部分だったらまあ血管があってすぐの体の組織があるような感じなんですけど、
その脳の場合だと、その脳の血管の周りにBBB、Blood Brain Barrierって言うんですけど、そのまさにこう城壁みたいなのがぐるっと、まあそれもあの細胞だったりするんですけど、
その何重にも守られてて、よっぽどのことがない限りその血管の中から変なものが通過しない、だけどもちろん大事なものは通過する。
そういうような形で脳ってすごく守られてる臓器なんですね。
なるほど、だからそんな簡単に菌とかウイルスが侵入できるようなもんだよね。
できるような、そうなんですよ。だから、ましてやなんで脳で炎症、脳梗塞で炎症が起こるんだろうと。
いう疑問が、さらに疑問を呼んでいて。で、そうなった時に、ふっと結びついたのが、その無菌的な炎症っていう現象だったんですね。
つまり、菌がいなくても炎症が起こるよっていうのは、実はこれ研究がされていて。
12:06
あーそうなんですね。
そうなんですよ。で、ただじゃあ何でその炎症が起こるのかっていうと、
その自己組織由来の成分とかタンパク質でも同じように炎症が起こるっていうことが分かってたんですね。
えーなんかそれだけ聞くと結構危ないような感じがしますよね。
そうなんですよ。
別に味方なわけじゃないですか。
そうですそうですそうです。で、要は何かっていうと、全くメカニズムも同じなんですよね。
その体の中のタンパク質とか、いろんな構成成分の一部をさっき言ったPRRパターンリクモ、お皿ですね。
お皿がやっぱり認識しちゃって、あ、やばいこれなんか自分の体の一部だけどこれ認識しちゃったってことはなんかやばいこと起きてんじゃないみたいな。
あーなるほど。じゃあ異常事態だっていうのは分かるっていう。
そうですそうです。じゃあ炎症起こしとくかーみたいな。
はいはい、なるほど。
で、じゃあ何でそんな無菌的な炎症が起こるかっていうと、まさに先ほどれんさんおっしゃってたアラームなんですよね。
アラーム。はい。
つまり体の中で脳梗塞って、要は通常の状態で起きちゃいけないことじゃないですか。
はい。
だから脳の中で組織が障害されたとか、なんか体にとって通常ではない異常事態が起こってるんだと。
それを知らせるために炎症反応が起こっているっていうのを無菌的炎症と。
えーめっちゃ賢いな。
そうなんですよ。もうめちゃくちゃ免疫ってすごくないですかっていう。
すごいですね。血管が詰まっただけっちゃだけじゃないですか。
そうなんですよそうなんですよそうなんですよ。
それをちゃんと識別してるのはすごいな。
っていうことで、じゃあ脳梗塞っていうのも無菌的な炎症の一種だというふうに我々は考えていて。
でただ、じゃあその無菌的炎症を引き起こす実態が全然わかってなかったんですね。
あーなんで起きるんだろうっていう。
そうです。つまりそのまさにその炎症を引き起こす物は何なんだ物質は何なんだ。
そうですよね。何かを認識してるってことですもんね。
そうなんですよ。で逆にその何かがわかれば、つまりその炎症反応っていうのはさっきご説明した通り脳梗塞後に脳梗塞をさらに悪くしちゃうんですよね。
だからその脳内炎症自体を抑制できれば脳梗塞のダメージが多分軽くなんじゃないのっていう。
なるほどなるほど。要は何ていうかアラームを鳴らしてるのはいいけど、何ていうかやりすぎっていう感じなんですかね。
15:06
そうなんですよ。アラームが何かもう本当にあの羊飼いの少年、何々、狼少年でしたっけ。
何かヤダヤダヤダヤダって言って別に街中全部あの火つけなくていいじゃんみたいな。
そこまでやる必要がある。
そこまでやる必要があるそうそうそうそう。
それはちょっと一旦落ち着こうみたいな。
ちょっとやりすぎであのみんな死んじゃってますからみたいな脳の周りみんな死んじゃってますから。
ちょっと見てよっていう風なのにうまくできれば。
なるほど何かさっき賢いって言いましたけどちょっとわからなくなってきましたね。
そこの歯止めを効かせるっていうのはなかなか難しい。
もともとは体を守るためのこうメカニズムだったんですけど、
行きすぎちゃうと当然その周りを焼け野原にしてしまうので。
なるほどなるほど。
だからその脳梗塞、拒絶のダメージ以上に脳梗塞を悪くしちゃう。
だからその脳内炎症を引き起こしているような物質とかがもしあるんだとすれば、
それを例えば抑制してあげると脳内炎症がちょっと落ち着くんじゃないかと。
なるほど。
で、脳内炎症が落ち着けるんだったら脳梗塞のダメージっていうのも減らせるんじゃないか。
そうするともう新しい、例えば治療法につながるんじゃないかみたいな。
そういうような流れで研究をしていったんですね。
めっちゃ面白いなあ、そこ。
すごいわかりやすかったです。炎症を抑えたいっていう。
しかも脳の中でっていう。
そうなんですよ。
めっちゃムズそうですね。
そうなんですよ。
じゃあ、どうやって脳の中で炎症を引き起こしている物を探しに行くんだっていうところに次行くわけですよね。
なるほど、原因を追求し。
そうです。
っていうところで、私がずっと3年かけて、今回あるタンパク質がDJ1っていう、ディスクジョッキーと同じDJなんですけど。
なるほど。
DJ1っていうタンパク質が脳梗塞のダメージで、要は死んじゃった細胞から細胞の外に放出されると、さっき言った経路で免疫細胞が、
あ、やばい、何か異常なこと起きてるって言って、ガンガン炎症を起こして、ダメージが広がっちゃってる。
その原因、タンパク質だっていうのを今回見つけたっていう話だったんですね。
なるほど。そのDJ1っていうやつは、じゃあ一応脳の中には結構普通に存在はしていて、っていう感じですか。
で、実はこのまたDJ1っていうのが面白いやつでして、何が面白いかって言うと、そもそもネーミングセンスが面白いんですけど。
18:04
まあ確かにそうですね。脳内DJ。
そうなんですよ。で、さらに何かって言うと、あれこれ、実は命名したの日本人でして。
ああ、そうなんですね。
たまたま見つけた大学院生が大輔と潤子だったんですよ。
えー、そんな理由。そんな理由で。
これ私の鉄板ネタなんですけど、大輔、潤子、ワンなんですよね。
えー、それって本当に見つけた学生ですか。
院生の名前。大学院生の名前らしいです。
えー、まあたまにありますけど、そういう変な名前の仕方してる。
もともとそのDJ1っていうのが、パーキンソン病、脳の別のパーキンソン病ってありますよね。
はいはい。
あれの原因タンパク質としても知られてたので、別名DJ1みたいな感じなんですけど。
なるほど、じゃあそれ自体はまあ昔から知られては。
そうですそうです。パークセブンっていう、別名、パークセブンっていう名前の別名がDJ1タンパク質。
なるほど、同じ。
そうなんですよ。同じタンパクなんですけど。
で、まああの、よかったねって言ってんのは、潤子大好きじゃなくてよかったねって。
あの、何の研究してるのって言われてるのに、私JDの研究してますなんて普通に言われないじゃん。
女子大生の研究なんて言ったらちょっと危ないねみたいな。
危ないですね。DJだったらまあまだまだ許されるというか、ファンキーな感じですね。
そうなんですよ。学会発表でなんか、ようとか言わないの?みたいなのがいつも変わらない。
謎のいじりがありそうですけどね。
ラップで学会発表してよみたいな。
ちょっと引用踏まなきゃいけないかなと思って。まあそれはちょっとどうでもよくて。
で、もともとですね、そのDJ1、パークセブンっていうタンパク質っていうのは、実は体の中にどこにでもあるんですね。
脳以外にも。
そうですそうです。いろんな普通に細胞にも出てて。
で、ただ何が違うかっていうと、当然ながら細胞の外にはないんですよね。細胞の中にあるので。
ちゃんと閉まわれてる。
そうですそうです。さっき言った通り、細胞の外にあったら免疫が逆に反応しちゃうので。
そうですよね。
ちゃんと通常の時には体の中に、細胞の中にあるようなタンパク質で。
で、何をやってるかっていうと、実は体の中で生じる活性酸素。
結構体にとってそもそも有害なんですけど、酸化ストレス。
よく聞きますよね。酸化ストレスとか、細胞が老化しちゃった時に関連してるとかそういうやつ。
そうですそうです。だし、実はH2O2なんて、有機の世界って言ったらゴリゴリの食梅だったりするじゃないですか。
21:05
H2O2なんてみんなすり傷やったら薄めたやつ塗ってますからね。
そうですそうです。
あいつですよね。
そうですよね。超ラジカル君なので。
あんなもんが体の中にあったら超困るので。
めちゃくちゃ反応しちゃいますね。
そうなんですよ。
だからそういうのを水に分解してくれる酸化還元酵素なんですよね。
なるほど。そういう毒になるやつ。下毒みたいな。
そうですそうです。だから本来だったら、細胞の中だったらめちゃくちゃいい働きしてるんですよ。
そうですよね。正義の味方ですよね。
そうなんですよ。正義の味方なんですよ。
で、ただ、めちゃくちゃ今回の発見で面白かったのは、細胞の中にいるとめちゃくちゃいいやつ。
だけどひとたび細胞の外に出ちゃうと、とんでもないジャイアンだったんですよ。
裏切り者ですね。
裏切り者ですよね。
なるほど。
別にDJ1に意志はないですけど。
CDJだったらね。
DJ1には意志はないですけど、ヘイヨーとか言いながら免疫系をこう、やっぱ免疫のフロアを盛り上げていこうみたいな。
盛り上げちゃダメですけどね。
そう、盛り上げちゃダメなんですよ。盛り上がっちゃうと、免疫系がガンガン活性化しちゃうと細胞を逆に殺しちゃうので、マジでやめてくれみたいな感じなんですけど。
クラブハウスの中だったらいいけど、路上でやったら怒られるみたいな。
路上でやって、もうなんか…
騒音問題みたいな。
大体延長しちゃったみたいな。
ああ、なるほど。え、でも不思議ですね、それ。
そうなんです。そんなタンパク質だって、二面性があるタンパク質っていうのを今回見つけたのが結構面白かったっていう感じですね。
なるほど。それ、見つけるときっていうのはもう、なんていうか、しらみつぶしというか。
そうですね、これが本当に…
サイエンマニア、お聞きいただきありがとうございました。
この番組では、幅広い専門知識を一つの番組に集め、聞くだけで誰でも楽しく学べる番組を目指しています。
そのために皆さんからの質問や意見・感想を募集しています。
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23:57

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