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  2. 雑草を食べる?身近な雑草たち..

シーズン6はMichikusaさんとお送りする「雑草の世界」 周りの景色の見方がきっと変わります。


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▶雑草に興味を持ったきっかけ

▶雑草魂

▶七草がゆ:セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ

▶「野菜」と「野草」

▶オオバコ

▶スミレ

▶エライオソーム

▶閉鎖花


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00:03
こんにちは、レンです。海洋微生物の世界はいかがだったでしょうか? ソーラーパネルと日傘仮設、非常に面白かったです。
今回のシーズンは雑草の世界です。 雑草に関するポッドキャスト番組をされている方から、マニアックで面白い話を伺うことができました。
それでは本編どうぞ。 本日のゲストは、雑草で暮らしを豊かにする活動をされている道草さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。 道草さんは、ポッドキャストの番組もやられていて、道草をはむという番組と、雑草ラジオというゼキさんという、また別の雑草が好きな方と一緒に番組をやられていて、
ツイッターのスペースで少しお話しさせていただいて、今回のコラボに至りました。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。 簡単に自己紹介をお願いします。
道草と言います。 私たちにとって一番身近な植物である雑草というものを暮らしに取り入れて、生活を豊かにするような研究をしています。
研究といっても、がちがちの研究者ではないというところですね。
はいですね。
ってことは、もう趣味の研究というか。
もう、はい、まさにそんな感じですね。
そういう感じですよね。
はい。
いや、それはすごいなっていうのは、本当に好きじゃないと、やっぱり趣味で研究はなかなかできないなって思うので。
はい。
なんで、そんな道草さんから今日は雑草にまつわる、僕もちょっと普段生活してて雑草を見ることはあっても、それにものすごい注目したことって、今まであんまりなかったなっていうのはあるんで、
はい。
ちょっといろいろ面白い話を聞けるかなと思って、楽しみです。
はい。
最初にちょっと聞きたいなって思ったのが、きっかけですね、やっぱり雑草になぜ注目したのかっていうところが、たぶん気になるポイントだと思いますけど。
そうですよね。
はい。
はい。小さい頃、小学生のときなんですけど、近所に植物にすごく詳しいおばちゃんが住んでて、
はい。
近所の子供たちみんなで、井上のおばちゃんって呼んでたんですけど、
はい。
その方と、結構近所を一緒に散歩して、そこに生えてる草を見たりとかして、一緒に遊んでて、やっぱり詳しい方なので、聞けば名前を全部教えてくれるんですよね。
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これなんていうの?って言うと、名前を必ず教えてくれて、
で、仮に、おばちゃんもやっぱりたまにわからない草とかもあったりするんですけど、そしたら、「じゃあちょっと、次会うときまでに調べてくるから待っててね。」みたいな感じで言ってくれて、
えー、なんかただものじゃないですね。
そうですね、たぶん相当ほんとに好きな方だったと思うんですけど、なんでほんとにこう玄関先とかで久しぶりに会うと、「あ、こないだのあの花ね、名前わかったよ。」とか言ってすぐ教えてくれて。
えー、すごいなんか勉強熱心ですね。
そうなんですよね、なんかお芝菜とか、その方も結構そのお花をなんかこう集めたり暮らしに取り入れるのが好きっていう感じで、
お芝菜とかを作って、それでちょっとこう一枚のなんていうんですかね、お芝菜による絵というか、なんかそういうのを作ったりもされてたんで、
すごいそういうこともあって、詳しいっていう感じだったんですけど、そんなおばちゃんと一緒にちっちゃい頃から遊んでたので、
まあ自然と興味を持って、植物に関しては自然と興味を持って、
で、かつまあ人が手で植えてるもの、園芸種みたいな言い方をすると、そっちはどうしてもその植えてる方がいらっしゃるので、
勝手に植えたりとかね、できないじゃないですか、でも雑草だったら近づいてみたり触って、ちょっと引っこ抜いて、
ね、地下の様子、根っこの様子どうなってるんかなとかっていうのを見ても、こういうのと舐められることあんまりないので、
なんでその植物の中でも園芸種よりはどっちかっていうと雑草って呼ばれるものたちにより親しみを得たっていう感じですかね。
子供の時だったら、園芸的なやつでもやってみたいなみたいなのは思ったりしました?
園芸、どうですかね、まあきれいだなとは思うんですけど、なんでですかね、なんかこう人の手によって植えられたものより、
自分の力でそこに生えてるみたいな、そっちの方がなんか興味そそられましたね、ちょっとこれはなんでか私もわからないんですけど。
いやでもなんかちょっと、ちょっと共感するとこあるなって思うのはあって、
よく雑草だましみたいな言葉あるじゃないですか、そこの粘り強さみたいな、みたいなのがあって、
雑草って結構ある意味農家の人からはちょっと意味嫌われちゃうみたいな面もあったり、雑草で検索したらだいたい駆除する言葉が出てくるじゃないですか。
そうですよね。
除草剤みたいな。
そうですね。
だけどなんかそれよりも、それでも立ち向かって生えてくるみたいな、結構ポジティブな面もある、なんか不思議な言葉だなって思ってて、雑草っていう言葉が。
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そうですよね、ネガティブなイメージの方が一般的には一番利用されるかもしれないんですけど、意外とね、そういうポジティブな用いられ方も。
ですよね、そこのあまりにもしぶといから、ポジティブになってるみたいなのが、結構おもしろいなって思ってて。
あー、なるほどですね。
で、個人的にはもう、研究って雑草だましないと絶対無理なものだなって思ってるんですよね。
もう失敗の方が多いなんて結構ザラーなんで、何かの研究とか、一個のこと突き詰めとったら。
そういうときによく、雑草だましで頑張ろうみたいな言葉が出てくることが結構あって、なんで結構好きなんですよね、雑草自体。
はい、すごい嬉しい、いい観点ですね。
なんか今、れんさんも失敗が多いっておっしゃったと思うんですけど、
雑草って、雑草学っていう学問分野も最近というか、
大学の中で雑草学の研究室が、今まだすごく多いわけではないんですけど、あって、
その中で、やっぱり雑草って実は結構、数ある植物の中でもちょっと特殊な生態系をとってるっていうか、
人との暮らしとすごく密接につながってる部分があって、
というのは、適度にかくらんって言って、例えば土を耕されちゃうとか、
あと草刈りされちゃうとか、除草剤まかれちゃうとか、人に踏まれちゃうとか、そういう場所に適応して育ってる人たちなんですよね。
そもそも、それが結構雑草の定義みたいな感じなんですかね。
はい、そうですね。雑草の定義。学術的な分野で言うような雑草の定義っていうのは、わりとそういう部分があって、
そこが必須要素というか、ぬくぬく育ってるやつは雑草とは呼ばないみたいな、そういう感じですか?
そうですね、結構、もちろん最初から人間のそういう暮らしに対応してたわけじゃなくて、
刈り取られてもまた生えてくるとか、刈り取られることによって、一回その地面が、全体が光が当たるようになって、
そういうさらちというか、そういう一からのスタートですぐ目が出せるものとか、何て言うんですかね、
何世代も繰り返して、トライアンドエラーで、だんだんそういう適度に、年に何回とかそういう草刈りが入るような場所でも、逆にそういう場所だから生活できる。
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ある意味、植物で一番進化の最先端にいってる感じしますよね。
そうかもしれないですね。
適応能力的には、それすごいな。雑草に興味あるっていうのはわかりますけど、口にするっていうところも、なんか最初きっかけがあったわけですよね、やっぱり。
そうですね、いろんな種類を覚えていく中で、やっぱり図鑑とか見ていくと、この植物は食べることもできますっていうのが、図鑑に情報としては出てるんですよね。
なので、そういう種類結構あるので、なるほど食べれるのかっていうのは、ずっと思ってはいたんですけど、
情報として知ってるのと、実際に自分が食べてみる、見て、どんな味がするとか、これは意外とおいしいとか、やっぱりおいしくないとか、そういうのをちゃんと自分の体験を通して知ってるっていうのだと、全然こう、次元が違う世界になるんかなっていうのを、ある日思って。
はい、いや、そう思います。
なんか、普通に考えたら、そこのハードルめちゃくちゃ高いですよね。
そうですよね。
ちょっと私も、最初は抵抗あったんですよね。
うん。
そうは言っても、やっぱりちゃんと生えてる場所を選ばないと、心配な部分とかもあったりするし、
で、ワンちゃんがこう、おしっこかけちゃう場所とかも、もちろんありますし、
なんで、どうかなーとは思ってたんですけど、まあでも、やっぱりこう、植物をより深く知りたいっていう気持ちのほうが、だんだん大きくなっていって、
なるほど、そこがうまさったわけですね。
そうですね、食べてみるかって、やったのが、一番初めが、春の七草、七草貝を売って、れんさん食べたことありますか?
あります、あります、はい。
あれって、スーパーだと、もう7種類がセットになって、一パックで売ってると思うんですけど、
あれを、自分で全部集めて、お粥を作ってみようっていうのを、やったんです。
あー、なるほど、でも、まあまだ、ちょっとハードル低めな感はありますね、なじみがあるから。
そうなんですよ、そこがスタートですね。
そこで、意外といいぞというか、もっと他のやつも気になるみたいになったってことですか?
そうなんですよ、なんかそれをやってみたことで、
例えば、七草の中で、セリ、ナズナって最初に始まるんですけど、
セリって、わりと食べたことある人多いかなと思うんですが、
普通に売ってる?
はい、スーパーでも、たまに売ってたりするようなものなので、
セリも雑草っていうよりは、わりとね、山菜とか野草に近いようなイメージで扱われると思うんですけど、
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で、まあ、セリは、生えてるとこも無事見つかって、で、次じゃあナズナみたいな感じで、こう1個1個していくんですよね。
攻略していって。
そうすると、じゃあ結局、セリとナズナって何が違うんだろうとか、そういう感じになっていくんですよね。
なんか、ある意味、その春の七草を通して、食べられる山菜の種類を増やしていくような感覚じゃないですけど。
そこでどんどんコンプリートしていくというか、でもそう考えたらちょっと楽しいですね。
そうですね、そう、自分でそうやって野に生えてるものを収穫してきて、で、それがこう、食卓に彩りを与えてくれたりとかっていう経験をそこで初めて積んだときに、
結構楽しかったんですよね、思ってたより、その経営してた気持ちよりも、すごく楽しいっていう思いのほうが膨らんでいって、
なんか全然大丈夫だなって、そこでなったんですよね。
言ったら味方ですけど、大根とかもそういうの入ってくるじゃないですか。
だから、なんていうか、そこの区別って、曖昧っちゃ曖昧なのかなっていうのも思いますね。
そうですよね。
スーパーで売られてるか売られてないかとかの区別になっちゃうのかな。
確かにそうですね、セリーナ・ズナゴ・ギョウハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロで、
スズナ・スズシロが株と大根なんで、ちょっと七草の中には実際、野菜も少し混ざってたりっていうところもあるにはあるんですけど、
でも本当にそうですよね、野に生えてるからといって、じゃあ人が育ててるのと何が違うのかっていうと、
そんなに大差がない場合もあったりとか。
ただ、管理されてるかされてないかみたいな、そういう感じですか。
うん、なんで、私もそこに生えてる野草を食べる、摂る基準としては、
ここに野菜が生えていたとしても、食べれるかどうかみたいな見方で決めるんですけど、環境的に。
場所をっていう。
そうです、はい。
どうやって探すんですか、場所を。歩き回るんですか。
そうですね、基本的には。あとは、河川敷とか、河原沿いとかが一番多いですかね。
あー、えー、でも、それちょっと探検感もあって、面白そうな感じがします。
面白いですよ、結構。無理に、しかもね、いきなりいろんな種類を覚える必要もなくて、
自分が気になったものから覚えていけば、だんだん関連関連で、見分けられる種類も増えていくと思うので。
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あー、今日はちょっと、これ探してみるか、みたいな。
はい、そうですね。あそこに、たぶん、今頃、これが生えてくるから、ちょっと今日行ってみようかなと。
すごいな、街の雑草マップみたいなの作れそうですね。
そうですね、何個かポイントみたいなのがありますね。
えー、すごいな、今気になったんですけど、野草と野菜の違いみたいなのって、何ですか?
野草と野菜ですか?あー、山菜?野草と山菜?
山菜?野菜か。
野菜、イメージは、野菜がやっぱり、さっき言ってたので言うと、スーパーとかに売ってて、食べれるイメージがあって、
野草はけっこう、その辺に生えてるイメージはあるんですけど。
たぶん、そのイメージで大丈夫だと思います。野菜はね、栽培されてるものっていう感じですし、
で、野草のほうは、厳密に言うと、野に生えてる草の中で、特に人里離れたところで生えてるものっていう感じ。
ちょっと山の中とか。
なるほど、食べる食べないもあんまり関係なく。
そうですね、見方によって、はい、言い方も変わったりするので、野草もけっこうね、あの、野草茶とか、野草料理とか言われたりもするので、
ちょっとその辺、あの、定義も曖昧だったり、あとは、どうしても重なってくる部分とかもあるので。
あー、たしかに。
まあ、そうっすよね、野菜育ててるところに、野草生え、野草っていうか雑草生えますもんね。
はい、これを果たして育てられているのかどうなのかみたいなところがあると思うんで。
えー、そっか、すごい。ちなみに、その、今、何種類ぐらい食べたことあるやつってあるんですか?
えー、ちょっと待ってくださいね、覚えたことあるんかな?
何種類だろう、今、ポッドキャストで配信してるので、10種類ぐらいにはなるから。
まあ、でも、言ってそうですね、3、40種類ぐらいかな、まだ全然ですよね。
3、40種類でも、結構、結構多い感じしますけど。
食べたことないです、まだまだ。
たしかに、その種類、住宅街に生えてるやつの種類だけで、もう結構100種類以上とか、全然いるんですかね?
あ、そうでしょうね、はい。簡単にすぐ、いろんな種類に出会えます。もうほんと、家出てすぐとか。
いやー、でも、注目したことないもんな。
ですよね。
コンクリートのすき間だからこそ、生えやすい雑草とかもたくさんありますし。
はいはいはい。
なんか、踏みつけられるじゃないですか、道とかに生えてるやつって。
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だけど、なんか、ちゃんと、それをうまいことをかわして生えてるというか、絶妙なところに生えてることありますよね。
ありますね。
微妙に人歩かないところに、結構雑草生えてくるみたいな。
あれも、すごいなっていう。
そう、なんか、そういうタイプの草は、おそらく、風で種を運んでもらう風力散布って言うんですけど。
はいはい。
風で種運んでもらって、で、うまく着地できたところに、最低限の土地というか土壌があって、
そういう場所って、ほかの植物は逆にちょっとこう、生えるのが難しかったりするので、
そういう、土が少なくて、水も乾燥しがちなところでも、うまく芽生えができるものとかっていうのは、
そういう、ちょっとした隙間、でしかも人が踏みつけないような場所とかにありますし、
あと、逆に、踏みつけてくれるからこそ、そういう場所を好んで生えるみたいなのもあって。
そんなことあるんですか。
あるんです。
一番、たぶん有名なのが、オオバコっていう植物、雑草があるんですけど。
あ、はい。なんか、名前聞いたことありますね。
聞いたことありますか。
えっとですね、春になると、穂が出て、ちっちゃい頃、その穂の茎と茎を、一対一でこう持って交差させて、
なんて言うの、草相撲みたいなのやりませんでした?
草相撲、やってないですね。
そうね、こう交差して持って、どっちが切れちゃうか。
あー、はいはいはい。
切れたほうが負け、みたいな感じで遊ぶ、子どもの遊びがあるんですけど、それに使われるのがオオバコ。
あ、じゃあ、けっこう強めというか、強靭な茎ってことですよね。
茎が、そうですね、適度に硬い、適度に柔らかい、なんでそういう遊びができるんですけど、
そのオオバコっていうのは、人とか動物に踏まれるところを好んで生えていて、
踏みつけにも耐えられるのと、あとはちょっと種が特殊な作りになっていて、
種の周りに、水が湿ったときに、ちょっとこうゼリー状に、ジェルみたいな、
ブヨブヨが出てくるんですけど、そのゼリーが踏まれたときに、人とか動物の足の裏にくっつくんですよね。
あー、なるほど。
なんで、くっついて、で、運んでもらって、生息域を広げていくっていう。
めっちゃ頭いいですね、それ。
そうなんですよ。
すごい賢いなあ、それ。
面白いですよね。
あえて、他の植物にとってはちょっと生えるのが難しい環境なんですけど、それをうまく利用して、生存していくような、みたいな種類の草もありますね。
あー、でも結構長い歴史の中で、それが選択されてったってことは、面白いなあ。
なんかちゃんと、人とかの歴史にちゃんと乗っかりつつ、進化してきてるっていうことですよね、おそらく。
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そう、だからね、最初はたぶんそういう形じゃなかったと思うんですけど、
だんだんこう、いろいろ荒廃していく中で、種にそういう、ちょっとこう、ゼル状の物質を出す個体がだんだん現れて、
それがまた生存をつないで、命をつなぐのに成功していった、みたいな、そういう、淘汰されて生き残ったっていう側面があったんですけど。
そうっすよね。しかもそこで、土つくなくてもいいってことは、つまりあれですよね、競争力が全然なくても、ある意味生きていけるっていう。
森とかってやっぱり、木とかがそういう栄養がいっぱいあるところって、もう競争の世界じゃないですか。
だから、木もどんどん高くなって、日光浴びるようにでっかく進化するし、それとはけっこう逆というか、もうそのフィールドは捨てて、他のところで生きていくぞ、みたいな、そういう感じですよね。
はい、まさにそういう感じですね。なんと逆にその子たちが森のほうに入ったからといって、生き残っていけるかというと、決してそうではなかったりっていう感じですね。
他の森にとられちゃって。
背の高い草とか、木とかに日光は奪われたりして、育てられないっていう可能性も高いですね。
面白いな。
そう、けっこうそういう、やっぱり雑草ってかなり特殊な環境に生えてるだけあって、ちょっと生存戦略的なところにも注目していくと、すごく面白い特徴を持ってる草がけっこう多いんですけど、
あとなんだろうな、たとえば、スミレとかってわかりますか?花見たことあります?
スミレの花。
はい、紫色と、なんて言えばいいんだろう、あの形。ちっちゃい花が咲く。紫に限らず、黄色とか白とか。
あー、これか。
はい、いろいろあるんですけど。
なんか見たことはありますね、スミレ。
これもけっこう面白い。
あ、そうなんですか。
これもさっき言ってた、わりとコンクリートとコンクリートの間の隙間に花が咲いて、そういう場所に芽を下ろして生えてることが多いんですけど、
これが、ちょっと種が特殊な作りになっていて、エライオソームっていう種の端っこにちょっと白い付着物がある種の形をとってるんですけど、
それが何でできてるかっていうと糖分とか脂肪酸とかタンパク質みたいなのがちょびっとついてる感じになるので、
アリが好んでその種を食べに来るんですよね。
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で、そのエライオソームって呼ばれる部分は別に種子の発芽には全く関係のない栄養分なので、
もう本当にその、ある意味で言うとアリのために用意してるお弁当みたいな状態になってるので、
アリさんもこのエライオソーム目当てにスミレの種を取りに来て、で、そのエライオソームの部分を食べたらもう種はポイって巣の近くの外に捨てるっていう感じになるので、
アリが運んでくれて生息域を広げていって根付くっていう感じ。
へー。
アリの巣の近くに結構生えてたりするんですよね。
へー面白いな。
そう。
わざわざそんな自分で使わないんですね、その栄養。
そうなんです。
へー。
結構こういうアリ散布植物って言われるような類になるんですけど、
スミレ以外にも、名前一応挙げとくと、草の王とか、スズメの槍とか、釣り船層とか、結構いろんな種類で見られる特徴ですね、これも。
へーすごいな。
面白いですよね。
はい。ちゃんと戦略があるのが面白いですね。
ですよね。そういう意外と注目していくと。
あとはそうだな、スミレ多分結構一番なじみやすい花ではあると思うんです。
スミレの他のもう一個面白い特徴でいくと、
はい。
綺麗な花が咲く時期っていうのは、割と春、春先、4月とかが多いんですけど、
その時期を過ぎると、今度は閉坂って言って、閉じる花って書いて、
寝込みの状態で終わる感じですかね。
もう自分の身体の中で自家受粉を済ませて、花を開かずに種を作るっていう戦略。
もう一生開かないタイプってことですか。
そうなんです。もう開くことはない。
要するに、綺麗な花を咲かせる、春に咲いてる方は、やっぱり虫に花粉を運んでもらって、
他の個体との交雑っていうのを狙って咲くんですけど、
その時期が過ぎると、もう花を開かずに自家受粉をすることによって、
確実に子孫を残していくっていう体制に変わるんですけど、
その時にやっぱりもう花を開くエネルギーを使う必要がないというか、
自家受粉でいいんだったら、わざわざ花開く必要ないよねっていうことで、
なるほど、あえてそれを。
でも、なんかあれですけどね、多様性的にはあんまり出なくなっちゃいそうですけどね。
そうですよね。なんで、本当にこのスミレが賢いなと思うのは、
やっぱりこう、スミレって決して草の背丈っていうんですかね、
草のこの丈がそんなに長くない、10センチ、15センチぐらいの高さしかないので、
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春先、まだ周りの草が生い茂ってない状態のときは、ちゃんとそういう花を開いて、
虫を寄せて、他の個体と交雑して、子孫を残すんですけど、
その時期を過ぎると、周りの草が高く生えて伸びてくるので、
だんだん自分の花のアピール力が少なくなっていっちゃうんですよね。
あー、なるほど。
じゃあ、もうそういうことならっていうことで、
全体的に多様性には欠けるかもしれないけど、それでもしっかり、
その趣旨を残そうっていうフェーズに切り替えて、
そういう閉坂っていう特殊な、開かない花をつけて、種をつける。
へー、すごいね、なんか。
そうなんですよ、2種類。大きく分けると2種類の種をつけるっていう。
なんか感情持ってるみたいですね。
そうなんですよね、なんか。
分かってて、空気読んでる感すごくないですか?
そうなんです、ほんとに。
なんかこれを、たぶん人間とか動物と違って、
意思を持ってやってるとは思えないんですけど、
でもまるでそういう何か意識を持って行っているかのような振る舞いというか、
そういう一面を見ると、なんかすごい感動しますよね。
なんか可愛い感じしてきますね、それ。
一生懸命やってるなーみたいな。
そう、賢いなーって思っちゃいますよね。
賢いなー、へー、面白いですね。
そうですね、生存戦略的なところは何個か、ちょっとネタを考えてみたので。
別パターンの戦略ですね。
サイエンマニア、お聞きいただきありがとうございました。
この番組では幅広い専門知識を一つの番組に集め、聞くだけで誰でも楽しく学べる番組を目指しています。
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次回のエピソードもお楽しみに。
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