2025-09-15 12:02

51. 素数ゼミの謎は『4年ゲート仮説』で解けるかもしれない。

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17年ゼミはどう羽化のタイミングを決めているのか?―野外調査による4年ゲート仮説の検証―

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サマリー

素数ゼミに関する研究が紹介され、特に4年ゲート仮説が注目されています。この仮説は、ゼミの発生周期が4の倍数に基づいており、幼虫の成長と臨界体重が重要な役割を果たすことを示唆しています。

素数ゼミの概念
今回は、素数ゼミの謎について研究している 文献がありましたので、そちらを紹介してみたいと思います。
サイエンスポットは、最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。 ホストはサイエントークのレンです。ということで、
今回、ゼミの話題ですね。素数ゼミって皆さん知ってますかね? これはアメリカの
東部の方に生息している、これ周期ゼミっていうもの。
周期的に一斉に現れるっていうゼミですね。
結構話題になることが多いので、有名なのかなと思っているんですけど、この素数ゼミって
13年とか17年とか、それぐらいを地中で過ごして、特定の年に一気に地上に出てくる。
で、それが素数13とか17であることから、日本では素数ゼミっていうふうに知られてるんですけど、
これがなんでっていうのが、結構謎がまだあるんですよね。
なんで素数なんていう。僕もこの素数ゼミの話題はちょこちょこ耳にしたことはあったんですけど、
あまりちゃんと調べたことはなくて、
たまたまちょっと素数ゼミの周期こうなってんじゃないの?みたいな研究があって面白いなと思ったので、
ちょっと紹介してみようと思います。 これは京都大学の
蘇田教授をリーダーとする国際共同研究チームが発表していることで、
そもそも一般的なゼミって樹木の根っこから栄養が
与えられて、というか吸って成長するっていうところで、
この幼虫でいる期間がむちゃくちゃ長いですね。普通のゼミも。
7日で死んじゃうみたいなのは
皆さん知ってるかなと思うんですけど、
じゃあこのいつ地上に出てくるのかって決めてるのは、
これ体重ベースで結構わかるらしいです。
これ専門用語だと臨界体重って言います。このある
体重を超えると生虫に変態するっていうやつですね。
この臨界体重っていうのは最終的に生虫に変態していく時に、
腹部の膨らみとか、
あとは足の節の間の伸長とかの神経とかが感知して、
最終的に総合して
成長になるか決めるっていうことみたいですよね。
個体ごとに成長速度ってバラバラなんですけど、
だから、羽化する年数っていうのも様々なセミの種類によるって感じです。
ただこれ素数ゼミは全然違くて、彼らっていうのは
まるで年数を数えているかのように特定の周期で一斉に発生する。
しかも、これ13年とか17年とか、すごく長い年月を地中で正確に測れんの?っていう謎はあるんですよね。
生物が十数年も、そもそも正確に時を測るっていう仕組みがほとんど知られていないからです。
4年ゲート仮説の提案
で、すごく面白い仮説があって、
この13とか17って何なのか?
これ4の倍数プラス1なんじゃない?っていう仮説があります。
13だったら4×3たす1で13。
17だったら4×4プラス1で17。
この4の倍数っていうのが重要なんじゃない?っていうのを、
これ4年単位なので、4年ゲート仮説っていうらしいです。
だからこれ4年を単位として年数をカウントしていて、
で、例えばこの13とか17の前の年、12年目とか16年目にこれ調べてあげれば、
これ何かわかることあるんじゃないの?っていう研究ですね。
何か面白いなと思いましたね、これ4年ゲート仮説。
実際生まれてから4の倍数の年のごとに臨界体重を超えているかっていうチェックする、
そういったことになっていて、
これ17年ゼミの一部が予定より4年早く13年目に迂下するっていう現象も知られてるらしいです。
4年早期迂下っていうやつですね。
だからおそらく通常より17年ゼミの中ですごい順調に体が大きくなったやつが、
4年早い12年目の時点でこれいけるぞってなって13年目に成虫になるっていう現象なんじゃないの?
っていうことも言われていて、これは確かにそれだと説明できそうだなという感じですね。
これ2019年から2022年の4年間アメリカの7カ所ぐらいの場所で、
11歳から16歳までの幼虫を父から掘り返して、
その発育の状況と遺伝子発現を徹底的に調査したということですね。
目の色だったり体重だったり種とかしっかりその辺全部調べて、
あとは遺伝子をRNAを抽出して調べたりとかしたそうです。
そうすると何が分かるかというと、幼虫の目の色と体重がやっぱり特徴がありました。
素数ゼミの幼虫っていうのは成虫になる前の年の秋までに目が白から赤に変わるっていうことが分かっていたそうで、
この目が白から赤に変わるってことがこの変態するぞっていうサインと考えられていると。
そうすると16歳の成虫はほぼ全ての個体97%が目が赤くなっていましたよってことですね。
だからやっぱり17年目に成虫な奴はもう16年目の段階で決まっているということです。
しかもこの平均体重っていうのは他の年齢の幼虫に比べてはるかに大きい。
明らかに臨界体重を超えているっていうこと。
なので16年目の状況っていうのがやっぱりむちゃくちゃ重要ですよねっていうことを示唆している結果です。
もう一つ、さらにその4年前の12歳の幼虫の場合なんですけど、
これ311個体中37個体、12%の個体が目が白から赤になっていたっていうことですね。
やっぱりこの目が赤く変わっているものも平均体重が白い目の個体よりも大きくなっていた。
だからまさにこれ16年目のセミ、これから成虫になるぞってやつと同じ特徴をもう12年目の時点で持っているやつが12%ぐらいはいるっていうことですね。
一方で11歳、それ以外の年、11歳、13歳、14歳、15歳の幼虫では赤い目を持った個体っていうのは極めてまるで全体の0.6%しかいませんでした。
この結果っていうのはやっぱり12歳、16歳の4の倍数の年にこの臨界体重に基づいて成虫になるかっていう4年ゲート仮説と
むちゃくちゃ完璧に一致している結果っていうことですね。
しかもこれ遺伝子的にも調べてみると赤い目になった幼虫っていうのはオプシン遺伝子っていう、これ人間は持ってますけどオプシンっていう光の応答に関わる遺伝子ですね。
この視覚に関わる遺伝子の発現が著しく上昇しているということです、この赤くなった場合は。
なので成虫になるに先立って地上の生活に必要な視覚っていうのがこの1年前の段階で獲得しているんじゃないかっていうのを意味していることです。
しかもこれ成虫へ変態したりあと脱皮したりっていう直接関わる遺伝子発現が上昇したのはこのウカの直前になってからっていうことなんですよね。
だから17年目ちゃんと素数の年になった春に実際に変態していくっていう遺伝子は発現が上昇していく。
このことから周期的な素数ゼミっていうのは準備ができた前の年の段階で目が白から赤になって、よしこれから成虫になるぞっていうのは決まるんですけど、
すぐにウカするんじゃなくて一旦休眠状態に入って冬があるんで、その冬を越してから実際に成虫になるアクションを取り始めるっていうそういう戦略を取っているということですね。
だから準備完了するのは前の年っていうことなんですよね、要は。
だからその前の年の段階で成虫になるかどうかを判断して、おそらく成虫になった後にちゃんと生きていけるようにじっくり準備をしてから春になってっていうときに成虫になっていくっていう。
それが素数ゼミが13とか16、17かっていう年なんだっていうこれメカニズムが完全にではないですけどこう分かってきたということですね。
研究成果と考察
なんかすごく納得しましたね、僕はこれ見て。
なんかわざわざ素数であることだけがめちゃくちゃピックアップされてるけど、
じゃあ実際4の倍数の12、16で決まってるっていうそういうことなんだっていう変に素数っていう部分だけピックアップされてるのはたまたまじゃたまたまなのかもしれないなっていうのは思いましたね。
もう少し早く成虫になったりする場合もないのかなとかいろいろ僕もちょっとまだ今回調べきれてないところがあるんですけど、
そういうしかも素数ゼミってキャッチーですし名前が。
だからなるほど裏側にはこういうことが書かれてたのかというふうにすごく勉強になったものでした。
しかもやっぱり遺伝子とか調べるとなるほどなと納得できるストーリーとかも考えられますよね。
なのでそこまで調べることはすごく大事だなというふうにこの研究では見て思いましたね。
ということで今回ちょっと若干トリッキーなエピソードではあったんですけど、素数ゼミの周期、実は4年周期説っていうのがありましたので紹介してみました。
最後の雑談なんですけどこれ配信しているときはもしかしたらもうギリシャに行って帰ってきてる頃かもしれませんね。
4日間5日間ぐらいギリシャのアテネとサントリーに行ってきました。
旅行行きすぎだろっていう話なんですけど全然これ旅行のこと僕ボットキャストであげるのが追いついてなくて。
一緒に1回なんでめちゃくちゃ旅行は行ってます。
もう何カ国目だろう。
もう5とか行っててこの後も結構いくつか予定してるのがあるので。
あと勉強もやりつつなんですけど結構ギチギチのスケジュールで頑張ってて。
9月からさらに語学とかそっち関連の方でも新しく勉強始めたりしたところもあって、
そのうちそういう話もどこかでできたらなというふうに思ってるんですけど、
科学の僕の好奇心ベースの発信っていうのは止めたくないという思いでこのサイエンスポットも発信を続けているというところです。
ですのでこれ50回超えましたね。
ちょっと50回の時に僕多分何にも言ってないスルーとこの番組50回を迎えていると思うんですけども、
引き続きよろしくお願いします。
ということでサイエンスポットは平日2日間日本語と英語で発信をしております。
ポテキャストを聞いて皆さんも感想だったり思ったことをハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらえると嬉しいです。
LINEのオープンチャットもありますのでぜひそちらも概要欄の方をチェックして参加してみてください。
それではまた。
12:02

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