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2025-07-16 13:47

25. 柔らかさの中に秘められた強さの秘密!複合材料を科学する

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柔らかい物質と堅い物質を混ぜると強靭な物質ができる理由を理論的・数値的に解明~多様な強靭材料開発への貢献に期待~(先端生命科学研究院 教授 龔 剣萍)https://www.hokudai.ac.jp/news/2025/07/post-1967.html

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サマリー

本エピソードでは、硬さと柔らかさを組み合わせて強靭な材料を生み出す研究が紹介されています。この研究は、北海道大学と大和山大学によるもので、混合比率やエネルギー密度に基づいた材料の特性が分析されています。また、柔らかさの中に秘められた強さを持つ複合材料の特性と、さまざまな応用についても探求されています。特に、日常生活に密接に関連する物質科学の研究が取り上げられています。

物質の硬さと柔らかさ
今回は、物質の硬さ・柔らかさの話で、硬いものと柔らかいものを組み合わせることが、本当に丈夫なものを作るっていう、そういう研究を紹介したいと思います。
サイエンスポットは、最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。ホストは、サイエントークのレンです。
ということで、今回の話は、物質の素材みたいな話をしたいと思っていて、強い物質、強靭な物質って聞いて、僕たちが思い浮かべるのって結構硬いものだと思うんですよね。
例えば、骨とか、あとはダイヤモンドとか、そういうガチッとしたものが、なかなか壊れにくいものだという代表例だと思います。
だけど、例えばガラスとかって硬くても、ちょっと衝撃を与えてパキッと割れちゃうものとか、それは脆いっていうことですよね。
なので、実はこの硬さと壊れにくさ、強靭性っていうのを両立させることって意外と難しいというふうに言われてきました。
一般的に物質を硬くすると、亀裂が入ったりすることがすごく多くて、脆くなっちゃうってことですよね。
っていうことが、強靭化って言われるとそうではない。脆いんで。
例えば、クッキーとキャラメルとかを比較してみるような、想像してみると、クッキーってめっちゃ硬いんですけど、力1方向にとか1箇所にかかるとパキッてすぐ壊れちゃいますよね。
だけどキャラメルって柔らかいんですけど、ちぎろうとしてもなかなかちぎれない。
これ遠征、伸びるっていう性質があるからなんで、クッキーとキャラメルどっちが強靭ですかって言われたら、キャラメルの方が強靭って言えるわけですね。
こういったことって当然、僕らは経験的に知っていて、だけど、じゃあどうすれば強靭なものになるのかって言われると、
これ柔らかいものと硬いものを混ぜると結構強靭になるっていうのが、これも経験的に分かってます。
じゃあこれどんな比率で混ぜたら一番強靭になるのかとか、なんで混ぜたら強靭になるのかみたいな、そういったところって分かってないところが結構多かったみたいなんですよね。
なんでこれも素材のレシピ考えようみたいな話で、この柔らかいものと硬いものをどれぐらいの比率で混ぜたらいいかなとか、そういう計算をした人たちが今回紹介する研究です。
これ北海道大学と大和山大学の教育グループの共同研究なんですけど、これ柔らかい男性要素っていう弾む要素と硬い男性要素が混合するような線形男性体モデルっていうものを作ったと。
これいわば仮想的にこういう材料だったらこれぐらいの強さなんじゃないっていう予測するモデルですね。
これは3つ重要な変数があります。
その3つっていうと1つ目が柔らかい要素対硬い要素の男性の比率。
だから簡単に言うと柔らかい材料が硬い材料に比べてどれぐらい硬さが違うかっていう比率ですね。
もう2つ目が柔らかい要素対硬い要素の極限男性エネルギー密度比。
これめちゃくちゃ難しい言葉なんですけど、これも簡単に言うとそれぞれの材料が壊れるまでにどれくらいのエネルギーを吸収できるか。
言ったら粘り強さの比率みたいなものですね。
さっきの例で言うとクッキーはあんまりエネルギー吸収できないですよね。
壊れるまでにちょっとのエネルギーでいいけどキャラメルとかは壊れてちぎれるまでにすごいエネルギーをかけないといけない。
これは粘り強さが高いということで極限男性エネルギー密度っていうのが高いというようなものになっています。
3つ目がシンプルで柔らかい要素の全体に占める体積分率。
なんでこれは固いものと柔らかいものを混ぜたときにどれぐらい柔らかい材料が入ってますか。
どれぐらいの割合ですかっていう混合比率ですね。
この3つだから固いものと柔らかいものを混ぜたときにその固さの違いがどれぐらいあるか。
そしてその粘り強さはどれぐらいかっていう比率とあとは固いものと柔らかいものどれぐらいの比率で混ざってますかっていう。
この3つの要素を組み合わせてコンピューターシミュレーションを行って何万通りも材料のレシピを仮想的に試すみたいな感じで、
じゃあどうしたら強い素材を作ることができるのかなっていうのを考えたということですね。
まずこれで分かったことが固いものと柔らかいものを混ぜた混合材料って言いますけど、
この壊れ方が固いものと柔らかいものの混合比率によって大きく変わるっていうことです。
これも直感的に分かりますね。
なんで固いものの割合が多いとこれは急激に脆くなって壊れる。
これは脆いに性質に破壊で、脆性破壊って言われます。脆弱の脆ですね。
これは固いものが高いと。
柔らかい素材が多いと遠性破壊。
だからこれ伸びて破壊される。
キャラメルが伸びて引き裂かれるみたいな感じですね。
この脆性破壊と遠性破壊がどこで切り替わっているのっていうところ。
これは臨界的な柔らかい要素の比率っていうのが存在していることが分かりました。
この臨界点みたいなことですね。
この臨界点っていうのは両方の男性の物性比率が大きく変わる。
この臨界点っていうのは両方の男性の物性比率っていうものがあって、それによって決定される。
材料によって異なったりはするんですけど。
これがまず存在するっていうので、壊れ方の性質を予測する上で重要な指標なんじゃないっていう発見が一つ。
あとはこの遠性破壊、伸びて壊れる方の破壊においては、
混合物質を最も強靭にする柔らかい要素の体積分率っていうのが存在する。
だからどれぐらいの柔らかいものを入れたらめちゃくちゃ壊れにくくなるよっていうポイントがあるっていうことですね。
この比率っていうのは、さっき言った色々挙げた要素あったんですけど、
これは硬いものと柔らかいものの極限断生エネルギー密度比、
つまり粘り強さの比率のみに依存してるっていうことが分かったということですね。
これすごいシンプルで、要は柔らかいものがある程度支配的な部分に関しては、
もう粘り強さの比率だけで壊れやすさっていうのはもう予測できちゃうよっていうことですね。
だからどれぐらいの硬さが違うものが入ってるかとか、
そういったものはあんまり依存していなくて、
もうそこの粘り系で大体予想できるということが今回分かったことになっています。
材料予測の新たな指標
この分かったこと何がすごいのかっていうと、
今まで硬いものと柔らかいものを混ぜてより強靭なものを作ろうっていうものは、
例えば人工的な軟骨を作る研究とか、
あとはゴムですね、強いゴム作る研究とか、
あとは宇宙開発とかも関係あるんですけど、
そこで使われるセラミックスみたいな材料とか、
いろんな世の中には材料があって、
そういったものの強さを予測することってやっぱ大事ですよね。
どれぐらい強いものを作らなきゃいけないのかなっていうのは、
実用化とか研究していく上で大事なので、
それを予測する理論的な指標が、
今言ったような硬いものと柔らかいものの男性エネルギーの密度とか、
そういったものを調べることで予測できるんじゃないかっていうのが分かったということですね。
だから今まで結構経験的にそれをやってたと、
何個も何個も作って予測してやってたっていうものが、
どういう性質のものをどれぐらいの比率で混ぜたら一番強靭になりそうっていう、
理論的な指標が今回分かったっていうのが大きかったことですね。
だからそれが分かると、
複合材料の重要性
じゃあその周辺だけ研究実際作ってやってみようかとかなるんで、
めちゃくちゃ効率化されるわけですよね。
っていう意味ではこの研究面白いなというふうに思いました。
今回ちょっと僕のセラミックスというのは、
結構もっと分子とか原子とかはちっちゃいものよりというか、
本当に成分そのものみたいなものとか、
それの活用法みたいなところが専門なので、
この物質の性質って結構マクロな部分なんですよね。
引きで見た時、結局支配しているのは1個1個の分子だったりするんですけど、
それがいっぱい集まって分子が集まって、
僕らが手に取って見えるレベルになったら、
どういう性質なのかなっていう研究って、
また全然違う性質のもので、
そこを実際僕はいろんな素材作ったりっていう、
そこまでは実際やってるわけじゃないんで、
お隣分野みたいな感じなんですけど、
面白いですよね。
しかも直感で予測しながら、
だからこういう物質の研究とか素材の研究とか、
衣服とかも関係あるかもしれないし、
身近で使われている家具とか、
いろんな電子機器の材料とか、
そういったものもこういう物質科学から成り立っていると。
そういうもので、ちゃんと強いものを作っていくというのが、
本当に大事なところなんですよね。
これ非常に僕らの生活にも直結するような領域だなというふうには、
僕は思っています。
ロンドンでの生活と雑談
じゃあちょっと最後に、
僕の日記的に雑談みたいな話をちょっとすると、
もう少しで、
ちょうど今ロンドンに来てから2ヶ月ぐらい前に、
ロンドンに来たんですけど、
ロンドンに来てから2ヶ月ぐらい前に、
慣れているのか慣れていないのか、
ちょっとまだ分からないみたいな感じのテンションです。
こないだ日本にちょっと一時期帰国して、
若干僕の感覚がリセットされている感じではあるんですけど、
まずロンドンは過ごしやすいですね。
めちゃくちゃ楽しかったです。
日本に来てから2ヶ月ぐらい前に、
ロンドンに来てから2ヶ月ぐらい前に
過ごしやすいですね、まずロンドン。
気温も涼しいし湿気もそんなにないんで、
非常に夏は過ごしやすいなっていうのと、
相変わらず日照時間がむちゃくちゃ長くて、
夜9時ぐらいまで結構明るいみたいな感じなんで、
結構楽しいですね。
こないだ夜美術館ちょっと行ったりとか、
ご飯食べに行ったりとか、
あとはちょっと博物館とか美術館も、
いつも勉強とかやってる合間の時間とかで
遊びに行けたらいいなと思ってて、
結構ただなんですよね、博物館とか美術館。
無料なところが結構多くて、
それはすごいありがたいなと思うんで、
ちょっと足しげく大英博物館なり通おうかなと。
あと自然史博物館とかですかね、
多分めちゃくちゃネタの宝庫だと僕は思ってるんで、
そこでちょっとまた行って、
いろんなヒントを、人生のヒントを
得てきたりとかしたいなというふうに思ってます。
多分日本もめちゃくちゃ暑いとは思うんですけど、
この夏を頑張って乗り切りましょうという感じですかね。
そんなところで、
この番組サイエンスポットは平日毎日朝に
日本語と英語で発信をしております。
このポテキャストを聞いて皆さんも感じたことなど
ハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらったり、
あとは最近はLINEのオープンチャットも新しく開設しました。
そちらに感想を送ってもらえるのでも全然嬉しいなと思います。
今結構、この間紹介したときに50人ぐらいって言ったんですけど、
今もう80人後半ぐらいまで増えてきてて、
100人いきそうな勢いですね、近々。
すごいワイワイしていいなというふうに思ってますので、
ぜひサイエンチャットの方も概要欄のリンクとか、
あとはサイエンチャットでググっても出てくると思うので、
チェックしてみてもらえると嬉しいです。
ではまた。
13:47

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