その研究っていうのは、弘前大学の小林教授、慶応義塾大学の関校士らの共同研究のチームになってまして、
これプラナリアの研究ですね。プラナリアって多分教科書にも出てきますよね。
頭をプチって二つに切ったら、それぞれ分かれた部分がまた新しい頭になりますみたいな、
そういう不思議な生き物としておなじみのプラナリアなんですけど、
プラナリアもだから体の一部を完全にプチって切っちゃうと、それがまた別個体になるっていう。
それは性別がないですよね。無性性色っていうタイプで。
この状態のプラナリアって別に性別を持つ、例えば性相とか乱相とかそういった期間ってない。
つまり無理やり言うと生殖期間ゼロだし性別ゼロみたいな状態なんですよね。
これがプラナリアって環境が変わると、このゼロの状態を捨てて有性性色に体を切り替えるっていうことが実はできるんですよね。
これ有性化って言うんですけど、この有性化したプラナリアっていうのは、何かしらの有性化する因子があって、
それで無性の個体にスイッチが入って有性化するっていうのは結構昔から知られていたらしいです。
ただそれが何がトリガーになってるのかっていうのは全然わかってなかったと。
すごくこの研究の面白いところっていうのは、有性化がどこまでいったら回避できなくなるかっていう、
有性化回避不能点っていう概念を言ってるんですよね。
ちょっと残酷な感じなんですけど、有性化したプラナリアっていうのを餌として他のプラナリアに与えると。
そうするとその有性化したプラナリアを食べたプラナリアも性別を持つようになるらしいんですよ。
この有性化するだから餌になるわけですよね。
それの餌を与えてしばらくしてまた別の餌に取り替える。
途中でやめればまた性別ゼロの状態に戻れるらしいんですよ。
性別を持ってないプラナリアが持っているプラナリアの体の一部とかをパクパク食べますと。
すぐに性別を持つわけじゃないんだけど、ある程度体が作り変わってくると、
ある点まではそこで有性の餌を食べるのをやめれば元の体に戻ると。
だけどどっかで戻らなくてそのまま体が有性の状態に行くっていうその境目があるっていう感じですね。
それを有性化回避不能点って呼んでるんですけど、
これがどんな遺伝子でこのポイントを超えるっていうのが起きてるのかなっていうのを遺伝子的に解析しますっていう研究です。
その結果これ結論だけ言うんですけど、3つ必須の遺伝子っていうのが明らかになってます。
この3つの必須の遺伝子っていうのをこのRNAi技術って言うんですけど、
それで遺伝子の働きをストップしてみると、精巣だけが作られないと。
だからオスが持っている精巣を作られなくて、その餌を与えてもその有性化のポイントを超えられないっていうのがわかったんですよね。
つまりこのプラナリアが生物ゼロの状態からあるっていう1の状態に行くためには精巣を作るっていうのが絶対条件だったらしいです。
しかもさらにこの3つの遺伝子っていうものを実際に目印にして精巣を作り出すっていう遺伝子っていうのも見つかっていて、
ドクターシリっていう名前の遺伝子がついてるらしいんですけど、ちょっと面白い名前ですけどね。
その遺伝子がイネキシンっていうタンパク質を作って、細胞と細胞の間にトンネルみたいなものを作ると。
そのトンネルを通じて精子の元になる細胞とそれを育てる細胞がコミュニケーションみたいなことを行うことで精巣が完成しますよっていう、
ちょっと細かい話全然置いてるんですけど、要するにこの遺伝子がスイッチになっていて、
そのスイッチ、特定のスイッチがオンになると。
そうすると精巣を作るっていう方に行って、精巣ができるともうそこから先は性別を作るっていうのにブレーキがかからなくなるよっていう、
そのポイントになる遺伝子が見つかったっていう感じですね。
これだからすごい3つとかそれぐらいまで絞れるんだっていうのがすごい面白いなっていうポイントで、
プラナリアって特定の遺伝子のスイッチみたいなものを順番に押していくと、
性別ゼロの状態からある意味脱却すると。
で、優生生殖という新しい生存戦略に切り替わるっていうことで、
これが現代で起きてるから昔起きたかはわからないですけど、
昔もおそらくこういう何かしらの遺伝子の働きで性別っていうのができて、
それもデフォルトで性別があるっていう生物が今どんどん増えて、
結構メジャーになってるのかな?メジャーって言っていいかわからないですけど、
たくさんの種類の生物が性別を持ってるっていう結果になってるのかなって思うんですけど、
なんかこの性別を切り替える、性別のゼロイチを切り替えるみたいなのって、
なんか寄生虫とかそういうのも結構あるらしくってそのスイッチを持ってる。
寄生虫とかだと要は人間にとって害なものになるので、
その無性生殖から有性生殖に切り替わるこのスイッチをブロックすれば、
例えば寄生虫が卵を産めなくなって感染症を食い止める薬ができるかもしれないとか、
そういった方向の応用とかも今後の研究からあるかもしれないってことですね。
なんかこれもすごいいろいろつながるなと思って面白い研究ですよね。
ちょっと性別ゼロっていうのを結構無理やりかもしれないんですけど、
ここの結局大昔どうなってたのかなっていうのと、
プラナリアの研究の関連もちょっと気になるし、
この研究はプラナリアの例ですけど、
なんかいろんな生物でもしかしたらこういう性別オンスイッチみたいなやつがあるかもしれないっていうのは
すごい面白いなとこれ見てて思いましたね。
なんかちょっと違う話ですけど、
なんか寄生虫ブロックしたいってやつとあとは蚊とかマラリアとかそうですけど、
そういうのを伝播するのを防ぐために特定の遺伝子を狙ったらいいんじゃないかとか、
生物をただただ殺すっていうのじゃなくて、
今求められているのって生物の特定のサイクルをブロックして、
そこから増えないようにするなり何か発症しないようにするみたいな、
なんかそういう治療が結構やられるっていうのが多いですかね。
やられるというかターゲットにされている感じはしますよね。
多分すぐ殺しちゃうようなやつっていうのは、
いざそれに耐性できたらどうしようもなくなるっていうのもあるけど、
やっぱりその人間には害がないとかも結構重要だし、
そういった選択性とかですね、そういうのも多分大事なのかなっていうのは思いますよね。
ということでちょっと今回若干こじつけで張りますけど、
ゼロというテーマと絡めてプラナリアの性別の遺伝子の話をちょっとしてみました。
ということで最後今週雑談なんですけど、
すいません多分週1になってますけど、
ちょっとだいぶいろいろバタバタしてて、
ちょっと週1になっちゃってますけど、
週1はキープしたいなっていう感じですね今のところ。
すいません頻度は下がってますけど。
あと今回科学系ポッドキャストの日もちろんプレイリストも公開してるし、
概要欄に入ってるのでぜひ他のエピソードも聞いてほしいなというのと、
先月ですね再演トークの方で科学系ポッドキャストの日のホストを
トリビアというテーマでやらせていただきまして、
参加していただいた皆さん本当にありがとうございました。
申し訳ないんですけど今月の科学系ポッドキャストのゼロの方は
再演トークでも参加してるんですけど1日遅れで11日に公開予定です。
その中身は先月やったトリビアアワードという
トリビアをいろいろ送ってもらう大会、
このポッドキャストの日のイベントとも関連してますけど、
その結果発表会が上がる予定です。
これ聞いてる人でも上がってる時に聞いてる人もたくさんいるかなと思うので、
ぜひトリビアアワード結果発表。
一番面白い1分で耳を奪う話っていうのが決まりましたので、
そちらもぜひ聞いてほしいですね。めちゃくちゃ面白いし、
それだけ聞いても結構楽しめるんじゃないかなと思います。
あとこれ前回だかわからないですけど、
ポッドキャストアワードの投票っていうのも始まってまして、
早速投票したよっていう人がコメントくれたりとか、
そちらも本当にありがたいなと思ってます。
リスナーさんが投票応援ページみたいなやつを作ってくれまして、
坂木さんという方が作ってくれたんですけども、
これもう一応ここで言っとくか。
一応そのアイディアっていうのが、
アテクシの屍を超えてってという番組がありまして、
これ僕が先月、ちょっとゲスト出演もさせていただいた
ポッドキャストなんですけども、本当に僕は雑談をしに行きました。
過去のすごい悲しかった出来事の話とかをしに行ったんですけど、
アテクシの屍を超えてって、通称アテシカさんが
ポッドキャストの投票応援ページ、
アワードの投票応援ページみたいなやつを作っていて、
今AIとか使ったらパッてそういうページできるんですよね。
僕自分でやってもよかったんですけど、
ちょっとそれに避ける時間なさそうだなって思っていたところに、
こういうの作れる人いませんかっていうのをXで呼びかけたら、
リスナーさんが反応してくれて、作りましょうかっていうので、
マジですぐ作ってくれましたね。
投票が1月4日までなんで、あんまり時間かかると難しいかなと思ったんですけど、
本当にものの2日ぐらいで完成形になっても公開したので、
AIすごいなというのを思ったし、すごくありがたいなと思っております。
概要欄に貼っておくので、ぜひ見てみてほしいですね。
ポッドキャストアワードってサイエントークって7文字ぐらいだったら、
全然簡単に投票できるんですけど、
ポッドキャストの番組名がちょっと複雑な人とかは、
これコピーして投票してねみたいなやつを結構呼びかけてるけど、
結構大変で、それのソリューションをホームページに持ってくるっていうのは、
結構賢いなっていう、頭いいなっていう感じしますよね。
僕も便乗させていただいたという感じです。
これね、他にもやってる方いたりとか、
朝日新聞ポッドキャストの神田さんとかも、
リスナーさんがこの同じようなページ作ってくれましたって宣伝してたりしてて、
こういうのあると宣伝しやすくなるな確かにっていう、
いろんな人がそのアイデアを元にこういうホームページ作ったりとかしてるんで、
そういうのSNSで見てたら結構面白いなって感じですね。
今年はめちゃくちゃ呼びかけてる人多いですね、ポッドキャストアワード。
多分もう本当に激戦ですね。マジでわかんないと思う。
アマチュアとプロが別れたとはいえ、10番組しか通らないんで、
かなり狭きもんだと思いますね。
あと、YouTuberの人とかも、これあんまりSNSで話題になってないですけど、
僕が把握してる結構でかいYouTubeの人とかも、
投票お願いしたりとかしてたりするんで、
そういう人入ってくるかもなとかもあったり、
事務所所属の人が結構多いかもしれないですけど、
ちょっと一般の枠として結構そういう、
他のSNSでのインフルエンサーみたいな人とかも
割と入ってくんじゃないかなって僕は思ってますね。
なんか、でもポッドキャストとして頑張ってる人たちが
なんとか入っていけたらいいなと思いますし、
僕自身も頑張りたいなと思いますし、
他の人も一緒に頑張ってる感があって、
今回のポッドキャストアワード、すごい結果が楽しみだなと。
すごいドキドキするんですけど、楽しみだなと思いますね。
ちょっとめっちゃ雑談しちゃってるけど、
あと最近、小学生からまたすごい丁寧なお便りをいただいたりとか、
これもちょっとまたどっかで紹介したいんですけどね。
あとは、高校でもサイエントークの話題になりましたっていうお便りが来てたりとか、
いろいろちょっと面白いことが起きていたり、
来年ちょっと新しいことできそうだなみたいなやつの仕込みを早速始まっていたり、
あとは、これが出てる12月8日の週、
10日に配信される聞く新しい理科という番組は、
僕はぜひ聞いていただきたいですね。
ちょっとサプライズがあるので、サプライズって言うとちょっとあれだな。
でもとにかく聞く新しい理科のこの回が出る12月10日の回は、
皆さんぜひ聞きに行ってみてほしいです。
まだ聞いたことない人はぜひサイエントークも参加してますんで、
聞く新しい理科も聞いてみてほしいなと思います。
ということで、ちょっとだいぶ長くだらだら喋っちゃいましたけど、
今週科学系ポッドキャストの日ゼロというテーマで参加しましたので、
ぜひともプレイリストの方もチェックしたり、
SNSでハッシュタグ科学系ポッドキャストの日で聞いてみてもらえたら嬉しいなというふうに思っております。
この番組サイエンスポットは日本語と英語で発信をしております。
ポッドキャスト聞いて皆さんも感想などありましたら、
ハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらえると嬉しいです。
あとスポティファイのコメントとかもね、
ちゃんと全部見てますんでいただけると大変ありがたいなと思っております。
それではまた。