血糖値の重要性と研究概要
今回は、血糖値のある指標をもとにすると、隠れた危険が見つかるかもっていう話をちょっと紹介したいと思います。
サイエンスポットは、最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。
ホストはサイエントークのレンです。
ということで、みなさん血糖値って気をつけてますかね?
僕もすごい糖尿病が怖いとか、
病気リスク怖いっていうので血糖値気をつけようとは思ってるんですけど、
もちろん血糖値が高い状態が続くと、
糖尿病はもちろんいろんな合併症のリスクが上がったりとか、寿命にも影響するってことは
ご存知のところかなと思います。
ただ、もし
血糖値が糖尿病ではない、正常な範囲内だけど、
リスクがわかったらいいなというふうには思わないですかね。
今回はそういうのを調べる研究になっています。
これ、東北大学と東北医科薬科大学、提供大学の研究グループが行ったもので、
これ、岩手県の大鷺町っていうところがありまして、
これ最初、僕読み方わかんなくて大鷺町かなって思ったんですけど、
大鷺町ですね。
大鷺町でやられている研究になってまして、
これ大鷺研究って呼ばれていて、
これ、1986年から40年間ぐらいにわたって続けられている、
この地域の住民の健康データを集める調査プロジェクトっていうのがあります。
死亡リスクとの相関
で、この大鷺研究でやられていることっていうのは、
これ糖尿病の診断に使われているような研究で、
ブドウ糖孵化試験っていうのがあります。
これをやっていると、
これ何かというと、75グラムのブドウ糖が入ったジュースを飲んでもらって、
その前後で血糖値がどういうふうに変化しているのかなっていうのを調べるものです。
これを実際、こんだけ40年ぐらい長期間にわたって調べているっていうデータもなかなかないので、
これを解析してみれば、もしかしたらその血糖値の変化パターンと、
病気になるリスクっていうのが分かるんじゃないのっていうのが、今回の趣旨ですね。
で、まずこの研究でやった人数993人分のデータ全体を詳しく調べてみましたと、
そうすると、年齢とか肥満度とか喫煙とか、すでに知られている死亡リスク因子を考慮に入れても、
このブドウ糖を飲んでから1時間後の血糖値、
これが死亡リスクと強く相関しているっていうことが分かりました。
で、さらにこの中にはすでに糖尿病を発症している方とかも含まれているので、
その糖尿病と診断されていない正常な血糖値の人たちをまた集めてきて、
595人のデータを抽出して、さらに詳しく調べてみましたと。
そうすると、あるポイントで区切ってあげると、
この死亡リスクの判断に使えるんじゃないっていうのが分かってきました。
それはブドウ糖孵化試験、ブドウ糖を飲んだ後に1時間経った後の血糖値が、
170mgパーデシリットルっていう値ですね。
このボーダーラインを引いて、それより高いか低いかっていうので、
この死亡リスク変わってるんじゃないっていうのがすごくポイントで、
どういうことかっていうと、これちょっと例え話をすると、
体の中を流れている血液が皮だとします。皮の流れだとします。
で、そうすると食事で糖分とかを摂ると、
予防策と今後の展望
一時的にこの皮の水位が血糖値だとすると、その水位が上がりますよね。
血糖値が上がりますと。
普通は体はこの血糖値水位を適切に調整して、
皮が暴走しないように、ちゃんと抑えるっていうコントロールする働きがあるんですけど、
この水位調節機能みたいな感じであるんですけど、糖尿病になっちゃうと、
この水位調節の機能が壊れちゃって、常に皮が氾濫している状態とか、
そういったことになってる。これが糖尿病です。
ただ今回、氾濫するぐらいまでいかなくても、
一時的に水位がこの基準を超えてしまうと、
それがじわじわ皮の端っこにダメージを与えるみたいに、
血管とか細胞にもダメージを与えて、やがて土砂崩れとかそういうのが起きちゃう。
これも脂肪とか病気の話ですけど、
っていうのが起きてるんじゃない?っていうのを示唆しているものですね。
じゃあ、例え話じゃなくても、もっと具体的に言うと、
この170mgパーデシリットルという、まずある基準を決めます。
この皮の水位みたいな感じで、この水位より超えると危ないかもみたいな。
これ未満のグループと以上のグループで、
20年間追跡調査を行っています。
そうすると、この未満のグループでは8割近くの人が生存してたんですけど、
このさっきの基準以上のグループでは、半分の人はもう亡くなっていたということですね。
これ結構8割と5割で結構でかいなっていう、
これは統計的に見ても非常に大きな差と言われています。
さらにこの脂肪原因っていうのもいろいろ見てみると、
例えば動脈効果による心臓病とか脳卒中みたいな
心血管疾患とか、あとは癌による脂肪がこの未満のグループ、
基準未満のグループの方が顕著に少ないということもわかっています。
なのでこの研究の結論としては、
普通に血糖値を測るだけの診断だと正常っていう人たちであっても、
食後の血糖値の上がり方、特に1時間後の血糖値が高すぎちゃうと
病気リスクが高いですよっていう、
しかもそれがもう病気からさらに寿命まで繋がっているというところが
非常にポイントになっているところですね。
だから未病の段階でこういう食後の血糖値急上昇を
ちょっと気をつけて対処するっていうのが
もう病気の予防につながるかもしれないので、
これ実際使われるかは今後わからないですけど、
こういう新しい視点みたいなものは大事だなというふうに思いましたね。
なんか食事の時の血糖値の上がり方を抑えた方がいいよっていうので、
先に野菜から食べましょうとか、そういうのは結構有名だと思っていて、
僕も実際そうするようになるべくしてるんですけど、
実際こうやってね、今回かなり長い期間の調査で
その傾向が見えてるっていうのは説得力が結構あるなっていうふうには思いましたね。
はい、すごい面白い研究だなって思いました。
はい、で今回こんなとこなんですけど、これ出てる日ですかね、
ちょっとサイエントークの方でビッグなお知らせをしてまして、
普通のお便りの話でもあるんですけど、
ぜひそちらも聞いてみてほしいなっていうお知らせをちょっとここでしたこうかなと思います。
すごくビッグな
コラボレーションが決まりましたよっていう話をしているので、
ぜひ皆さんにもご協力いただきたいこともあったりするので、
ぜひサイエントークの方もこのポッドキャストと合わせて聞いてみていただけると嬉しいなというふうに思います。
はい、ということで、あとはこの番組
平日毎日朝に日本語と英語で配信していて、
今日の話みたいなのが食生活とか健康のちょっと意識が変わったらいいなという、
すでに気をつけてる人もいっぱいいると思うんですけど、
なると嬉しいなと思います。
この論文の情報、プレスリリースの情報とかも
概要欄に貼ってますので、合わせて見ていただけると嬉しいです。
こういう情報をもとに気をつけようとか、そういう判断軸はいっぱいあった方が僕はいいかなというふうに、
これさえ飲めば大丈夫とかじゃなくて、こういう情報の積み重ねで自分が何を食べるかとか、そういうのを決めていく
判断基準ができていくと思うので、
ぜひ今後もちょこちょこ健康っぽいことも話してみたいなというふうに思っています。
もし感想とかあれば、ハッシュタグサイエンスポッツで投稿してもらえると嬉しいです。
またLINEのオープンチャット、サイエンチャットの方も非常に盛り上がってますので、
そちらも参加してもらえると。
今回のエピソードのこれでこう思いましたとかいう感想でも全然いいですし、
いろいろ盛り上がったらいいなというふうに思っております。
今回は以上です。ありがとうございました。