メロディとコードの差別化
耳で聴くうちやま作曲教室ってことでやっていきますが、曲作りちょっとこうやって慣れてくると、例えばABサビみたいな展開で、
Aメロの頭のコードはこのコードだから、で次Bメロ作るときは、じゃあAメロの頭にあったそのコードじゃない別のコードで、
コード進行を始めよっていう風に、そのABメロを差別化する、そういうやり方がコードでできるようになっていくんですよね。
実際に慣れている人は、作曲をちょっとやった人と言ってもいいかもしれませんが、そういう人は実際に作曲の中でそういう判断ができて、
でABメロであれば、AとBを頭の違うコードにするっていうことが自然とできるようになっていくんですけど、これ同じことがですね、メロディにも言えるんですよね。
でメロディの方でそれをやっていけるっていうケースが思いのほか少ないんで、是非そのメロディの方もそのコードと全く同じなんで、そういう観点で、
次なるセクションブロックを作るときのメロディー決めっていうかね、メロディーのスタイル決めをやってほしいと思いますね。
だからAメロはこうだったからBはこうしようっていうね、そういうふうに捉えると。でそのBで盛り込んでいくメロディの形を意図的に決めていくっていうね、そんなやり方ですね。
でそれやるためにはまずそのAメロっていうかその直前に作ったセクションブロックのメロディーがどうなってるかっていうのをね、明らかにしないと差別化しようには差別化できなくなっちゃうんで、
だからまずA作り終わった段階で1回止まって、でコードはね、もうそのコードネームですぐ違いがわかるんで、このコードネームじゃない別のコードネームにしようってすぐいけるんですけど、メロディーはやっぱその中身をある程度自分なりに紐解かないと構造がわかんないんで、だから止まって、
でメロディーの構造を紐解くってのをやってほしいですね。だからメロディーがどんな音で始まってるか、どの辺の音域を使って始まってんのかなとか、メロディーが全体がどんぐらいの高さで進んでんのかなとかね、そういうのができた後メロディーのその音の細かさとか、
メロディーがどういう風に波を作ってるかなとかね、どんな感じでそこに空白があるかなとか、どういう印象的なフレーズがそのメロディー全体を形作ってる、関連づいてるのかなとかね、そういう分析でそのメロディー、その作り終えたブロックのメロディーがどうなってるかっていうのをまず明らかにできますよね。
で明らかにできたら、じゃあそっから次のセクションでそれを裏切るように作っていけば、さっきコードで言うAがこれだったからBは変えよっていう、そういうようなことがメロディーでできるようになっていくんで、
だからAメロのメロディーが例えばすごい伸びる感じだったら、じゃあBはちょっと刻む感じにしてね、音数増やそうとか、メロディーのフレーズが長々展開するような感じにAメロはなってると。そしたらBはちょっとコンパクトなフレーズを繰り返すようにやってみようかなとかね。
そういうふうにできたら、あとAメロに結構空白が多いから、だからBはその空白をちょっとなくしてちょっと音を詰め込む感じっていうか、フレーズがやつぎ早いに出てくるみたいな、そういう感じにしてみようとか。
あとは、音域っていうのは、メロディーがこの辺の音域で歌ってるから、じゃあBはちょっとそれより高めの音域で作り込むようにしてみようとかね。あとは全体、上がり上司のメロディーフレーズが多いから、ちょっと下がり上司のフレーズをそこに盛り込んでみるとかね。そんな判断ができますよね。
それで、Bメロのメロディーをそういう方針を元にして作っていくと、Aメロとうまく差別化された聴き応えがあってね、メリハリがあるようなメロディーがそこからできていくと。
だからどうしてもその曲って平坦な感じになりやすくて、それは勢いで作るとそうなっちゃったりするんですけど、だから特に特定のセクションを作った後、Aメロを作った後に勢いでBに行くんじゃなくて、一回止まるっていうのが大事ですよね。
止まって、自分が作り終えたセクションがどういう構造になってるかっていうのを明らかにして、その構造を元にそれをより聞き応えがあるようにメリハリをつけるようにBでやるならどうなるかなって考えて、そのBに求められるものっていうかね、そういうのを明らかにして、
そういうものを生み出そうっていう風にやっていくと必然的にメリハリはついてるんで、そんな感じでやってほしいですね。
ヒット曲から学ぶ
で、ヒット曲とかで聞き応えがある、きちんとしてるって感じる曲の多くはその辺がしっかり作り込まれてるんですよね。
特に作家さんが作ったような曲、アイドルソングとか、提供されたような曲ほどその辺はきちんと作ってる。
ベテランの作曲家さんが作ってるような曲とかね、アーティストもそれは言えると思うんですけど、ほどその辺はきちんと考えて作ってるっていうように感じられるんで。
だからその辺りもその実際の曲を元にして、分析とまではいかなくてもいいんで、実際にどういう構造になってるかなっていうのを確認してみるとかってやると、
差別化のやり方が見えてきます。特にメロディーに関してはね。
だから好きな曲を聴いて、AメロとBメロを比べて、そこでこのメロディーにどういう違いがあるかとか、そういう観点でその違いをリストアップしてみるとか。
自分が作った曲を過去に作った曲とかで、作ったけどなんとなく平坦な感じがしてイマイチな感じがあるみたいな。
もしあればそれを実際にメロディーだけ抜き出してみて、楽譜とかにしてみると意外と同じようなリズムパターンがそこに使われてたりとか、
そういう自分では気づけなかった類似性っていうかね、メリハリがなくなってしまう原因みたいな、そういうのが見つかったりするんですよね。
だからそんな感じで自分の曲も分析してみると、自分がやりやすいパターンとかそういうのが見えてくる。
それがどういう曲にどういう効果を与えているかっていうか、そういうのを確認して、
次の曲ではその辺を改善するように曲作りをしていく、メロディー作りをしていくとかね、っていう風にやってみるといいですね。
本当に歌っているだけだとわかんなかったりするんですけど、書き出してみるとか、客観的に聞いてみるだけでも結構見えてくるし、
そこで構造的な音の進み方とか空白の入れ方とか、構造的な観点を持てればよりいいんですけど、
そんな感じでうまくメロディーを俯瞰で見ていけるような感覚が持てるようになると、
ABメロとかセクションの切り替えの部分でメロディー作りとしてはやりやすくなっていくと思いますので、
差別化をして聞き応えのあるメロディーを作っていけるようになると思うので、
そんな感じでコードだけじゃなくて、メロディーもぜひそういうあたりを考えて差別化やっていってほしいなと思います。
そんな感じですかね。今回はコードで差別化することはできるけど、
メロディーでやるっていうのは意外とできていないことが多いんで、
メロディー作りにおいても、Aはこうだったから次はこうしようっていうような発想をそこに取り入れて、
メリハリを生み出すっていうのをぜひやってみてくださいみたいな話をしていました。
本当によくできている曲ほどそのあたりはかなりきちんと作り込まれていたりするんで、
そこから学べることが多いと思いますので、そういった分析も活用しながらですね、
ぜひそちら側も意識を向けていっていただければと思います。
はい、そんなわけでお話ししたいので、ぜひ参考にしてみてください。
では今回はこれで終わりになります。ありがとうございました。