初めの作曲の方法
耳で聴くうちやま作曲教室、ということでやっていきますが、
曲作りの入り方っていうか、取り掛かり方は人それぞれね、いろんなやり方があっていいと思うんですけど、
なんとなくこう、メロディーがちょっと思いついたりとか、
ちょっとこう、楽器でコードを鳴らして、そのコードでメロディーが
そこから連想できたりとかね、画面にデータを打ち込んで、なんとなく
曲のかけらみたいなものを作り始めるところから作曲に入るっていう、そういうケースは結構多いと思うんですよね。
もちろん、曲作りの前にある程度設計図みたいなものを考えて、それに沿ってやっていければ本当は一番いいんですけど、
作曲の式を下げるって意味では、思いつきである程度衝動に任せて作曲するっていうのは
ありだと思うんですよね。思いつきでやるっていうかね、その時の勢いでやるっていうかね。
その勢いでやるのは、とっかかりの部分ってのはそれでよくて、その流れでAメロとかね、一つのまとまり、
セクションというかができてくるところまでやっていいんですけど、そっから先に行くときっていうか、セクションを先に進めるとき、
Aメロから作って、Aメロがなんとなくできて、そっからBとか、さらにABサビみたいな構成だったら、さらにサビに行ったりするときに、
そこも思いつきでやっちゃうと、結構作曲としては散漫な感じになっちゃうんですよね。
だから思いつきで始めるのはOKなんだけど、思いつきで展開させちゃうと、曲としてはイマイチな感じになりやすいみたいな、
そういう性質を持ったものかなと思うんですよね、作曲ってね。 だから曲作りのやり方としては思いつきでいきなり始めるっていうのは全然ありなんで、そのままやって欲しいんですけど、
その先にもし思いつきで進もうとしているとかね、Aメロを作った勢いで、その流れでBをいきなり作ろうとしてたりしたら、
ちょっとそれはですね、やり方ちょっと立ち止まってもらって、思いつきじゃない方向に行ってほしいですね。
具体的には、Aメロまで作ったら、Aメロの要素というか、Aメロの構造を作り終えた段階で一回洗い出すっていうのが大事なんですよね。
で、Aメロの、例えばメロディーがちょっと刻む感じになってるとかね、あとはAメロにこういうコード進行があるよとか、Aメロ全体がこんな大きさになってますよとかね、
そういうのが作り終えたAメロを分析することで、全体の構造が見えるんで。
で、Aメロがそうなってるから、じゃあそっから先に行くときにどういう要素があったらいいかなって考えられるようになるんですよね。
そこを思いつきでやっちゃうと、Aメロのことをあんまり考慮しないBメロになっちゃったりして、全然違うね、取ってつけたようなBになっちゃったりとか、
曲の展開と分析
あとはAメロと似てる感じになっちゃったり、あとはAからの展開をあまり考えずに作って、ちょっと散漫な感じっていうか、あまり起伏がない感じっていうか、聞き応えがない感じになっちゃったりするっていうね。
そういう状態が生まれやすいんですよね。場面は変わってるんだけど、そこにあまり意図がないっていうかね、ようになると。
で、立ち止まることで、ちょっとこう、やっぱりAがどうだから、次はどうしようとか、曲全体をどういう感じにここからしていこうかなっていう視点がそこに入るんで。
だからやっぱり曲としてはちょっとこう、なんか筋が通ったものっていうかね、一貫性があるものになっていきますよね。
で、本当は曲作りの前に曲調とかね、曲作りの方針っていうか、こういう感じのスタイルでやってきたりとか、この曲のこんな感じを目指したりとか、構造としてはこういう感じを持った曲にしたりとか、ある程度決められると本当は一番いいんですけど、
ただまぁ、そこまでやらなくても、特に慣れてない頃は、出たとこ勝負な感じが逆に面白かったりもするんで、だから、取っ掛かりの部分はある程度ね、思いつきでいいと思うんですよね。なんか勢いでやるっていうか。
その段階では本当にABサビみたいな曲のセクションの構成もそんなに定まってなくてもいいっていうかね、どうなるか全くわかんないみたいな感じでも全然いいと思うんですよね。それでも成立するっていうか、曲作りとしてはね。
そっから展開のところを思いつきでやっちゃうとやっぱ本当に散漫な感じになっちゃうんで、だから、取っ掛かりは思いつきでオッケー。展開はちょっと設計の意識を持つっていうか、その後に例えばABサビとかであればね、サビが来るなら、じゃあBはどうしようとかねっていう風に考えられたりもするんで、だから直前のAがこうなっている。
で、だからBはどうしようって考えられたり、あとそのABCみたいな、サビが来るみたいな風にもし作るなら、その後にサビを置く。今作ったのをAにして、で、そっからBサビっていくような感じにしようとかっていう意識が持てると、Bメロどうしようかなっていうね。サビがあるからサビを生かすBにしなきゃなとかっていう意識が持てるんで。
だから、そこで止まるっていうのが大事ですよね。で、その止まるときもやっぱその分析力っていうか、そのAがどうなっているかっていうのを読み解く力がないとね、なかなかその止まる意味がなくなっちゃうんで、なんとなく作ったものをなんとなく捉えて、オッケーオッケーって次行っちゃったらあんまり止まってる意味ないじゃないですか。
だからやっぱその日常的な分析の作業として分析力をつけるっていうか、Aメロがどうなってて、そっからどういくと曲としてはいい方向に進むのかなっていうのを考えられる力っていうかね、が持てるといいですよね。
だから曲分析が作曲の上達に効果があるっていうのがある意味そういうところにつながってて、だから分析してネタ探しするっていうのももちろんあるんですけど、一番の目的がやっぱその分析力をつけるっていう点で、で、そこで日常的に曲分析をやってね、分析力がついてれば、
思いつきで始めた作曲でAメロで一回止まっても、そこで分析力を発揮してね、そのAメロの内容を自分なりに読み解けるようになるんで、だからやっぱり分析をやって、分析力をつけて、きちんと自分が生み出したものをセルフ分析で紐解き、
で、セルフ分析をもとに進むべき方向をはっきりさせて、そこで方針を立てて、しかるべき方向に向かって作曲を進めていくっていうかね、ってやると適度に、なんだろう、多少自由に思いつきでやりながら、しっかりその方向を定めてるんで、曲としてはまとまりがあるものになるっていうね、そういう風にやっていけるんで、
思いつきと設計の両立
曲作りとしては割と健全な方向にいきますよね。だから、そんな感じでやってほしいと思いますね。思いつきのちょっと衝動的なやり方と、ちょっと設計っぽい感じっていうか、方針をしっかり定めてきちんとやる作曲、それを両立させるようなやり方がやっぱり一番いいと思うんですよね。
で、そのやり方を実現するために思いつきで始めつつ、展開の部分で一回止まると。で、止まって先を見据えて、で、しかるべき方向に向かって作曲を進めていくっていうね。そんな風にやってみてほしいと思いますね。
ひらめきも大事にしながら、きちんと地に足をつけるみたいな、そんなやり方に近いと思うんですけど。曲作りも完全にね、設計的な感じで初めに作り込んでから、実際にメロディとかフォーとかね、そっちに手をつけるっていう方ももちろんあるし、
あとはもう本当に、全てを思いつきでやっていくっていう、そういうのもありますよね。入りも思いつきだし、展開も思いつきだし、一気に勢いで全部やっちゃうみたいな。その時々のバータル的な対応でこなしていくとかね。それぞれ目指すものも違ったり、いろいろスタイルはあっていいと思うんですけど、
曲作りをより、ある程度フォーマットに乗っ取ってやっていくっていう意味で、その曲作りの出来上がる曲の品質をある程度維持するっていう意味で、今お話した内容を使えると思いますんで、ぜひその後意識しつつですね、思いつきと地に足をつける感じを両立させるようなやり方を取り入れていっていただければと思います。
そんなご提案の回でしたね。
そんなわけで、お話した内容をぜひ参考にしてみてください。
では今回はこれで終わりになります。 ありがとうございました。