路地裏クリエイティブの谷口です。
同じく丸山です。
この番組は、事業会社とPR会社という広告クリエイティブの路地裏にルーツを持つ2人が、企画やコピーなどについて自由に語っていく番組です。
決まった台本は特になし、興味のあるテーマについて気の向くまま喋っていきます。
なお、番組内での発言は基本的に個人の考えであり、所属する企業の立場や見解を反映するものではありません。
それでは早速スタートです。
今日、5月18日なんですけど。
収録日ね。
僕と同じですね、コピーライター養成講座に通っていた、アートとコピーというクラスがあるんですけど。
そちらの同級生のコピーライターさんで、ちょっと変わった経歴でエベレストの登庁をしましたという伊藤さんという方がおりました。
その人と同じく、アートとコピーというクラスの同級生のデザイナーの桜沢さんという方が、
リメンバーエベレストというエベレストをテーマにして展示をしておりましてですね。
谷口さんと私はそちらに、ちょっと今日行ってきたんですよね。
その帰りにね、収録を今やっているという感じですね。
そうですね、まさにそのホットな感じで。
このエベレストというテーマの展示、すごく面白かったなと思って、その話をしていきたいんですけど。
ちょっと最初にですね、この伊藤さんと会った時の話で、すごく僕が、なんだこれ、すごいって思った話なんですけど。
実はこのアートとコピーというクラスの初回で、お互いのポートフォリオを見せ合うっていう、自己紹介をする回みたいなのがあるんですけど。
そこでですね、伊藤さんがエベレスト登庁しましたっていうのを話されてたんですね。
で、僕とかもものすごいインドアで素人、登山の素人なんで、失礼ながら富士山ぐらいのイメージで、ふーんって聞いてたんですけど。
クラス卒業して、本当に1年とか2年とか経ったある時、とあるYouTubeの切り抜きを見ていた時に、世界の危険な場所トップ10みたいなのが流れてきて、その時にエベレストが紹介されたんですよ。
で、レインボーマレーっていうものとグリーンブーツっていうのが紹介されてて、これ谷口さんなんだかわかります?
全然わかんないです。その動画めちゃくちゃ真田さん見てそうですね。
そういう。
なんか深夜に気隠れに詰まった時に真田さんが見てる気がしました。
めちゃくちゃ、もうそれやりだすと止まんないんで、めちゃくちゃ困ってるんですけど。
このレインボーマレーとグリーンブーツで、結構衝撃を受けたんですけど。
エベレストって、本当にもう極限の環境すぎて、標高が8000mとかなんですけど。
上の方、本当に酸素薄いし、天候もやばいし、温度も気温もものすごい低いし、みたいなところで極限の環境すぎて。
そこでもし亡くなってしまうと、死体が回収できないので、その場に放置されてるらしいんですよ。
このレインボーマレーとかグリーンブーツっていうのは、その場に登った方の登山の用品とかっていうのを形容してて。
いろんな亡くなられた方のグッズがいろんな色になってるから、レインボーマレーって名付けられてるんですか。
あと目印になるような場所に、ずっと昔から横たわってしまってる人が、緑のブーツ履いてたからグリーンブーツって言われたりして。
危険の象徴として名前がついてるってことなんですね。
危険の象徴であり、この登山の目印として、その亡くなられた方々が呼ばれてるっていう。
レインボーマレーとかグリーンブーツのところまで到達したよ、みたいなことだと思うんですけど。
それをもう登山の目印にしてるっていう話があって。
いやもうなんか全然富士山と違うやん、みたいな。
富士山ね、そんな話聞いたことないからね。
聞いたことないです。
え、伊藤さんすごいって、その時にようやく分かったんですけど、エベレストに登るっていうのが全然違うんだと。
僕もタンカ作ってきて数年間経ってますけど、自分が人のために作ったものが展示会場に展示される、
そしてまた新たないろんな人の目に触れるみたいな経験を初めてなったので、
そういう視点でもすごいありがたかったですし、現地に行って感動するところはひっそりありました。
まずは谷口さんが寄稿されてたエベレストのタンカで、すごいテーマもぶっ飛んでるところで、
どういうふうに合詞語というかタンカの句の中に収めてるんだろうっていうのがすごい面白いなと思ってて、
これちょっと僕もその話したいなと思うんですけど、ちょっと気になったやつ読み上げさせてもらっていいですか。
ぜひぜひ。
僕これすごい好きだなって思ったのが、夢という原動力の底なさをエベレストから教えてもらうっていう。
イッシュですね。
イッシュを書いておられたじゃないですか。
僕はこの原動力みたいなものって、今この世の中を生きている時にも割と必要になるものっていうのを、
エベレストを照らして考えて書かれているっていうことに、
エベレストって距離の遠いものとのシンパシーみたいなのを感じられて、すごい好きだったんですけど、
なんかちょっと個人的に思ったのは、この底なさっていう、底がないっていう言葉って、下に潜っていく感じじゃないですか。
エベレストって逆に上に登っていくものだから、そこを対比したのもなんか面白いなと思って、
とかとかっていうふうに解釈、考察してたんですけど、
これは読み手の気持ちとしては、書き手の気持ちとしては、タネギさんどういう区だったんですか?
いやそうですね、このイッシュは今回の展示のためだけに書いたんじゃなくて、
実はちょっと前に別の展示で、ここまで大きな展示じゃなかったんですけど、
このリメンバーエベレストっていうテーマで、ちょっとした展示をされてた時に見に行かせていただいて、
その時の帰り道に勝手に作ったイッシュなんですよ。
だからそれプラス今回用に追加で2週作らせてもらって、合計3週展示させてもらってたんですけど、
それの今マネさんがピックアップいただいたのは、最初に僕はフィーリングで作った、
まだ伊藤さんから作ってくださいって言われる前に勝手に作ったやつっていう感じでした。
その時に思ったのが、やっぱりエベレストに対して挑戦される伊藤さんのエネルギーが半端ないなと思って、
エネルギーをどう表現するかっていうことと、あとは何がそこまで伊藤さんを動かしたんだろうみたいなことに、
単純に展示会場で自分の思いが馳せてしまって、それを帰り道にエモーショナルな音楽とか聴きながら、
言葉にできないかなみたいなことをポチポチやって、その時にもちょうどツイートしてたやつを伊藤さん気に入ってくださって、
今回も展示してくださったっていう感じで、なんとなく山登っててもうくじけそうになるけど、やっぱり登り続けなきゃいけないみたいな、
そこの気持ちを稼働させてくれるエンジンみたいな存在として、動力源って言葉を使ってるんですけど、
その動力源って基本的にはなくなるものじゃないですか、ガソリンだったらチャージしないといけないし、
でもそれがずっと回り続けていて人間を稼働させているっていうところで、それをさせているものの存在って何なんだろうっていうと、
天井みたいな大きな大局間的な印象として夢かもしれないなと思って、それが一連で言葉になったっていう感じですけど、
そこなさっていう言葉のチョイスはちょっと迷ったんですよね、あんまりそこなさって名詞であんま使わないじゃないですか、そこがないみたいな使い方はするけど、
っていう意味ではそこなさっていうところをピックアップして使うのは、語呂的にもいい感じがしたし、はめてみた感じのイメージとしても良かったんで入れたんですけど、
なるほど、対比になっているのかなっていうのは、今ワニアさんの視点で改めて気づかされました。
確かに、物そのものにメッセージ性がすごい宿ってる。
さっきの話聞いてちょっと思ったんですけど、カラビナってさっきの壁の話で、小っちゃいものの中に人の生とか世の中を支えるみたいな大きな意味を宿しているものが好きだっておっしゃってたので、
短歌とかも同じ壁のアンテナに挿すっていうのかなってちょっと思って、短歌とか俳句とかみたいなものも、545とか54574っていう限られた型の中に、いかにこう意味の大きい、小さい文字で意味が大きい言葉を埋め込んで、この限られた文字数からどれだけの想像力の世界に連れていけるかっていうような表現でもあるわけじゃないですか。
あれですね、入り口がめちゃくちゃ狭いんだけど、入ってみるとそんでもない中に大きなことが広がっているみたいな感じですよね、イメージとしては。
それを言葉と物でどっちもつながるように抽象化するとそういうふうになるのか。
確かに。
そこは何か、種口さんの壁のところのアンテナにも刺さったのかなと思って。
物に対して単純に愛着ある傾向もあるのかなっていうのもありますし、メーカーに勤めてるんで、物が宿している価値みたいなところは単純に興味があったりとか、
多くの仕事はその物の価値を世の中に伝えることが広告的に期待値としてあることが多いじゃないですか。
だからそういうふうに物を見てたりするのは自然とそうなっているかもしれないです。
それがいわゆる詩的にって言うとちょっと自己倒水してるみたいであれですけど、
詩的な視点で物を見るっていうことなのかもしれないですね。
物質を物質として捉えるんじゃなくて、この物質がどういう人間と重なる物を持っているのかみたいな、
そこを発見して、それを言葉にして世の中にそれこそ問いかけていくクイズを作っていくみたいな、
それは結構コピーライター的なのかわからないですけど、
そういうのはそもそも日常的に無意識にやっちゃってるかもしれないなって思いました。
確かに確かに。面白い。面白い総括ですね。
今回展示ということで、僕らインドア、谷口さんは僕インドアだと勝手に思ってるんですけど、そんなことない?
雪山に行くことなんて多分もう金輪際ないでしょうね。
でも本当に展示で行ったことないし、わからなさすぎて、そうですよね。
レベリストに登った人のあれだけのビジュアルと言葉でいろんなことをせっかく教えていただいてるんですけど、わからないじゃないですか。
本当に行かないとわからないことが多すぎて、
でもそのわからなさを知れたことが一番良かったのかなと思っていて、
わかり合おうとしすぎる世の中ですけど、いろんなことを聞いて説明した上でわからないっていう結論、
それくらいわからないものとして捉えられたっていうのが、今までわからなかったエベレストと改めて今わからないということには遥かに違う意味がある気がして、
それはすごい体験として、エベレストというモチーフでいろんな展示を見させてもらって、感じとして持ち帰れた感想かもしれないですね。
エベレストを通じて僕らは無知の地を知るっていう。
無知の地なのかもしれないですね。
今回結構身近じゃないテーマで、エベレストっていうものについての、また新しい考えとか視点がもらえるような展示のテーマだなと思ったんですけど、
他に感じられたことはありますか?
単純に展示やりたいなって気持ちになりましたね。
なんか展示って良くないですか?
確かにね。
最近結構周りでやってる人増えているじゃないですか。
なんかやってるのを見るとやっぱりちょっとうずうずしちゃうというか、表現熱みたいなものを焚きつけられちゃう感じがしますよね。
めっちゃわかります。なんかエネルギーを感じますよね。
しかもそもそも展示って個人が頑張ればできるんだっていうことすら結構驚きというか。
今回のリベンバーエベレストの展示も最小単位で言うともう2人ですよね。
伊藤さんというコピーライターと桜座さんっていうアートデクターデザイナーのお二人が結構メインでいろんな準備されてましたけど、
それがなんか紙が置いてますとかじゃなくて、壁にポスターが貼ってあったりとかTシャツ作ってありますとか、
いろんなものが置いてあって、2人でも頑張ればこんな素敵な展示作れるんだなっていう意味では、そこもすごい驚きなんでやっぱりやればできるというところの、
そういうお前もやってみるかっていうメッセージが感じるところもありますよね。
僕らみたいなことやってると動ける人が一番偉いじゃないですか。
行動する人の尊さみたいなものをみんなが共有してるというか。
めっちゃそうですね。なんか頭の中にイメージあっても形にしなかったらないし誰も伝わらないですもんね。
マジで意味ないよねっていうのをみんなが痛感してるから、特に多分これぐらいの年代だと思うんですよ。
30いくかいかないかぐらいの年代の人たちが今までコンペとかアイデア考えるっていうのやってきて、
面白いアイデア浮かんだっていうカタルシスでみんな喜んでた20代の頃から、
いやこれやっぱりちゃんと世の中に実装しないと僕らがやってることって価値を生んでなくない?っていうことに改めて目を向け始める時期。
ここらへんが20後半から30前半ぐらいの時で、そこに対してすごく躍起になるような年代でもあるのかなみたいな。
っていう時にそれを形にした人が現れると、やっぱりやばい俺やってないっていう、やんなきゃっていうたきつけ力があるというか。
そうですね。自分もそういう展示のテーマとか、今は具体的に案が僕はあるわけではないんですけど、
そこも近々挑戦したいなと思います。もしかしたらこのロジウラクリエイティブが今後どうなっていくか、まだ我々も分かっていませんけど、
なんかロジウラクリエイティブとして展示をやるとか、そういう未来もあったらめちゃくちゃワクワクするので、そういうこともできたらめっちゃ面白そうだなと思いました。
なんかちょっとこう話してみて、僕らでも盛り上がった話題とか、聞いてくれている方がちょっとワオがあったようなものっていうのを膨らましたら、なんか展示とかのテーマになるんじゃないかみたいなこともなんかちょっと思います。
そうですね。アクティベーション地動説っていうパネルがどっかに置いてあるイメージだけは今湧きました。
アクティベーション地動説。
マークと一緒に初期で話題にちょっとだけなった回だよねみたいな感じでね。でも確かに番組いまいろいろやっていると、聞いていただける方も増えてきて、それで思い出したんですけど、
開始してだいたい2ヶ月近くやってきたんですけど、スポーティファイでいろんなエピソード、合計再生回数が1000回を超えまして、フォロワーも100人を超えております。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
思い出して言うことじゃねえ、ちゃんと言えっていうツッコミ来そうなんですけど。
皆様のおかげで続けられております。
ありがとうございます。
エピソードが増えていくと、これから例えば半年後に聞いていただける方とか1年後から聞いていただける方って、今収録しているような最初の方のエピソードってもしかして聞かれないかもしれないじゃないですか。
だからそういう意味では今、子産的に聞いていただいている方は、アクティベーション一同室の回知らないの?みたいな感じで言っていただけるみたいな、ちょっとニッチすぎる番組リスナーの方のトークが生まれるみたいなところを数年後に見れたらめちゃくちゃ面白いなっていう妄想を膨らませながら。
それウケるな、話す側がそのことに言及するのちょっとおかしい。
正直スタイルじゃねえ。
正直スタイルです。