エピソードの導入
この番組は、中小小売企業の取締役経験のある2人が、そのリアルについてゆるくお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部由里が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
既に小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
リテールトーク75回目になります。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今日は読んだ本の紹介で、ルポ M&A仲介の罠というお話です。
樋口さん、家庭内のパンデミック中で、長女が日曜日に発熱、インフルエンザだった翌日の月曜日に次女が発熱。
これ収録火曜日なんですけど、火曜日に旦那が発熱というところで、だいぶズーンとした気持ちなので、面白い話をしてください。
急に面白い話か。全然ないんですけど、この前、従業員の人と、医者目からずっと一緒にやっている女性の人と、岡間場に入ったんですよ。
四谷三丁目の荒木町という、古い飲み屋がいっぱいある、結構いいレトロなところで初めて行ったんですけど、取引の人と飲んで、早い開始時間だったので早めに終わったんですよね。
じゃあ、二次会一杯飲んでいくか、みたいな感じになった時に、ドドンと大きく、岡間場って書いてある、なんか良さげなところがあったんで、これいいじゃん、みたいな感じで話をして、
想定してたのはヒゲがあるみたいな、ノリのいい楽しませて、だって岡間場ってこんな感じでドドンと書いてある店舗なんで、ウェルカムみたいな感じかなと思って入って、
店員さん一人とお客さんも一人しかいなくて、めちゃくちゃ対応されたんですよね。男女で入ってきたみたいな感じで、お客さんも常連っぽい方で、話を飲みながら聞いてたら、お客さんの方もそっちの人みたいな感じっぽいですよ、お姉っぽい喋り方で、
めちゃくちゃ普通の男女お断りみたいな感じで、結構な仕様を対応されたんで、しょげて帰ってきました。
昔からこう、岡間場とかなら結構楽しんで行ったのも何回かあるんで、行けるかなと思ったんですけど、ダメでした。
カプラとかガールズバーは全然楽しめないっていう感じで、若い時から今もあんまり楽しめてないっていうの。面白いのかわかんないですけど、そういう話です。
気使っちゃうタイプですか?
まさにそうで、盛り上げないといけないのかなと思って、変に気使って、結構な金額を請求されて、一緒にいた人の分も今とか払うんで、なんだったんだろうあの時間はみたいな感じで。
いますよね。はべらかして楽しめばいいのに、そうはできないタイプの真面目な人。
そうなんですよね。医者目が、新卒が勝者だったんで、やっぱり上司とかに連れてってもらえるんですけど、連れてってもらっても、なんか僕お酒とか作ってるし、女性の間、お前踊れよみたいな感じで踊らされてすごい嫌だったりとか。
あんまり楽しめた記憶がないんで、ちょっと40代は楽しめるようにちょくちょくいこうかと思ってます。
楽しみ覚えてもらうと光ると思いますけど、私昔1週間だけキャバクラでバイトしたことあって。
めちゃくちゃ稼ぎそうですね。
同じ学校の友達がそこのキャバクラで働いてて、マジで人が足りないから1週間でも手伝ってくれないかみたいな感じで、1週間だったらいいかなと思って働くみたいなのをやったんですけど、でもキャバクラって言ってもキラキラのとこじゃなくて、国分寺のカラオケキャバクラみたいなやつなんですよ。
国分寺のカラオケキャバクラはイメージがつかないけど、キラキラな感じじゃないんですよね。
だいたい飲んだ人が、地元の人が時間潰しに来るみたいなお店なんですけど、1週間でナンバーワンになって終わりに。
お客さん層はおじさんが多いんですか?
おじさんですね、完全に。多分40代以上とかで自慢話をしてくれるようなたぶりのいいおじさまか、無言でずっとお酒飲んでるようなおじさんとか。時間潰しに来たんかなみたいな。
そんな楽しみ方もあるんですね。
でも1週間しかいないっていうと、もう1回来とくかみたいな感じになってくれて。
おー、でナンバーワンって感じなんですね。
カラオケキャバクラみたいなので、お金を出してもらわないと歌えないんですよ。
なるほど。
だから、おじさんが好きそうな曲をどうする歌えるって言うと、じゃあ歌ってってなって稼ぐみたいなことやってました。
えーすごい。勉強させてもらいます。
いやー、営業の基本がそこには詰まってそうな気がしますね。
だから営業苦手なのかな。
私もう営業のAも語れないですけどね、全然。
はい、ありがとうございます。本題行きたいと思います。
藤田智也さんという方の著書、ルポーM&A仲介の罠っていう本ですね。
めっちゃ面白くて、すごい紹介しました知人には。
特に今まで考えてそうとか、売りたいなと思っている人にはちょっと紹介をして、絶対読んだ方がいいよって言ったんですけど。
やっぱり最近、ポジティブ・ネガティブ両面でM&Aの相談が増えていて、結構話をしたりするんで、その時に出したっていう感じで。
やっぱり検討してる人増えてるのかなと思っていて。
ネガティブな方でいくと、コロナの時のコロナ融資の返済も始まって、当番するような会社も増えてきて、ちょっと自分たちも先行きわかんないから、みたいなところから。
ポジティブな方でいうと、短期で立ち上げて、特に今だとTikTokで集中的に集客うまくできて、ちょっと立ち上がったけど先のビジョンあんまり持ってないから、一旦これでクロスしようみたいな感じで考えてる方、両面増えてるかなと思ってますと。
今回紹介する本、M&A検討してる人はポジティブ・ネガティブ両面で、少しでも検討してるなら絶対読んでおいた方がいいので、紹介したいなと思いました。
全然領域外の分野なんで、あんまりわからないんですけど、ルポっていうのは全体としてはどういう本なんですか?
元となったのは、朝日新聞デジタルで連載していた、「エマンデ仲介の罠」っていう、本当に取材を元にしたルポ、事態権を話にするみたいな形で、取材をして大幅に過失修正されたものが本になってます。
経営者保障の影響
当時話題になったんですけど、覚えてないですかね、ルシアンホールディングスっていう会社があって、悪質なM&Aを短期間に30社ぐらい買収したのかな。
資金がその会社が行き詰まっちゃって、代表者が失踪したみたいな感じで、悪質なトラブルがすごい発生してますみたいなのを代々的に報じましたと。
当時はスタートアップ系の人も、M&A仲介めちゃくちゃ儲かるじゃんって言って参入して、M&A総研上場して株価もすごいついて、M&A仲介が次の成長ビジネスの真ん中みたいに思われていた時期だったので、結構それぞれ衝撃があったのかなと思ってます。
本の中で、悪質の買い手の存在と一緒に、買い手がもちろん悪いです等で、買い手を仲介して成功報酬を得ていたM&A仲介の会社にも責任があるんじゃないのっていうのに焦点を当てた内容で、結果として売り手の企業とその代表者が大きい損失をこむっても、M&A仲介会社は責任を取らないというか、買ったことはわからないですみたいな形で成功報酬だけ
取って、本当M&A仲介会社だけが得するみたいな構造に対してもちょっとメスを入れるみたいな、そんな内容になってました。
あれですね、仲介会社と買い手がグルーになってるってことですね。今イメージしてるのは自面主たちのメンツを想像してますね。
そこで言うと、自面主たちほどを想像すると仲介会社は、いやそれは言い過ぎでしょって言うと思います。
で、善意の第三者として悪質な買い手かどうかわかんなかったっていうのが多分M&A仲介の人なんで、あんなにゴリゴリにグルーになってやってるケースは多分相当レアというか、ほぼないんじゃないかなと思います。
本の内容でいくと、2022年から2024年頃に契約したM&Aが中止になっていて、僕自身も前職のオペアマンを売ったの2022年なんで、生々しいというか、いや本当こういう買い手に当たらなくてよかったなとは思ったんですけど、
共通しているトラブルの内容としては、外れない経営者保障というところと、資金の抽出の2点というのが結構共通しているかなと思いました。
外れない経営者保障と資金の流出、経営に携わられている方だったら当たり前にもしかしたら知っているのかもしれないんですけど、経営者保障っていうのは何ですか?
経営者保障って、いわゆる会社の経営者って、大金少ながら金融機関から借り入れをして、創業進入しみたいなところから借り入れたり、普通に運転資金を銀行とか信用金庫から借りてますと、
その借り入れに対して万が一会社が倒産しちゃったりして、会社が返せないよっていう場合に、経営者個人として連帯保障をして、会社が潰れたとしても経営者個人がバイトするのに就職するのにして、何としてでも返すっていうのが経営者保障っていうものですと。
これやってるケースっていうのがほとんどかなと思うので、この経営者保障なしの借り入れってあんまりないですと。
一応昨今だと、最近だともう経営者保障っていうのは、知ってると経営者による思い切った事業転換とか、今の事業からもっと儲かるのに転換するぞ。
いやでもこれ転換しちゃうと経営者保障してる借り入れがあるから、返せなくなっちゃうかもしれないかっていうので、今の事業が低成長でズルズルやり続けちゃうみたいな感じであったり、
後ほど話すんですけど、事業所を消したいなと思って会社を売却しようとしたり、引き継ぎをしようとしても経営者保障のある借り入れがいっぱいあると、
それを金融機関も外すのは難しいから、買い手の人たちがちゃんと返してくれるかもわからないので、その経営者保障を切り替えするっていうのが難しいっていうので、
問題を断念しちゃうみたいな形で、ちょっと経営者保障っていうのが日本社会全体としてマイナスに作用してる部分もあるんじゃないかなっていうのを、中小企業長とか経産省が思っているところがあって、
経営者保障しなくても借り入れができる要件っていうのを整理してるっていうのが最近です。
結構スタートアップの人も経営者保障しないでも借り入れができる。実は僕自身も借り入れ結構やってるんですけど、全部経営者保障ない借り入れっていうのができていて、
そういったやり方みたいなのをノウハウみたいな形で提供している方も多いので、そういう関係は整備されつつあるかなと思います。
一方で長期的に伝統的に経営者保障があるから資金を貸し出してきたっていうのが金融機関の立場なので、
会社が倒産したとしても経営者個人としてちゃんと返してくれるから、低い金利でちゃんとそんなに業績が最初からなかったとしても貸してくれるみたいな感じだったので、
金融機関からするとなかなか経営者保障全部外して貸し付けするっていうのはなかなか踏み切れないっていうのが今なのかなと思ってます。
話したこの外れない経営者保障の問題ってどういうことかっていうと、悪質な会計、悪いことしてやろうと思っている会計がM&Aで会社を買うじゃないですか。
もちろんその会社の借り入れについては元の売り手側の経営者が経営者保障をしています。
もちろん買うので経営者保障は外すよと。買収後に経営者保障は買い手の経営者がもちろん受け負うよというふうに言うものの、そんなつもりは全くないので、
契約書に経営者保障を移動させますみたいなのを明記しなかったり、契約書に明記してたとしても努力義務ですよと。
金融機関もあることなので絶対これは約束できませんみたいな感じで、努力義務として記載するにとどめて、株式をM&Aで契約締結後に経営者保障を外そうとしないで、
経営者保証の重要性
ずっとその売り手の経営者が株式持ってないんだけれども、金融機関からの元の借り入れを保障しているという、そんな状態です。
ものがないのに責任は追い続けなきゃいけないみたいな感じになっちゃう。
そうですね。道理からすると、負債を含めて事業を買収する。その負債の価値も含めて、企業の価値ってこのぐらいだからっていうので買収しているので、
経営者保障を受け負うべきなんですよね。MAの売り手と買い手だけじゃなくて、第三者の金融機関からすると、いきなりMAされましたって言って、
で、売り手から買い手に保障を移したいって言っても、売り手の人のことはわかるじゃないですか。この会社でタイム処刑を出してくれて、みたいな形なんですけど、
買い手のことは全くわかんないので、それで保障を移せるかどうかって、なかなか判断難しいかなっていうふうに思うので、
経営を締結するときに、そういう拘束力を持つ。買い手が絶対に経営者保障を受け負うんです、みたいなところを明記するのは、実務上難しいところもあるのかなと思っています。
これ結構大事なことっぽいですけど、確かめられないんですか?
本の中でも結構生々しく書いてあったのは、MAの契約前に、売り手の会社が、本当にこの買い手企業が経営者保障を片側にできるのかどうか、
そういう保障人として適切かどうか、事前に金融機関に相談したいっていうふうに、仲介会社の人に相談したんですって。
銀行がそのためには信用調査っていう、その会社、買い手側の企業の信用があるかどうかっていうのを、定刻データバンクとかそういう機構を使いながら、
調査をしに行くっていう感じなので、信用調査をしたっていうのが買い手企業にバレたら、買い手企業が気分を損ねて、
じゃあこのMAやめにしちゃうよ、みたいな感じである可能性があるから、そういう確認を金融機関にするのはやめたほうがいいよっていうアドバイスをしてたらしいんですよ、仲介会社の人が。
それで売り手の企業の経営者は渋々相談をしないまま、ちょっと不安だなと思いながらも契約締結してしまって、案の定リスクが顕在化してうまくいかなかった、
みたいな、そんなことが書いてあるっていう感じですね。どうしても事業とか資金繰りがうまくいってないときに、毎月給料のお支払い、借入金の返済でお金は出ていく。
で、入金があったらこっちに当てて、支払いは当てて、みたいな資金繰りに急急としていると、せっかく詰まった売り手企業のほうが立場が弱くて、
なんとかM&A成立させて、早くこの資金繰りの苦労から解放されたいって思っちゃうのはすごいあるかなと思っていて、
それが思っていると重要な契約とか、例えば先ほどの買い手がちゃんと経営者保証をしてもらえるような、ちゃんとした企業なのかどうかっていう確認を金融機関に、
本当は切羽詰まってなければするんだけれども、できなくなるみたいな感じになって、リスクが表に出ちゃっているのが、セキュララに綴られているのがこの本だったなというふうに思います。
資金管理のリスク
個人的な経験を話すと、ペアマンの売却後に経営者保証発出するの結構大変だったんですよね。
そうなんですね。
アダストリアみたいな上場企業のグループ会社に売却だったので、2つ返事で銀行も喜んでやってくれるかなと思ったら、
ちょっとM&Aが成立したからってすぐにそんなの担当者別では決められないですみたいな感じだったので、
M&Aを決まってから経緯を説明して、こうこうこうですと。
買ってもらった企業の代表の方、親会社の代表の方とかも同席してもらって、
こういう経緯でこういう賠償をして、こんな形で今後やっていって、絶対大丈夫ですみたいに説明を結構ちゃんとして、
ようやく外れたのが数ヶ月という感じでした。
その反応で経営者保証を外して新しい会社に肩代わりしてもらいたいんだけどみたいな話をしたら、
そんなの急に言われても困りますみたいな感じの反応が担当者から来ましたっていうのが、
そんな感じなんだと思って。
でも確かにこれまで若いというか、勢いよく立ち上げてきた会社の経営者が、
いきなり上場企業に会社売りましたって言っても、半分信じてもらえないんだろうなと思いながら、
ちゃんとそれを本当ですよみたいなのをちゃんと丁寧に説明していって、先方のヒントをして、
良くなったっていう感じなんですけれども、
その時やっぱり代表に経営者保証をしてもらっていたので、
これは絶対外すのは僕自身の責任と仕事だなと思ってたんで、
ちゃんとやらないとなと思ったんですけど、思っていたより大変だったんで苦労したっていうのが残ってますと。
金額面でいくと借り入れで多分2億か3億弱ぐらいしてたんですよね、
このタイミングによって変わるんですけれども、そんな風にしてたので、
これ経営者保証外れなくて、
デカいですよね。
3億の本当保証しながらやり続ける、しかも買い手企業が、
その返済もしてくれるかどうか分かんないっていう状態だったら、めちゃくちゃ怖いなと思ってます。
なるほど、外れない経営者保証が1つトラブルの原因と、
もう1つが資金の流出でしたっけ?
そうですね、事業がなかなか立ち行かない会社も現金持ってるケースが多いです。
金融機関から借り入れていて、現金として置いてあるものであったり、
日々の事業の売り上げで入金があって、事業を続けていくには給料であったり、
取引先への支払い、仕入れの支払いであったり、広告金の支払いであったりっていうのが必要なので、
ある程度の現金がちゃんと入ってるっていうのがほとんどです。
すごい怖いなと思ったのは、悪質な会手ってこの現金を目当てに買収してるっぽいんですよね。
本当に潰れそうな会社だけれども、現金は残ってます。
売り上げがあると数千万円の現金は残ってたりするので、
現金を全部吸い上げることを目的にM&Aをしていて、
M&Aの契約が成立したら、経理の担当者に、
今後は親会社が資金の管理を全部するので、
効率的な資金管理っていうのをするために、グループ会社からの資金を親会社が吸い上げて、
必要な分だけ優先しますみたいな体制に変えるっていうような形で、
入金をどんどんどんどん催促して、本にも書いてあったんですけど、
ちょっと怪しいなと思いながらも、そういうもんかM&Aされたらみたいな感じで振り込んじゃって、
後から振り込まれなくなって大変なことになると。
もっと悪いパターンだと、最初からそういう入出金の権利を握りに行っちゃうみたいな形で、
銀行のカードであったり、インターネットバンキングのログインパス、IDパスみたいなところを取り上げちゃって、
入出金のところはその人、会計側の代表者がやるみたいな、
そういう体制を作るみたいな感じでやるっていうのを見て、
めっちゃこれも怖いなと思いました。
吸い上げた資金については、会計企業の経営者のキャバクラ代に使われてたり、
高級車を乗り回してるみたいな感じで個人的な支出に当てていたり、
会社の資金繰りに当てたりっていう、
その悪質な会計企業も火の車になっていて、
あっちに資金を当ててこっちに資金を当ててみたいな、
本当に資金繰りに追われてる火の車状態みたいな感じなので、
それをやりながらキャバクラでちょっといい思いをするみたいなことをやって、
破綻していくっていうのがすごい生々しく書いてあって、
面白いなと思いました。
仲介会社の選定
キャバクラの伏線回収がここで出てくると思わなかったです。
そういえばそうです。
私が会計でもキャバクラには使えないんだろうなと思って。
それで僕ら売却したときは、
実務とお金の周りは僕が全部管理していたので、
そういったところもなかったので、
もちろん会計企業は有料企業だったので起こらなかったんですけど、
ここの入手金の権限を握るっていうのはすごい大事だなと思いましたね。
そういうもんだなって思っちゃうみたいなのもわからなくはないですよね。
結婚したら財布が一つになるみたいな感覚とかに近いのかなと思うんですけど。
奥さんにすべて口座を渡して、お小遣い制限ありますって言われて、
そういうもんかなと思ってやっちゃうみたいな感じですかね。
会計側にお金流れていっちゃうのって、
気づくだろうし、なんでわかんないのかなと思ったけど、
そっかって思いました。変に納得しちゃいましたね。
詐欺する人って本当にこの契約締結前とか恐らくですけど、
すごい盛り上がると思うんですよね。
カッターとかこういう風にしていってとか、一緒に大きくしていきましょうとか、
これまで資金繰り不安だったと思うんで、
今後はもうそういうの安心して事業に邁進していきましょうみたいな感じで、
いいこと言ってるんで、多分最初の段階は印象良かったり、
ちょっと怪しかったと思っても、やっぱりカタノにも下ろしたいし、
この人は良い人そうだからみたいな感じで、
契約しちゃうのが結構多いんじゃないかなと思って。
そうなると気づきにくいんだろうなっていうの。
もしくは見て見ぬふりしちゃうみたいな。
大悪いことだからっていうところも心理的には左右しちゃうのかなとは思いました。
なるほど。売り手企業からすると、
良い会計企業に出会うっていうところは選ぶの大変だと思うんですけど、
仲介会社もちゃんと選定する必要があるのかもですね。
これ仲介会社の選定で、僕も2回経験して、
2回とも仲介会社お願いしていて、
しかも専任契約じゃなくて、非専任という何社の仲介会社でやれる契約でやったんで、
何社かやったんですけど、結論これ難しい問題だなと思いました。
なんでかっていうと、要は会社単位で良し悪しがある。
この仲介会社はいい、この仲介会社は悪いっていうよりは、
担当者の良し悪しが大きいんですよね。
ランキング通りにいかないというか、A社、B社、C社いて、
A社がランキング1位だけれども、良い担当者がいるとは限らない。
何なら新人のペーペーが当たる可能性もあるので、
ここが運になっちゃうのは、すごい大変だなというのは思います。
こういう事例があるっていうことは、
こういう悪質な買い手がいる前提で売り手は動かなきゃいけない。
交渉を進めるつもりでいかなきゃいけないので、
やはり難易度というか制約の角度は下がるのかなと思ってます。
僕ら売る時もすごい重視したのは、快適業の素性というか、
どういう会社なのかってものすごく大事で、
売るトラックレコードにするんだったら、
もちろん信用力のある会社かつ有名な会社に売れた方がいいし、
そういったところって大事にしていった方がいいかなと思いながらも、
やっぱり切羽詰まって肩代わりしてもらえるみたいな形でいくと、
なかなかそこもいい会社に売りたいって言っても見ていけないので、
少なくとも実体の事業を行っている会社で、
変な会社じゃないっていうことは少なくとも分かんないと、
締結した後のトラブルは結構起こるのかなっていうのはやっぱり思いましたね。
M&Aで特に売る側の当事者があんまり詳しくないパターンが
少なくないのかなと思ってますし、
情報の非対称性と売却の急ぎ
引っかかり情報が多いから、情報の非対称性みたいな話にもなってそうかなと思ってて、
あと、売却急いでしまうから吟味しきれないみたいなところもあるんですかね。
それでいくと、情報の非対称性は昔に比べると若干緩和されてきたというか、
やっぱり僕自身もそうですけれども、M&Aの経験者ってだいぶ増えてきたというか、
ここ数年で増えてきたかつ、情報発信もするようになってきたので、
さらにこういう悪質な会手がいるぞ、みたいなことをこういう素晴らしい本で検伝してくれると、
だいぶ非対称性が以前よりはすごい狭まってきたかもなっていうのは思ってます。
まだまだ全然おっしゃる通り売り手の方が情報少なくて、会手の方が経験もあるんで、
情報の非対称性がめちゃくちゃ大きいけれども、若干小さくなってきたかなと思います。
売却急いじゃうっていうのは絶対あると思っていて、早く楽になりたいですよね。
毎日資金繰りのことを考えるのって一番辛いと思って、
僕自身はそういう状態にならないように結構つまんない経営を心がけて、昔からやってたんで。
本当に資金繰りの入金のブロックっていうんですけど、何月何日にいくら入金されて、
何月何日は従業員の支払いだからいくら抜けて、何月何日に入金が遅い会社の入金があるからこうなって、
みたいなのをブロック組んだことあるんですけど、一回だけですね、本当に。
資金底付きそうになってそれをやったのって。
あーそうなんだ。
めちゃくちゃそう。それの時って事業のこと考えるよりは、この資金繰りのブロックで大丈夫かな、大丈夫かな、
最悪これを伸ばせばいいかなみたいなことを一日中考えるんですよ。
それがもっと事業として切羽詰まると、それをずっとやってるってことになるんで、事業に向き合う時間が少なくなっちゃいますよね。
事業に向き合う時間が少なくなると、そのことは認識してるんで、
あ、事業伸びなそうだなってなって、余計苦しくなってみたいな、
こうスパイラルに入っていくっていう感じなんで、やっぱ切羽詰まって早く売りたいって気持ちにはなっちゃうのかなと思いますと。
事業の成功と売り手の責任
本当今回の本読むと、M&Aって成立させるのがゴールじゃなくて、
やっぱ売った後の事業の成功であったり会社の成功っていうのが一番大事で、
それは自分にとってもそうですし、残る従業員にとっても重要だなと思っていて、
変なトラブル回避する上でも、売った後で成長させてくれる会社に託す、
そこをちゃんと売り手の責任として吟味していくっていうのは、
本当に変なトラブル避けるだけじゃなくて、
残っていく事業と残っていく従業員のためにもすごい大事だなっていう、
めっちゃ当たり前の事実なんですけど、改めて気付かされたというか、
読んでて切なくなりながら思いましたね。
面白い。ありがとうございます。
今日は読んだ本の紹介で、
ルポM&A仲介の罠という話でした。
ありがとうございます。
ディテールトーク、ここまでお聞きいただきありがとうございます。
番組の詳細欄にGoogleフォームのURLがあるので、
質問やメッセージはそちらからお送りいただけると嬉しいです。
番組内でご紹介させていただくかもしれません。
次回もぜひよろしくお願いします。