企業のデットファイナンス。年間500名以上の企業家から相談を受けるデットファイナンス支援の INQ 代表、若林さんとともに、スタートアップ企業家のリアルなお金の悩みを解決していく番組です。
こんにちは、パーソナリティを務めます、スタートポストプロデューサーの稲荷田です。
こんにちは、INQの若林です。
さて前回は第9回目、保証協会付き融資の攻略ポイントというテーマをお話しさせていただきました。
そうですね、前回は保証協会付き融資とは何ぞやというおさらいをさせていただいた上で、保証協会付き融資のキーマンは誰なのか、また保証協会付き融資の3つのポイントということでお話をさせていただきました。
その終盤に連帯保証というちょっと恐ろしいキーワードも出てきたので、そこで今回お話ししたいのが、デットファイナンスの連帯保証って怖くないですか、というテーマですね。
これは稲荷田さんからのリクエストでいただきました。
はい、私からのリスナーさんというか、私自身も一人のリスナーというところで今回挨拶させていただきまして、
ちなみに個人的なエピソードでいくと、自分自身が今企業2期目に入っておりまして、融資を考え始めるところではあるんですが、なかなか一歩踏み出せないなというところの心理的なブロックがあり、
加えてですね、自分自身が融資を考え始めたことをパートナーのですね、妻は結婚してるんですけれどもに伝えたところ、大丈夫なの?というのはかなり言われてしまいまして、
この辺りがもしかしたら他の企業家さんにもあるんじゃないかなと思いましたので扱いたいなと。
そしてこの怖いという感情に個人的には2種類ある気がしていてですね。
一つ目がこの分からないから怖いというものと、分かった上ででも怖いというものな気がするんですね。
で、今僕だったりその妻の感想っていうのはどちらかというとこの前者の分からないから怖いというものな気がするんです。
そうですね。
なので今回はこの若林さんに、実際の連帯保証とは何ぞやというところを丁寧に紐解いていただくことで、そこの心理的なブロックを解消していきたいなというふうに思っております。
そうしましたらまず概要からお伺いしたいんですけれども、経営者の連帯保証これは何なんでしょうか?
会社、法人が融資を受ける時に代表者、個人が会社の融資に対して連帯保証を負いますというものなんですけど、
もし法人が返せなくなっちゃったら代表者個人が連帯保証を負ってるから返してねっていうふうに言われちゃうよっていうそういう契約のことを、経営者の連帯保証、代表者保証とかっていうふうに読んだりしています。
もしも会社が生産しますってなったら自分のポケットマネーからそれを負担して返すってことだと思いますので、
もしも自分のポケットマネーがリッチになかった場合は、いわゆるドラマとかああいうシーンで見るような、家の差し押さえだとか、なんかそういうのが発生してしまうような気がしてるんですけど、つまりそういうことってことですか?
おおむねそういうことですね。
例えば代表者が負ってる連帯保証って、連帯保証ってのはもう債務者とほぼイコールってことなんで、法人の代わりに代表者個人が払わなきゃいけないっていうふうになると、もし返せなくなったら個人も自己破産みたいなことをしなきゃいけないっていうことですね。
めちゃめちゃ怖くなりました。
なんですけど、それって法人というチームでスタートアップしてるのに、代表者個人だけが連帯保証を負ったらみんな怖くて企業なんかできないよねっていう声もあって、スタートアップ活性5カ年計画などの中にですね、連帯保証のつかない融資制度ということで謳われているし、
その前からは日本政策研究高校さんの融資においてはですね、原則的には連帯保証つけない方向で制度っていうのは作られてきたりっていうところで、すごく今ね、連帯保証つかない融資っていうのが浸透してきていて、マジョリティになってきているので、
企業化としてはやりやすくなったということは言えるかなというふうに思います。
確かに、当然仮に会社がどんどん成長していって、ずっと連帯保証なしでいけるだけではないとは思うんですけど、とはいえある程度のところまでは連帯保証なしでいけるっていうのはやっぱりありがたいですよね。
その軌道に乗ってたらだったら最悪のリスクは一生得る気はしてて、最初ってやっぱり何も不確実性が高すぎるのにリスクだけ大きいみたいな感じがしてしまうので、そこはすごくありがたいなというふうに思いました。
なんかそんな美味しい話あっていいんですかって感じですけど。
なのでそれだけ国としてはレンタ保証を取らない方向で、それを定着させていきましょうよっていうことを今積極的に補助金出してやってるっていうことですね。
制度自体変えるのはちょっと時間がかかるけれども、特例としてその補助を出してっていうことを、それ様子も見ながら制度から撤廃されるってこともあるかもしれないですね。
そうですね。こういった制度をまずは選ぶとあるっていうことを知っていただいて、有志受ける際には調べていただいて、条件当てはまるんだったらプロアクティブにそれを選択していただいて使っていくっていうことがまず経営者のレンタ保証を付けないためにできるアクションの一つ目ということになります。
今3ついただきまして、1個目が高校さん、2つ目が保証協会付き有志のスタートアップ創出促進保証で、3つ目にいただいたのはこれはどこのどういうあれでしたっけ。
これもですね、ごめんなさい。事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度も保証協会付き有志の保証制度になってます。
保証協会付き有志ですね。ありがとうございます。
僕は読むの諦めてしまったんですけど、かぼやさん丁寧にありがとうございます。
あと先ほどいただいていたのが、やっぱりその制度も適用させられるか適用させられないかというところもジャッジメントがあるという話もいただきましたので、そのあたりのポイントも改めていただけますでしょうか。
わかりました。これらの制度、細かく言うとちょっと誤差はあるんですけれども、基本的な考え方としては法人と経営者がきちんと分離されているということですね。
一緒だから電体保証つけろって話になるわけだから、それが別であるということをちゃんと証明していくってことなんですね。
例えば、法人のお金を私物化しているようなケースね。法人からお金借りちゃってるとか、法人の売上に対して過分な役員報酬を取っているとか。
役員報酬とかもあるんですね。
例えばそういうふうにしていると、これ実質的にプライベートカンパニーというか、個人事業主とそう変わらないですよね。
個人の会社なんだったら、それはちょっと個人でちゃんと追ってくださいよねっていうことですね。
なんか至極真っ当なことを言っているように感じますね。
至極真っ当なやつですね。
それから財務基盤をきちんとしてください。
結局、傾斜保証って返せなくなっちゃった時の金融機関側のリスクヘッジと言いますか。
そうならないような財務基盤をきちんと作ってくださいよねっていうことですね。
それと3つ目が、そういった財務状況を正確に自分で把握してくださいよね。
必要なタイミングで情報開示したりとか、経営の透明性っていうのをきちんと確保してくださいねっていうことですね。
さらに言うと、きちんと借りたものは返してくださいねっていうことですね。
こういったことがですね、実は先ほどちょっと挙げました経営者保証ガイドラインっていうものに明記されてまして、
それに沿った経営をすることによって、先ほどご紹介したような制度を使わなくてもプロパー融資などで連帯保証が外せる可能性があるということになるんです。
さらに言うと、先ほどご紹介したような制度の条件っていうのがまさに法人と経営者の明確な区分分離だったりとか、
財務基盤の強化、例えば2期連続赤字でないとか、財務超過でないとかそういった条件ですね。
財務状況の正確な把握とか適時返しみたいなことがその制度の中にインストールされているという形になっています。
これ経営者保証ガイドラインっていうのはどこが出しているものなんですか?
これはですね、国が出している経産省かな、中小企業省が出しているもので、
これに沿って経営者保証がついている場合のこの生産の仕方とか、経営者の財産の守り方であったりとか、
あるいはいたずらに経営者保証をつけるんじゃなくて、こういう要件を満たしたときはちゃんと外した取引しなさいよみたいなことが書いてあるというものになりますね。
ちなみにこれはガイドラインやっぱり結構長いですか?
そこそこ長さがあると思うので。
経営者の方が知っておくべきことは法人と経営者の明確な分離と財務基盤の強化ということと、財務状況の適切な情報開示というようなところかなと思います。
ありがとうございます。大切なところをエッセンス抽出いただいて、できる限り迷惑を通したいなと思っていても、
多分細かく読もうとすると大変なことになってしまうので助かります。ありがとうございます。
それぞれお話をいただいたんですけど、一旦ちょっとまとめを入れていただきますとどんなところになりますか?
経営者保証をつけないで融資を受けるためには、まず一つ目が役員への貸し付けをしちゃいけないよと。
よく創業初期って役員の方のポケットマネーから会社に貸すっていうのはあるんですよ。
ありますね。
これは自己資金に近く見られるので、そんなに問題にはならないんですけど、創業初期は。
逆に会社から借りちゃうっていうのが良くなくて。
じゃあどういう時に会社から借りちゃうかっていうと、よく若い企業家にあるんですけど、
創業初期売り上げまだ不透明だから役員報酬をすごい少なくしちゃうんですね。
でも生活できないじゃないですか。
そうですね。
どうするかっていうと会社から借りるしかないっていうようになっちゃう。
あるいは会社の経費に生活費もしちゃうとか。
会社が代表者個人の生活費を立て替えちゃうとかっていうことが起こっちゃうんですね。
めちゃくちゃ普通にありそうですね。
なんか悪気がないというか、むしろ役員報酬を下げたのは法人のためみたいな思考回路だったわけですもんね。
うんうんうん。
なんですけど、借りる時結局役員報酬ゼロにしちゃって、
金融機関さんは適切な役員報酬をもし計上したとしたらこれも赤字だよねとかっていう風にやっぱり引き直してみるし、
何よりも役員貸し付けしちゃったらあんまり意味がないんですね。
なぜならもうそれって私的流用っていう風に見られちゃうんで、
一定の金額、一定の割合を超えちゃうとモネタル補助付けてくださいになっちゃうし。
なるほど。
なので役員の貸し付けはするなと。
そのためには役員報酬はちゃんと税率さんに相談して適切な金額にした方がいいよねっていうことが一つですね。
低すぎても高すぎても良くないんですね。
うん、そうです。
で、債務基盤の話に繋がるんですけど、2つ目は2期連続赤字または債務超過を避けようってことですね。
これ避けようって言って避けられたら苦労しないですけど。
そうですね、むしろスタートアップこそエクイティを引く理由ってやっぱ赤字が惚れるからみたいなところあると思うので難しいですね結構これは。
そうですね、ただそのエクイティが入ると一時的に債務超過が解消されたりとかするんで、その後に融資を申し込むとかですね、例えばですけど。
赤字ってのはあくまでもPL上の赤字なわけですけど、スタートアップだと結構開発費を計上するじゃないですかと。
言った時にそれを資産計上って言ってPLのいわゆる半管費のところに外注費とかって言って計上することもできるわけだけど、
それを資産計上ってBSの方に計上するっていうことが当てはまるケースがあるんです。
ここは税理士さんによく相談してほしいんですけど、資産計上するってことはBS側にそっち開発費が行くので、
PLから抜けるんで利益が増える、または損失が減る場合があります。
ということによって赤字じゃなくなる、または債務超過でなくなるみたいなことが起こることがあるので、
もし適切に処理する結果、資産計上した方がいいよねってことになるんだったら資産計上をきちんとするということによって、
2期連続赤字とか債務超過から遠ざかるっていうことが経営者補助をつけないっていう意味でも必要になってくる。
最後に適切な情報開示みたいなことがありましたけど、とにかくちゃんとタイムリーに返済をするってことなんですね。
なんでちゃんと返さなきゃいけないかっていうと、例えばこうこさんですと口座から返済金が引き落とされるっていうのがあるんですね。
で、うっかり返済金を入れてなかったりとかして、メインに使っている口座じゃないから入れてなかったりとかすると、
こうこから引き落としできませんでしたって連絡が来るんですけど、
それをやっちゃうと、向こうしばらく次の融資受けた時に連絡書がついちゃったりするんですよ。
それ1回でもあると良くないっていうことなんですか?
1回でもあるとですね、向こう1年ぐらいは連絡書がついちゃいます。
これは適切な取引がされているっていうことが最低限のベースとしてあるので、
ここは意外と経営者と金融機関とで温度差があるところになるので、ここ注意しましょうって感じですね。
たまたまケアリスミスで1回ぐらいやっちゃいましたみたいなノリじゃ済まないんですね。
それはね、やっぱりクレジットカードとかだと別にメダリティー高かったりするかもしれないですけど、