小売企業決算書の読み方の基本
この番組は、中小小売企業の取り締まり役経験のある2人が、そのリアルについて緩くお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部有利が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
既に小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
リテールトーク第9回、小売企業決算書読み方の基本というテーマでお話ししていければと思っております。よろしくお願いします。
お願いします。
またお便りをいただきまして、お便りのご紹介です。
ありがとうございます。
トムコリンズさんよりいただきました。
いつも勉強させていただいております。樋口さんと砥部さんのお二人は、普段使うモールはありますか?
よく使うサイトやよかったサイトがあれば聞きたいです。よろしくお願いいたします。
ということで、ありがとうございます。
ちなみにトムコリンズってジンベースのカクテルなんですけど、前回のお便りがジントニックさんだったので、多分それをかぶせてくれたのかなと思って、
しっかり聞いてるよっていうメッセージかなと思って嬉しいです。ありがとうございます。
よく使うモールっていうことですけど、私の場合、めっちゃプライム会員なので、基本日用品はAmazonで、
服は実店舗が多いもののECだと完全にぞぞの顧客で、気になるしておいて、買いやすいときにLINEもらえるので、そこで買うっていう感じですね。
あと、モール以外のECで、いわゆる自社ECっていうので、お気に入り用は特にないんですけど、
サイズリコメントツールが入ってるとめちゃくちゃ買いやすいなと思ってて、私が知ってるのはユニサイズっていうツールなんですけど、
ベイクルーズさんとかシップスさんとかのECも入ってるんですけど、身長とか体重とか150何センチとか入れると、
体の特徴とか入れると、着かけの目安とかサイズ感のリコメントをくれるんですね。
これ私は全ECに載せてほしいなと思ってる。
服買うときの失敗って、サイズ感と素材感のミスみたいなのが多いんで、これは欲しいなと思ってます。
ヘグちゃんは普段使うモール、よく使うサイト、よかったサイトとかどうですか?
僕は基本的に物販は楽天で、データのコンテンツとか本はAmazonみたいな使い分けですね。
Amazonとかだとちょっと物販怖いなと思っていて、結構お行儀の悪いセラーさんも多かったり、
価格チェッカーを見ないと本当にお得かどうかわかんないみたいなのを言われて、
プラットフォームとしてどうなのかと思っていて、
一方でKindleとAmazonプライムのビデオには相当ロックされているっていう形なので、
そういったコンテンツは相当課金してますね。
自社ECは僕あんまりそんなに買わないんですけれども、
全職のペアマンの子供が気に入ればペアマンを使いますし、
あとはそうですね、結構衝動買いとかは割とするので、
Twitterで流れてきましたみたいなので、
食べたいとかこの食材食べたいなとか、
なんかおすすめですみたいな言われたのは買ったりすることがあります。
が、あんまり覚えてなくてリピートするとかはあんまりなかったりしますね。
最近した衝動買いなんですか?
ヨーグルトかなんかでこのヨーグルトいいみたいなのが確か流れてきて買ったような気がしますね。
それはTwitterじゃなくてインスタだったのかな、みたいなのは結構カジュアルにしちゃったりします。
人間性がちょっと出ましたね。
出ました?よかったです。
ありがとうございます。
お便り非常に嬉しいので、ぜひ何か気になることとかあったらお気軽にいただけると嬉しいです。
さてさて、では今日本題は小売企業の決算書の読み方についてお話し聞いていきたいと思います。
これ先日ノート書かれていましたよね?
欠品と在庫の関係
そうですね。
最近書いたノートですね。
実例で学ぶアパレル業界決算書の読み方というのを、
これちょっと後で読んでもらえると嬉しいなと思っているんですが、
このノートの記事でも着目されていた在庫日数のこととかをちょっと聞いていきたいなと思っているんですけど、
そもそも他社の決算書を読むとかって、
どうやって読めばいいんだ、どこに注目すればいいのかわからないという人がほとんどかなと思っていて、
どんなスタンスで見ればいいんですかね?
いわゆるこの報道とかで多いのって、いわゆる損益決算書、PLの部分で売上いくらとか利益がいくらみたいなところは
結構注目して読まれる方が多いかなと思っているんですけれども、
そこだけじゃなく、今日お伝えしたいなと思っているところは、バランスシート大事だよね、みたいなところをお話しできればなと思っています。
全然関係ない話なんですけど、関係ないようであるお話なんですけど、
商社に勤める友人が自分たちの会社を揶揄していて、
うちの部署はPL学園だから、BS、バランスシートを無視して売上利益だけ伸びればいいんだよね。
なんで在庫管理とかキャッシュフローとかすごいずさんな管理になっていて、
本質的じゃないけれども売上と利益が上がればいいよねっていうのを野球部で不祥事で配分になってしまったPL学園とかけて揶揄しているという話を面白おかしく話してたんですけれども、
大手企業でもそうなっちゃうんだな、このPLを重視してBSを無視してしまうというところになってしまうんだなというところで、
ちょっとその危うさであったり、どういうふうに見ていけばいいのかな、みたいなところはお話したいなと思っています。
PLだけ見てたらダメだよねっていうことですよね。
これなんかよく言われるんですか?そんなにちょっと詳しくないんですけど。
元ミクシーの社長で、現在アニマルスピリットというVCを立ち上げている朝倉さんなんかの本を僕自身も読んだりするんですけれども、
ちょっと前に流行ったというか発売されていて、ファイナンス志向っていう本を出していたんですけれども、
その中でもやっぱり損益計算書の売上利益ばっかり見てしまう経営者をPLの脳みその脳に陥ってしまっているので、
そうではなくて目先の売上利益を最大化するばかりではなくて、バランスシート、キャッシュフローを含めてファイナンス志向で、
将来のこの企業価値を最大化するにはどうすればいいのかっていうのを考えるのが大事っていうのは提唱されている方が出てきているので、
ある程度危機感というか問題意識を持っている方は増えているんじゃないかなというふうに思います。
確かに増収増益とか減益とかPLの部分だけが言及されていることは多いかもなってちょっと思ったりしましたね。
やっぱりそうだなと思っていて、アパレル企業とか小売企業に関係する報道なんか見ていても、売上利益がどうなった、伸びた、悪くなったみたいなのは多いんですけれども、
在庫日数が増えた減った、棚卸し資産在庫金額が増えた減ったみたいな話がなかなか出てこないかなと思っていて、
そういった背景もあるので多くの経営者が売上利益の最大化を最重要項目として考えてしまうのかなっていうのは思います。
確かにバランスシートよりPLが分かりやすいというか、PLは多分その尊益計算書はその期間の成績表みたいな感じで、バランスシートは多分それまでの積み重ねが現れるみたいなイメージなんですけど、あってます?
そうですね。PLは一定期間の売上利益支出みたいなところを示すもので、BSは決算日という特定のタイミングで、その企業の資産、負債準資産がどうなっているかみたいなのを示しているものなんで、BSに関してはこれまでの経営成績と資金調達の積み重ねの結果として、こんな内訳になってますよっていう形にはなってますね。
私自身の体験なんですけど、アパレル企業で取締役になった当時に、自社の財務書評をパッと見る機会があったんですけど、何も分かんないなって結構やばいなと思って、勉強しようと思うんですけど、当時はYouTubeとかもないから、会計とか財務書評関連の本とか読むんですけど、今一つ分かんないというか、PLとかBSの言葉とか数字の意味を理解しても、
実際に経営と結びつかないというか、どういう感覚なのかっていうのがなかなかつかめなかったんですよね。結局資格というゴールみたいなのがあるとコミットできるかなと思って、母規の日記を取るまでやったんですけど、そこまで学ぶと会計の基礎は一応理解して、経営とのつながりもざっくりは分かるようになったみたいな感じなんですけど、
とはいえ、別に資格を取る必要って全然ないし、今そのYouTubeとかトータキャストとかで頭がいい人が解説してくれるのも聞けるんで、すごい良い時代になったなと思いますね。
なるほど、まあやっぱりでも資格いいなと思って、僕自身も持ってはいますと母規日記を招写時代に取っていて、だいぶ前に取ったんですけれども、基礎にはなったかな、一方でやっぱりやってみないと分かんないところが非常に多いなと思っているので、持っているだけだと活用しきれないなというのは思いましたね。
なるほど、そうですよね。PLに注目しがちだけどバランスシートの方にも着目すべきだよねっていうところをもうちょっと深掘って聞いていきたいです。もうちょっと教えてください。
売上と利益とキャッシュフロー
有名な会計上の言葉で利益は意見、キャッシュは事実みたいなのがあるんですけれども、PL、損益計算書の部分ってある程度操作というとちょっと強い言葉になってしまうんですけれども、ある程度この利益、売上利益に着地させたいみたいなところが若干操作できる部分があるなと思ってます。
アパレルや小売事業でどういうふうにコントロールするかというと、もちろんある程度の売れ筋商品があったりとか、ある程度の売上規模がある会社の前提なんですけれども、欠品を減らせばある程度売上は伸ばせますと。
なので、適正な在庫水準以上に大量に仕入れますと。で、欠品が起きないようにある程度余裕を持って仕入れると、欠品が起きないので売上自体は大きくなりますと。ただ大量に仕入れてるんで在庫余りますと。
で、適正な在庫水準にしようとすると、ちゃんと損を出しながらこの在庫をキューッと圧縮して適正な在庫水準に戻すっていうことが必要になるんですけれども、損が出ない範囲でしか在庫を圧縮しないと利益はマイナスにならないので、在庫数は減らないけれども売上伸びるし利益は既存されないっていう形なので利益も伸びますと。
こういった形の操作が一番一般的ですと。
なるほどですね。確かに実体験的に知ってるのが仕入れも加算で在庫も山ほどあっても倉庫パンパンみたいなやばい状態でも、それは多分PL上には現れないんですよね。
そうですね。一方でバランスシートBSのほうを見ると、棚下ろし資産が増加していて、在庫日数が増えて、仕入れの増加に販売が追いついてないという状態なので、営業キャッシュフローも減少しているケースがあるんじゃないかなと思っていて、そこをちゃんと見に行ったほうがいいなという形ですね。
売上が伸びてるかもしれないけど、単純にお財布の中身が減ってるから全然健康的じゃないよねってことですよね。
この状態数年続くと売上利益は増収増益を維持するので、好調に見えるものの持ち越した在庫が増えちゃって、キャッシュは減っていくという形なので、最悪の場合黒字倒産みたいな事態に陥っちゃいますと。
これは僕自身も健全に運営する中でも、持ち過ぎた在庫というか売れない商品の処分ってかなり困るので、過剰在庫状態から抜け出すのって非常に時間かかるんだろうなと思っていて、
下手すると数年減らすのにかかってしまって、その間は新しいブランドであったり新規施策をやるリソースがなくなってしまって、過剰在庫の処分にばっかりリソースが割かれてしまうみたいな形で自利品に落ちてしまうのはかなり避けたいなっていうのを前職の代表と話をしていて、そうならないためにも
丹念度と在庫の健全性みたいなのを保ちましょうって話してました。
私自身、アパリル企業で役員になる前に、バイヤーを5年くらいやって、在庫管理もそれくらいやってたかなと思うんですけど、そういうことをやる引き継ぎをもらうときがまさに在庫地獄、過剰在庫も鼻はだし、やばい在庫だったんですよね。
在庫処分は店舗型のビジネスだったので、ポップアップをやってアウトレットをやったりとかやるんですけど、本当に苦労したので、過剰在庫が不採になっているみたいな感覚はすごい強いです。
売上利益のPLだけでなく、バランスシートで商品在庫の状況も経営指標として見るべきだよねっていうのが何となくわかったんですが、とはいえ、決算書を見るにあたって、どこをどう見るのかなと。
アパリルや公務企業だったら、どういうポイントを見ればいいですか。
いろいろあるかなとは思いながらも、個人的に重要な指標として考えているものが3つあります。
仕入れの増加率と売上総利益の伸び
1つ目が仕入れの増加率と、どう程度売上総利益が伸びているかというのが1つ目のポイント。
2つ目が、期末在庫の伸び率が仕入れの増加率の範囲に収まっているか。
3つ目が在庫の日数がキープできているか、みたいなこの3つの指標を個人的には見ています。
すごいポイントわかりやすいですね。もうちょっと解説してください。
全てバランスシートを見ながら、在庫の健全性を保った上で伸びているかなというのを見る指標です。
1つ目の仕入れの増加率と、どう程度売上総利益が伸びているかというのはシンプルで、経営陣の意図として仕入れを増やしました。
例えば前年比120%増やしましたとなったら、売上も売上総利益も基本的には120%伸びていないと経営陣の意図通りにはなっていないだろうなという形の見方をしています。
仕入れが120%増えているのに売上が103%ですみたいな形だと、かなり商品施策を失敗したのかなとか、うまく販売できなかったんだろうな、みたいな形で見ているという形ですね。
2つ目の期末在庫の伸び率が仕入れの増加率の範囲内に収まっているかみたいなポイントも一緒で、仕入れを増やした分、
期末在庫がその分だけ増えるのであれば別に健全性は変わらないという形で思っています。
仕入れが100から120になって、期末の在庫が100から120増えたというのは全然問題ない範囲かなと思っています。
一方で、期末在庫が仕入れの増加率よりも伸びてしまうみたいな形でいくと在庫が余っちゃうという形なので、
あれ結構仕入れて売れるつもりだったものが売れなかったのかな、みたいな形で見たり、
一方で一応ここエクスキューズが効くというか言い訳が効くのは、来期の仕入れとして多めに増やしましたというのは言えるので、
一概には言えないんですけれども、ちょっとどうしてなんだろうという形では見ないといけないなと思います。
在庫の日数の維持
3つ目は連動するんですけれども、在庫日数という、いわゆる棚卸し資産、割ることの売上げ減価。
何日分の在庫を持っていますかという指標があるんですけれども、これがキープできているかどうかないし、
これ数年単位で過去の決算書を遡って、その企業が持っているべき在庫の適正水準みたいなのに収まっているかどうか、
みたいなところを見れるとよりいいかなと思っていて、この3つを見るようにしているという形です。
仕入れた分売れるっていう比例関係保れていれば健康だよねと。
その無駄な仕入れが発生していれば、その分財布の中身減っちゃっているわけだから、取り上げと利益伸びてても健康じゃないよねみたいなことですよね。
本当に詳しくはノートを読んでいただくと分かるんですけれども、本当にきれいに伸びている会社さんだと仕入れに比例して売上げ売上げ総利益が伸びている。
昨年のユニクロさんの決算とか見ると、ちょっとその前の期に仕入れというか在庫が過剰になってしまっていたので、仕入れの伸び率よりも売上げが伸びています。
その分在庫が減っていて、在庫日数が改善していて、多分適正在庫水準に戻してきたんだろうな。
そのために在庫の処分をしっかりやったんだろうなみたいな流れが読めてくると、よりその企業の健康状態が見えるのかなという形で思っています。
面白い。これ今の話を聞いていると、PLだけじゃなくてバランスシートも注目しなきゃいけないよねっていうふうに思うわけですけど、
とはいえバランスシートやPLにフォーカスする傾向があるというのは、どうして生まれるんですかね。
これ結構考えて、前職の子ども服のペアマナーを経営しているときもなんでなんだろうなみたいな考えたんですけれども、
鶏たまづご的な話かなとは思っていて、結局金融機関であったり投資家、報道メディアみたいな評価基準がPLに寄っているんだろうな。
BS見たり在庫日数見たりするのってある程度前提知識があって、こういうふうになってなきゃいけないよねっていうところが、
世の中的に広く常識として広まっていない。
なのでわかりやすい売り上げ利益みたいな増収増益ですみたいなところを評価する方が多いのかなみたいな形で思っています。
ちなみに仕入れの数字って決算単身とか決算説明資料だと載ってないことが多くて、
これは有価証券報告書には記載があったりするので、そこから引っ張ってきたりするので、
そういう意味でも上場企業の開示基準にも絶対に載せてねっていうわけではない指標なので、
そういった意味でもまだ注目度が低いというか、そこを見に行く方も少ないのかなという感じで感じました。
確かに仕入れ金額っていう数字はPLにもBSにも出てこないですもんね。
一応PLの中で詳しく書いていただいているところは仕入れ金額いくら、機種の棚下ろし残高いくら、期末の残高いくらみたいな形で書いていただいている会社もあるんですけれども、
基本的には商品減価、売上げ減価みたいな形で掲載している会社が多いですね。
なんて本当バランスシートの健全性を示すような重要な指標の仕入れ金額であったり、
僕ら本当全職の子供服やってアダストリアグループに売却して見てた指標として消化率って結構かなり見てたんですけれども、
消化率に関してはほぼ開示されている会社がないので、結構最高の健全性を示すのに一番端的にいい指標だと思うんですけれども、
そういった指標が開示されないことからも、企業側も世の中に評価されやすい売上げ利益のPLの指標を重視して経営しちゃうのかなというのは思っています。
仕入れ金額って見ようとしないと見えないし、隠せるとも言えますよね。
そうですね。一方でやっぱり金融機関、融資をする金融機関なんかはPL返帳では潰れていく会社が多いので、
当然在庫の健全性を見ましょうという形で注目しているのは感じてますと。
一方ですごいノウハウがあったりとか、中小企業の経営だとそもそも在庫の中身がいつ仕入れたもので、
こういうふうに2024年に仕入れたものはこれ、23年はこれみたいなのがちゃんと分かれているかというと分かれていないので、
金融機関側もなんとなくのこの売上利益と在庫の増減でしか中身を評価できないので、ちょっとその辺の知識ノウハウ、
あとは開示する企業側のそもそもの開示事項の多さであったり、ちゃんと開示できるかみたいな部分が整っていないので、
そのあたりをわかりやすくするために売上利益からまずは評価する、みたいなところは残ってしまうのかなというふうには思います。
うーん、そうか。
適正水準、在庫の適正水準って本当は分からなくて、消化率とか在庫人数に関しては、
私もアパレルの時に調べた、適正在庫とか消化率基準とか調べるんですけど、
全然良い情報が見つからなくて、実際の過去と比較することしかできないよねと思っていました。
そうですね、これは結構複雑というか、ビジネスモデルであったり、どのぐらいこの発注から納品までのリードタイムがあるかとか、
いろいろな要素が絡むので、一概にこうですというのが難しいんですけれども、
そういった考えを手助けするというか、理解の助けになるかなと思って、
ノートなんかだと上場企業の在庫人数、この会社ユニクロは在庫人数このぐらいで、アザストリアはこのぐらいで、パルはこのぐらいで、
こういう背景があると思います、みたいなのが書いているので、そちらも読んでいただけると嬉しいなというふうに思います。
冒頭ご紹介した実例で学ぶアパレル業界の決算書の読み方、これ詳細欄に貼ってくれますよね、リンク。
貼ります。
その記事の1個前の記事で、上場企業の在庫人数から自社の最適在庫人数を考えるという記事なんですけど、
これも面白かったです。知っている企業の在庫人数がずらっと出てくるので、すごいリアルで。
在庫にどう意識を向けているかっていうのが、コールビジネスで伸ばしていくにあたってポイントになってきますね、やっぱり。
そうですね、その意味でも本当、全職の子ども服売却したアザストリアの意識というか、在庫に対する考え方って、
本当グループとして在庫に対する健全性の意識がすごい高いなというふうに思っていて、
こうやって経営していくのが、特にマルチブランドで展開していて、
在庫がたまりやすいブランドとそうじゃないブランドっていうのを全部把握していくのに、
適したやり方なんだなっていうのをPMIを通して学べたのは、非常に今も役立っているというか、
すごいありがたいなと思っていますね。
コンサルです。他の複数企業さん見られていると思うんですけど、どうなんですか、実際は。
本当、皆さんマチマチなんですけれども、やっぱりどちらかというと在庫の健全性よりも、
売る方を意識してしまう会社さんが多いかな、売れる商品をどう作れば。
当たり前なんですけれども、そっちがないと会社として成長していかないので、そこに意識が集中するっていうのは分かります。
一方でそっちばっかりに行ってしまうが故に、在庫を余らせちゃってもまあいいかみたいな形で、
最適な在庫日数なんかを設定しないまま走り続けて、気づいたらなんか溜まってきてそうだな、みたいな感じでご相談いただくケースもあるので、
やっぱり在庫の健全性の指標をある程度持って運営していくのは大事だなっていうのは思っています。
裸なんですけど、おそらくそこの在庫の健全性に意識が向いていない企業さんの方が多数派なのかなっていうふうに思っちゃいますね。
やっぱりですね、見える化できてないというか、在庫をシーズンコードというか仕入れ年度ごとにちゃんと分けて在庫金額を出して、
場内換算でいくらあるかみたいなのを可視化できてない会社さんがそもそもすごい多いなと思っていて、
見えないものは改善できないので、見えてないので当然ながら溜まりやすくなってしまうっていうような状況だと思ってます。
それに対してやっぱりアダストリアはグループとして、新卒MD3年目みたいな方でも、
そういった在庫の金額に対する意識が高いみたいな話を伺ったり、彼が全部見てますよみたいな話を聞いたりしていたので、
本当に消化率、OTB表っていうオープントゥバイって呼ばれる管理表があるんですけれども、
在庫の健全性とPALグループの経営手法
そういったもので、シーズン、コード別、仕入れ年度別にどの在庫がいくら、いつまでにいくらにしなきゃいけないので、
その分あらりを悪化させてでもここの在庫を減らしましょうっていうのが見える化されていて、
かつそれがメンバーレベルでも意識的に議論されているっていうそういう形だったので、
非常になんか組織として在庫の健全性の重要性が高い会社だなっていうのは思いました。
すごいですね。めちゃくちゃですね。
で、思っていることとしては、やっぱりその在庫の健全性をキープしているからこそ、
新しい取り組みや新商品にチャレンジできる。新しい商品とか新しい取り組みを外したとしても、
在庫残らないように運用しているからこそ、次にチャレンジするためのキャッシュが生まれるみたいな形で、
本当に次のチャレンジをする余裕を在庫の健全性キープしているからこそできているんだなっていうのを思います。
先ほどもちょっとだけお話ししたように、やっぱり過剰在庫の処分ってすごい意識とリソースを割くし、
PL上も痛みが出るので、その意思決定をすること自体が大きな苦痛なんですよね。
1000円で仕入れた商品を500円で売らないと、500円の赤字が出るみたいな形じゃないと在庫をゼロにすることができない。
それがしかも1万枚もありますみたいになると、なかなか意思決定できないんですよね。
それを売れる時期はいつで、じゃあこのTシャツこのタイミングで500円にしてみたいなのをやっていくっていうことに、
かなりリソースとマインドシェアが取られてしまうと、新しいチャレンジがしにくくなるので、極力過剰な在庫は貯めない。
で、貯まる兆候が見えたタイミングで素早く値下げ反則をして、適正なサイズにしていくっていう意思決定を回すのがすごい大事なんだなと、
M&A中のPMIで思ったっていうそんな形ですね。
在庫の健全性っていうベースが健康があるからチャレンジできる、健康だからジャンプできるということで、
健康じゃなくて膝痛くてジャンプしても高く飛べないし、膝さらに悪くするかもしれないですもんね。
他に在庫の健全性っていう点でうまくいってる企業さんって知ってますか?
たまたまPALグループ出身のMDの方とお話しする機会があって、その方に聞いたんですけれども、
決算書にもですね、決算説明資料にも4週間MDみたいな形で、投入してから4週間でも売り切りますみたいな形で、
PALさん経営しているっていう形ですと。
それが相当徹底されているらしくて、4週間経ってちゃんと販売終了期間を設定して、
そこまでに売れないものっていうのは即アウトレットに送ると。
そのタイミングが早めのタイミングで評価損を計上しているので、
事業部としても評価損食らうぐらいだったら早めに売り切ってしまうっていう意識が相当根付いてるらしく、
そこはかなり厳しくやってるというふうに伺いました。
ありがとうございます。
決算書から経営状況を読み解く方法として在庫の健全性を見ようという視点について、
今回教えていただきました。
ノートもぜひ面白いので読んでみてください。
詳細欄にリンクを貼ってあります。
次回予告とおわり
今回は決算書から在庫の健全性を見るお話でしたけど、
次回在庫の健全性に付随して、最適な在庫水準って何?みたいなところを
もうちょっとお話できればと思っています。
リテールトーク、ここまでお聞きいただきありがとうございます。
質問やメッセージがあれば、番組詳細欄のURLからお送りいただけると嬉しいです。
感想ツイートもとっても嬉しいです。
次回もぜひよろしくお願いします。