2024-04-04 28:13

売上・粗利・在庫の相反するKPIの優先順位

売上・粗利・在庫はそれぞれの予算を守ろうとすると、相反する関係となるため、予めKPIの優先順位をたてていくことが重要だという話をしています。この3つのKPIであれば在庫の予算をしっかり守った上で、出てきた売上・粗利がその企業の実力値だと思っており、そこの理由についても詳しく話をしています。


樋口幸太郎: ⁠⁠https://twitter.com/happytarou0228⁠⁠

戸部祐理: ⁠⁠https://twitter.com/yuuritobe⁠⁠


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サマリー

中小規模の小売企業で取り締まり経験がある2人が、売上、粗利、在庫の予算、KPIの優先順位について話しています。在庫予算を守ることが最優先であり、売上や利益の目標を下げてでも在庫の健全性を保つべきだと考察しています。営業キャッシュフローと在庫の重要性、組織や評価設計における在庫の優先度についても話し合われています。

番組紹介
この番組は、中小小売企業の取り締まり役経験のある2人が、そのリアルについて緩くお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部有利が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
すでに小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
見ているトーク13回目となりました。よろしくお願いします。
お願いします。
今日は、売上・粗利・在庫の予算、KPIの優先順位みたいなお話を聞いていければと思っていますが、最初お便りご紹介させてください。
赤月のパラダイスロードさんよりいただきました。
樋口さん、戸部さん、こんにちは。節目の放送10回おめでとうございます。そんな記念すべき放送で自分のメッセージが読まれて驚きましたが、お二人と会話しているようで嬉しく感じました。毎回楽しみに聞いています。ありがとうございます。嬉しいです。
中略しますが、きばた積んでリピート生産する話がありましたが、工場と信頼関係がないと成り立たないですよね。きばたの所有権はどちらだったのでしょうか。ラインをあらかじめ押されるのも簡単なことではないですよね。工場は手が開かないようにラインを埋めがちなので、いざ追加発注したら納期60日です。
30日って約束だったじゃん、なんてことよくありましたけど、私は失敗談にこどかきませんが、たまには樋口さんの失敗談もお聞きしたいです。そのことでありがとうございます。
なんかこの生産のあたりは代表さんがうまくやられてたって聞いてるんですけど、なんか私もそんなうまくできるんだポカーンみたいな感じで聞いてました。
あと、樋口さん失敗談お願いします。
わかりました。それでいくと、きばたの所有権でいくと、先に質問にお答えすると、きばたの所有権は工場でしたと。
他社さんにも転用できるようなきばたで、リスク少ないもので持ってもらうみたいな形でやってましたと。
ライアラかじめ抑えるとおっしゃる通りなんですけれども、ある程度小さい工場さんで6割から7割くらいのシェアをもうがっつり抑えておくみたいな形で信頼関係を持ってやっているという形でうまくできてましたというそんな回答をさせてもらいます。
その上で失敗談でいくと、TwitterとかPodcastだと難しい話しかしてないんであんま伝わってないと思うんですけど、
結構僕自身は直感強い方ですと。かつものすごい面倒くさがりで、結構思い切りよくええやみたいな感じで意思決定も業務をやっちゃったりして、業務オペレーション上のミスは度々やらかしていて、
もちろんやらかさないように設計するんですけど、それでもちょっとこれ間に合わないからいいやと思ってやっちゃって、今までやったミスで結構泣きながら他の社員さんに手伝ってもらったことは2回あって、
1回目はShopifyのCSVを一括で上げたら画像が吹っ飛んでしまって、画像を手作業でまたダウンロードして入れ直してみたいな、お客さんにも影響あるんでめちゃくちゃ朝一でやって、気づいて午前中に復帰しますみたいな感じでやってましたと。
あとはNextEngineという在庫管理のSaaSのシステムがあって、あそこも操作を誤って、確かちゃんと在庫を確保していないといけなかったものができてなくて、大量に欠品が発生して誤るみたいなこともやって、その時は終わったなぁみたいな話をして、誤り倒すっていうのをやってました。
こういうのがあるとすごく人間反省をしてミスが起きないように設計しましょうみたいなのを偉そうに言っているという形なので、結構ちょいちょいミスはあるという形ですかね。
嬉しいですね。普段キリッとしてる人の失敗談は嬉しいですね。
全然キリッとしてないんですけどね。
先週の話も聞いて、だんだん江口さんがやっとわかってきたような気がするんですけど、番組だと何回も人間味が伝わらないんですよね。
そうですね。徐々に出していければと思います。
ありがとうございます。お便りいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
お願いします。
本編に行きますが、今日はKPI設計どうすればいいのっていう話を聞いていこうと思っています。
売り上げ、あらり、在庫、場合によるのかもしれないんですけど、どれを優先するのがいいのっていうのは結構わからなくなっちゃうのかなと思ってて、
わかりやすく売り上げをKPIとしてると、セールめっちゃやって、トップアイ伸ばせた、でもあらりはイメージみたいなこと多分普通にあるかなと思ってます。
売上を優先する場合
これまでの番組でお伝えしてきたことだと、在庫の健全性みたいなところを結構強くお伝えしてきたんですけど、在庫の持ち方イコール消化率とか在庫日数とか、
このあたりをKPIに置くべきなのか、何を目指せばいいんだっけとかっていうのを整理する回にできればと思います。
ざっくりどう考えればいいんですかね。
そもそも論として、売り上げ、あらり、在庫、この3つをKPIとして置きますっていうのは皆さん納得というかやられているかなと思っていて、
一歩踏み込んでいくと、売り上げ、あらり、在庫ってそれぞれを独立して伸ばそうとすると、
じゃんけんの関係みたいに相反する要素があるよね、みたいなのを理解するのがスタートかな、みたいな形で思ってます。
例えば、売れるだけ仕入れるっていうのが基本なんですけれども、売り上げを伸ばそうと思ったら、
とにかく欠品を防ぐためにたくさん仕入れるみたいな形になって在庫の予算を守りにくくなるみたいな、
そういう相反する関係があるかなというふうに思ってます。
在庫の予算を逆に守ろうとすると、若干あらりを犠牲にしてでも、
要はあらりマイナスでも80%オフとかで売り急いでしまえば、
原価割れしているけれども在庫は減るので在庫の予算を守れますよね。
あらりの予算を守ろうとすると、セールを抑制してあらりがマイナスになるということが一番良くないので、
在庫が残ってでもあらりのマイナスを防ぐ必要がありますよね、みたいな。
ちょっと相反する関係になっているかなというのがまず前提としてあります。
結構ありがちなのは売り上げあらりが大事だよね。
なのであらりを守るために在庫の予算を犠牲にして、
結果として在庫が溜まってしまうというケースがクライアントさん見てても少なくないな、みたいな形で思ってます。
どうしても過剰なセールしたくないブランドのディレクターと、
営業利益がマイナスになることを嫌だなと思ってしまう事業部長が思惑で、
本当は在庫は若干残してもいいから、あらり取引がちゃんと最大化されるようにしましょう、みたいに
オペレーションを増しちゃっているのが多いかなと思ってます。
僕自身在庫の設計であったり予算設計みたいなので、
お声掛けいただく理由というのが、前職のペアマノンという子供服では、
在庫の予算を優先順位、一位で考えていて、在庫の予算と消化率99%を達成した上で、
出てくる売り上げあらりが実力値だよねという考え方をしていたので、
そうすると売れる分だけしか仕入れないという、そもそもの仕入れに抑制がかかるというところと、
在庫の予算を守るため、消化率を達成するためだったら、
あらりマイナスでもセールしまくる、みたいな形で達成していたので、
そういったところからお声掛けいただいているなと思います。
一方で99%という消化率を目標にしてきたので、
Tシャツ1枚199円とかで売ることもあったんですけど、
完全に原価割れしているけれども、在庫の予算を守るためにやっているみたいなのがあって、
それはちょっと過剰だったよなという反省を、
M&A後の経営管理のアダストリアさん流のやり方みたいなのを学んだと思っていたので、
そういったところも含めてバランスを取りながらやっていかないといけないなと思いながら、
この相反するKPI、売上上がり在庫をどう理解して設計していくのか、
どの予算を一番大事として守るのか、みたいなところを、
組織として腹落ちさせるのはすごい大事だなというふうに思っています。
ありがとうございます。
じゃんけん的な関係性があるみたいな話をしたけど、
売上上がり在庫の3つを考えたときに、
在庫を優先する場合
取るべきアクションというのはそれぞれどう変わってくるんでしたか、
一回整理したいんですけど。
まず売上を伸ばしましょう。
売上の予算を守りましょうとなると、
これだけ見るとセールは積極的にやったほうがいいですよね。
クーボン、セールみたいな反則の施策は積極的にやると。
仕入れに関しても、売上を伸ばしたいんだったら欠品を減らしたほうがいいので、
売上だけ考えるなら仕入れは増やすという形になります。
あらりを残そうとすると、セールに関しては抑制したほうがいいですよね。
ある一定のラインまでであればやって、売上最大化されながらも、
あらりがマイナスになるようなセールは絶対やめるみたいな形で止めます。
仕入れに関してもあらりだけ伸ばすのであれば、
売上と同様に欠品を防いだほうがいいので、仕入れは多いほうがいいですよね。
それに対して在庫は、セールに関しては在庫を消化する意味では積極的に実施する。
何ならあらりがマイナスだとしても在庫予算を守るためだったらセールは積極的にやったほうがいい。
仕入れに関しては売上あらりは増やしたいというインセンティブが働く一方で、
在庫予算を守ろうとしたら仕入れは減らさなきゃいけないよねみたいな形で、
セール反則仕入れというところで見ても、売上に関しては積極実施と増やす。
あらりに関してはセール控えめ仕入れ増やす。
在庫に関してはセール実施の仕入れ減らすみたいな形で、
それぞれ1個ずつずれるみたいな形で反するようになるのかなという形になっています。
3つ全部優先するというのはちょっと難しそうですね。
そうなんですよね。
このバランスをどういうふうにコントロールしていくかが、
アパレルの会社ではすごい大事で、
大体の役割分担でいくと、売上は店舗であったり、
EC店長みたいな人たちの販売側が見ていて、
あらりは商品企画とかディレクターさんが見ていて、
在庫の予算はMDが見るみたいな、
この3件分立で運営されている会社さんが多いかなと思っていて、
それぞれ牽制し合う関係にしながら、
それを束ねる事業部長がどこを優先して意思決定していくのか、
みたいな形で成り立っているのかなと。
僕自身は売却したアダストリアさんとか、
自分たちの会社を見ていても、
安定的に成長させていく上では、
MDが強めに在庫の予算を厳格に守れるかどうかが、
過剰在庫を防いで新しい取り組みをしていく上では、
非常に重要かなと思っていて、
MDの権限が強いと言うと変なんですけれども、
在庫の予算を守ることに、
ちゃんと組織が向かっていると、
安定的にBDCへ回っていくのかな、
みたいな感じで見ています。
これまで番組をやっていて、
在庫予算の重要性
なるほどなという理解が深まったんですけど、
適正在庫を保つイコールキャッシュフローを、
適切に回すということですよね。
この感覚を、
なかなか現場にいると掴みにくいのですよ。
なので、教えてほしかったなと思っていて、
やっぱりうまく経営されている企業さんは、
在庫の健全性への意識が高いんだな、
という感じがしますね。
そうですね。
本当はちゃんと在庫予算を守る企業として、
前もご紹介しましたけど、
パルさんのお話とかすごい面白いなと思っていて、
4週間MDで無駄な仕入れはしません。
ちゃんと仕入れて4週経ったものはすぐに、
アウトレット行きにする、
みたいな運用を徹底することで、
本当に時代のトレンドが変化しても、
そのトレンド変化に適応した仕入れをしていける、
みたいな形で、
それが決算上の数字にも出ているので、
そのあたりのマルチブランドで、
時代のトレンドに合わせながら、
しかも在庫予算をきっちり守りながら、
運営していくというのは、
今後も必要になっていくのかな、
みたいな形で思っています。
なるほどですね。
今、売上、あらり、在庫、
この3つを最初から大前提として伝えていましたけど、
売上とあらりは比例するものと思われていることも、
少なくないんじゃないかなと思うんですよ。
現場レベルではというか、
そう思っている方も結構多いんじゃないかなと思うんですけど、
どうでしょうか。
基本的にはおっしゃる通りで、
売上とあらりは相関関係にあります。
一方で在庫がたまってしまうと、
キャッシュフローの観点でいくとマイナスだったりするので、
このあたり結構難しいのかなというふうに思っています。
いわゆる製造小売、
アパレルはそうですけれども、
製造小売の出身者ではなくて、
いわゆる費用低減産業と呼ばれる、
売上が上がれば上がるほど利益が増えるみたいな、
そういう産業出身の方がD2Cの経営に入ってくると、
結構売上と利益は比例しちゃうので、
トップライン重視の経営をしている方が少なくないかなと思っていて、
二大僕自身が見てて思うのは、
卸売出身の方とIT出身の方がD2Cあると、
結構積極的な反則と在庫の積み上げで、
在庫積み上がっちゃって苦労するみたいな感じの、
ご相談を受けるのが多いかなというふうに思っています。
費用低減産業って言いました?
費用低減産業、はい、そうです。
費用低減産業って初めて聞いたんですけど、それ。
費用低減産業を説明すると、
事業における固定費の比率っていうのが大きくて、
売上が上がるほど利益が出るような産業のことですと。
IT業界がイメージしやすいのかなと思っていて、
ちょっと最近サースとか出てきてるんであれなんですけれども、
基本的にIT産業をやるっていうときに、
人件費とサーバー代ぐらいしかかかんないって言われていた時代があって、
それはエンジニアとサーバーいくつかあれば、
それが固定費で、たくさんのユーザーを捌ければ捌くほど、
ユーザー数と売上は伸びていって、
費用は一定固定なので、規模が大きくなればなるほど利益が上がるみたいな、
そういう産業のことです。
固定費が大きくて、変動比率は小さいってことですよね。
常に大きい固定費は発生してるけど、
売上変動で発生する費用は少ないから、
売上が伸びるとグッと利益が出やすいみたいな感じですかね。
おっしゃる通りです。
卸売も結構そうだなと思っていて、
基本的にコストって営業マンの人件費しかないので、
営業マン1人で本当に大規模な100億の受注とかも捌けるみたいな体制になっていたりするので、
そうするともう本当に売上が上がれば上がるほど利益出るような体制みたいになっているので、
卸売の会社って本当に収益低減性強い産業なんだなっていうのは、
アパレル来て初めて実感しました。
私も一瞬BtoBの卸売のブランド立ち上げてやったことあるんですけど、
確かに卸売だと売上が伸びたときって売上変動で増える費用って多くはないので、
利益もちゃんとしっかり伸びるっていうことですもんね。
そうです。
なので本当これらの業界出身の人は先ほど申し上げたように、
初期にはコストをかけてもいいから派手にPRをして広告をかけて、
現価も結構突っ込んでみたいな形で、
さらに財布もドンと積んで、まずは認知してもらって売っていけば、
売上がどんどん拡大すれば利益は後からついてくるよねみたいな形で、
結構周りから見ると無茶な運用をしているんじゃないかなって思うことがありますね。
売上に比例して利益もついてくるっていう感覚が染み付いてるわけですね。
そうなんですよね。
それに対して製造小売業、アパレル含むですけれども、
変動費用の割合が大きいので、売上が大きくなったからといっても、
変動費も一緒に大きくなっていくので、
大幅なコストカットとか利益率40%出しますとかが、
難しいモデルだなっていうふうに思っているので、
初期から黒字化しやすい理由として、
ビジネスが成り立つように小さいところから大きくしていくみたいな形の
経営の方が向いている産業かなというふうに思います。
特にECにおいては店舗も持ってないので、
固定費の比率が低いですと。
人員も一人で結構大きい売上も合わせますし、
店舗がないので家賃も低いですし、
でなると変動費、アパレルでいくと仕入れの減価、
販売決済手数料、広告費、物流作業費、支払い手数料みたいな形で、
売上に連動する変動費はあると思うんですけれども、
これらの比率が大体70から80%ぐらいあるかなと思っていて、
売上が増えてもこれらの比率はあんまり変わらないので、
減価を下げていくみたいなのも、
ユニクロほどやらないと下がっていかないみたいなモデルなので、
10億円になったらだいぶ変わるのかなって、
ジョインした最初は思っていたんですけれども、
意外にそこのコストカット幅って小さいなと思っていて、
それゆえもう本当に最初からちゃんとビジネス成立させるのが、
結構重要なんじゃないかなっていうのは思っています。
なるほど。
卸売とIT出身の経営者の傾向
利用低減産業、卸しの出身の方とかだと、
売上に利益がくっついてくるみたいな思考が最初からプリセットで入っちゃっているから、
そこはなかなか買いにくいというか、
その思考で行っちゃうんですね。
新卒1社目のカルチャーとか、リクルート出身とか、
結構残るじゃないですか、そういうものと近いのかなと思いました。
これ、結論、売上あらり在庫、優先順位につけるとすると、
一概には言えないのかな、ビジネスモデルとか場合によるのかなとは思うんですけど、
安易に売上だけにフォーカスしちゃうのは危険だよねとか、
ちゃんと収益構造を理解しておく必要があるよね、みたいな結論であってますか?
それでいくと、分かりやすく、バランス見るみたいな大人な回答じゃなくて、
僕自身は思っているところでいくと、在庫予算が最優先。
在庫予算を守れないのであれば、売上あらりの目標を下げてでも、
在庫予算を守れるようにしましょう、みたいなのが、
僕自身の立場でいいかなというふうに思ってます。
どうしても売上主導で在庫を多めに膨らませることで売上を作ってしまうと、
商品ごとの振り返りとかが雑になりやすくて、市場とお客様と向き合うのも雑になっちゃうのかな、
というのがかなり気になるところです。
いわゆる適切な数量というか、売れる分だけ仕入れる、
MDの語的みたいな、適品、適時、適所、適価、適量を守るみたいなのが、
雑に売り上げ上がればいいから、とにかく仕入れを増やそう、みたいにやると、
適量がそもそも無視されちゃいます。
継続品番だから来年も売れるだろう、ある程度今売れてるから来年も売れるだろうと思って持ちすぎちゃうと、
今セールしないと売れないのに持ちすぎちゃって、適価に向き合うのが遅れちゃいますよね。
また多少入荷が遅れても来年売れるから、入荷遅れみたいなのも許容しちゃいましょう、みたいになると、
適時、一番売れるタイミングみたいなのに向き合うのが遅れちゃう、みたいな形で、
結構このMDの設計がどんどん雑になっちゃうんじゃないかなと思っていて、
仕入れの適切な数量とMDの設計
結構きっちり抑制というか、仕入れの予算、在庫の予算を守るように抑制することで、
どうすればこの少ない仕入れの中で売上アラリを最大限にできるんだろうというPDCAがちゃんと回るのかなと思っているので、
在庫予算を1にしてそこのPDCAをきちきちやっていくっていうのをかなり前職ではやっていたので、
入荷が1週間遅れるみたいになると大騒ぎになるみたいな、そういう形でやっていたので、
そこに向き合ってない会社さんも意外に多いんじゃないかなっていうのが思っているところです。
在庫予算を守って在庫がちゃんと消化される仕組みのPDCAを回して、商品、お客さんに向き合って、
それが結果としてPLキャッシュフローという形につながってくるので、
良い商品作りと長続きするブランド、氷の長生きするための戦略として、
在庫予算をきっちり守るっていうのがスタートになるんじゃないかなというふうに思っています。
在庫ですね。過去回でもBSじゃなくPLに注目しがちだよねっていう話もありましたよね。
売上は見てるけど在庫KPAの選択肢に入れてない企業さんも実際多いんじゃないですかね。
中小になるとそうですけど大手さんは在庫の予算を持っていて、そうは言っても二の次になっちゃうみたいな、
そんな感じかなとは思っています。どうしてもBSの評価よりも売上利益といったPLでの評価っていうのが、
報道機関もそうですし、投資家もそうですし、メディアもそうなので、そちらに経営陣が向いてしまうっていうのはありますよね。
先ほど本当に現場の人たちにとってBS含めたキャッシュフローを考えるのは分かりにくいみたいにおっしゃっていた通り、
事業部長、ブランドディレクター、現場レベルでもキャッシュフローを評価されたりとか、
在庫をきちんと重めに評価されるっていうのが少ないのかな、みたいな形で思うので、
その分PL返帳になっちゃうのかなと思ってます。結局自分自身のお金じゃないじゃないですか。
組織内での営業キャッシュフローと在庫の重要性
サラリーまでやってる限り。なので在庫が溜まって現預金が減っていてもそれを実感するっていうのが、
自分で会社やってたり小さいセルクトショップやってたら、もう死活問題なんですけれども、
組織の中でやっているとどうしてもそこまで見えないので、荒りだったり売り上げを増やすことが評価になるので、
在庫はとりあえず本当に積んでおくか、荒りがマイナスにならない範囲で裁こう、みたいな意識になってしまうのかなっていうのは思ってます。
なんか、安全な在庫を保つことがキャッシュフローの循環を優先させるみたいな、この感覚が現場だとわからない、
理解、聞いたらわかるのかもしれないけど、結構わからないと思うんですよね。
僕自身は前所管オーナー、創業オーナーってわけではないですけど、ある程度の比率で株持っていて、結構実は会社にも融資していたので、
キャッシュフローに対する意識は代表自身もすごく高かったので、本当に営業キャッシュウローが一番重要だよね、ぐらいで経営してましたと。
これは自分で会社経営をしていると当たり前というか、本当に身に染みる話で、生活できなくなっちゃうので、営業キャッシュウローが出ていないという形でいくと、
やっぱりその辺、不良在庫が積み上がって現金が減るっていうのは、自分でやってたら絶対すごい恐怖になるはずが、そこを組織になっちゃって見えなくなっていくと、
無視してしまうというか、過剰在庫を放置してしまうっていう風になってしまうのは、組織設計の問題でもあるかな、みたいな形で思ってますね。
何だろう、未然に起きているとか、全体を俯瞰できる立場じゃないと分かりにくいので、数学の公式みたいに、適正在庫イコールECFみたいな感じで、
組織設計における在庫の優先度の上げ方
そうらしいからそれに従うか、みたいな感じで出回ってて欲しいなって思いますね。
これっていう感じで、企業のMVVじゃないけど、うまく回っている企業は在庫大事だよってことを現場までいかに浸透させられているか、みたいなのが結構大事なのかなって思いました。
本当その通りで、こういった状況を本当に回避するというか、ちゃんと営業キャッシュフローと現場の評価がひも付くように、在庫の予算の優先順位を上げて、
プラス評価層の計上基準で各社ちゃんと設計をしているんですけれども、それを厳格な基準で運用していて、
本当在庫持ち越しちゃうと評価層でマイナス食らってしまうので、それであればちゃんと適切な量を仕入れて捌ける量だけしか在庫も仕入れない、みたいな形で運用されている会社さんがうまくいっているんじゃないかなと思っていて、
おそらくパルさんとかアダストリア、まさにこれらの運用がうまくいっていて、組織の中で在庫を守るインセンティブが非常に強いんじゃないかなというふうに思います。
なので結論としては、ちゃんと経営陣がコミットしてやれば、オーナーじゃないとこういうキャッシュフローとか在庫に対する意識が高まるわけではなくて、
評価設計の中にちゃんと組み込んで、組織全体としてその予算を守るインセンティブが強くなると、会社全体としてそういった在庫の予算を守る、そこを第一に考えて営業キャッシュフローを最大化する、
みたいなところができるんじゃないかなというふうに思っています。
おっしゃる通りですね。この企業カルチャーとかにも通じる部分があるのかなと思うんですけど、評価に組み込むとかトップが行動で示すみたいな部分もあるし、
経営の方針をいかに組織に浸透させるかみたいなのはやっぱり企業にとって大きなテーマですね。
はい、ありがとうございます。今日はKPIの優先順位というテーマでお話し聞いてきました。
次回なんですが、なんと初めてのゲスト対談の回でお送りしようと思っておりますので、お楽しみにしておいてください。
ディテールトーク、ここまでお聞きいただきありがとうございます。
番組の詳細欄にGoogleフォームのURLがあるので、質問やメッセージはそちらからお送りいただけると嬉しいです。
番組内でご紹介させていただくかもしれません。次回もぜひよろしくお願いします。
28:13

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