2024-03-14 30:52

最適在庫日数の考え方のリアル

中小小売企業の経営のコンサルティングを提供している中で、多くの事業者様が自社にとってどの程度在庫を保持していることが最適なのかについて悩まれています。今回はそのような事業者様を対象に自社にとって最適な在庫日数をどのように設定していくのか、前職の子供服でやった工夫、決算書から見えてきた各社の在庫日数を元に考え方を整理しています。


合わせて以前書いた下記のnoteもお読みいただければ幸いです。


■上場企業の在庫日数から自社の最適在庫日数を考える

https://note.com/bizgem_1220/n/n5aaa486933e1


樋口幸太郎: ⁠https://twitter.com/happytarou0228⁠

戸部祐理: ⁠https://twitter.com/yuuritobe⁠


■リテールトーク質問・メッセージフォーム

⁠⁠https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSePaafkg7l4K-cm-SSZkQZGYJFfT4xscc6eH_3ws-xTCVKohA/viewform⁠⁠

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この番組は、中小小売企業の取り締まり役経験のある2人が、そのリアルについて緩くお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部有利が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
既に小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
リテールトーク10回目となりました。よろしくお願いします。
今日はですね、前回決算書の読み方のお話の深掘り編みたいな感じで、適正在庫日数の考え方っていうテーマでお話し聞いていきたいと思います。
最初ちょっとですね、まずいただいたお便りをご紹介したいと思うんですけど、
あかつきのパラダイスロードさんからいただきました。内容を軽くまとめてご紹介しますね。
小売やっていらして、その次が通販で、その次に現在ホームセンターのECに携わっていらっしゃる方。
EC関連の職種で他社からお声掛けがあって、今転職検討中ということです。
限界利益から広告費を年出する、通販では最重要ポイントで叩き込まれましたが、現職では広告は別部門の業務で、
広告費がECのPLに組み込まれていないのですと、企業によっていろいろ違いがあるとのことです。
これ、なるほどですね。ECとか店舗に分かれててPLがある状態なのかなと思うんですけど、
その個別のPLでは広告費が組み込まれていないということなんですね。
案文したりとか施策ごとのコンバージョンポイントによって、各PLに組み込むっていうのはやるべきかなって思っちゃうんですけど、
これ企業によってそうはいかないもんなんですかね。
そうですね。僕らのクライアントでもECだけではなくてリアル店舗を持っているような結構規模のある企業さんとかだと、
広告費は本部の反則部であったり、マーケティング部が予算を持っていて、
ECは広告費の予算がつかないっていうのは全然ケースとしてあるかなというふうに思います。
ECがメインではなくてあくまでリアル店舗のECはサポートといった位置づけの場合は、
今回お便りいただいたようにPLに組み込まれずっていうケースも少なくないんじゃないかなと思っています。
どうしても企業ごとにECの役割であったり、その企業がビジネスモデル上どういう組織体制にすれば一番売上利益が出るのかっていうのは、
企業ごとにだいぶ異なるかなと思うので、EC単体で見ればそうあるべきと言っても、
企業全体で見ると最適な配置が違うんじゃないかなっていうので、いろいろな形があるんじゃないかなとは思います。
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続きがあって、現職で結構アマゾン沼だそうですと、
検索順位を上げるためのオプション課金を次から次へと提案されています。
ホームセンター商材は安くてかさばる商品が売れ筋なので、あらりは安く配送量は高くで限界利益はわずかですから儲かりません。
アマゾンの言いなりで課金したら赤字になりますと。
大変そうですね。
ありそうですね。僕自身はアマゾンに関してすごい知見が深いわけではないんですけれども、
アマゾンに関しては広告主宝豊富でオプションも多いので、そういった提案になってしまうのかなというのも分かりますと。
どうしてもやっぱりアマゾンに限らずモール側の営業担当の方のKPIってあくまでもECモール側の売り上げになるので、
店舗の売り上げ×販売手数料に広告枠、広告宣伝費を使ってくれた額なので、
どうしても出店している店舗側の利益はある程度度外視して売り上げ伸ばす施策ないし、
広告宣伝費を使ってくれるような提案になってしまいがちだなというふうに思います。
僕ら前職では本当にまず子供服やってた時は最初にモールの担当者さんに利益構造を結構開始していて、
原価率このぐらいで物流費比率このぐらいで販売手数料このぐらいなので、
広告費はここまでしか使えないんですよというのを結構理解してもらった上で、
その範囲内での提案でどれがベストかみたいなのを聞いていたので、
本当店舗の利益にも向き合ってもらえるような持っていき方をしながらも、
本当に向き合ってくれる方とそうではない方は結構力量に差があるのかなというのは思います。
なるほどですね。モールにもよるかもしれないですね。
そうですね。
ありがとうございます。最後ですね、素敵な言葉をいただいていて、
この番組は自分の経験や考え方の整理と答え合わせをしつつ、
樋口さんの具体的事例もプラスで取り込めるとても良いプログラムだと思います。
お二人の声はラジオ向きでとても聞きやすいですよ。これからも期待していますといただきました。
ありがとうございます。めちゃくちゃ嬉しいですね。
ありがとうございます。嬉しいですね。
皆さんお便り嬉しいのでお気軽にいただけるととても嬉しいです。
お願いします。
ではでは、今回は適正在庫日数の考え方というテーマでお話を聞いていきたいと思います。
まず在庫日数という言葉について触れたことがない方もいらっしゃるかもので、
ちょっと軽くその考え方を教えてください。
そもそも在庫日数は何日分の在庫を持っているかという指標で、
僕からは結構日数ベースでやることが多いんですけれども、
向き合っているクライアントさんなんかだと週数で管理している会社さんもあれば、
何ヶ月分みたいな形で月数で管理している会社さんもあるなというふうに思います。
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計算式も諸々あって、一つ目大きい分岐が金額ベースでやるか枚数ベースでやるかというところで、
金額ベースは在庫の原価の金額割る売上原価で計算するという形で、
枚数ベースは在庫の枚数割る販売枚数で計算するものです。
在庫の金額でやると、ある特定の製品の金額が大きい場合にそのウェイトが大きくなってしまうのが難点なので、
僕らは結構枚数ベースで計算して、個数ベース、枚数ベースでの計算というのをやったりしています。
もう一個分かれるのが、点での在庫の金額枚数を使うのか、期間の平均を使うのかというのでもぶれてしまいます。
簡易的に月の在庫日数を出したいのであれば、その月の在庫の金額と販売した枚数で日数を出してしまいますし、
ちゃんと期間を占めて年間で計算する場合は、年間の平均の売上減価と年間の平均の在庫金額をベースに出す、
計算式によってもちょっとぶれが生じてしまうような指標なのかなと思います。
適正在庫日数がどれくらいなのかわからないとか、調べてもわからないというのが結構あるかなと思っていて、
私自身もアパレルの時にかなり調べてわからなかったというのがあるんですけど、
多分その背景にはそもそもフォーマットが決まっていないからっていうのも結構ありそうですね。
あとは企業ごとにだいぶ異なるものなので、理想的なもの、後ほどご説明していく形になるんですけれども、
答えはみんなの心の中にあるみたいな、そんな答えになってしまうので、バシッとこうだって言いにくいっていうのも非常に大きいのかなと思います。
そうですね。
あと多分それぞれの企業さんでそれぞれの適正っていうのを考える必要があると思うんですけど、
在庫日数を考える上で一番理想的なのはこれですっていう状態はどういう状態ですかね。
一番理想というか理想論で語ると、本当に発注してから乗り品するまでのリードタイムと同じ日数分だけ持っておけば、
本当最小の在庫になるので、例えば発注してから30日で納品される商品を扱っている会社さんであれば、
30日分の在庫を持って30日ごとに発注し続ければ、常に在庫が最も少ないけれども欠品も起こしづらいみたいな状態で持てるのかなというふうに思います。
確かにあれですね。理論的にはそれが最高ですね。理想的ですね。
ただそれだと予想以上に上回って売れちゃったらすぐ欠品しちゃうってことですよね。
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そうなんですよね。なのでこの運用するためには完璧な需要予測みたいなのが必要になるので、
現実としてはリードタイムに加えてある程度のバッファーを見込んで、リードタイムよりは長い在庫日数を設定するようになると思います。
このあたりは多分結構理論在庫とか在庫理論みたいなのを研究している論文とかもあるので、
ちょっとそこまでは踏み込めないというか、僕自身はそこまで詳しくはないんですけれども、在庫日数に関しては、
そういった特に機械とか自動車部品とかであればある程度こういうふうに生産していくみたいな形の中で安全在庫はこうですよねみたいな理論があるんですけれども、
ちょっと今回そこは扱わずにあくまでアパレルであったり氷の在庫日数でいくと、最適な在庫日数を考える上ではリードタイムと年間月間の発注頻度、
あとは販売終了期間ですね、商品ごとによっても結構かなり異なるかなと思うので、
その企業のビジネスモデルによって最適な在庫日数がだいぶ変わるんじゃないかなという認識です。
在庫日数に影響を与える変数みたいなもので、納品までのリードタイムと発注頻度ということと、もう一つ販売期間、この2つになるのかなと思うんですけど、
ちょっとまだ理解が進むのでそれぞれもう少し詳しく教えてください。
リードタイムに関してはリードタイム分の30日であれば30日分の在庫を持っていれば理想ですよねみたいな話をしたんですけれども、
30日分の在庫しか持っていなかったら、例えば需要が上振れて35日分売れちゃうことって全然あると思うので、そういった状態のとき欠品してしまいますよねと。
なんでどうしてもやっぱりリードタイム以上の在庫は保持することになるかなというふうになりますと。
このリードタイムっていわゆる発注してから納品するまでの時間のことを言うんですけれども、
アパレルに限ってもビジネスモデルによってかなりまちまちかなと思っていて、
いわゆる本当仕入れ形態で数枚ずつタオバオとから仕入れるみたいな形であれば本当に1週間で届くとか、
近くに仕入れる先があってそこに発注すれば納品してもらえるような形だと1週間かからないみたいなケースもあります。
いわゆるアダストリアとかパールグループみたいな会社さんがやってるようなクイックレスポンス形式でどんどん発注して納品してもらうみたいな形でいくと、
45日から60日、中国から船便で持ってきてもかかるのかなという。
あとは最後にユニクロさんみたいに大量の記事を使ってバングラディッシュとか第三国で計画生産するようなケースだと、
船積みもかなり時間かかるので90日から120日くらいリードタイムかかるんじゃないかなと思います。
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なるほど。発注から納品までのリードタイムが在庫日数に影響するっていうのはちょっと分かりやすい部分かなと思うんですけど、
もう一つの在庫日数に影響を与える2つ目の販売期間っていうのは商品の賞味期限的なものですよね。
そうですね。いわゆる販売、いつまでに販売しますか、何ヶ月販売して、いつに販売終了期間を設定しますかみたいなそういう話なんですけれども、
アパレルでいうとレディースのトレンドとか季節の変わり目でどんどんどんどん商品を買えなきゃいけないみたいなものでいくと、
仕入れてから1ヶ月しか販売しませんみたいな形で設定しているケースもありますと、
この前お話したと思うんですけど、パルグループさんだと4週MDで、4週間経ったらもうアウトレットに流してしまうみたいな、
そういったMDをして販売期間を設定するみたいなものもあれば、いわゆる定番品で年中売れますよねみたいな、
メンズのジーンズみたいな、需要がある程度一定あるものであれば半年間販売しましょうみたいな仕入れてから半年間は販売期間ですよみたいな設定もできますし、
例えば化粧品とかジュエリーなんかでミニマムロット多い商品なんかだと、
賞味期限もほぼないみたいな形で1年中販売する、これは1年間販売するものだとして設定するみたいなケースもあるのかなと思いますと。
確かに、なるほど。全然変わってきそうですね、そこは。
リードタイムと販売期間によって在庫日数が変わってくるんですね。
何日が適正って一概に言えないのもそれはそうだなっていう気がしてきました、だんだん。
リードタイム短い長いと販売期間が短い長いって4証言ありますと。
リードタイム短いほど適正在庫も少なくて済みますと。
リードタイムが長ければ長いほど適正在庫は多くなりますと。
販売期間が短いほど在庫を持てなくなるので短い期間で売り切ってどんどん回転させるということなので適正在庫も少なくなりますし、
販売期間が長ければ長いほどその分の在庫を持つということになるので適正在庫も多くなるのかなという、そんな4証言になっているという理解ですね。
なるほどです。以前ノートで大手やパレル企業の在庫日数というのをずらーっと出されていましたね。
これ詳細欄にリンク貼ってくれますかね。
もちろんです。
はい、面白いですよ。すごい知っている企業さんの在庫日数がバーっと並んでいて面白いのでぜひそっちも読んでみてほしいんですけど。
そうですね。その中でも触れているんですけど、レディースの比率がある程度高くてトレンドの商品を扱う、アダストリア、パルグループみたいな会社だと在庫日数がだいたい60から80日みたいな形で短めの在庫日数になっていて、
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これはリードタイムがある程度短縮されていて、45日とか60日くらいで生産が行えていて、販売期間を短く設定してちゃんと売り切っていてぐるぐる回っているので、そこがうまく在庫の日数も短く保てている秘訣なのかなというのは思っています。
発注から納品までのリードタイムもクイックだし、早くサイクル回していくみたいな感じですよね。
対象的なのがベーシック定番の比率が高いって言われているユニクロみたいな企業だと、あとはメンズの企業ですかねっていった会社さんだと在庫の日数が比較的長くなりがちで、ユニクロさんとかだと直近の決算で120日くらいに縮んでいて、ノート書いたときだと160日くらいみたいな形だったので、この間に収まるんじゃないかなと思っています。
これは先ほどお話しした通り第3国で作ったりしてリードタイム自体が結構長いものになってしまっているものと定番品がかなり多いので、販売期間を長めにとって長く同じ商品を売れるようにしているっていうのがあるのかなというふうに思っています。
最後に仕入れ販売しているような会社でいくと、かなり在庫の日数が短くて、島村さんであったり、クラシコムさん、北欧クラシの道具店さんとか仕入れの比率が結構高いので、最低ロットもかなりコントロールできているのか、本当に40日から60日未満みたいな形で在庫日数が実績として出ている会社さんが多いなという感じで思っています。
在庫日数からこれだけ背景を憶測できるのはめちゃくちゃ面白いですね。
西口さんの前職のペアマンオンさんだとどれくらいだったんですか?
何回目に話したか忘れちゃったんですけど、消化率99%っていうのを前職の子供服時代は絶対マストで達成する目標として置いていました。
なので初期の在庫の持ち方とリードタイム、販売期間の設定をすごい工夫をしていました。
まずリードタイムに関しては、極限まで短くなるのが在庫日数を抑える上で大事になってくるので、これを短くする努力を代表中心にやってもらっていました。
具体的にはあらかじめ工場に生地の数量をコミットします。
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この生地を発注するのでも発注しといてください、何なら積んどいてくださいみたいなお話をして、生地の確保はあらかじめしてもらっています。
その上でどのカラーにするのかっていう染める指示、カラーの染め指示と裁断してSKUに切っていく指示のタイミングをあらかじめ合意して工場のラインも抑えてもらって、
何月何日にリピート発注をするので、その時にもうGOできるように準備しておいてくださいみたいな形で話をして、リードタイムを短くするという工夫をしていました。
これによって生産して最短30日から最長60日という形で発注から納品まで実現していたというのが1個目の工夫です。
すごいですね、仕入れではなくて生産からやってて最短30日ってすごいやばいですね。
厳密に企画からというわけではなくてリピートの発注をしてからリピートの納品までなので、数量によっては何とかなるかなという形なんですけれども、それでもかなり工夫してやってました。
その上で販売期間を長くもって商品特性によるんですけれども、本当に2月に販売した商品、春夏物でいくと2月に販売した商品を7月末まで販売するようにしてましたと極論を言うと。
覗くのは長袖のTシャツとか長袖のワンピースみたいな春限定のものっていうのは覗くんですけれども、7月末まで基本的には売れるようなもので組んでましたと。
いわゆる52週MD的な販売ではなくて毎週新作が出て、春の何週目だとこれを出してみたいなそういうMDではなくて、準備できた商品がある順次販売を行ってしまうと。
なので春夏物でいくと3月上旬には8割から9割の商品を販売していて、期中の新作ほとんどないみたいなそんな販売をしていました。
そのSKUの賞味期限は長くしてその中でリピートをしていくっていうことですかね。
そうですね。なので2月から順次、本当早い商品だと1月ぐらいからどんどん新作、春夏の新作として販売をしていって、その所属の売上げを見て3月の上旬にリピート発注をかけて、4月から5月の一番売れるときには人気商品のみ、売れ筋のカラーと売れ筋の商品のみで商品のポートフォリオを構成するみたいな形で高い昇華率と利益率を実現しようとしていた。
なので最初の初期発注、初回発注して納品されるのは売上げの50%だけ、残りの50%をリピートで売れ筋商品の売れているカラーとサイズで構成するっていうのを工夫していました。
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なるほど。需要が高まってくるとき、実売機には当たりが分かっている状態ってことですもんね。すごいな。
そこの需要予測と発注は僕自身が担当していたんですけれども、どういう計算式でいいのかを議論しながらやっていました。
一つデメリットとしては、3月以降には新商品が全然出ないので、ECの見栄えも全然変わりません。
なので売り場の鮮度を新鮮に保ったり、お客さんに案内する反則、新作発売しましたも言えないし、売れないものはすぐセールになるので、同じようなセールの商品ラインナップになるしっていうのをどう工夫しで案内するかっていうのに結構苦心していました。
そうですよね。店舗だと結構致命的で、来店する理由がないので成り立つそうだなと思ったんですけど、ECでも売り場の鮮度って結構大きいところかなと思うんですけど、どうしてたんですか、実際。
答えはないな、どっちが良い悪いっていうのはなくて、僕らは考え抜いた結果、ああいうビジネスモデルを取っていました。
ある一定、この手法がうまくはまった要因って何だろうなって考えたときに、1個目はECモールの比率が高かったので、楽天ゾゾみたいなECモールの比率の高いEC専業者だったので、売り場の鮮度っていう意味で言うとECモール側が保ってくれていて、僕らはあくまでECモールに出店している事業者で、
本当に単品で買う方は単品ですし、みたいな形で新規の顧客をECモール側の施策も含めて獲得できていたっていうのが1つ。
もう1つは子供服の特性なのか、実需だけの販売じゃなくて、季節の立ち上がりだったり、3月の入学前シーズンとかにまとめ買いするお客さんが多かったことなんかも要因なんじゃないかなと思っていますと。
鮮度を保つっていうのは、モールはやっぱりそういった点で強いですね。
そうですね。
あと、保育園用の子供服、うちもやっぱりまとめ買いで、買う親としては服だけど手工品というよりかは生活必需品に近い感覚ですよね。
そうですね。あとはちょっと突っ込んで言うと、売り場の鮮度みたいなところ、店舗だと多分かなり気にされると思うんですけれども、
ECの売り場の鮮度を一番気にしてるのって販売者側なのかなと思っていて、やってるうちに販売側が飽きちゃう。
でも、お客さんは別に欲しい時にしかサイト来ないし、
LINEで流れて来たなと思っても、今欲しくないなと思えば別に毎回来てくれるようなお客さんばかりではないので、
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そういったお客さんにとっては、お客さん単位で考えると、僕らのサイトに来るヒントってそんなに多くないって考えると、
売り場の鮮度ってそこまで、もちろん熱烈なファンの方は違うんですけれども、
多くの新規の方であったり、ライトのユーザーさんにとっては、もしかしたらあんまり影響しない可能性もあるなっていうのはちょっと思ってたりもします。
納得しました。ありがとうございます。
適正な在庫水準を、それぞれの企業さんがここが適正だよねみたいな感覚を握っていく、つかんでいく必要があるのかなと思うんですけど、
自社の在庫水準を設計するにはどうすればいいんですかね。
まずは商品ごとのリードタイムを把握するっていう当たり前のことをやらなきゃいけないかなと思ってます。
意外にここできてない会社さん多いのかなと思っていて、何となくの発注管理になってしまっていて、
商品ごとにリードタイムがあるみたいなのをちゃんと管理できている会社さんがそもそも少ないなというふうに思ってます。
2つ目がこれもよりできてない会社さんが多いかなと思うのは、商品ごとの販売期間の設定。
この商品は何月何日までに売り切り回すみたいなのをちゃんと設計できている会社さんも少ないのかなと思います。
アダストリアなんかで行くとゼッケンと呼ばれる、この商品は春物だから4月30日までっていう4月30日ゼッケンみたいな形で振られるんですけども、
夏物は7月31日、秋物は10月31日、冬物は1月31日みたいな形で年度プラス日付で管理していくっていう形なんですけども、
それをかなり厳格に守りましょう。そこまでに販売をどうしていくのか整理するなら順次やりましょうみたいなところをやってるんですけど、
その設定をできている会社さんはかなり少ないかなと思ってます。
一応設定していても売れ行きが悪くなってしまったために、ズルズルとこれは定番品だから来年も売れるので来年に付け替えちゃおうとか、
春物だけども秋物として扱って10月31日までは売ろうみたいな形で、厳格に守れていない会社さんは多いのかなと思います。
リードタイムを設定して販売期間の設定を行ったら、そこまでに販売しきれるように反則と値引きのスケジュールを組んじゃうっていうのがいいんじゃないかなっていうのでご提案してますが、
なかなか受け入れてもらえないケースもあります。
個人的にはそれで粛々と値引きをして最終外れてしまった商品に関しては、本当に大きいオフ率で70%オフとかにしてでも売り切ってしまった方が中長的なブランドを守るっていう意味でもいいですし、
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キャリー品のセールで画面が構成されなくなるし、新作入れても去年のキャリー品の方が安くなっちゃってるからそっちに引っ張られちゃうみたいなこともなくなりますし、
新しい金額をキャッシュにして買えることで新しい商品の投資につながるようなことになるので、
ちゃんとこの販売期間内に売り切るっていうオペレーションを回した方が個人的にはいいんじゃないかなというふうに思ってます。
なるほど。ちょっとまとめると、適正な在庫水準を考えるには、まずはリードタイムを把握して、2番目に販売期間を設定して、3番目に販売期間を守るための計画を立てるっていう感じですかね。
そうですね。あとはそもそも論として販売期間ずるずる伸ばして販売するとかキャリーしてもいいやみたいにならないために、
仕入れ量を自社の販売能力を超えて行わない、売れる分だけ仕入れるっていうことの徹底をするのが大事かなと思っています。
結構、D2Cで化粧品系とかミニマルブロッドが多い、そもそも多いものと、もっと増やすと原価が安くなるみたいな形で、
本当はミニマルブロッド3000なんですけど、1万にすると原価がちょっと安くなるんで迷ってますみたいな、
そういう企業の相談に関しては絶対ミニマルブロッドで発注した方がいいですよっていう話をしてます。
ミニマルブロッドを発注して運用する中で、仕入れ量と販売量を見ながら保守的な仕入れをしながら、
ちゃんとここまでなら売り切れるっていう自信を持って原価が安くなる場のロッドを発注していく方が生き残りやすいですし、
中長期で伸ばしやすいのかなっていうふうに思ってます。
なるほどです。売る分だけ仕入れるって言ったら簡単に聞こえちゃうんですけど、
売る分だけ仕入れるっていう原則に対してしっかり向き合っていかなきゃだよねってことですね。
ありがとうございました。今回は適正在庫日数の考え方についてお話しさせていただきましたが、
ノートがあるので、上場企業からの在庫日数から自社の最適在庫日数を考えるっていうタイトルなんですけど、
これめちゃくちゃ面白いので、ご興味ある方はぜひ読んでみてください。詳細欄にリンクがあります。
樋口さん、10回続きましたね、ポートキャスト。
続きましたね。嬉しいですね。
はい。10回2桁になりました。
次回なんですけど、今回で10回になったこともあって、
ちょっと次はいつもと少し毛色を変えてというか、
樋口さんのキャリアを中心にインタビューをさせていただく回にできればなと思ってて、
30:03
連続企業化ってすごい華やかに見えるんですけど、
連続企業化をそもそも目指してたわけじゃないですよね?とか、
成り行きなんですか?とかその辺とかも。
完全に成り行きです。
聞いていければと思ってます。
はい、じゃあ次回もよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。ありがとうございました。
リテールトーク、ここまでお聞きいただきありがとうございます。
質問やメッセージがあれば、番組詳細欄のURLからお送りいただけると嬉しいです。
感想ツイートもとっても嬉しいです。次回もぜひよろしくお願いします。
30:52

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