2024-03-01 32:24

自社ECサイトのリアル、利益率がECモールに比べて高いのは本当?

ECモールに比べて自社ECサイトは利益率が高いから、自社EC比率を高めていきたいという相談をコンサルティングの現場でもよく受けます。一方で実際に経営していた経験からは自社ECサイトの利益率をECモールよりも高くするのは難易度が高いと感じていました。そんな自社ECサイトの利益率のリアルについてECモールと自社ECの収益構造を比較しながら話をしてみました。またECモールに特化することで利益率を低く保つ戦略をしている企業についても取り上げています。


樋口幸太郎: ⁠https://twitter.com/happytarou0228⁠

戸部祐理: ⁠https://twitter.com/yuuritobe⁠


■リテールトーク質問・メッセージフォーム

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00:05
この番組は、中小小売企業の取り締まり役経験のある2人が、そのリアルについてゆるくお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部有利が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
すでに小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
リテールトーク第8回目となりました。よろしくお願いします。
お願いします。
今日は自社サイトの利益率がECモールに比べて高いって本当みたいな話を聞こうと思っていますが、
先日樋口さんの会社で1人目のエンジニアを採用されたということでおめでとうございます。
ありがとうございます。
これ結構難易度高いんじゃないかなと思っていて、事業を始められる方にとって初期メンバーの採用って結構要となってくると思うんですけど、
組織がまだ出来上がっていない状態での採用って、初級もかなり難しいのかなと思っていて、
ここちょっと成功要因みたいなのだけポイントで聞きたいなと思っていました。
難しかったですね。それでいくとエンジニアの採用、1社目の時に売却してからやったことはあるんですけれども、
本格的にこの売却前のフェーズでやるの初めてで、どうやってやったらいいのかなみたいなところから手探りでした。
最初は結構いわゆる言えんたとか、ピッタでしたっけ、このC to Cのマッチングみたいなのを検討したんですけれども、
どうしてもミーティングとかしたりあったりしても、転職意欲高い方ばかりなわけではないので、
これちょっと急いでるし難しいなと思って、結局最初からお金を使ってちゃんと採用媒体を使おう、
みたいな意思決定をしたのが良かったかなと思います。
なので転職エージェントさんも3社お話をして、スカウト系の媒体も2社使って、
結果その中のスカウト系の媒体1社から採用できたという、そんな形ですね。
スカウト系ですか、スカウトって樋口さんが打たれてるんですか?
当然僕が打ってますよ。
すごい。
めっちゃ毎朝この時間はスカウトを打つっていうのを絶対決めて、それはもう本当に修行僧のようにやってましたね。
あの、媒体にもいると思うんですけど、かなりカスタマイズをしてウェットなスカウトを打つ媒体と、
ばらまき的に打つ媒体ってあると思うんですけど、やっぱり全社の方ですか?
03:02
ある程度ウェットで通数も限られている、週間何通しか送れないという媒体2社と契約して、
ウェットにカスタマイズして送ってました。
それはおめでとうございますですね。
本当に良かったですね。
決めてたこととしては、ちょっとこの会社をどうしていくかっていうのをすごい調達してIPをしなきゃいけないみたいな状態ではなくて進めているので、
結論、この市場価格に合った価格をちゃんとエンジニアさんに提示しようと思っていて、
経験と職歴含めて、この金額、現職年収が妥当であれば、それよりも高い金額でオファーするっていうのを結構意識してやってました。
というのも、育児としてSODとか、こういうビジョンに向かっているからちょっと年収下げてみたいなところをやれないし、
個人的に以前の経験からそういった形で就職してもらうと、後々ちょっとトラブルになることもあるので、
現職年収下げて入ってきたのにこんな状況なのかみたいな不満を持ってもらいやすくなってしまうのも嫌だなと思っていて、
これは面接中も結構話していました。
そこはある程度愛が広がるというか、ちゃんとお話しできれば納得してもらって入ってもらいやすいみたいな、
この給与の条件がネックになって入らないみたいな方は防げたのかなというのを思います。
これなんか語ってもらおうと思ったら1回分できちゃいそうですね。
そうですね。どっかのタイミングでやりましょうか。
はい、ありがとうございます。ちょっとまた別で聞ければと思います。
では本題というか、自社ACサイトの利益率がECモールに比べて利益率が高いと思われているのが、
多分これ一般だと思うんですが、本当かなというところでお話し聞ければと思っています。
前提あれですよね、樋口さんクライアントさんで、コースラーに入られているクライアントさんで、
モールも自社もやられている企業さんがやっぱり多いんですか。
結論は半々で、一方で結構売上規模が大きくてがっつり入っていただきたいというクライアントさんは、
モールがメインで自社に弱みがあるのでそちらを伸ばしてほしいみたいなクライアントさんが多いですね。
なるほど。モールである程度安定運用されていて、自社ECを始められるみたいなケースもある?
そうですね。自社ECを始めているけれども、モールの売上が100だとしたら3とかしかないみたいな、
そういうクライアントさんがかなり多いという形ですね。
なるほど。モールで最適化されている企業さんが自社ECでとなると、
06:02
正直どこから何をやるんだろうという感じですけど、うまくいくもんですか?
一応ですね、何社かやらせていただいて成果で始めていて、
前年比、ECモールの方の売上が落ちているのに自社サイトは売上が3倍に伸びて、
比率ももともと3から5%ぐらいしかなかったものが15から20%みたいな形で
全体のシェアを占めるようになったというクライアントさんがいるので、
なんとなく成果は出せるのかなという手応えを感じているという感じですね。
すごいですね。モールで売るのと自社ECで売るのと結構先方が違うという認識だったんですけど、
そんなにうまくいくんですか?うまくいくんですか?って聞くのもあれですけど。
最初にお伝えすることとしては時間がかかりますよと。
端的に言うと自社での集客を集客基盤を整えましょうみたいな話をしているので、
SNSのフォロワーリーチを伸ばして、LINEの友達登録してくれる方を増やして、
実際にメルマが登録してくれる方を増やしましょうみたいな、
この3種の人気のKPIをちゃんと伸ばして自社で配信すれば、
ある程度自社にお客さんが来てくれる状態を作るのに、
やっぱり1年ぐらいかかりますよねみたいな話をしていて、
この3つを安定的に伸ばしていく上ではサイトに流入してもらって、
もしくはSNSのフォローを促すような広告をしてみたいな形になるので、
一定程度の投資が必要ですよという形の案内をしているという感じですね。
なるほどですね。
そういう形なので、利益率がすごく良くなることを期待して、
自社ECやりたいですみたいな形でお話をされると、
特に楽天さんとかでレビューがすごい溜まっていて、
広告もそんなに投資しないでも売り上げがある程度規模ある会社さんなんかだと、
楽天が一番利益率が高いということがよくあるケースなんですけど、
それを期待してそれよりももっと自社が良くなるよねみたいに言われてしまうと、
いやそうはならない可能性が高いですね。
もしくはすごく時間がかかりますよみたいな形で話をしています。
なるほどですね。利益構造もかなり違いますもんね、自社とモールとだと。
そうですね。そもそもモールにも2つあって、
ゾゾタウンとかマガシーク、楽天ファッションみたいな、
あとはショップリストさんとかですかね、物流施設持っていて、
お客様対応から出荷物流までになるみたいな委託型のECモールだと、
手数料率でだいたい35%程度取られてしまうと。
35?
09:01
35ですかね、決算書とかで公表されている数字に近いところなので問題ないと思うんですけれども、
35程度です。楽天とかQoo10とか、
ああいう市場型みたいな形なんですけれども、
事業者が出店して、集客ないしモールの中の人を呼んでくれるのはある程度やってくれるけれども、
お客様対応も物流も自社で出店者側で対応しなきゃいけないみたいなECモールだと10%ぐらいみたいな、
そんな手数料率って形ですね。
なるほどですね。そっかそっか。
物流込みと込みじゃないでだいぶ物が違いますもんね。
そうですね。
これちょっと話が挟んじゃうんですけど、
私自身アパレルやってた時って店舗中心のビジネスだったんですよね。
路面店もやってたし、パルコとマルイと百貨店とかを経験してるんですけど、
当然ショッピングセンターとか百貨店って売り上げ連動のやつみたいなものがあって、
当然それってやっぱり路面店よりは割高になるんですけど、
やっぱり人がいる場所で売っていい権利みたいなのに捉えると、
人がいる場所で売るっていうのがECモールと同じなのかなっていうのはイメージで、
店舗で考えるのと同じ。
ただその中でも手数料35%っていくと、
そっかそんなぐらい取られるのかみたいな印象を持ちました、35%って。
なんで35ぐらいになるんですかね、これ。
もともと多分ゾゾタンさんが始まりで、
ゾゾタンも従来の百貨店が取ってた手数料を多分ベンチマークしていたのかなというふうに思ってます。
百貨店に常時出店してるような企業さんだと、
30から35の間取られてるケースが多いんじゃないかなと思っていて、
それに付随、合わせてではないですけれども、
そういった形でビジネスは構成されてると思います。
この35%の内訳みたいなものも考えてみると、
そもそもの決済手数料みたいなクレジットカードの決済手数料が5%程度、
プラス送料を含む入出庫費用みたいな物流の手数料みたいなところが10%ぐらいかかるのかな。
この時点でも15%。
ざっくりですけどカスタマーサポートの費用に5%かかっていて、
広告費用が15%になるとちょうど35%という形なので、
この金額で割っていくとそんなにべらぼうに高いみたいなイメージではなくて、
自社で運用したとしても決済手数料かかります。
送料を含む物流の費用もかかります。
カスタマーサポートは変動費というよりは固定費でかかるのでかかります。
広告運用費用も前回お話しした通り10%から15%ってかかるイメージなので、
12:02
個人的にはある程度妥当なラインかな、みたいな形で思っています。
人がいる場所で出展するのがイコール広告費になるのかなと思うんですけど、
そう考えると納得がいきますね。
前回自社ECの広告予算をどれくらいかけるべきだっけっていうお話として、
その基準でモールの広告費にあたる部分、15%くらいかなっていうのを同程度に、
10%から20%くらいに徹底するのがいいのでは、みたいな話でしたもんね。
本当決済手数料と送料を含む物流手数料についてはかかっちゃうので、
自社ECでやったとしても15%程度だいたいかかってしまうので、ここはかかってしまいます。
プラスアルファで広告費用をどこまでかけるかみたいな形の話なんですけれども、
最初からここをイーシン・モールより利益率を良くしたいので、
売上に対して5%未満でかけたいですって言われてしまうと、
母数が例えば月賞100万円とかだったら、もう5万円くらいしか広告費もかけれないので、
取れる手段が少ないなみたいな形になってしまうので、ある程度確保してくださいね。
なので月賞1000万円いくくらいまでは15%程度かけてもらって、
ちゃんと将来のお客さんになる、リピーターとなるお客様を増やしていくような形がいいんじゃないかって形でご提案しています。
モールである程度の売上利益取れている企業さんが自社ECこれから伸ばしていこうとなると、
当然そっちもしっかりボリューム打ってかつ利益が出る構造にしていかなきゃっていうことですもんね。
ある程度モールと同じ売上をいきなり期待されるのも難しいところがあると思うんですけれども、
ある一定の売上規模にならないと注力対象にはならないかと思うので、
そのラインに早めにいく、かつECモールでお客さんが評価してくれていて、
商品性に問題がないということであれば、どうしてもECモールを使わないお客さんもいるので、
お客さんをちゃんと集めてきて、その方たちにリーチできるような仕組みを構築するみたいなところに一定程度投資してもらうという形でお願いしているという感じですね。
そうですよね。広告宣伝品なしでっていうのはやっぱり難しいって考えた方がいいですね。
なかなか難しいかなと思うんですけれども、広告員の比率が少ないっていうことは、
単純にオーガニックで集客ができているっていう形なので、
Googleの検索で氏名検索が多い、もしくはSNSのフォロワーがかなりいて、
SNSでの集客が広告員を使わないでもできているみたいな会社さんは、
広告宣伝品なし、ないし低い比率でもできるかなっていう感じですね。
15:01
これ前も話し上がってましたけど、SNS運用が上手い前は夫婦さんとかケニアマリリアさんとか
ウォザウォザさんの名前が上がってたと思うんですけど、
これは俗人的で再現性ないから真似しようとしてもできないよねっていう話ですよね。
おっしゃる通りでそういうSNS上手い人と元々の顧客基盤が大きいような大手企業のプラットフォームだと、
そもそものオーガニックでの検索の流通量があるので、
そちらでサイトに来てくれる人が担保できているという状況だと思います。
ECモールの売り上げがメインの事業者さんって、
このオーガニックで集客する部分を半ば捨ててきたというと、
ちょっと語弊あるかもしれないんですけれども、
ECモールに特化することで売り上げ伸ばしてきたので、
ここの筋肉、SNS筋肉が、
オーガニックで集客する筋肉が弱いというケースがあるので、
まずは筋トレしてここの部分の筋肉つけて集客できるようにしましょう、
そういうご提案をしています。
なるほどですね、確かに。
とはいえ、自分が事業をやっている側だったらガツッと投資するのが怖いから、
ちょっと様子見的に小学で広告を始めてみたくなるだろうなという感じがしちゃいますね。
それでいいかなと思っているので、
ある程度の広告費の比率を決めてもらって、
収益性が赤字にならないようにとかマイナスにならないように、
みたいな形でご提案させていただいて、
月賞100万円ぐらいだったら15万円から、
ちょっと15万円だと足りないかもしれないので、
20万円まで使っちゃう可能性あるけど勘弁してくださいね、
みたいな形で、広告費の比率20%であれば赤字にはならないですよね、
みたいなコミュニケーションをしながら、
許容できる範囲でやっていくというのも、
全然弊社としてはやっているという形ですね。
なんですけど、やっぱりある程度一定の規模に、
一定の期間で売上が伸びていかないと、
モチベーションが下がってしまうことになるかと思うので、
ある程度この投資の部分、
特にフォロワー獲得であったりの部分には、
ちょっと別枠みたいな形で考えてもらう、
みたいなことを提案したりしています。
要するにSNSのユーザーが集まると、
モールにもプラスですよね、みたいな。
僕らがいた会社、売却した会社なんかだと、
ZOZOが売り上げの中心なんですけれども、
SNSは相当力を入れていて、
送客席もZOZOタウンにしている、
みたいな形でやっていたので、
SNSのフォロワーはモールにも聞いてくるので、
自社とはこの会計のお財布を別にしてください、
みたいなご提案は全然させてもらっています。
なるほどですね。
さっきモチベーションが下がっちゃうっていうのが、
数字がついてこなくてモチベーションが下がっちゃうっていうのがありましたけど、
18:00
やる気が出ないとかそういう気持ちの問題じゃなくて、
仕組み的にもこれやる意味あるんだっけとか、
こっちに時間割いてるくらいだったら、
収益出るモールに時間割いた方がいいよね、
みたいな考えにどんどんなってきちゃうのがすごくわかるし、
あと社内でも優先度低く扱われちゃって、
自社意思の方に置いている在庫をモールに回そうとか、
結果立ち上がりきらないで時間過ぎちゃって、
お荷物プロジェクトになっていくみたいなのも容易に想像できますね。
そうなんですよね。
結局マーケットを見るとモールでの売り上げってやっぱり大きいというか、
ECの市場20兆円の中でも、
ECモール楽天が5、6兆あって、
Amazonも同じ規模あってみたいに考えると、
モールってやっぱり占めてるシェアが大きいので、
自社サイトがリーチできる部分ってやっぱり小さいなとは思うんですけれども、
それでも4割程度のお客さんはモール外でECの決済をしているという状況なのと、
楽天もZOZOTOWNも絶対使わないというユーザーさんって、
そこそこいらっしゃるなという感じなので、
そこに向けてアプローチする手段としても、
ECサイトをちゃんと立ち上げるというのは重要かなというふうには思います。
最初に腹くくって投資して立ち上げたほうがいいよねという感じですね。
自社維持立ち上げのとき具体的に何やるかのお話は、
前回お話しているので、もし興味があって聞いていない方は、
ぜひ前回を聞いてみてください。
お願いします。
自社維持立ち上げというのは、結構コスト的にも重そうだなと思うんですけど、
モールで一定利益を取れている企業さんでも、
やはり自社維持をやりたがるんですか?
そうですね。自社維持の活用方法として、
アウトレット的にキャリー品を処分したいというニーズもありますし、
そういった形で用途としていろいろ使えるので、
立ち上がっていると便利みたいな形でお話をいただくこともありますね。
なるほど。アウトレット的に使いたいというのは、
モールだと値下げしにくいんですね。
維持モールだと販売した時点で35%の手数料が取られてしまうので、
オフ率を思いっきり踏み込むと完全に赤字になってしまって、
そこを躊躇してできないみたいな、そういった事業者さんも結構いらっしゃるので、
自社維持サイトであれば手数料率がその分安いので、
踏み込んだ価格にしても赤字にはならずに決済手数料だけで、
あとは別に費用のみでいけるので、
そこはモールよりも踏み込んだ意思決定ができるんじゃないか、
みたいな感じで考えられていますね。
確かに。手数料が低い自社の方がオフ率を上げやすいということですね。
21:05
そうですね。大手でも一般的で結構会員だけに露出するシークレットなものであったりとか、
会員優遇施策で、会員様限定のセールです、みたいな形でやったりとか、
そういったことも結構やられているのかなという印象ですね。
メールマガとか90%オフとか来るので見に行っちゃいますね。
すごい高くなっているので見に行っちゃいますね。
一方で、手数料率が低いからといってこんな形で、
本当にオフ率を深めてやってしまうとなるとあらりを起損することになるので、
利益率ベース、限界利益ベースで比べると、
自社ECってそういうアウトレット的な使い方をすればするほど利益率が悪くなってしまうなという感じですね。
消化率を優先して利益度外しで売り切り選択をするということですもんね。
ペヤマロンさんでもごく一部の商品だけはガツッと踏み込んだセールをやってたっておっしゃってましたよね。
そうですね。Tシャツとか200円で最終売るみたいなセールをやって、
これも完全な赤字なんですけれども、
本当にSKUの端っこと、本当に売れなかったからみたいなのを集めて販売していくと、
その場で速完するみたいな形で、
僕らからするとちゃんとお金もいただいて在庫も捌けて、
ちゃんと将来の投資になるみたいな形で、
お客様からすると、もしサイズがあったりすれば、
気に入ったカラーがあったりすれば、
本当にお安くお求めになれるという形で、
施策としては結構評判良かったのかなとは思いますね。
もちろん最高なのはそういうものが出ないように、
MDとして組んだり販売としてコントロールできるのが理想ではあるんですけれども、
そうはいってもどうしても残ったものを最終処分するみたいなところは、
やりやすいのかな、自社ECだというのは思っています。
自社ECはアウトレット的な使い方をする企業さんが多いのか、
他に自社ECならではできることはあったりするんですか?
新作の予約で動向を見るみたいなことは前職でもやってましたし、
最近本当に冬物の販売が6月にされているとか、
枝押しになっているなという傾向を見ていて、
特に人気な会社さんほど6月にアウターの先行予約販売をやっていますみたいな形で、
そこで人気になっているのを見たりしていて、
あれは一緒で、僕らもその時期にこれだけ売れていると、
6月、7月の一番買わなそうな時期に、
例えば1SKU10枚売れているなら、ピーク時にはこれだけ売れるだろう。
だから今からリピートの生産をして足りない部分を、みたいなことを結構やっていたので、
24:02
そのあたりはやられている事業者さんが多いのかなという印象ですね。
なるほど、確かに。新作の予約販売で動向を見るみたいな使い方ですね。
今、自社ECをやるメリット何?みたいな話だったんですけど、
逆にモール特価型をあえて選択されている企業さんもありますよね。
いや、目立たないし、あんまりメディアとかに出てこないので、
あまり言及されないかなと思っているんですけれども、
急成長している企業さんも多いなと思っていて、
僕は定食売却したバースイットさんも、基本的にはゾゾ、タウ、メインで販売していて、
かなり急激に成長されていると思いますし、
あとはモノマートさんとか、クラシカレイロスさんとか、ゾゾ特価して、
販売の多くはゾゾでやりますと、ゾゾがかなり売上げの割合を占めています。
で、いわゆるSNS組織であったり、
この自社維持の組織を社内にあまり持たず固定費を削減して、
利益率を高めているんじゃないかなみたいな形で見ているんですけれども、
本当シンプルに販売するチャンネルを一つに絞ることによって、
自社が得意な商品企画であったり、SNSの運用であったりみたいな、
自分たちが得意な領域に特化するっていう戦略を取っている会社さんは、
結構存在しているなという形で思っていますね。
タイムリーなことに、先日、私がもともとお客さんとして買ったことがある、
ルームっていうアクセサリーブランドがあるんですけど、
そこから自社維持終了してゾゾ特価で行くのでよろしくっていうライブが届いてて、
結構びっくりしたというか、自社もやってて、
戦略的にモールに切り替えていくっていう選択肢がそういうのがあるんだと思って、
びっくりしましたね、結構。
特化する利点、そこに集中するっていうところかなと思うんですけど、
特化する利点って結構あるんですね。
特化する利点として、自社の得意な領域に集中的にリソース投下して、
競争優位性を保てるみたいなところが一番かなというふうに思っています。
例えば、アパレル企業だと、MD商品の企画みたいなところが一番、
重要になるので、そこに集中的に人を入れて、
どちらかといえばバックオフィス業務であるカスタマーサポートであったり、
物流の支持出しみたいな人員を極力少なくすることによって、
販売力を高めるというか、商品企画力を高めるっていうのができるのかなというふうに思います。
自社維持サイトの支援をしていてなんですけれども、
自社内で自社維持を立ち上げても、
ECモールほど効率的にマーケティングとか販売がうまくできないのであれば、
その分はやっぱり効率が落ちてしまう、固定費としてマイナスになってしまうというイメージなので、
27:04
得意ではない領域を伸ばすよりも、自分が得意とするチャンネルに特化して、
自分たちが得意である業務、商品企画みたいなところに集中して、
営業利益率を高める戦略っていうのは存在するだろうなというふうに思っています。
一方で、特化するリスクっていうのももちろんあって、
本当に特化してしまうと、特化したチャンネルのECモールに振り回されてしまうというのはすごくあるなというふうに思います。
直近だと楽天さんが、楽天モバイルへの投資赤字の影響が大きすぎるのか、
その影響が楽天市場自体にも出てきているなというのを感じていて、
12月のスーパーセールは結構支援させていただいている会社さんも、
結構削退費で厳しいみたいな話をされていたり、
楽天市場全体の成長がちょっと鈍くなってきているんじゃないかなというのを、
出店者側が感じちゃうほど影響が出ているように思います。
今年の4月からはクーポンの利用にこれまでかかっていなかった手数料が、
利用クーポン1枚に対して50円みたいな形でかかるようになって、
定額で提供している会社さんほどインパクト大きいなと思っていますし、
出店手数料も値上げされるんじゃないかみたいなウェブメディアの記事が出ていたりしたので、
店舗負担が大きくなってくるみたいな形でなってくると、
楽天市場を特に主力としてメインのチャンネルとしてやっていた店舗は、
まさにそのリスクが顕在化しているみたいな形ですね。
こういう時に自社サイトも伸ばしています。
ZOZOのチャンネルも持っていますみたいな形になると、
1個がリスクがあったとしても、
そこの在庫を別のところに予算分配しようみたいな形でできるので、
本当に安定的に成長する上では、
このチャンネルの分散というのは重要になるかなという感じで思っていますし、
そういったことを考えて、
弊社にご依頼してくれるクライアントさんがいらっしゃるのかなという感じで思っています。
なるほどですね。
中途半端にもう俺もいいし、やるよりは、
選択と集中みたいな感じで集中した方がいい場合もあるし、
逆に依存することでリスクもあるよねということですね。
そうなんですよね。
たま虫色の怪盗になってしまう者々のチャンネルに特化するリスクもありますし、
逆に利点として伸ばしやすいみたいなところがあるので、
よくあるのはやっぱり一点突破で、
ここのリソースを集中させて成長させます。
そこから成長が寝てきたら別のチャンネルにも投資をして、
そこまでで得た利益を投資して別のチャンネルを伸ばしていくみたいな、
そういうのが王道かなみたいな形では思っています。
一方で1個のチャンネルでガーンと伸ばしてきたECモールメインの企業さんが、
30:03
自社EC立ち上げるっていう時に、
もうほんと短期でモールみたいな売り上げの立ち上がり方するって期待されると、
難しいことが多いですよっていうお話をさせていただいて、
スタートの期待値を我々のリスクヘッジでもあるんですけれども、
期待値を下げさせてもらいながら、ちょっと長めに成長させていくつもりで、
一緒に取り組みましょうみたいな形でお話をしています。
大事なことは本当利益率を取るのか、利益の絶対額を取っていくのか、
そもそもの自社ECサイトの立ち位置をどうするのか、
キャリーを捌く場所にしたいのか、ブランドの基幹にしていきたいのか、
チャンネルの安定分散の対象を先にしたいのかといった、
自社ECサイトを立ち上げる目的みたいなのを明確にして、
それに対してどの程度投資ができるのかとか、
求める利益率はどこになるのかみたいな話をできると、
より解像度も高く、期待値も適切なまま運営し続けることができるんじゃないかなというのが、
この1年間ご支援させていただいた一定の結論になるかなというふうに思います。
なるほどですね。ありがとうございます。
自社EC、そんなハードル低くないんだなということが結構リアルに分かりました。
そうですね。簡単に言ったら皆さん儲かっているので、なかなか難しいですね。
ありがとうございます。
そしたら、次回なんですけど、打って変わって、
アパレルの決算書の読み方のノートを樋口さんこの間書かれていたので、
そこをもうちょっと深掘ってお話し聞いていきたいなと思っていたので、
次回はアパレルの決算書の読み方についてお話し聞いていきたいと思います。
はい。よろしくお願いします。
はい。ではありがとうございました。
リテールトーク、ここまでお聞きいただきありがとうございます。
質問やメッセージがあれば、番組詳細欄のURLからお送りいただけると嬉しいです。
感想ツイートもとっても嬉しいです。
次回もぜひよろしくお願いします。
32:24

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