はい、では早速聞きましょう。
レイさん、そもそもブランドがリブランディングしたいっていうふうに考えるのは、どんなタイミングが多いんですか?
はい、これはですね、大きく分けて3つのきっかけでリブランディングをする、もしくはすべきなんですね。
まずはビジネスの何らかの変化が起きたときに変える。それが一つのタイミング。
これどういうことかっていうと、例えば会社が合併したとか、会社のビジネスモデルを変える時とか、何かそういうビジネスのあり方、もしくはやり方に変化が起きたときに、
そのことを明確にするためにリブランディングをする、見せ方を変えるっていうのが一つのタイミング。
2つ目はプロダクトが何か大きく変わるときにブランディングも変える。
特に最近ですとビジネスとプロダクトの境目っていうのが結構はっきりしてない場合もあって、そのプロダクト自体がビジネスっていうことも少なくないので、
そのプロダクトが変わった、特にやっぱりデジタルのプロダクトだと、そのデジタルプロダクトこそがビジネスっていうことが少なくないので、
そのプロダクトが何かに変化が大きな変化があったときにリブランディングをする。それが2つ目。
3つ目は何らかの形でこの市場に変化があって、それに適応していく。
そのタイミングでリブランディングをして、外からの印象を変えるっていう、その3つが大きな分岐点となるかなと思います。
なるほど。みんなそれぞれいろんなタイミングがあると思うんですけれども、
どのタイミングが一番難しいとか、どのタイミングでやるのが一番成功しやすいとか、その3つの中であったりするんですか。
一番明確なのは、そのプロダクトが変わったときにリブランディングをするっていうのが一番明確なんですけど、
やっぱりそのプロダクトっていうのは、商品だったりサービスっていうのは、お客様が直接手に触れたりとか、お客様に直接影響のあるところなので、そこが一番接点が近いところだと思うんですね。
で、それのタイミングで見せ方、そのブランディングを変えるっていうのが一番明確なのかなと思います。
で、市場に適応するために変えるっていうのは、これはなかなかその外からの影響が多いので、
なかなか読めない場合だったりとか、なかなかそれについていけない場合っていうのもあるので、それが一番難しいんじゃないかなとは思います。
でもリブランディングすると、それまでそのブランドに愛着のある人にとっては結構戸惑いとかもありそうですよね。
そうですね。だからよくあるのが、名前を変えるっていうこともあれば、名前はキープしてるんだけどもロゴを変えるとか、
そういうのでもやっぱりその長年馴染んできた見え方、そしてその表現の仕方だったりとかロゴの見せ方が変わることで、
意外とそういうものってお客様が感情的な思い入れをしていて、それが変わってしまうと、
あ、残念だな、どうして変えたの?みたいなことはよく見受けます。
今日はですね、ちょっといくつか失敗もやっぱりためにはなるとは思うので、それも話しながら、
じゃあさっきのそのビジネスの変化、プロダクトの変化、そして市場の変化っていうことで、
どういう時にうまくいってて、どういう時にうまくいってないのかっていうのをちょっといくつか紹介してみようと思います。
まずはですね、失敗例からなんですけども、これは去年の秋、2024年の秋頃のリブランディングの事例なんですけども、
車のブランドのJAGGERのリブランディングなんですね。
JAGGERというのは、もう何十年もある結構老舗のイギリスのいわゆるスポーツカーのブランドで、
有名なところで言えば、例えばそのジェームスボンド、007、ジェームスボンド自身が乗っている車がJAGGERだったりとか、
すごく曲線が美しい車として、長い間、昔からいろんな人に愛されているブランドなんですね。
ただですね、ここ近年売上があまり縮なくて、大々的にそのブランドの方向も、
あとこれはですね、そのビジネスの変化だけじゃなくて、プロダクトに実は変化があって、それも大きく変えることで見せ方もすごく変えてるんですね。
ビジネスの方向で言うと、まずここ数年ビジネスがすごく悪くて、どんどんどんどん売上が落ちてしまっていて、
もう本当赤字がついているというのが厳しい状況に行われているのがこのJAGGERという本なんですが、
それに対抗するために名前は変えずに、まずはですね、そのロゴと、あとそのいわゆるブランドの世界観というか、
じゃあどういう人が対象なのかっていうことも大きく変えているんですね。
今まで、昔は特にその男性で、そしてちゃんとお金を稼いでいる人たちに向けての車だったんですけども、
去年そのリブランディングをしたタイミングで、どういう人たちにアピールしようとしているかというと、
もっともっと若い30代とかの人たちで、なおかつ多様性を意識して、
女性も男性も人種も幅広くアピールしていこうということで、
去年そのリブランディングが行われた時のタイミングでですね、動画が流れたんですけども、
その動画に出てくる人たちは、今までのいわゆるJAGGERの脚装っていうイメージは全く違って、
若くて多様性があって、それもその人種だけじゃなくて性別も、男性もいれば女性もいれば、
どちらにも当てはまらない人たちもいれば、いろんな人たちがいますっていう見せ方をしてるんですね。
それは全然僕はいいとは思うんですけども、
じゃあそれが今までのJAGGERの脚装かっていうと全く違うんですよ。
でもやっぱりその今までのやり方じゃダメだっていう結構危機的なところに陥っちゃっていて、
そういうこともあって、かなり大胆なイメージチェンジ、そして対象の人たちも大きく変えてるっていうことを今JAGGERが試みているわけです。
確かになんか渋いおじさんが乗ってる車っていうイメージがあって、
あまり例えば若い人が初めての車でJAGGERって買わないだろうなみたいなイメージは確かにありますよね。
高級車っていうイメージもあるし。
もう一つ大きく変えたのが、今まではガソリンがメインの燃料の車なんですけども、
これも電部、電気、バッテリーにするっていうことを発表しまして、
EVに変わるんですね。
EVに変わるんです。
それもそれでかなりの批判が出てきて、
いやこれ古き良き、昔のスポーツカーでガソリン、石油で走る車でやっぱりあの匂いだったりとか音がそのJAGGERの魅力の一つなのに、
それを手放してもう完全に電動にするっていうことを発表をしてるわけなんです。
それに加え、車のデザインも前とは全然違って、かなりこうちょっと未来的な形のデザインだったりとか、
あと色もですね、ピンクと青っていう普通車にはあんまり使われないような色にしてるんですよ。
なんかJAGGERっていうと深緑色とか、もう対照的なワインレッドとか、銀色とか黒とかそういうイメージがありますけどね。
そう、まさしくその渋い色だったのが結構トップな見せ方にしているっていうことで、
それも今までのその対照の人、渋いおじさまっていうところから多様性のある若者っていうことだったりとか、
石油、ガソリンの車を電動にする、そして渋いそういう色だった車、それも曲線が綺麗な車をトップなデザインにするっていうことで、
プロダクト自体もかなり変えていて、これはですね、ここまで大胆的にリブランディング、それもそのただロゴを変えるっていうことだけではなくて、
その対照のお客様も変えるし、あと元々のそのエンジンのあり方も変えるし、そして外見もかなり派手に変えるっていう、
ここまで大胆的にリブランディングをする、もう本当上から下までっていう感じなんですけど、なかなか珍しい例だと思います。
さっき言ったみたいにそのデザインのところで使ってるんですけど、メインとしてはもうJAGGERっていう言葉だけで、
その書体もすごくなんかこう丸っこい、尖ってない、強みがちょっとないものにして、それも結構大胆なイメージチェンジかなと思います。
今まで渋い車が好きでJAGGERに乗っていた人たちが、そこまで180度変わっちゃうと離れちゃうんじゃないかなって思うんですけど、
なんでそこまで大胆に変えることにしたんですかね?
これはやっぱりあれですね、さっきも言ったみたいに、ビジネスが危機的な状況に置かれているからっていうのがあって、
これぐらい大胆的に何かを変えないともう生き残れないんじゃないかっていうところ、もうほんと崖っぷちのところに来てるからと思います。
なんか今までの良さは残しつつ、革新とかじゃダメだったんですかね?
ちょっとですね、今まだ結果が見えてないのは、これ2024年の後半11月ぐらいのリブランディングで、
今これ我々2025年の秋に収録をしてますけども、まだこのコンセプトカーレベルとしてしか発表されてなくて、
実際の車、お客様が買って乗れるところまでには達してないんですね。
なのでビジネスの結果はまだ見えていないっていうのが今の現状ではあるんですよ。
少なくともリブランディングとかをする時って、お客様にどう受け入れられてもらうかっていうこともありますし、
どれだけ変わったかっていうこと、そしてブランドの認知度を上げる手段としてのリブランディングでもあるので、
少なくとも話題を作るっていう意味では、これは大成功してると思うんですね。
みんながこのブランディングどうなのっていう話で持ちきりになるってことですね。
そうそう。これが出た去年の秋から冬にかけての時は、なかなかブランドとかリブランディングのことでここまで話題になることってほとんどないんですよ。
それがあのテスラの社長であるイーロン・マスクもXでつぶやいたりとか、
あそこまで影響力のある人が何かを申し出るぐらいまでの話題にはなってはいるので、
話題を作る、そして認知度を得るっていう意味では、すごくうまくいった事例かなと思います。
ただ、あまりにも大胆に買いすぎて、さっき竹村さんがおっしゃったみたいに、今までの既存のお客様がついてくるのかっていうとそれはかなり疑問で、
新しい、今まで手が届かなかったお客様に対してのアピールでもあるんですけども、
じゃあその人たちが買うのかっていうと、それも疑問で、まだ今ちょっと結果が出てないところではあるんですが、
少なくとも今までの反応を見ると、これは成功した例とは言えないんじゃないかなと思います。
なるほど、じゃあレイさんもちょっとまだ様子見みたいな感じなんですね。
はい、だから1年後ぐらいにこのブランドがどうなっているかっていうのはすごく興味があります。
またその時にもこの番組でぜひ教えてください。
2つ目の事例はですね、これも成功か失敗かっていうと、どっちかっていうと失敗とは見られているものの見方によっては成功かもしれないっていう事例なんですね。
これも結構最近の事例で、日本にいる方も何らかの形で触れているんですが、メタ社です。
覚えている方も少なくないと思うんですけども、実はメタっていう言葉はここ3年間ぐらいの言葉で、前はフェイスブックっていうブランドだったんですね。
フェイスブックってもともとフェイスブックっていうソーシャルメディアのプラットフォームからの会社で、そっからインスタグラムを買収したりとか、
WhatsAppを買収したりとかで、フェイスブックっていうツールもあれば、フェイスブックっていう親会社があって、そこにそういう複数の会社が入っていたっていう形なんですけども、
2021年だったと思うんですが、その時にそのツールとしてのフェイスブックが残しつつ、親会社としてのフェイスブックはメタ社に変えているんですね。
これもですね、結構大きな方向を転換で、それ変えた時のいくつかの理由があるんですけども、さっきのビジネスの変化、プロダクトの変化、市場の変化っていうことで考えると、これは一番大きかったのは市場の変化なんですね。
なぜかというと、ちょうどその時にフェイスブックファイルズっていう報道がされて、それはフェイスブックの中にいた人が、そのフェイスブックの中で、例えばその子どもに対する安全性とか、女性に対する安全性っていうことを、フェイスブックとかプライバシーのことに関する社内での規制とかっていうのがすごい緩いと。
で、フェイスブックの経営人は儲けることばっかを追いかけて、そのユーザーのため、そして社会のためになるようなことは除外しして、もう好き勝手に進めてると。
で、それを批判した社内の人がいたんですけども、それがワシントンポストっていうメディアに取り上げられて、それも批判的に取り上げられて、もう本当にその話題ばっかだったんですね。
で、そこからその世の中の人々の目を反らすために、フェイスブックがメタ社に変わるっていうことを発表したわけなんです。
なるほど。
あと、これも記憶にある人は少しいるかなと思うんですけども、その時ちょうどメタバースがめちゃくちゃ流行ってた。
で、マーク・ザッカーブもメタバースがこれからの世界だし、これからの未来なんだから、フェイスブック社としてメタバースにめちゃくちゃ投資をするっていうこともやっていて、
で、メタバースっていう言葉が今で言うインターネットみたいな言葉に、もう一般的に誰でも知ってるような言葉になるだろうという憶測のもとに、そのメタバースっていうメタっていう言葉を取って社名にしたのが数年前なわけです。
で、失敗したっていう方面で言うと、そのメタっていう名前を変えた理由の背景に、さっきも言ったみたいにその評判がすごく悪くて、そっから目を反らせるためにフェイスブック社がメタ社に名前を変えて、その話題をこう制御しようとしたんですけども、
うまくいかなかったっていうことで考えると、フェイスブックがメタ社に変わってからの会社の評判ランキングで見ると、100社あるうちの97番とかでめちゃくちゃ評判が悪いんですよ。
それがまあ失敗と言えるその名前を変えたんだけども、じゃあそれで評判が上がったのかって言うと、そうでもないんですね。
だから信頼はされてないし評判も特に良くない。
ただ、うまくいったっていう方面から考えてみると、そのフェイスブックからメタ社に変えたことによって、その報道されていてちょっと炎上しかかっていたものがあっという間に話題にならなくなったんですね。
確かにみんなが、なんでそんなメタっていう名前に変えるの?みんなフェイスブックに結構馴染みがあるんだけどみたいな感じで、そっちの話題で盛り上がったから、内部告発のことはもう忘れたかもしれないですね。
なおかつ、これすごくビジネス的なところから考えてみてみると、フェイスブックからメタ社になった6ヶ月くらいって株価がずっと結構下がり続けたんですよ。
でも、その話題をフェイスブックが抱えていたプライバシーとかの問題の話題を忘れる人もだいぶ出てきて、そこからメタ社の売り上げだったりとか利益率だったりとか、そして株価ってめちゃくちゃ上がってるんですね。
なので、一方すごく評判悪いんですけども、逆にはビジネスがうまくいってるから、このリブランディングをしたのがある意味うまくいったのかっていうことも言えるんじゃないかなと思います。