1. レイ・イナモト「世界のクリエイティブ思考」
  2. #150 注目のクリエイティブ 〜..
2025-11-18 31:22

#150 注目のクリエイティブ 〜明暗を分けるリブランディング〜

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第150回は、リブランディングの成功例と失敗例をレイ・イナモトが徹底分析。ビジネス形態や組織の変化、プロダクトの変化、市場の変化…この3つのタイミングで、リブランディングを成功させる秘訣とは?クリエイティブ思考を武器に21世紀を生き抜くヒントを紹介します。


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サマリー

リブランディングの重要性とその成功、失敗について議論される今回のエピソードでは、JAGGERというブランドの事例が取り上げられています。古典的なイメージを刷新する試みが、若者層や多様性を重視したマーケティング戦略に向かう中で、進化と戸惑いのストーリーが描かれています。このエピソードでは、リブランディングの成功と失敗の事例としてジャガー、メタ社、そしてユニクロが紹介されています。特にユニクロの成功は、ブランドイメージの変化と消費者からの信頼が鍵であることを示しています。ユニクロの成功事例を通じて、リブランディングの重要性とその本質が語られます。ブランド構築には長い時間がかかり、真の価値を提供することが信頼につながることが強調されています。

リブランディングの背景
This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone, this is Reina Moro. 皆さんこんにちは、ニューヨーク、東京、シンガポールを拠点にするグローバルイノベーションファーム I&CO 共同創業パートナーのレイ・イナモトです。
目まぐるしいスピードで世の中が変化する中、この番組は日本人が世界で必要不可欠な存在となるためのヒントを探ります。
今回は注目のクリエイティブをお届けします。
今日はこの番組のプロデューサー、竹村幸子さんと一緒にお届けしたいと思います。
レイさん、よろしくお願いします。
今日の注目のクリエイティブ、何を取り上げましょうか?
今回は明暗を分けるリブランディングについてお届けしたいと思います。
明暗を分けるリブランディング、何でこのテーマを選んだんですか?
僕は仕事としてブランド戦略だったりとか、ブランドを構築にて企業の成長をするということを支援しているんですけども、
ブランドっていう言葉だったりとか、ブランディングっていう言葉って、分かってそうで分かってない場合が多いと思うんですね。
あとここ3年ぐらいなんですけども、結構日本の経営者の人たちからようやくブランドっていう言葉を聞くようになったんですよ。
僕が独立したのはもう10年近くなるんですけども、その時はあんまりその経営者レベルの人がブランドっていう言葉を使うことはなくて、
特に日本だとリブランディングとかブランディングっていうと、なんかそれって広告をやることだよねとか、ロゴを作ることだよねとか、プロモーションを打つことだよねという、
なんかちょっと手法だったりとか、ちょっと小手先の話になるのかなっていうのが少なくなかったんですけども、
最近ようやくになってそのブランドを軸とした成長戦略っていうことを考えている経営者の方も徐々に増えてきていて、
やっぱりその特に他と差別化するっていうことを考えると、そのブランドがどうあるべきかだったりとか、ブランドをどう見せるかっていうのは非常に大事になってくると思うんですね。
そんな中、ブランディング、特にそのリブランディング、その見せ方を変えるっていうことで、
うまくいく場合もあれば、結構こけてしまうというか失敗してしまう場合も少なくなくて、
今日はちょっとその失敗談も含めながら、じゃあどういうことが成功するリブランディングなのかっていうことを考えていきたいなと思います。
JAGGERのリブランディング事例
はい、では早速聞きましょう。
レイさん、そもそもブランドがリブランディングしたいっていうふうに考えるのは、どんなタイミングが多いんですか?
はい、これはですね、大きく分けて3つのきっかけでリブランディングをする、もしくはすべきなんですね。
まずはビジネスの何らかの変化が起きたときに変える。それが一つのタイミング。
これどういうことかっていうと、例えば会社が合併したとか、会社のビジネスモデルを変える時とか、何かそういうビジネスのあり方、もしくはやり方に変化が起きたときに、
そのことを明確にするためにリブランディングをする、見せ方を変えるっていうのが一つのタイミング。
2つ目はプロダクトが何か大きく変わるときにブランディングも変える。
特に最近ですとビジネスとプロダクトの境目っていうのが結構はっきりしてない場合もあって、そのプロダクト自体がビジネスっていうことも少なくないので、
そのプロダクトが変わった、特にやっぱりデジタルのプロダクトだと、そのデジタルプロダクトこそがビジネスっていうことが少なくないので、
そのプロダクトが何かに変化が大きな変化があったときにリブランディングをする。それが2つ目。
3つ目は何らかの形でこの市場に変化があって、それに適応していく。
そのタイミングでリブランディングをして、外からの印象を変えるっていう、その3つが大きな分岐点となるかなと思います。
なるほど。みんなそれぞれいろんなタイミングがあると思うんですけれども、
どのタイミングが一番難しいとか、どのタイミングでやるのが一番成功しやすいとか、その3つの中であったりするんですか。
一番明確なのは、そのプロダクトが変わったときにリブランディングをするっていうのが一番明確なんですけど、
やっぱりそのプロダクトっていうのは、商品だったりサービスっていうのは、お客様が直接手に触れたりとか、お客様に直接影響のあるところなので、そこが一番接点が近いところだと思うんですね。
で、それのタイミングで見せ方、そのブランディングを変えるっていうのが一番明確なのかなと思います。
で、市場に適応するために変えるっていうのは、これはなかなかその外からの影響が多いので、
なかなか読めない場合だったりとか、なかなかそれについていけない場合っていうのもあるので、それが一番難しいんじゃないかなとは思います。
でもリブランディングすると、それまでそのブランドに愛着のある人にとっては結構戸惑いとかもありそうですよね。
そうですね。だからよくあるのが、名前を変えるっていうこともあれば、名前はキープしてるんだけどもロゴを変えるとか、
そういうのでもやっぱりその長年馴染んできた見え方、そしてその表現の仕方だったりとかロゴの見せ方が変わることで、
意外とそういうものってお客様が感情的な思い入れをしていて、それが変わってしまうと、
あ、残念だな、どうして変えたの?みたいなことはよく見受けます。
今日はですね、ちょっといくつか失敗もやっぱりためにはなるとは思うので、それも話しながら、
じゃあさっきのそのビジネスの変化、プロダクトの変化、そして市場の変化っていうことで、
どういう時にうまくいってて、どういう時にうまくいってないのかっていうのをちょっといくつか紹介してみようと思います。
まずはですね、失敗例からなんですけども、これは去年の秋、2024年の秋頃のリブランディングの事例なんですけども、
車のブランドのJAGGERのリブランディングなんですね。
JAGGERというのは、もう何十年もある結構老舗のイギリスのいわゆるスポーツカーのブランドで、
有名なところで言えば、例えばそのジェームスボンド、007、ジェームスボンド自身が乗っている車がJAGGERだったりとか、
すごく曲線が美しい車として、長い間、昔からいろんな人に愛されているブランドなんですね。
ただですね、ここ近年売上があまり縮なくて、大々的にそのブランドの方向も、
あとこれはですね、そのビジネスの変化だけじゃなくて、プロダクトに実は変化があって、それも大きく変えることで見せ方もすごく変えてるんですね。
ビジネスの方向で言うと、まずここ数年ビジネスがすごく悪くて、どんどんどんどん売上が落ちてしまっていて、
もう本当赤字がついているというのが厳しい状況に行われているのがこのJAGGERという本なんですが、
それに対抗するために名前は変えずに、まずはですね、そのロゴと、あとそのいわゆるブランドの世界観というか、
じゃあどういう人が対象なのかっていうことも大きく変えているんですね。
今まで、昔は特にその男性で、そしてちゃんとお金を稼いでいる人たちに向けての車だったんですけども、
去年そのリブランディングをしたタイミングで、どういう人たちにアピールしようとしているかというと、
もっともっと若い30代とかの人たちで、なおかつ多様性を意識して、
女性も男性も人種も幅広くアピールしていこうということで、
去年そのリブランディングが行われた時のタイミングでですね、動画が流れたんですけども、
その動画に出てくる人たちは、今までのいわゆるJAGGERの脚装っていうイメージは全く違って、
若くて多様性があって、それもその人種だけじゃなくて性別も、男性もいれば女性もいれば、
どちらにも当てはまらない人たちもいれば、いろんな人たちがいますっていう見せ方をしてるんですね。
それは全然僕はいいとは思うんですけども、
じゃあそれが今までのJAGGERの脚装かっていうと全く違うんですよ。
でもやっぱりその今までのやり方じゃダメだっていう結構危機的なところに陥っちゃっていて、
そういうこともあって、かなり大胆なイメージチェンジ、そして対象の人たちも大きく変えてるっていうことを今JAGGERが試みているわけです。
確かになんか渋いおじさんが乗ってる車っていうイメージがあって、
あまり例えば若い人が初めての車でJAGGERって買わないだろうなみたいなイメージは確かにありますよね。
高級車っていうイメージもあるし。
もう一つ大きく変えたのが、今まではガソリンがメインの燃料の車なんですけども、
これも電部、電気、バッテリーにするっていうことを発表しまして、
EVに変わるんですね。
EVに変わるんです。
それもそれでかなりの批判が出てきて、
いやこれ古き良き、昔のスポーツカーでガソリン、石油で走る車でやっぱりあの匂いだったりとか音がそのJAGGERの魅力の一つなのに、
それを手放してもう完全に電動にするっていうことを発表をしてるわけなんです。
それに加え、車のデザインも前とは全然違って、かなりこうちょっと未来的な形のデザインだったりとか、
あと色もですね、ピンクと青っていう普通車にはあんまり使われないような色にしてるんですよ。
なんかJAGGERっていうと深緑色とか、もう対照的なワインレッドとか、銀色とか黒とかそういうイメージがありますけどね。
そう、まさしくその渋い色だったのが結構トップな見せ方にしているっていうことで、
それも今までのその対照の人、渋いおじさまっていうところから多様性のある若者っていうことだったりとか、
石油、ガソリンの車を電動にする、そして渋いそういう色だった車、それも曲線が綺麗な車をトップなデザインにするっていうことで、
プロダクト自体もかなり変えていて、これはですね、ここまで大胆的にリブランディング、それもそのただロゴを変えるっていうことだけではなくて、
その対照のお客様も変えるし、あと元々のそのエンジンのあり方も変えるし、そして外見もかなり派手に変えるっていう、
ここまで大胆的にリブランディングをする、もう本当上から下までっていう感じなんですけど、なかなか珍しい例だと思います。
リブランディングの影響
あのロゴはどうですか?ロゴというかマークですね。野生の動物のJAGGERをかたどったエンブレムみたいなのが結構。
何ですかね、車の先端についているのが昔のデザインでは象徴的でしたが、それは残っているんですか?
いや、それもですね、実は部分的には残しているんですけども、メインのロゴからはそれを外してしまって、
で、そのJAGGERという言葉の書体も結構こう丸っこい書体、前はもうちょっとこう直線が強いような書体だったんですけど、それをすごく丸っこくして、
なんかそのJAGGERという動物の強さが感じられない、その象徴的なロゴ、マークになってたところも、
さっき言ったみたいにそのデザインのところで使ってるんですけど、メインとしてはもうJAGGERっていう言葉だけで、
その書体もすごくなんかこう丸っこい、尖ってない、強みがちょっとないものにして、それも結構大胆なイメージチェンジかなと思います。
今まで渋い車が好きでJAGGERに乗っていた人たちが、そこまで180度変わっちゃうと離れちゃうんじゃないかなって思うんですけど、
なんでそこまで大胆に変えることにしたんですかね?
これはやっぱりあれですね、さっきも言ったみたいに、ビジネスが危機的な状況に置かれているからっていうのがあって、
これぐらい大胆的に何かを変えないともう生き残れないんじゃないかっていうところ、もうほんと崖っぷちのところに来てるからと思います。
なんか今までの良さは残しつつ、革新とかじゃダメだったんですかね?
ちょっとですね、今まだ結果が見えてないのは、これ2024年の後半11月ぐらいのリブランディングで、
今これ我々2025年の秋に収録をしてますけども、まだこのコンセプトカーレベルとしてしか発表されてなくて、
実際の車、お客様が買って乗れるところまでには達してないんですね。
なのでビジネスの結果はまだ見えていないっていうのが今の現状ではあるんですよ。
少なくともリブランディングとかをする時って、お客様にどう受け入れられてもらうかっていうこともありますし、
どれだけ変わったかっていうこと、そしてブランドの認知度を上げる手段としてのリブランディングでもあるので、
少なくとも話題を作るっていう意味では、これは大成功してると思うんですね。
みんながこのブランディングどうなのっていう話で持ちきりになるってことですね。
そうそう。これが出た去年の秋から冬にかけての時は、なかなかブランドとかリブランディングのことでここまで話題になることってほとんどないんですよ。
それがあのテスラの社長であるイーロン・マスクもXでつぶやいたりとか、
あそこまで影響力のある人が何かを申し出るぐらいまでの話題にはなってはいるので、
話題を作る、そして認知度を得るっていう意味では、すごくうまくいった事例かなと思います。
ただ、あまりにも大胆に買いすぎて、さっき竹村さんがおっしゃったみたいに、今までの既存のお客様がついてくるのかっていうとそれはかなり疑問で、
新しい、今まで手が届かなかったお客様に対してのアピールでもあるんですけども、
じゃあその人たちが買うのかっていうと、それも疑問で、まだ今ちょっと結果が出てないところではあるんですが、
少なくとも今までの反応を見ると、これは成功した例とは言えないんじゃないかなと思います。
メタ社の名前変更の背景
なるほど、じゃあレイさんもちょっとまだ様子見みたいな感じなんですね。
はい、だから1年後ぐらいにこのブランドがどうなっているかっていうのはすごく興味があります。
またその時にもこの番組でぜひ教えてください。
2つ目の事例はですね、これも成功か失敗かっていうと、どっちかっていうと失敗とは見られているものの見方によっては成功かもしれないっていう事例なんですね。
これも結構最近の事例で、日本にいる方も何らかの形で触れているんですが、メタ社です。
覚えている方も少なくないと思うんですけども、実はメタっていう言葉はここ3年間ぐらいの言葉で、前はフェイスブックっていうブランドだったんですね。
フェイスブックってもともとフェイスブックっていうソーシャルメディアのプラットフォームからの会社で、そっからインスタグラムを買収したりとか、
WhatsAppを買収したりとかで、フェイスブックっていうツールもあれば、フェイスブックっていう親会社があって、そこにそういう複数の会社が入っていたっていう形なんですけども、
2021年だったと思うんですが、その時にそのツールとしてのフェイスブックが残しつつ、親会社としてのフェイスブックはメタ社に変えているんですね。
これもですね、結構大きな方向を転換で、それ変えた時のいくつかの理由があるんですけども、さっきのビジネスの変化、プロダクトの変化、市場の変化っていうことで考えると、これは一番大きかったのは市場の変化なんですね。
なぜかというと、ちょうどその時にフェイスブックファイルズっていう報道がされて、それはフェイスブックの中にいた人が、そのフェイスブックの中で、例えばその子どもに対する安全性とか、女性に対する安全性っていうことを、フェイスブックとかプライバシーのことに関する社内での規制とかっていうのがすごい緩いと。
で、フェイスブックの経営人は儲けることばっかを追いかけて、そのユーザーのため、そして社会のためになるようなことは除外しして、もう好き勝手に進めてると。
で、それを批判した社内の人がいたんですけども、それがワシントンポストっていうメディアに取り上げられて、それも批判的に取り上げられて、もう本当にその話題ばっかだったんですね。
で、そこからその世の中の人々の目を反らすために、フェイスブックがメタ社に変わるっていうことを発表したわけなんです。
なるほど。
あと、これも記憶にある人は少しいるかなと思うんですけども、その時ちょうどメタバースがめちゃくちゃ流行ってた。
で、マーク・ザッカーブもメタバースがこれからの世界だし、これからの未来なんだから、フェイスブック社としてメタバースにめちゃくちゃ投資をするっていうこともやっていて、
で、メタバースっていう言葉が今で言うインターネットみたいな言葉に、もう一般的に誰でも知ってるような言葉になるだろうという憶測のもとに、そのメタバースっていうメタっていう言葉を取って社名にしたのが数年前なわけです。
で、失敗したっていう方面で言うと、そのメタっていう名前を変えた理由の背景に、さっきも言ったみたいにその評判がすごく悪くて、そっから目を反らせるためにフェイスブック社がメタ社に名前を変えて、その話題をこう制御しようとしたんですけども、
うまくいかなかったっていうことで考えると、フェイスブックがメタ社に変わってからの会社の評判ランキングで見ると、100社あるうちの97番とかでめちゃくちゃ評判が悪いんですよ。
それがまあ失敗と言えるその名前を変えたんだけども、じゃあそれで評判が上がったのかって言うと、そうでもないんですね。
だから信頼はされてないし評判も特に良くない。
ただ、うまくいったっていう方面から考えてみると、そのフェイスブックからメタ社に変えたことによって、その報道されていてちょっと炎上しかかっていたものがあっという間に話題にならなくなったんですね。
確かにみんなが、なんでそんなメタっていう名前に変えるの?みんなフェイスブックに結構馴染みがあるんだけどみたいな感じで、そっちの話題で盛り上がったから、内部告発のことはもう忘れたかもしれないですね。
なおかつ、これすごくビジネス的なところから考えてみてみると、フェイスブックからメタ社になった6ヶ月くらいって株価がずっと結構下がり続けたんですよ。
でも、その話題をフェイスブックが抱えていたプライバシーとかの問題の話題を忘れる人もだいぶ出てきて、そこからメタ社の売り上げだったりとか利益率だったりとか、そして株価ってめちゃくちゃ上がってるんですね。
なので、一方すごく評判悪いんですけども、逆にはビジネスがうまくいってるから、このリブランディングをしたのがある意味うまくいったのかっていうことも言えるんじゃないかなと思います。
ユニクロの成功秘訣
なるほど。なんか100%成功とは言えないけど、半々っていう感じですね。
そうですね。これがこのリブランディングの、まず最初は失敗例を話して、今これは失敗でもあるし、ある意味成功でもある。
最後に、これは時間はかかったんだけども、完全に成功したっていうのが、ある日本の大企業で、そして世界で知られている、もうほんと数少ない世界のトップを言ってるような企業なんですけども、ユニクロなんです。
ちょっとこれは皆さんに透明性を持ってお伝えすると、ユニクロさんはうちのクライアントでもあるので、自分がこれやったからみたいなことはあまり言いたくはないんですが、ユニクロさんの場合はですね、それこそ1990年代とかは、もともとユニーククロージングっていう名前からユニクロっていう名前ができて、
僕は日本に住んでた時だと思うんですが、結構かなりダサいイメージで、ロゴもなんか人が手を挙げているロゴがあって、あまりオシャレとは言いがたかったブランドなんですね、もう30年くらい前か。
2005年くらいのあたりにユニクロがアメリカに進出する、そしてグローバルに展開し始めるっていうことのきっかけでロゴも一新して、今もう20年近く前の話ではあるんですが、大きく変えたのがその時なんですね。
時間はかかったんですが、今となってはユニクロさんは世界2位を争う会社になり、よくよくは1位になるぞというその意気込みを持って今ビジネスをされているわけなんですけども、時間はかかったんですが、その20年前のユニクロのイメージと今のユニクロのイメージって全然違って、
そして海外でもお値段はお手頃なんだけどもすごく良くて、すごくシンプルなんだけどオシャレで着てでも恥ずかしくないっていうようにブランドになっていったのかなと思います。
リブランディングがすごい難しいっていうのは、ジャガーとかメタの話を聞いて、やっぱり難しいんだなぁなんていうふうに思っていたんですけれども、このユニクロが成功した秘訣は何だと思いますか?
成功した秘訣はまず一つはファーストファッションのブランドではないと、もう本当にタイムレスで本当に良いものをできるだけ高くない値段でいろんな人に買ってもらうっていうのがビジネスモデルで、それをずっと貫いているのもやっぱりそのブランドって、僕はこれ最近ここ1年間ぐらいで言い出したブランドの定義なんですけども、
ブランドって前までってそのイメージとか印象とかストーリーとか世界観みたいなそういうちょっと曖昧な言葉で表現されてたんですけども、僕はですね今そのブランドって何かっていうと信頼による差別化っていうことを言ってるんですね。
やっぱり長年ユニクロさんもアメリカにいることによって徐々にやっぱりその使っている人たちの信頼を得てそれが差別化につながっているっていうそういうことなのかなと思います。
三つのタイミングでリブランディングするブランドが多いよっていう話が一番初めにあって、まずは事業のビジネスモデルが変わるときにリブランディングを考えるブランドがある、そして2つ目がプロダクトが変わるときにリブランディングを考えるブランドがある。
3つ目に時代とかそういう世の中の変化に合わせて外的要因に合わせてリブランディングを考えるときがあるっていう意味で言うとユニクロはプロダクトはずっと変わらないわけじゃないですか。
世界に出ていくっていうこの場合で言うとビジネスモデルが変わるっていうときにリブランディングしたっていうことなんですよね。
ユニクロのリブランディング成功事例
そうですね、まさしく。なので2005年に初めてアメリカに出てきて、ちょうどその頃からグローバルブランドっていうことを意識して徐々にやってきたわけなんですけども、ずっと特にアメリカでは赤字状態だったんですね、ユニクロさんって。
それがパンデミック中にようやくアメリカでも黒字化をして、2005年の段階のときは誰も知らなかったようなブランドで、日本でもその前までは例えばロードサイドのお店で買うようなちょっと街にあんまりないようなブランドだったんですけども、
2000年前後くらいから東京に出てきて、そしてこうおしゃれででも安くて誰でも買えるみたいなそういうものを提供している、そういうブランドになってきて、そしてグローバルブランドになっていくっていうかなり地道に長い月日をかけてブランド構築をされていると思うんですね。
それもその表面的なもちろんそのロゴを変えるとかっていうこともあるんですけども、表面的なことだけじゃなくてちゃんと本質的に良いものが提供できているのかっていうところを大切しながら、なおかつその理念っていうのも大切しながらブランド構築をしているので、ここまで成長してきているし、そしてここまでリスペクトされているブランドになったんじゃないかなと思います。
なるほど、じゃあコロコロリブランディングってやるものじゃないんだなっていうのを今のユニクロの成功例から聞くと思うんですが、やっぱりそこも重要ですか?
いや、まさしくそうで、一番理想的なのはリブランディングをしないっていう、それが一番理想だと思います。
結構、レイさんのクライアントでもやりたいなみたいに言われるパターンって多いんですか?
多いですね、特にやっぱりその認知度が上がらないとか、ビジネスがうまくいってないとかっていうことで、やっぱりその見せ方、ブランディングっていうと見せ方っていうところがあるんですけども、それを変えることによって良くするっていうのは、もちろんそれでうまくいくこともありますし、それが正しい処方箋のこともあると思うんですけども、やっぱり根本的にお客様に提供されているものが良いもので、
それが信頼されないと差別化につながらないですし、やっぱりその信頼がないと表面的なことだけになって、本質的なブランド構築はできないと思います。
なるほど、先ほど信頼の話もありましたけど、やっぱりそんな数年でなかなか顧客との信頼ってできないのかなと思うと、本当に何十年に一回とかやるようなものがリブランディングっていうことになりますか?
それがもうやっぱり大事なところで、例えば世界のトップブランド、アップルだったりとかコカ・コーラだったりとかナイキを見てると、リブランディングっていうのはほとんどしてないんですよね。
そうですね。
だからやっぱりそのブランドの軸がすごく太くて、ちゃんと視点もはっきりしていて、プロダクトが良いものであり続けるから、そのブランディングを変えなくても、やっぱりそこが大事っていうことをちゃんと認識しているからだと思います。
なるほど。
リブランディングをすれば、もちろん何かが良くなるっていうこともありますし、それが良い方向につながることも少なくはないんですが、でもした方がいいのかしない方がいいのかっていうことを考えると、せずに本当の本質的な課題はどこにあるのかっていうことを常に見つめながら、そこを改善していくことが大事なわけで、リブランディングはしなければいいんだったらしない方がいい。
なので、しないブランドこそが強いブランドっていうのは、何かちょっと今日矛盾をしていることを言っているような感じに聞こえちゃうかもしれないんですけども、リブランディングをしなきゃいけないと思う場合は、他に問題がある場合も少なくないんじゃないかなと思います。
さて、ここまでお送りしました。レイナウトの世界のクレイジープ思考。今回は名案を分けるリブランディングについてご紹介しました。
本質的なブランド構築の重要性
実はリブランディングなんてそもそも考えない方がいいんだっていうのもまた驚きがありました。
もちろんビジネスの理由で、例えばさっきのミニクロの話ですけども、海外に出ていくんだっていうビジネスの変化だったりとか、あと、例えば日本語の名前の会社が海外に出てくるときに海外でも通用するような名前にするみたいな、そういうのもビジネス上の理由としてやるべきことなので、やらなくてもいいっていうわけではないですし、やらなきゃいけない場合もあるとは思うんですね。
それはそれでちゃんとやらなきゃいけないんですけども、その辺もやっぱりそのグローバルでやっていくのかとか日本だけなのかっていうのも、それも特にその社名っていうところで考えると一つ大事な要素ではあるので、それはビジネスを始めるタイミングで見えない場合もありますし、最初から、例えばそのグローバルを意識して世界で通用するような名前にする場合もあるので、
本当、100個の会社があったら100色いろんなバージョンがあるとは思うんですけども、全体的に見ると1回決めたら、いかにその本質的なところで勝負するのかっていうのが大事になるんじゃないかなと思います。
世界のクリエイティブ思考、お相手はりなもとと竹村ゆき子でした。
デジタルガレージは危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを、創業以来大事にし続けています。
これからくるWeb3、オープンソース時代を見据えたテクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています。
番組詳細欄にあるリンクよりぜひご覧ください。
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