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2025-05-14 38:19

#11-7 広告で稼ぐってこういうこと!Facebook式“売れる会社”の作り方

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:::::::::::::::::: 今週の内容 ::::::::::::::::::

Facebookが黒字化を果たしたのは、創業から4年が経った2009年。
今回は、広告ビジネスを軸に、Facebookが“会社”として大きく変わり始めた転換点を追います。

鍵を握ったのは、Googleからやってきた一人のCOO。
広告とユーザー体験のせめぎ合い、“地上戦”とも言える営業改革、
そして中小企業を巻き込む絶妙な仕組み設計とは?

デジタル広告の常識を塗り替え、ビジネスモデルを確立していく過程から、
組織のスケールと収益化をどう両立させるかのヒントが見えてきます。

ぜひお聴きください!

:::::::::::::::::: 再生リスト ::::::::::::::::::

■Meta編
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/4aE8Nk6⁠
Youtube Podcast:https://bit.ly/42OLIYs

■全シリーズ
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/3zxsWd3⁠⁠⁠
Youtube Podcast:⁠⁠⁠https://bit.ly/49HTSEZ⁠⁠⁠

:::::::::::::::::: 出演 ::::::::::::::::::

⁠⁠尾原和啓(IT批評家)⁠⁠

京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞

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⁠⁠けんすう(アル株式会社代表取締役)⁠⁠

アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。

::::::::::::: 番組への感想・メッセージ :::::::::::::

⁠⁠⁠https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9⁠⁠⁠

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■音声編集:株式会社BOOK

■アドバイザー:⁠⁠樋口聖典(株式会社BOOK代表取締役)⁠⁠

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サマリー

今回のエピソードでは、FacebookのIPOに向けた成長戦略と広告モデルの確立が深掘りされます。シェリル・サンドバーグのリーダーシップの下、Facebookが広告主とユーザーをつなぎ、収益を上げるビジネスモデルをどのように構築していったのかに焦点が当たります。このエピソードでは、シェリル・サンドバーグがフェイスブックで組織変革をリードし、広告の新しい出稿方法を導入した過程が語られます。特に、ストーリーテリングやインスピレーションを与える目標設定、オペレーションのプロセス革新についての考察が深まります。また、Facebookの広告ビジネスの成長過程とそのための戦略についても詳しく解説されています。特に、マーク・ザッカーバーグとシェリル・サンドバーグのリーダーシップがどのように補完し合い、Facebookの成功を導いたのかが探求されています。

Facebookの成長戦略
スピーカー 2
はい、というわけで、前回はグロースハックとか、急成長する秘訣みたいなことを作ったようくらいですかね。
スピーカー 1
はい、そうですね。今回のメタ編では、経営編と執行編を行き来しながら、FacebookがいかにFacebookになってきたってことを追ってたわけですけども、
前回は経営編として、その急成長を支えるための各種機能が何であんなにたくさん作れたのかという裏側にあるものとして、
ハッカーズ文化であったりとか、1%ロードアウトルーレターとか、そういうところを深掘ったわけなんですけども、今回は経営と執行を混ぜた話です。
混ぜないとお話ができないものが1個だけあるんですよ。IPOですね。
スピーカー 2
IPO、上場。
スピーカー 1
上場。やっぱり上場っていうことになると、当然経営として株主とか、いろんなステークホルダーの方から、これは成長していく会社で、というふうに認める会社にならなければいけないし、
あとやっぱり上場に向けて一番大事なのが持続的な収益化ということで、今回はいよいよ広告モデルの確立。
そしてIPOまで、その裏側にあるビジネスモデルとリーダーシップという話をしていきたいと思います。
スピーカー 2
まだこの時は収益はないんでしたっけ?
スピーカー 1
そうですね。正確に言うと、前々々回の話をしたときに、このタイミングで2008年ぐらいで言えば、もう利用者が1億人ぐらいまでいっているんですけれども、そのタイミングってどっちかというと広告はやり始めてるんですよ。
広告自体は、話をちょっと戻っちゃうんですけど、月間5000万人ぐらいのユーザーに来たときに2007年に開始してるんですね。
だけどそのタイミングで言えば、ザック・カーバーグの決定は成長を重視したいから、広告収益はあえて追い求めないという形でやってたんですよ。
それでも月間5000万人ユーザーがいるので、最初にFacebook広告を立ち上げたときでも、年間売り上げで言えば、このタイミングで言うと150億ぐらいはあったんで、ただ赤字です。
ここからIPOという話が2012年にIPOするわけなんですけれども、そこに向けては順調に収益を上げてますよということをやっていくように体制を変えていかなきゃいけないので、
そこをどこでやっていったんですかっていうときに、執行の話ではもう一つのネットワークエフェクト、ツーサイドネットワークエフェクトが実は広告においては大事ですよねっていう話と、あともう一つが経営においてはコンプリメンタリーリーダーシップ。
スピーカー 2
コンプリメンタリーリーダーシップ。
スピーカー 1
日本語で言うと補完的。
スピーカー 2
なるほど。
だからわかりやすい話で言えば、ピッチャーに対してキャッチャーみたいな話だったりするし、今回の補完的リーダーシップに関して言えば、ビジョン型創業者とプロフェッショナル型実務型経営者の役割分担という話ですね。
なるほど。
スピーカー 1
この辺の話をガッチリしていければというふうに思います。
そういう意味で、ケンスって広告の観点からFacebookってさ、2008年から2010年ぐらいって感想を持ってたとかある?
いやだからその時って日本語でやってる人あんまりなかったので、イメージつかないんですよね。
そうか。だから最初にまず言ったように、今さ、チャットGPTがGoogleを殺すのかみたいな話になってるじゃないですか。
あの時に一個だけ抜け落ちてる観点あるんですよ。もしGoogleをチャットGPTに本当に殺すことができるっていう時は、チャットGPT無料でみんなに使わせなきゃいけないじゃないですか。
なるほどね、確かにね。
そうなった時に、チャットGPT、GPUのコストがかかるから、ゲーミフィケーションタイプの一部のユーザーがめちゃめちゃ課金するから、他のユーザーは無料でいいよっていうのはちょっと考えにくいところもあって、そうすると広告モデルに頼らなきゃいけないわけですよね。
で、広告モデルの大事なところって、もう一個のステークホルダーが関わってくるわけですよね。広告主っていう。
スピーカー 2
なるほど、それはそう。
スピーカー 1
そうすると、ここの観点ってめちゃめちゃ抜けてて、結局GoogleとFacebookっていうのが今、ネット広告のアメリカとかだと78%くらいシェア持ってるんですね。
スピーカー 2
すさまじい。
スピーカー 1
すさまじいなんですよ。
スピーカー 2
おそろしい。
スピーカー 1
なんですけど、これがなんでうまくいってんのかっていうと、Facebookは基本的に仲間外れになりたくないからユーザーがどんどん集まっていくねっていうネットワーク外部性を基本にしてたんですけど、広告主側にとって大事なのは、広告主がいるからメディアが広がって、
メディアがあるから広告主にとっておいしい場が増えるから広告主が寄ってくるっていう風、広告の買い手と売り手っていう風、この2サイドネットワークエフェクトが効くかっていうところが重要になってくるんですよね。
スピーカー 2
まさによくユーザー集めれば広告で儲かるじゃんって言う人がいるんですけど、広告主どっから持ってくるみたいなのが抜けてると、ユーザー集まったけど儲かりませんみたいなことって結構ありますよね。
スピーカー 1
そうなんですよ。しかもこの広告を一番わかりやすく理解するためには、今はほとんど広告としては面が減っちゃったんですけど、やっぱりヤフーみたいな、ああいうヤフー不動産とかヤフー求人とかヤフーニュースとかヤフー掲示板みたいに目的がはっきりしてることで広告の話すんのが一番わかりやすいので、ちょっとだけ昔話していい?
スピーカー 2
もちろん。
スピーカー 1
あの、ヤフーの中で1ページビューあたりの、いわゆる1回表示するあたりの広告単価が一番高い広告ってどこでしょう。
シェリル・サンドバーグの影響
スピーカー 2
ああ面白いですね。だからもう不動産とか。
スピーカー 1
さすがだね、あんたは。そうなんですよ。答えで言うと求人が1回表示するだけで10円。で、金融とか不動産が6円とか7円。それに対して、あの件数大好きヤフー掲示板とかだといくらぐらいになると思う?
スピーカー 2
ああ、0.1円もないんじゃないですか。
スピーカー 1
はい、0.02円とかですね。
スピーカー 2
ああ、そうですよね。
スピーカー 1
これって何かというと、要はお客様がたくさんお金を使ってくださりそうな人が集う場所が高くなるよねっていう話が1個目と。
うん。
あと本当に伝えたいお客様だけにお伝えすることができる。この2つなんですよね。
はいはい。
簡化×その効率性。
スピーカー 2
だから掲示板とかビュー数が多かったとしても、全然関係ない広告見たいと思ってない人が多かったりすると全然効果がないから当然単価低くなるよねっていう。
不動産のサイト見てる人は不動産買いたいと思ってるので、不動産の広告は当然単価が高いし、1PV当たりも上がるっていうシンプルなところですね。
スピーカー 1
だから広告の大さまって相変わらずテレビCMなんですけど、実は1人当たりのリーチコストって実は結構安いんですよね。0.3円とかなんですよね。
だけど逆にあれを視聴率が10%みたいなところに出せば、全国民の10人に1人には行き渡るので、じゃあこの10人に1人行き渡る中で本当のターゲットが3割しかいなかったとしても、3倍払ったとしてもこの人たちに一気に行き渡るんだったら美味しいよねっていう。
こういうのをターゲット、GRPみたいな形で本当のターゲットに1人届かせるのにいくらみたいな考え方で話すんですけど、結局大事なことってプラットフォーム観点から考えたら、ちゃんと広告単価が取れるところで広告単価を取れるようなビジネスを作んないとビジネスとしては売り上げが上がっていかないし。
スピーカー 1
一方で相手のことを細かくしてくくっていくと、出向する側からの効率がめんどくさくなるし、何よりも本当に高く売れるところが高く売れなかったら、結局そこってさっき言った0.02円で売らざるを得ないみたいな感じで、要は本当は高く売れるところを安い広告で埋めなきゃいけなくなっちゃうわけ。
スピーカー 2
このちゃんと効果、よく効果いい買い手と売り手を結びつける必要性があるっていうセグメント別のツーサイドネットエフェクトを回していくってことが実はむちゃくちゃ大事なんですよ。
スピーカー 1
だから、実は初期のFacebookの広告ってどんな感じだったかっていうと、実は結構枠商品だったんだよね。
共通でみんなの横に出しますみたいなものだったりとか。
スピーカー 2
ヤフーのバナーみたいな感じですかね。
スピーカー 1
あともう一個は大学別。
スピーカー 2
なるほどね。それはわかりやすいですね。
スピーカー 1
あとは大炎上、効果が出たんだけど、大炎上したのがビーコン広告って覚えてる?
スピーカー 2
うわ、覚えてる。ビーコン広告。
スピーカー 1
すげーなお前。
自分の友人がもの買ったらそのもの買ったっていうのが広告として出るっていうですね。
スピーカー 2
めっちゃいいなと思ったんですけどね。
スピーカー 1
おっしゃるように、要はケンスが新しいデジタルガジェットを買ったら、ケンスの友達って高確率でライフスタイルに似てるから、
俺そのヘッドセット欲しいとか、そうか今オンライン証券ブームであのケンスがこのオンライン証券選んだんだったら、
確かにもう考えなくてもケンスのオンライン証券入った方がいいよねみたいな形で、
実は初期の広告ってこれが収益としては高かったりするんですよ。
だけど当たり前だけどめっちゃ炎上したんで。
スピーカー 2
面白いな。
スピーカー 1
やっちゃったのが、フェイスブックあるあるなんですけど、最初無邪気にオプトアウト型でやったんですよね。
スピーカー 2
自分で明示的にオフにしないとデフォルトで公開されちゃうと。
スピーカー 1
そうです。
という感じでやって大炎上しちゃって。
ただ恐ろしいことに、さっき言った本当に買いそうなお客様をターゲットできるし、
このやり方だと商品単位で入稿できるから、広告の市側からも買いやすいわけですよね。
だからやっぱりクリックされる率っていうのが他の他社の広告に比べて3倍ぐらいあって。
スピーカー 2
すごい3倍か。
スピーカー 1
そこでもうまくいき始めたんだけれども、炎上もあって、さあどうすべみたいな話になってくるっていうところが起きてきたっていうのが、
この広告マネタイズの前半戦っていう話になるんですよね。
じゃあここに対して経営としてのフェイスブックが何をしたか。
っていうとさっきのコンプリメンタルリーダーシップ、保管型のリーダーシップとして、
Googleからシェリル・サンドバーグというもうプロフェッショナルなリーダーを連れてくるっていうことを2008年にやったわけですね。
スピーカー 2
非常に有名な方ですね本当に。
スピーカー 1
シェリル・サンドバーグはもともと大統領補佐官を親になられたむちゃくちゃハイキャリアなかっこいい女性っていうところだったところが、
実はGoogleの広告部門をシェリル・サンドバーグは任されていて、
Googleも同じようにいかに広告主と買い主のネットワークエフェクトを回すかっていうところが課題だったところを、
ちょうどやり抜いたのがこのシェリル・サンドバーグなんですよね。
それで彼女が来て、結果的にどうなったかというと2008年3月にシェリル・サンドバーグが就任して、
2009年の段階では売り上げが7倍。
スピーカー 2
すっげー、なるほど。すごすぎる。
スピーカー 1
初の黒字。
しかもこの2009年の広告売り上げが7.8億ドルだから780億ドルに対して、初の黒字がこれ推定なんですけど200億ぐらい。
スピーカー 2
すっげー、なるほど。
スピーカー 1
この間にユーザーが1億人から3.6倍になってるから、4倍近くなってるもののユーザーあたりの単価は2倍以上にしてるっていうことをやってたわけなんですね。
スピーカー 2
素晴らしいですね。
スピーカー 1
じゃあこの時に彼女は何をやったかっていうと、大事なのがこういう時に言われるのが変革型のリーダーシップをしっかりするっていうことなんですね。
スピーカー 2
結局何を変革しなきゃいけないのかっていう話だと、彼女の場合ですね、さっき言ったようにもうFacebookが大炎上しまくった時に来られてるわけですよ。
変革型リーダーシップの重要性
スピーカー 1
だから変革って事業を変質させるっていうことも大事だけど、じゃあその変質に対してやっぱり何でそれをするんだっけっていうところの信頼だったりとか、中の社員だったり広告主の方がやっぱりそのビジョンに対して信頼できるからそこをやっていこうねっていうふうに、やっぱ行動だけじゃなくて意識をセットで変革をしていくっていうことが大事になるんですね。
この変革型のリーダーシップって一般的には4つあるって言われていて。
一つは理想化された影響力。
ちゃんと信頼できるビジョンを作って、そこにみんなが一緒に動いていいなって思うっていうこと。
2番目が鼓舞的な動機づけ、インスピレーションのあるモチベーションですね。
目標がワクワクしなかったら、単に2倍成長しろとかさ。
2倍成長、それってことは効率悪くなるから3倍働けってことですよね、みたいな感じになっちゃうわけですよね、普通に言っちゃうと。
そうじゃなくて、目標を達成するとどういうふうに世の中が変わるのかみたいなところをちゃんと目標でやろうねっていう話。
3番目が知的刺激。
これって結構大事で、スタートアップって特にインテリアスチュアルスティミレーションって言うんですけど、規制概念に対して挑戦するっていう新しいことを俺たちはやってんだみたいな野心とか。
その新しいことが生まれるのが連鎖していくぜみたいな、大柄が言う脳汁出る瞬間ですね。
これをちゃんと提供するってめっちゃ大事で。
だけれども最後、変革的リーダーシップで大事なのが最後は個別的配慮なんですよね。
つまり何かっていうと、組織と結果が変化しても個人の成長がついていかなければ、それは結局個人は組織の奴隷ですよねって話になっちゃうので、
ちゃんと組織の変革に対して個人も変革してますよっていう一人一人の成長を支援するっていうのをくっつけていくっていうこの理想化された影響力。
それに対して理想に対してワクワクする目標でみんなが内発的に動くようになり、
その内発的な動きの中で知的刺激として既成概念に挑戦していくぜっていう脳汁だらだら出るからみんな新しいことをやりまくる。
最後に個別的配慮として組織の変革が個人の非連続成長にもつながっている。
この4つをちゃんとやっていくっていうことがシェリルがすごかったところなんですね。
広告出稿のイノベーション
スピーカー 2
それをやって組織をまず活性化させたっていうのが。
スピーカー 1
これ全部です。一個一個分けていくよ。
まず最初の理想化された影響力っていう話で言うと、最初に彼女は何をやったかっていうとストーリーテリングなんですよ。
もともとフェイスブックって、彼はザッカーバーグ自体はさっき言ったように収益化を犠牲にしてでも世界がつながっていくことの楽しさっていうところをもともと理念に掲げてやってるから、そこに共感して集まってる人が多いわけですよね。
じゃあそこにプラスして、だったら世界中のビジネスと人がつながっていくことによって経済が民主化していく。
誰もが自分がやりたいことっていうことを広告っていう形でお客様とつながることができたら、みんなが自分がやりたいビジネスがどんどんできていくっていうのって楽しくないっていうところにストーリーテリングを変えていくんですよ。
スピーカー 2
うまいなあ。ザッカーバーグさんのにちょっと加えたというか、上に乗せた感じなんですね。
そうなんですね、確かに。
スピーカー 1
で、そうすると世界中のビジネスと人をつなぐっていうことが大事になってくるじゃないですか。
で、じゃあこのコブ的な動機付けっていうところで言うと、何を言ったかっていうと、3ヶ月に一回広告の指数を倍増しようっていうことをハイパーな目標に加えたんですね。
スピーカー 2
ハイパーですね。
スピーカー 1
で、結果どうなったかなんですけど、2008年の出品前は70万社だったんですよ。これでも結構でかいよね。
スピーカー 2
結構でかいですよ。
スピーカー 1
でも、2010年で150万社になってるんですね。
っていうぐらい、どんどんどんどんスモールな方々が簡単に出せるっていうところをやっていくっていうことをやっていて。
70万社が2008年の末だから、彼女3月に就任してるんで、多分もっともっと少ないですね。
スピーカー 2
少ないところからそこまでいってる。
でも面白いですね。クライアント数ってすると、最初に話したビジョンというか、ストーリーにちゃんと合ってますもんね。
スピーカー 1
そうなんですね。
スピーカー 2
ちっちゃい会社でもいいから、どんどんつながったほうがいいよっていうポイントですもんね。
スピーカー 1
それを実行するためにどうやったかというと、今までのFacebookの広告っていうのは枠型商品だったりとか、大学指定だったりとか、結構27種類ぐらいに細かく分かれてて面倒くさかったんですよ。
それをGoogleっぽいセルフサーバードっていう、広告主が自分で広告出庫できるようにするっていう話と。
あと、ぽちぽち選択していくだけで広告を出庫できるようにして。
例えばあなたは男性に出したいんですか。年齢帯はどのぐらいの方なんですか。
こういう企業にお勤めの方に出したいんですか。出身大学はどうなんですか。
いくつかの選択項目をドラッグ&ドロップで入れていくことで、誰もが広告出庫ができるようにして。
これで今まで広告作成にかかってた時間を平均45分から15分に縮める。
スピーカー 2
もうすごい。これ伝わるかな。
昔ってやっぱり広告出そうと思ったら、メディアに直接連絡して出させてくださいってやり取りして、担当者同士で話してお金決めてとかを本当にやってたぐらいの時代なんですよね。
こちらとしては10代の女性に出したいとか20代の男性に出したいと思ってても、そのメディアを探すのは自分でやるしかないし、
本当にいるかどうかもわからないし、向こうが出してくる数字が正しいかどうかもわからないみたいな中でやってたんで、すごい非効率だったんですよね、当時は。
スピーカー 1
そうなんですよね。だから今も皆さんのイメージ湧くのがテレビCMとか雑誌に広告を出すイメージで、
結局テレビCMって、たぶんワールドビジネスサテライトだとビジネスマンの中でも結構意思決定に関わるような課長さんとか部長さんとか先進的な人が見てくれるかなとか、
そういうふうに番組の性質で裏側にいる人を考えてみたいなことをやらなきゃいけなかったことを、結局Facebookの裏側には当たり前ですけどプロファイルがあるので、
その方のプロファイルっていうものから作っていくし、さらに言えばこの後AI化が進んでいって、この人は何に興味がありそうだなっていうインターレストっていうのがどんどんタグとしてたまっていくので、
それをドラッグ&ドロップで選択するだけで簡単に出稿できるよということでやる。だからセルフサーバーという言い方をしたんですけど。
さらに言えばここでオークションをどんどん入れていくことで、結局人気の大学とか人気の会社とか人気のセグメントみたいなところは値段が高くなっていって、
全体的な収益性も上がっていくみたいなことも導入していくんですよね。
スピーカー 2
だからやっぱりGoogleだと検索ワードっていうインターレストで広告が出せると。これはこれですごい使いやすいし、もう一つ広告主が出したいものとしては属性。
20代女性に届けたいですみたいなものでFacebookがあって。なので僕やっぱりネット広告を出す側で言うと、この二つ以外の選択肢って少なくても初期はほとんど検討しなかったんですよね。
スピーカー 1
本当に本当に。
スピーカー 2
なかったし、今でも多分この二つからやるのが普通でしょうね。
スピーカー 1
この辺を大事なことは、こういうことをやることを結局彼女はメンバーたちが自分たちで新しいものを作れるというふうに広告の出稿することを一つのダッシュボード化していったことによって、
だったらこういうインターレストにグループ化すればいいじゃないですかとか。
だったら性別年齢みたいなのが、もう広告主の業種を最初に入力した時点で最初のプリセットでお勧めに出すようにすればいいじゃないですかっていうふうに、
一個一個の商品をブラックボックス的に分けたものから統一したものに集約してパラメーターを分かりやすくしたことによって、メンバーが自分たちでいい広告の作り方みたいなことがどんどんイノベーションできるように環境を整えたっていうことも、このトランスフォーメーションリーダーシップにとっては大事ってことなんですよね。
オペレーションのプロセス革新
スピーカー 2
だから無理やり営業で取ってきて、誰でもいいから広告主取ってこいだと多分ワクワクしないけれども、こうやってイノベーティブで分かりやすくてみんなのためになりそうなシステムを作ってる。それによって広告主が集まってきてるっていう状態にしたので、本当に成長が早いし、おそらくFacebookの社風とも合ってたみたいなのはありそうですね。
スピーカー 1
そうなんですよ。だからこの辺がやっぱりさっき言った、ザッカーバーグはビジョン優先型で、ユーザーはこういう生活に変革させればもっともっと友達がつながるようになっていいべきだって言って、タイムラインを発明したりとか、いいねを発明していくのに対して、
シェリルはどっちかっていうと、ビジネス主がきめ細やかに簡単に動けるっていう、もうプロフェッショナルから逆算でみんながそこに対して発明工夫を作れる場所を作っていくっていう形で、似てるようでイノベーションのアプローチが違うんですよね。
スピーカー 2
なるほどな。面白いなあ。いいですね。
スピーカー 1
さらに個別的な配慮っていう話に関して言えば、ここはやっぱりオペレーションの世界に近い話なんですけど、シェリルが入社した時の広告営業部員って数百人しかいなかったんですけれども、もう3年後には2、3000人のお客さんになるっていう。人員10倍。
スピーカー 2
すげえ。なるほどな。
スピーカー 1
かつ、営業拠点をロンドンとか東京とかシドニーとかっていうところに20都市に設立し、かつ大事なことは、そこの各都市に数値目標の権限っていうのを移情するし。
さらに言えば、権限を移情するだけじゃなくて、各ローカルでやりやすいようにするためにWeekly Metrics Reviewっていう、もう社内の1週間単位でこういうプロセスで若手の方が自分たちの振り返りをして、来週はこういうふうに改善していこうねみたいなことをやっていくっていう、
ワットじゃなくて、プロセスのHowっていうところにみんなの共通基盤を作っていくことによって成長を加速するみたいなことをやるっていうね。
スピーカー 2
なるほどね。Howなんですね。
スピーカー 1
どっちかっていうと、やっぱりオペレーションイノベーションは、ワットではなくHow。だから、どっちかっていうと何を開発するかよりは、どういうプロセスにすればいいのかっていうプロセスイノベーションのほうが大事なんですよ、プロダクトイノベーションよりは。
そこにフォーカスしてやっていくし。
スピーカー 2
なるほどな、面白いな、確かに。
スピーカー 1
かつ、各都市の中にきちんとさっきの最初のミッションの話に結びつけて、世界中のビジネスと結びつけて、誰もがユーザービジネス都市とか簡単につながるようになるには、日本ではどうなんですかとか、シドニーではどうなんですかとかっていうふうに、
ちゃんとPLとかっていう収益権限を以上するだけじゃなくて、各都市でそこのビジョンへの紐づきのストーリーテリングを考えなさいみたいなこととかやるんですよね。
スピーカー 2
だから大枠のストーリーテリングがあって、各都市にそれの最適などうやったらいいのかは考えなさいみたいなところまで権限以上あるけれども、組織を動かすやり方みたいなハウは共通なんですね。
そうなんですね。
そういう構成なんですね。
スピーカー 1
いやでもね、こっちの、これの究極が多分リクルートのホットペッパーだったんですよね。リクルートってすごいのが、例えばホットペッパーって昔フリーペッパーだったときってさ、大宮版とか北九州版みたいな形で、
Facebookの広告戦略
スピーカー 1
人口都市圏でいうと、証券人口が5万人ぐらいのところに置いていくみたいになっていて、そのときって新卒3年目ぐらいの社員の方がエリア長をやられたんですよね。
スピーカー 2
知ってる、はいはい。
スピーカー 1
そうするとここら辺って、中華料理屋さんとかはこの辺あったけど、忍びてたところがみんな元気になっていくみたいな。そういうふうに数字って味気がないんですよ。
それを各自分たちのエリアのこの商店街がとか、このお店の群がとか、ここら辺に企業の集まりがあるから、ここにいる人たちが家に帰るときの途中に、なんかホッとするようなこういうお店たちがあって、女性社員の方々もみんなでワイワイできる場所があってみたいな形で、
自分事化できるようなストーリーに全部作っていくっていうことを、3ヶ月に1回、その3年目のまでがトップやってるようなエリア長がストーリーテリング作っていくんでしょ。
スピーカー 2
なるほどな。面白い。報告のために作んなきゃいけないっていうところから発想がちゃんとあるんでしょうね。そこで考えるきっかけにもなってるっていう。
スピーカー 1
でも1回それで、僕たちが自分の街が自分によってこんな元気になるんだ。あのおっちゃんがこんな笑顔になるんだよ。ここに疲れて帰っていく通勤の人たちが、なんか最後ホッとする時間を送れるようになるんだっていう風になると、やっぱり動きたくなるんでしょうね。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
だからそこの、やっぱりビジョンをちゃんとそれぞれのサイズの自分のものにしていく工程って、実はオペレーションビジネスであればあるほど機械になっちゃうからさ、人間が。ただやることこなすだけでしょ。じゃなくて、やっぱ誰を元気にしてるんだっていうのが、一人一人がパッと思いつけるっていう状態まで落とし込むってめちゃめちゃ大事なのよ。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
ローマンが100人単位で使ってますみたいな形で。プロセスのイノベーションを共通化することによって、横展開が早くなるんでしょうね。横展開が早くなると、自分が作ったプロセスイノベーションが、もう周りに貢献してるっていう貢献実感も持てるわけ。
そういうことをやることによって、プロセスっていうものを、もちろん後にはローカルで個別もやっていくんだけど、最初スタートアッシュでガーって回すときは、共通化して横展開横展開横展開をちゃんとするっていう、ノウハウの集約と分散っていうところを、ちゃんと周辞単位で回すようなプロセスを設計していくみたいなところがすごく大事だったりするんでしょうね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
みたいな2つを掲げていくっていうことをやったことで、結果的に広告の基本である買い手と売り手っていう、この相互ネットワークエフェクトがとてもロングテールな中小企業の方々がたくさん出すっていうふうになっていって、結果広告の売り上げが7億っていう、
7倍にたった1年半でなって、その中で上場をしていくっていうところまで来るっていうのが、Facebookの中堅機ですよね。
スピーカー 2
なるほどな。でも僕もIPO前に広告ビジネスがうまくいったっていう話は多分知ってて、バナー広告みたいなやつから個別のユーザーにターゲットが絞れるようになって、簡単に出せるようになったから伸びたと思ってたんですけど、その裏側の今話していただいて4つがあったっていうのは、すごい分かりやすくて、なるほどなと思いました。
そうなんです。
スピーカー 1
だから特にネットビジネスにおいて大事なのが、お客さま側はプラットフォームビジネスだから、魅力的な商品を提供していくことによってユーザーがどんどん集まっていくっていうサイクルだったり、ユーザーが集まるとその中にネットワーク外部性が生まれたりとか、データネットワークエフェクトが起きて、どんどん製品の魅力もユーザーが集まることによって増していって、またユーザーが集まってくるみたいなところができる。
空中船、1個いいもの作ったらエリア関係なくバンバン回っていくみたいなところがあるんですけど、やっぱり広告っていうマネタイズ手段は、やっぱりもう中小企業を含めて広く各ローカルの中でやっていかなきゃいけないので、地道な地上船なんですよね。
そうするとたくさんの営業マンの方々が、営業パーソンの方が絡んでくるので、いかに人と組織を作っていくかっていうところに要点が置かれていくので、そうするとそこにおけるネットワーク効果の作り方も変わってくるし、何よりもそれだけの大規模組織を作っていかなきゃいけないので、やっぱりリーダーシップっていうものが大事になってきて。
じゃあそのリーダーシップを担うために、Facebookっていうのはコンプリメンタルな製品のユーザー側のサービスの方は、マーク・ザッカーバーグ・CEOがビジョン型で引っ張っていくのに対して、広告の営業っていうスーパーオペレーショナルなところに関しては、プロフェッショナルなシェリル・サンドバーグが変革的なリーダーシップというものを使いながらやっていくっていう補完関係で成長してきた。
モバイル革命と未来の展望
スピーカー 1
というのが、この時期のFacebookの学びですね。
スピーカー 2
なるほど、面白い。これではもうIPOまで行ったと。
スピーカー 1
そうなんですね。ただ、次回の話になるんですけど、この後Facebook株価が3分の1ぐらいにドゴーンと落ちます。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
それはモバイル革命ですね。
スピーカー 2
重要な変換期ですね、本当に。
スピーカー 1
ただ、Facebookにとってのモバイル革命ってものすごくて、Facebookはここで実は儲かりパターンが別ですでに出来始めてたのに、それを捨ててモバイルに注力するっていう大ピポットをするんですね。
この大ピポットっていうところに、一つの経営と執行のスタイルがまたあるので、次回はその話をしていきたいというふうに思っています。
スピーカー 2
楽しみですね、これも。何が起きたのか。というわけで、また次回ですね。ありがとうございます。
スピーカー 1
どうもありがとうございました。
38:19

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