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草野 みき
皆さんこんにちは、草の幹です。 宮武哲郎です。 Off Topicは、アメリカは中心に最新テックニュースやスタートアップ、ビジネス情報を緩く深掘りしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、NikeのD2C問題と 需要創出の重要性について話していきたいと思います。
宮武 徹郎
今日はNikeの問題についていろいろ深掘りしたいと思うんですけど、これはNikeだけの問題っていうよりも、
もうちょっと大きく、D2Cブランド、D2Cコミュニティの課題だなと思っていて。
しかも、そこだけではなくて、それこそ最近話した、スターバックスの話とか、マクドナルドの話にも実は関連することだと思っていて。
そこの2社ですと、スケールにシフトしすぎたりとか、自動化とか、効率性を上げるためのことにフォーカスしすぎて、ストーリーテリングとか、ブランディングとかがちょっと弱まったみたいな話をしてたと思うんですけど、
それと似たような現象が、課題は今、NikeとかD2C業界に起きているのかなというところで、最初はちょっとD2C系のブランドに関して話して、
なぜ彼らが顧客との繋がりとか、深い繋がりを作りにくくなっているのかというところを話してから、もうちょっとNikeの話をできたらいいかなというところですね。
草野 みき
久しぶりじゃないですか、でもD2Cっていう言葉を発したのはここで。
宮武 徹郎
確かにオフトピックだと、最近基本的にシルエアトークでそっち系の話をしていると思うので。
確かにオフトピックだとだいぶさしくやってるかもしれません。なんかフィクションブランドとか去年やったぐらいですかね、たぶん。
草野 みき
確かに確かに。
宮武 徹郎
まずはちょっとD2C系のところに行きたいと思うんですけど、D2Cの時代って呼ばれたのって、たぶん2010年超えてからだと思うんですけど、
D2C時代がどのようにミレネア世代でしたり、あとZ世代に影響を及ぼしているのかっていうのはすごい個人的に気になっていて。
その中でも特に興味深いと思っているのが、ミレネア世代だとそこまでデータポイントをまだ見つけてないんですけど、
たぶんZ世代だとある程度こういう調査結果が出てるんですけど、より新しいブランドを試したい欲求がある。
Z世代とかですと、アメリカのZ世代を調査したモーニングコンサルトっていうところがあるんですけど、そこですとZ世代の大人たちのうち77%が新しいブランドを見つける努力をかなりしています。
違う調査だと、アメリカとイギリスのZ世代の62%がすごい好きなブランドがあったとしても、他のオプションを見るというところなので、これ一見いいようにも見えるんですけど、逆相で考えるとロイヤリティがそこまで他の世代よりないのかもしれない。
草野 みき
すぐ別のブランドを行っちゃったりみたいな。それってどうなんですか?若いZ世代っていうよりは若い世代の時はいろんなもの試してみたいみたいな、だんだんいいものが分かってきてみたいなことなのかなっていうのはちょっと思ったんですけど、どう思いますか?
宮武 徹郎
これは多分一部そうだと思います。ただ同時に若い時の例えばX世代とかベビーブーマーとかと比べると多分それよりもスイッチングしやすくなっていると思っているんですけど、ここに関しては多分いろんな理由があって、一つは多分単純に年齢の問題っていうところは草野さんが言ったようにあると思いますし、
一つは単純にブランドがめちゃくちゃ増えてる。なのでオプションがとりあえず大量にあるからこそ、いろんなものを選んでしまうっていうのももちろんあると思いますし、それに若干関連するものだと思うんですけど、ハイプサイクルのトレンドがどんどん速くなっているっていうのもあると思うんですよね。
草野 みき
そうですね、確かに。
宮武 徹郎
例えば新世代のラクジュアリーとは何かみたいな話になった時に、例えばZ世代についての本とか読むと、それがサステイナビリティであるとか、サステイナビリティが新しいラクジュアリーだみたいな話を僕もよく見るんですけど、個人的にはちょっとそれってミスリードしてるなと思っていて、サステイナビリティ自体がラクジュアリーじゃないと思っていて、
これはオフトピックでも何回か話してますけど、アクセスがステータスにつながるものだと思っていて、お金も結局お金に対金にアクセスしてる人としてない人がいるからこそ、お金がいっぱいあるからこそ買えるものに憧れるとか、場合によってはお金をいっぱい持ってるから行ける場所とか、
で、それが変わってきているのが、今の市場ですとそのテクノロジーとかもいろいろ変わって、その二次流通市場とかレンタル市場とかによってそのラクジュアリーアイテムにアクセスしやすくなった。だからこそそれ以外のものにそのステータスを感じ始めたりとかしているっていうところ。
草野 みき
たしかに。
なんかアクセス、なんか自由っていう言い方もできるかなと思ってて、なんかこういろんなブランドがあるけれども、私はそのサステナビリティのあるものが選べますっていう、選びますよっていう、その選択肢の中からそれを選ぶ自由がありますっていうことも言えるのかなってちょっと思いました。
宮武 徹郎
なんか個人的にはすごい、そのアクセスっていう言い方で言うと、そのお金のアクセスっていうのもあるんですけど、そのナレッジのアクセスっていうのもあると思っていて、なんか例えばですけど、なんか最近だとそのすごいブランドがわかりやすいラクジュアリー系のものを買うのではなくて、そのなかなか見えないですけど知ってる人は知ってる。
テルファーでしたり、ロロピアナでしたりを買うっていうのって、なんかそれってお金っていうアクセスよりもそれを知ってるかどうかっていうアクセス権が重要になってたり、なんかそれこそ今イケてるブランドを知ってますよっていうのを着るのも一つのアクセス、そこにその情報にアクセスしてるかどうかっていう話でもあったりするので。
それによってイケてるイケてないとかステータスあるステータスないっていうのがあるので、これって若干シフトしてるなと思っているんですよね。そのよりお金よりも情報。でも別にこれは全部のものに関してではないですけど、一部のものだったり一部の体験はそうなってると思っていて。
昔だと今パリでオリンピックやってるので、フランスに行ってFL島の前で写真を撮るっていうのが今まで普通だったのが、今だとフランスに行ってもFL島の前で写真撮らないんですよね。誰も知らないようなヴィンテージのショップに行ったり、サンドイッチのショップに行ったりするっていう。で、観光客が少ない方がいいみたいな。
で、これって何かこれも何か一つのステータスのシフトだと思っていて、いわゆるその今までなぜ人がそのFL島の前で写真撮ってたかというと、もちろん何かそこそこがすごい魅力的だとかそういう話もいろいろあるんですけど、一つステータスっていう意味合いで考えるとFL島イコールフランスなので、フランスに行ったっていうことをすぐ分かるっていう。
なので、フランスに行けましたよっていうそこのアクセス、そこのお金のアクセス権を証明できるような写真だったんですよね。
で、それが今だとそこがステータスじゃないので、どちらかというと、特にTikTokとかに関してはその知らないところを見せる。ユニークさを見せるっていう意味合いだとFL島ではなくて全然誰も知らないところの写真を撮って、むしろそこでコメントでここってどこなんですかっていうのを聞かれるのがすごい求められてる。
だからその現象を理解すると、なんとなくこの新しいブランドを試したいっていう欲求って分かるのかなと思っていて。
草野 みき
今までにないものとか、ローカルなものを自分は知っているみたいなことなんですね。
宮武 徹郎
最近昨日出たこの新しいブランドを先に自分が知ってますよとかっていうのを表したいっていうところで、別にこれは良いことで悪いことでも、単純にこれが今のステータスになってるっていうだけなので。
特にTikTokとかでやっぱり自分のユニークさを出さないといけないプレッシャーってすごい感じてる人っていると思うので、みんなと同じものになってしまうとそれはそれで課題。
自分がちゃんとインフルエンサーとして活躍してないって思っちゃうので、なのでこういう誰も知らないところとか誰も知らないブランドにアクセスできてるっていうところを見せたいのかなっていうところですね。
草野 みき
最近になって特になんですかね。
宮武 徹郎
だと思いますね。ここのたぶん1,2年間で特にそうなったんじゃないかなと思います。
これ以外にも例えば日本だとどこまでこういうトレンドがあったのかわかんないですけど、アメリカですとディインフルエンシングっていう流れが一時期あったんですけど、
インフルエンサーとか一般の人がTikTok上でこの商品を買うなっていう動画を出すっていう現象もあったりするので、それで自分の今まで買ってたブランドの動画を見てしまうと、じゃあ違うものを買ってみようとかってなっちゃうので。
たぶんそういうのもいろいろ影響あると思うので。もう一つ大きな影響を及ぼしたのがこのD2Cブランドの流れだと思っていて、いわゆるミレニアル世代とZ世代ってD2C時代の中で育ってきているわけなので、
宮武 徹郎
それはそれで多分コンバージョンに、コンバージョンというかクリックとかに長けてたクリエイティブだったと思うので、別にそれに対して批判するわけではないですけど、ストーリー性が足りなかった。
結局何のブランドかっていうのは商品では分かるんですけど、何の意味合いがあるのかっていうのが、たぶん後々調べないと出てこない。
ところでそこが一つ課題になったんじゃないかなと思うんですよね。長期的に見て。
草野 みき
じゃあどう、その時の当時のD2Cはどうすべきだったんですかね。
宮武 徹郎
でもそれこそグロシエとかは多分その中でも別格だと思っていて、やっぱり広告とか出しているんですけど、そこのコミュニティ作りとかストーリー性っていうのをめちゃくちゃしっかり作り出していったので、そこは多分割と違うかなと思いますし、多分今多分本当にまだ未だに伸びているところってそこがあると思うんですよ。
草野 みき
ちゃんとリーチはいっぱいしつつもちゃんとコンバージョンまでつなげていく。
宮武 徹郎
そのストーリー性をしっかり組み込むっていうところ。
結局、さっきも言ったように広告だけだとストーリーテリングする時間が足りないんですよ。
そうすると例えばコンテンツを出したりとか、それは一個のやり方ですけど、そうするとその間それを見てくれるのでよりストーリーを理解してくれたりとかすると思うんですけど、結局より早いハイプサイクルが起きていて、同時に広告ベースのストーリーテリングをやらなければいけなかったので、それでストーリーテリングができなかった。
基本的には営業になってしまうところによって結構課題があったんじゃないかなと思っていて。
結局このLow Earth Return on Ad Spendですね。広告の予算に対するリターンっていう指標にフォーカスしすぎたブランドの世代があったと思っていて、それは圧倒的にリターンが出たからなんですけど、
それによってLow Earthにフォーカスした会社の一番大きな課題っていうのは、今現在の需要にしかフォーカスしないんですよ。
今現在の需要を最大最大化するっていうのがLow Earth Focusのブランドで、別にそれはタイミングよっていいと思うんですよ。
でも未来の需要を作ってないんですよ。広告って今日その人に届いた、届くかどうかっていう話なので、10年後のお客さんに向けて何も作ってないんですよ。
そこの違いだと思うんですよ。ストーリーテリングってやっぱり短期的にリターンが出ないっていうところは、基本的に将来の顧客のためにやってるからなので。
だからこそ、それしかやらないブランドをするで失敗するので、今現在の需要と将来の需要どっちを見ないといけないっていうところで、
でも今の需要しか見てない場合ですと、結局商品コピーされたら終わるんですよ。
結局同じもので似たようなクリエイティブ出されたら、結局そこのブランドエキティがないので、自分たちを守りにくくなるんですよね。
自分たちを守るには、残念ながらブランドってなかなかその商品で差別化ってすごい難しいので、なので基本的にその感情的な守りに入らないといけないんですよ。
ユーザーが自分のブランド好きかどうかっていう。
草野 みき
好きじゃないんですか?どういうことですか?好きな人を増やしていくってことか。
宮武 徹郎
より好き度が強いブランドですよね。結局広告だけでやってしまうと、好き度が多分足りないブランドが多いんですよ。
なので似たような商品が出てきて、例えばそれが50%安くなった場合、そっち選んじゃうんですよね。
これでもいいやって。
そこが多分一つ大きな課題としてあって、なので個人的には、これは誰かが言ってた話でもあるんですけど、
ブランドが成功している一つの指標としてあるのが、
そのブランドによってより売り上げが上がるのではなく、より同じ商品に対して価格を値上げしてもいいかどうかっていう。
そこの違いっていうところなんですね。
草野 みき
高くなってもそのブランドを買いたくなるか。
宮武 徹郎
そうですね。別に値上げしなくてもいいんですけど、それが指標っていうか。
草野 みき
最近本当に円安で、素材の高騰でめちゃくちゃ上がってますけど、やっぱりそれだから信頼できるとか、ファンだからみたいなのは結構ありますよね。
宮武 徹郎
そうですよね。だからそこはすごい個人的にも、すごい大事にしなければいけない指標だと思うので。
でもストーリーテリングを、この新興ブランドの中で上手くできてる人たちの中で、やっぱりクリエイターブランドって強いと思うんですよね。ここら辺は。
そうそうストーリーテラーなので、クリエイター自身が。
だからこそ結構そこら辺は強みがあるのかなっていうところです。
いわゆるライフスタイルをしっかり売り込んでいる。それが前提としてあるんですけど、ここからちょっとNikeの話にフォーカスしたいんですけど、
Nikeですと、スタートアップ時代の時は多分すごいストーリーを固めていって、上場してからさらに固めていってて、
どんどんスケールして、最近ちょっといろいろ課題が出てきているっていうところなんですよね。
草野 みき
課題が、Nikeにも課題があるんですか。
宮武 徹郎
Nikeにも課題があるんですよ。あれだけ強いブランドなのに。
草野 みき
あんだけでっかいのに熱狂的なファンがめちゃくちゃいる。すごいですよね。それでもあるのか。
宮武 徹郎
それでもありますね。で、なんかここってすごい、この間話したスターバックスと似たような課題だと思っていて、
スターバックスの時は話したと思うんですけど、ファウンダーのハワード・ショルツさんがリンクトインでちょっといろいろ会社に対して指摘をしたんですよね。
そこで経営メンバーに対して、緑色のエプロン、スターバックスの店舗のエプロンをもう一回着なさいと。
もう一回そこの顧客の体験をしっかり考えなさいっていうところを言ってたんですよね。
草野 みき
もっと現場見ろと。
宮武 徹郎
もっと現場見ろと。そこが大事なんだと。っていう話を、スターバックスとしてはモバイルアプリだったり、テイクアウトだったりっていうところのスケールの部分にフォーカスしすぎて、
それでブランドバリューを犠牲にしちゃったんじゃないかっていう話ですよね。
もちろんナイキはもう世界トップレベルのブランドじゃないですか。
別にナイキがダメになったっていう話ではないんですよ。今日の話で。
ただ課題は明らかに出てきてるんですよ。
今までですと、アスリートとかランニングっていうカルチャーに対してすごい強いブランドを作って、それに対してめちゃくちゃすごいアイコニックな広告だったりストーリーテリングをしているブランドじゃないですか。
草野 みき
攻めてますもんね、いつも。
宮武 徹郎
めちゃくちゃ攻めてますよね。
それが、しかもテクノロジーとかも結構アーリーアダプターとして使ってたじゃないですか。スニーカーのカスタマイズとか、昔からやってましたし。
草野 みき
ランニングのアプリとかも結構昔からやってますもんね。
宮武 徹郎
そうですね、ランニングのアプリもやってまして、ウェアラブルもやってたじゃないですか。成功したかどうかちょっと分からないですけど。
いろんなものを試すすごいアイコニックなブランドだと思うんですけど、今かなりリスクが上がっていて。
スターバックスの場合だとハワードショルツだったんですけど、ナイキの場合も元社内の人がすごい指摘を最近していて。
それが元ナイキのシニアブランドディレクターの方で、20年以上会社にいた人なんですけど、マシモ・グウィンコさんという方で、彼は2022年にナイキを退職したんですけど、
彼が最近出したリンクトイン投稿は結構長文で書いているんですけど、ナイキに対してのめちゃくちゃ指摘をしていて、それが結構業界で話題になったので、それをベースに今回色々話していきたいなというところ。
草野 みき
最近はリンクトインで指摘するのが流行ってるんですか?
宮武 徹郎
最近流行ってるじゃないですかね。最近リンクトインで投稿するのが流行ってるので。
草野 みき
元上の役員の人たちがバックグラウンドで指摘するみたいな。でも発言力も高くなってるんですかね、そういう意味だと。
宮武 徹郎
うん、高くなってると思いますね。ビジネス界は結構そこら辺見てるっていうところがあると思うので、より話題性が高くなるんじゃないですかね、リンクトインの方が。
続きが変わりましたよね。
草野 みき
まだ働いてる人からしたら大変ですね。
宮武 徹郎
大変ですよね。
そこのレター、そこの投稿の中ではまず最直近のNikeの金銭的な話を色々してたんですけど、
Nikeが最近第2市販期決算発表とか出してたと思うんですけど、それによって想定以上にパフォーマンスが下回って、
次の市販期も多分想定以上に売上が下がりますという発表があったからこそ株価が結構落ちたんですよ。
1日、時価総額ベースでいうと25ビリオン分落ちたんですよ。
しかも過去9ヶ月間で見るとNikeの時価総額って70ビリオンぐらい落ちてるんですよ。
草野 みき
なんて。
宮武 徹郎
2018年以降一番低い株価になっていて、
例えば今オリンピック中ですけど、前回のオリンピックから見ると100ビリオンぐらい時価総額落ちてるんですよ。
へー。
一応比較するとアディダスも落ちてはいるんですけど、Nikeほどは明らかに落ちてなくて。
へー。
だから市場としても結構評価は下がってます、Nikeの。
草野 みき
でもなんか全然関係ないかもしれないですけど、ここ数年ちょっとNike、アディダス以外のスニーカーのブランド結構見ますよね。
他とかなんか。
宮武 徹郎
めちゃくちゃ増えてますよね。
草野 みき
いろいろ増えましたよ。増えたっていうか、もともとあったと思うんですけど、その二つ二強のブランドじゃないものを吐くぞっていう。
それこそあとあれですね、ニューバランスとかもちょっと。
そうですね。
なんかイケてる感じも再熱し始めてって感じもちょっとしますよね。
宮武 徹郎
それはすごいするなと思ってます。それ多分スニーカーだけじゃなくてアスレジャー全般的に多分そうじゃないですか。
アロヨガとかルルレモンそうですし。
結構なんかいろんなブランドが結構出てきていると思うので、この中で。
強豪っていうのは多分1個あると思うんですよね。
草野 みき
スポーツブランドのそのが広がりましたね。
宮武 徹郎
明らかに広くなってますよね。
でもなんか全般的にその市場でより人気になってるからっていうところもあると思うので、そこでより参入したりとかしてると思うんですけど。
その日が2020年の1月13日なんですよ。
これは何の日かというと、今現在のナイキのCEOが就任した日なんですよ。
もう日付っていうかその人。
その人です。
その人とあともう一人一応、ナイキのコンシューマーさんが、
そこで方向性が変わったんですかね。
彼、僕もいろいろ調べてる中だとやっぱり大幅に変わったんですよね。
やっぱり新しい仕様が入ると、やっぱり方向性が変わるんです。
特にその後に、
やっぱりインターネットの方法でね、
草野 みき
いろんなサービスがあるんですけれども、
宮武 徹郎
まず最初に言うと、
彼、僕も色々調べてる中だとやっぱり大幅に変わったんですよね
やっぱり新しい仕様が入るとやっぱり方向性変えたりとか調整とかするわけじゃないですか
なのでそれはなんかその調整したこと自体は別に悪くないかもしれないですけど
結果的にそれが結構Nikeにとっては悪い話だったんじゃないかっていうことを指摘していますと
で具体的に言うと3つの判断を指摘してるんですけど
1回ちょっと3つの判断を話してから1個1個説明しますけど
1つ目がカテゴリーをなくしたこと
2つ目が卸しをやめてD2C化したこと
草野 みき
- へー
宮武 徹郎
- あのでもなんか明らかにもランニングに対するパッションを持ってる人たちが集まってた場所
- あー
- だと思うんですよ
草野 みき
その私も走りそんなに走りもしないし
そのスニーカー買った限定のスニーカーも買ったりとかしない人間
その本当に一般層の人間としては
宮武 徹郎
ナイキのイメージってバスケと
草野 みき
そのエアジョーダンとかその限定のイメージはすごく強かったんです
確かにランニングの靴だったっていう
宮武 徹郎
- そうですね
草野 みき
- 初ってなりますね
宮武 徹郎
- 最初は
草野 みき
- なんかそこのシフトもあったんですか
宮武 徹郎
- そうですねまあよりライフスタイル化したりとか
バスケはたぶんもうマイケル・ジョーダンがいたから
めちゃくちゃ強化できたりもしてたと思うので
ランニングの愛情
最近の一部のブランド
例えばバンディットランニングとかトラックシミスとか見ますと
その思いがすごい受け継がれてる感はすごいあったりするので
草野 みき
- 何なんですかね走ること哲学持つみたいなのは何なんですかね
宮武 徹郎
- でもこれスポーツ全般であると思います
いわゆる各スポーツにバスケもバスケで哲学がありますし
各スポーツのものだと思いますこれは
草野 みき
- でも走るものって結構多くないですか
それは誰でもできるからか
何もいらないからか
宮武 徹郎
- そうですねたぶんそれもあると思いますね
草野 みき
- 全人類できますもんね
宮武 徹郎
- そうですね
でなんか走るっていわゆる自分との戦いでもあるので
草野 みき
- 確かに
宮武 徹郎
- なんか全員が別に世界記録を狙ってるわけじゃないじゃないですか
フィットネスでやる人もいれば本気でレースに挑んでやる人もいると思うので
そこもいろいろそれによってもだいぶ哲学が変わったりすると思うので
草野 みき
- 確かに山登りとか
宮武 徹郎
- そうですね
草野 みき
- トレッキングとかそうですもんね
宮武 徹郎
- バンディットランニングもトラックシミスもそうなんですけど
そこの明らかにランニングが好き
だからこそ今すごいその2者ってすごいたぶんその怖さを取ってると思うんですよ
そこそこなんか彼らのクリエイティブとかコミュニケーションとか見ると
なんかもう明らかに好きなんですよ
草野 みき
- ちなみに宮武さんは走っていますか
宮武 徹郎
- 全然ランニングは全然しないです
草野 みき
- でもそのどういうところに出てるって感じるんですかね
宮武 徹郎
- いやでもなんかコンテンツ見るとすごい分かります
例えばトラックシミスとか
Church of the Long Runっていうロングランの教会っていう動画を出してるんですけど
YouTube動画で1時間20分ぐらいの動画なんですよ
草野 みき
- 長い
宮武 徹郎
- でそれで何の動画かっていうと
ひたすらある女性のランニングの姿を追っかけてるだけなんですよ
草野 みき
あの音楽だけちょっとつけて
でも1時間20分のその女性のランを追ってるだけなんですよ
もちろんなんか複数のカメラアングルとか出してるんですけどそれだけなんですよ
宮武 徹郎
それって多分普通のブランドじゃできないことですし
それをコンテンツ化するっていうところだと
なんかそれもあったり
なんか個人的にすごい好きなトラックシミスの広告っていうコンテンツで
なんかそのアマチュアっていう言葉をすごい強く語ってるコンテンツがあって
アマチュアってラテン語の元の意味合いって愛することなんですよ
なんでなんかランニングにおいては全員がアマチュアだみたいなことを言ってて
なんかそこのコンテンツの作り方からそのモノローグを入れてるんですけど
なんか長く語って
なんかそこのランニングに対する愛情表現をそこでしっかりしてる
いうのはやっぱりなんか例えば今のナイキとはちょっと違う方向性だなっていうのを思いますね
草野 みき
- 確かに
わかりますよね本当に
トラックシミスを私も確かに私もそんなに走らないんですけど
そんなにって格好つけましたけど全然走らないんですけど
でもクリエイティブとか出してるものとか
なんかサブスクリプションみたいなのもやってましたよね
宮武 徹郎
- たぶんやってたと思う
草野 みき
ランナーのためのランナーの商品
ランナーが作るコミュニティみたいな
なんかそういうところは今これ流行ってるからこれやってみたいな
そういう気持ちじゃない純粋なピュアな熱量でやってるみたいなのって
本当に見る人はすぐわかりますもんね
宮武 徹郎
- そうですよね
それが多分元々のナイキのポジションで
それが結構今それこそ
来週ちょっとバンディントランニングの話もちょっとしますけど
そことかトラックシミスとかが結構取っちゃってるんじゃないかなっていうところ
ちなみにこれはカテゴリーの話と同じように
ナイキはたぶん気づいてるんですよ
気づいてるからこそ直近の市販記者発表では
もっとコンシューマー向けのアクティビティに対して
1ビリオンぐらい投資しますっていうのを言ってるんですよ
なんで明らかに課題として気づいてるはず
ここから変わる可能性全然あるんですよね
草野 みき
- 1ビリオンあったら何します?
宮武 徹郎
1ビリオン
何がいいんですかね
これに関しては
いっぱい小さいベッドをしないといけないと思うので
- コミュニティのスポンサーとか
- うん、だと思いますね
なんかここはめちゃくちゃでかいキャンペーンを打つよりも
根強くやらないといけないと思うんですよね
ここのコミュニティづくりに関しては
グラスルーツってもよく呼ばれますけど
それを再度多分Nikeがやらないといけない
草野 みき
- 草の活動ってことですか
宮武 徹郎
- そうですそうです
草野 みき
- グラスルーツって言うんですよね
宮武 徹郎
- グラスルーツ
草野 みき
- 本当に
宮武 徹郎
- どっちが先に来たんですかね
草野 みき
そういうのと同じあるじゃないですか
- なるほど
宮武 徹郎
- なんでこの一つ目の判断としては
そういうエキスパートを失うとか
なんかそのカテゴリをなくすっていうものがあって
で2つ目が多分これはもうちょっと分かりやすい
話だと思うんですけど
その卸を結構やめましたと
2021年から2022年が特に多分Nikeがすごい
D to Cっていう言葉を使ってたタイミングだと思っていて
ちょっとコロナ期間中だったっていうのはあるんですけどね
ただやっぱり卸のチャンネルをやめて
自社のECサイトと自社の店舗に
できるだけ誘導させたいっていう意思表明をしていて
草野 みき
- これもいい方向転換な気もしますけどね
宮武 徹郎
- そうですねその理論上は
草野 みき
- 理論上もそうですし
なんかそのD to C体験づくりもできるし
みたいな顧客情報も取れるし
宮武 徹郎
- なんでなんか例えば2021年にAmazonでもう販売しませんとか
その期間中にD to C売り上げが2010年だと15%だったんですよね
それが2020年ですと35%まで上がってたりとかしているので
それで2022年の2月にフットロッカーっていう
スニーカーとか靴を売ってるリテール店舗ですね
そこで販売しませんと
結構フットロッカーからするとこれってめちゃくちゃ板出で
草野 みき
- そうですよね
宮武 徹郎
- 2021年のフットロッカーの売り上げの6割がナイキなんですよ
その前はもっと高かったので結構大変でした
そういうのもあって
多分ナイキとしてはやっぱり
より直接的にブランドとつながってほしいと
そこで買ってほしいと
卸し先をいわゆるなくすことによって
よりECサイトとか店舗に誘導させて
そこでいい体験させて
そこでより利益を得られますと
コロナ期間中にそれって多分割と上手くワークしたと思うんですよ
売上が明らかに上がっているので
確か2022年のナイキのDTC売り上げって
18.7ビリオンまで成長しているので
年々14%ぐらい成長していて
あの規模のブランドがその14%成長するって
なかなかすごいと思うので
なのである程度成功してましたと
もちろん課題としてはサプライチェーンとか
需要予測とかそこら辺っていっぱいあったと思うんですけど
個人的により大きな課題って
結局消費者が購入の行動をそこまで変えなかったと思うんですよ
宮武 徹郎
彼曰くNikeの社内のスタッフとの会話の中だと
ASOSってファストファッションブランドあると思うんですけど
そこのデジタルマーケティング戦略と同じ戦略を取らないといけないみたいな話が
社内にあって
マシモンさんからするとありえない話だったんですよね
そこと比較されるのって
Nikeのメンバーとしてプライドを
ポジショニングが違うと思ってたと思って
そうですよねファストファッションみたいな
草野 みき
普通の感じですもんね確かに
宮武 徹郎
最終的にはやっぱりブランドはパフォーマンスマーケティングで作られないので
だからこそDTC企業の上がり下がりって見えたと思うので
草野 みき
表面的なかっこいいクリエイティブとかよりも
もうちょっとオーディエンスとのコミュニケーションをもっと大事にしろよって
宮武 徹郎
そうですまさにそうです
ここもNikeとしては最近の動きとしては
ブランドデザインとブランドコミュニケーションのチームを
もう一回別々にしてるんですよ
草野 みき
面白いですねどういう風に働いてる人の話も聞いてみたいですね
宮武 徹郎
そうですね実態として
草野 みき
分かってない側からすると一緒にしても
ワークしそうな気もするけど
別で独立してるべきなんだなっていうのは面白いですね
宮武 徹郎
そうですねそれがどういう風に接してるのかとか
合併したことによって一応彼は言わくデザインの方が重要視されたので
かっこよさとかそっちが重要視されたみたいな話だと思うんですけど
草野 みき
それぞれ戦略持てるから
宮武 徹郎
そうですねそこのチームの構成とかは僕もそこまで深くは知らないので
過去のシェアトークのイベントで僕もデマンドクリエーション
需要喪失って日本語で呼ぶのかわからないですけど
すごい重要だっていう話をしたことあるんですけど
実はましもさん全く同じこと言って
それ以上のこと言っていたんですけど
Nikeは今までやっぱりずっとデマンドクリエーションにすごいフォーカスしていたのが
最近だとデマンドリテンションに変わったと
今の既存客をとりあえず喜ばせたらいいやってなっちゃったっていう話をしていて
未来の需要を作ってない
これがコアのNikeとしての課題だっていう話をしていて
やっぱりNikeの今までのデマンドクリエーションモデルっていうところは
会社の売り上げの少なくとも10%をデマンドクリエーションとスポーツマーケティングに寄せることだっていう話が
それが結構パフォーマンス広告の予算がすごい上がったりとかすることによって
そこのデマンドクリエーションをしなくなった
そこの予算がだいぶ下がったっていう話をしてきてるっていうところですね
なんでこのシリアルトークのイベントで話したところだと
マテルとかもこのデマンドクリエーションっていう言葉をすごいキーワードに置いていたと思うんですけど
やっぱりバービーっていうおもちゃを売るために映画バービーを作って
それも1ビリオンの映画収入を超えて大成功したんですけど
映画以外にも例えばYouTubeチャンネルを作って
そこで1230万人以上の登録者のYouTubeチャンネルを作ったり
あとインスタのアカウントでもバービーのスタイルとかファッションとかを
毎日かどうかわからないですけど一応投稿するインスタのアカウント
バービースタイルっていうインスタグラムアカウントも立ち上げたりをしているので
ここのコアとなるとってやっぱりストーリーテリングの強さっていうかそこの能力だと思って
そう考えるとナイキが直近の市販機でいろいろ苦しんでたと思うんですけど
一番うまくいってた事業部が冗談ブランドだったんですよ
やっぱりストーリーテリングを選手を通してやってるブランドは
会社全体としては年々2%売上が下がっている中で冗談ブランドだけ6%上がってるので
そこはやっぱり一つ強みとしてあるのかなっていうのは思いますね
今日はここで終わらせたいと思うんですけど
全体的にD2Cの概念がいろいろ課題があったっていうところだと思っていて
ただこれって本来の意味合いの課題ではないと思うんですよ
やっぱりそのD2Cってダイレクトコンシーマーで顧客と直接接点をもって
より深い繋がりを作るっていう概念自体は間違いではないと思って
むしろそれはやるべきことだなと思うんですけど
そのエクセキューションが間違ってた
それが広告とかを通してやってたのが多分間違いになっていたっていうところですね
草野 みき
でも冗談ブランド本当にちょっと独立してますよね
原宿の店舗あるじゃないですか
あれも冗談ブランド用に作ってて
ちょっと体験も今までのNikeの店舗とちょっと違うみたいな
組織的運営的にもマーケティングの仕方も変わってるのかなって思ったんですけど
宮武 徹郎
そこは結構新しい選手を最近契約とかもしているわけなので
草野 みき
人が前に出てるから
宮武 徹郎
冗談ブランドだと今マイケル・ジョーダンは別に推してるわけじゃないので
その中の別のNBA選手を何人も推してるので
若手のスーパースターみたいな人たちを採用できてるっていうのは強いと思いますね
そこも結局ストーリーテリングの話かなと思うんですけど
このストーリーテリングっていう課題で面白いのって
もちろん進行的なDTCブランドも影響すれば
これだけ大きくてめちゃくちゃ成功してるNikeっていう会社にも影響を及ぼすんだなっていうところですね
それ以外のスターバックスとかマクドナルドも同じような課題っていうのを実は抱えているのかなっていうところで
Nikeは正直どうなるかはわかんないですけど
やっぱりあの会社に関してはカムバックは全然できる会社だと思いますし
むしろそういうのが強い会社だと思うので
いまだにやっぱりNikeがめちゃくちゃいいブランドって思ってる人めちゃくちゃ多分世の中で多いですし
いまだにすごい良いクリエイティブを作ってる会社なので
最近の直近のオリンピックのキャンペーンも個人的にはすごい良かったなと思っているんですけど
個人的に結構好きなNikeのコマーシャルがあって
2012年のロンドンオリンピックのタイミングで出した広告キャンペーンなんですけど
それがFind Your Greatnessっていう広告キャンペーンで
そのキャンペーンのコンセプトをめちゃくちゃ上手くエキスキューションしてる広告があって
それが広告、YouTubeの概要欄にリンクとかを入れておきますけど
最初は道を移していて