明るい未来が見えない現代に生きる人々を、優しさとユーモアを持って描く ショートショート19編と塩2編収録
韓国を代表する作家の一人、チョン・セラン入門にはうってつけな作品集 私たちのテラスで終わりを迎えようとする世界に乾杯
を紹介します。どうも皆さんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。 この番組はいろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに
文学と猫が好きな二人が緩くトークするポッドキャストです パーソナリティは私大地と三枝の二人でお送りします
文学のプロではない二人ですがお互いに好きな作品を時には好きな愉快にそれぞれの視点で 紹介していく番組です
番組が始まる前に1点お知らせがございます エジプト地震へのオンライン読書会ですが5月18日日曜日開催分がですね
すぐにちょっと満席になってしまったので追加でですね 平日の夜なんですが6月19日の20時から開催いたします
こちら募集始まったばかりかつちょっと先の話なのでちょっと予定立てにくいところある と思うんですがぜひですね
ご興味ある方はもしくはあの5月の読書会参加できなかった人は 申し込んでいただけるとありがたいです
よろしくお願い致します 今回紹介するのはチョンセランの私たちのテラスで終わりを迎えようとする世界に乾杯です
スンミさん役で早川書房から2024年に出版された本になります 先週に引き続き韓国の作品を紹介しておりますがこれまたあれですね
K-Book Festival 昨年2024年11月に開催されたK-Book Festivalでチョンセランさんは先週紹介したキムチヨプさんと初対談という形で小説を書くときのたし算引き算という話をされていましたね
先週はこの対談の中でキムチヨプさんのちょっと印象的な話を紹介したんですけどもチョンセランさんもすごい面白いこと言われていてですね
これも先週と同じく小説を書くときの世界観は何に重点を置くかという質問を受けたときにチョンセランさんは現実世界の横に架空の世界を作って歴史を書き残すように書くって答えていてですね
っていうのはすごくちょっと印象的で面白かったなと思いまして現実世界の横に架空の世界作ったらそこの歴史こんな歴史あったんじゃないかなって書き残すように書こうとすると結構現実離れしたこととか書いちゃっても大丈夫かなって思えたりしそうで
なんかすごい面白そうなこの世界観の作り方だなって思ってキムチヨプさんは科学が先にあってその後社会的なものが作られていくって言われてたんですけどまた全然違った手法でそういう世界観を作られているっていうので
いやこのキムチヨプさんとチョンセランさんの世界観の作り方の話どっちも面白かったなっていうので今回はちょっとチョンセランさんの話の方ちょっと紹介させてもらいましたけども
そうですねこの2人いろいろな話をしてましたけど結構楽しそうに話していたのでその雰囲気もあってすごくチョンセランさんはやっぱり本を書くのが好きなんだなっていうのは結構印象には残ったところはありますね
キムチヨプさんもでしょうけど
チョンセランさんの本はたくさん翻訳されていると思うんですけども今回私たちのテラスで終わりを迎えようとする世界に乾杯がまあ11月に2024年11月に出た新しい本で
なんか想定がすごく印象的だったんですよねすごくあのかわいくてですね綺麗で
なんて言うんですかねちょっとポップな感じもあってなんかジャケ買いしたくなるような想定で
そうでなんかこれはちょっとこの見た目からしてちょっと明るそうな作品かなと思ってですねまあそれでちょっと今回チョンセランさんの作品である中で今回これにしたっていうところは
実はちょっとジャケットの部分で選んだっていうのが要素としてあったんですよね
なるほどそうだったんですね
今回私はチョンセランさん初めてで今までで結構売れている作品だとフィフティーピープルとかあると思うんですけど
あと保健室のアンウニョン先生とかあとアンダーサンダーテンダー
アンダーサンダーテンダー読みたいんだよな
それも知られてますし
チョンセランさんはもう韓国といえばみたいな感じで名前出てくる方ではあると思うんですけど実はちょっと読んだことなくてこの機会に初めて読みました
正直あのめちゃめちゃ面白かったので他の作品もすごく読みたいなと思うので今回この作品はショートショートになっていて短い作品ばかり入ってるんですけど長編も読みたいなと思ったので
またいつかちょっとねミエさんと相談して紹介したいなとはちょっと思いますね
そうですよねフィフティーピープルも新版が2024年の10月に出たんで一応持ってはいるんですけどまだ読んではいなくて
なるほど私は旧版を積んでますね
そうなんだよねあれ出たときあーって思った
これかあとそうですね長編も確かに何か読んでみたいですよね
そうですよねなので私チョンセランさん初めて読んだんですけどあのめちゃくちゃ面白かったのでかなりなんでしょうまあ丸ごとチョンセランっていう本がですね
kブックフェスティバルの時に売っていたので買ったんですけどあってこれ普通に今売ってるんで買えるんですよね
クォンさんから出版されている丸ごとチョンセランっていうですねこれは何て言ったらいいんだろうちょっと変わったサイズの本
縦長の本
他にはなかなか見ないサイズ感の本で
でこれ普通の書店さんにも売ってましたね私見ましたキノクニア書店新宿のキノクニア書店で見ました
多分他の本屋でも売ってると思うんですけど丸ごとチョンセランという本があってそこに私たちのテラスで終わりを迎えようとする世界に完敗の編集者の方が
ちょっとコメント寄せてるとこあるんですけど今までのチョンセラン作品のファンにもどの本を読むか迷っている方への導入編としてもオススメの一冊となっているのでやっぱこれあのこれからこの本からチョンセランさん作品に入るのもなかなかいいんじゃないかなと思うので
我々と同じ形になってしまいますけれども気になったら読んでみていただけたらなと思います
そう私あとチョンセランさんの100問100答っていうのが丸ごとチョンセランの中に入ってて結構面白いんですよね
100個の質問があるんですがその中には男性が多い職場に異動になってで女だからという理由で見下されることが多いとイラッとするんですけどそんな私が職場で週5日やり過ごせるアドバイスお願いしますって言ったらチョンセランさんが話し合いが通じないような相手だったら
頭の中でお葬式してはどうでしょうかと
だからその職場の人たちのお葬式に立ち会っているところを想像して冷淡な気持ちで葬式している立ち会っている気持ちを想像してっていうので
でまあねそういう人らより長生きしようとして元気が出ますよっていうですね
いや面白いよね
そうなかなかすごい回答が返ってきたりしていてすごい面白いですねこの100問100問
そうですよねこれあれですよねkブックフェスティバル公式snsにおいてチョンセランさんに聞きたいことを募集しそのうちの100問をチョンセランさんに答えていただいたという形ですね
結構いろいろ面白い
そうですねチョンセランさんインスタグラムで街の落とし物の投稿ばっかりしてるんでそれなぜとかですねそういう話もあったりする
あと結構個人的にはmbtiを教えてくださいっていう自分のタイプですねでチョンセランさんはentjですと
私も確かにentjだったんだよねこれ結構質問に答えていくと出る何パターンかに分かれるあれなんですけど
たぶん冒険家タイプじゃなかったかな
正確診断
そう正確診断のテスト正確診断のテストの一個でmbtiっていうのがあるんですけどたぶん実際には10分くらいかかるのかな結構質問答えていくと
entjタイプとなって私もこれだったんだよなと思ったりしてちょっと心筋が動きました
まあそんな本もあったりしますんでぜひ合わせて見ていただいたりとか
あとチョンセランさんがガラムで言うと私ずっと詰んじゃっててずっと見たいなと思いながらもですねなかなか手が出さないんですけど
小学館から出てる絶縁っていうアンソロジーがあるんですよアジア旧都市旧作家が集った奇跡のアンソロジーという形で
韓国からはチョンセランさんが参加されてて日本からは村田沙耶香さんが参加されてますね
我々の紹介した作家さんの中で言うとアルフィアンサートさんとかラシャムジャさんとか
あとハウジンファン そうですねハウジンファンですね中国語っていうのがあってこれずっと気になってるけど読めないんですけど
これもなんかチョンセランさんがあれだかな言い出したのかななんか企画したようなちょっと読みたいなと思いつつちょっと放置してますが
というのがちょっとは続いてるんでチョンセランさんいつか読むだろうなと思っていたのでこのタイミングでっていう感じで私は来ましたね
今回はなんかチョンセランさんの最終に読む作品としてはなんかいいなと思いましたねすごく
あそうですよねやっぱり ショートショート中心で読みやすいですし
そうこの結構チョンセランさんが生きづらい世の中でねなんとかそれでも希望を持って生きていこうとする人々
ちょっとそのささやかな抵抗というか希望を持てる瞬間みたいなものを描いている作品が多くてですね
そういうのもやっぱり気持ちが軽くなるようなところがありましたし
そうですね いやーなんかすごくいい作品だなと思いましたね
確かに はいではですね著者紹介していきたいと思います
チョンセランさんは1984年ソウル生まれで編集者として働いた後2010年に雑誌に作品を発表してデビューされています
そこから2013年アンダーサンダーテンダーで賞を取って2017年にはフィフティーピープルで賞を取られたりというのでどんどん作家としての名声を
人気作家になっていかれます 保健室のアンウニョン先生は2020年にネットフリックスで映像化されていて
チョンセランさんは純文学、SF、ファンタジー、ホラーなどジャンルを超えて多彩な作品を発表して幅広い世代から愛され続けている作家さんになりますね
本当にいろんなジャンルの作品が書かれているなという印象はありますね
本当ですよね 出ているものを
同じ人が書いたっていう認識が長い作品でも実はありました私多分 今はもう繋がってるけど
最初なんかフィフティーピープルと保健室のアンウニョン先生が多分同じ人が書いたって認識が長かったかもしれないです
あんま詳しくない時は
すごく多様な作品を書いていらっしゃるなっていう印象がありますね
ではですね作品紹介していきたいとおもいます
ハンモトホームページの紹介文を読み上げます
仕事はぼちぼちで海外旅行なんて行けないけれどルームメイトと乾杯する小さなテラスはある
フィフティーピープルのチョンセランが明るい未来が見えない世界だからこそ
これ読んでて思ったのが依頼で書かれた作品が結構多いなと思ってですね
それでやっぱりその文芸誌とか書店とかそういう業界から頼まれて書いたものもあるんですけど
意外とそれ以外ですねファッション誌とかアート雑誌とか音楽プロジェクトとか
そういうのからの依頼で小説を書いてるっていうのも意外とあってですね
しかも中にはデパートからもありましたし
ちょっとデパートらしい内容の小説だったんですけど
なんかねすごい小説を書く動機というか
そういうのって本当にいろんなとこから出てきているんだなってすごく感じましたね
日本だとあんまりこういうのってないよね
そうですよね
吉田周一さんのブランドっていう小説集 同じようにもうちょっとないんだけど一本一本
短編までいかないかショートショートと短編の間ぐらいな長さの作品集があるんですけど
それはちょっと似てるかも
ブランドって名前がついてるぐらいだから企業から依頼されて書いたとか
そういう宣伝の一環として書いた小説とかあったりして
それは似てるなと思ったけどでもああいう形で依頼もらって書いてる作家って結構少ない印象だな
そうですよね
浅井亮さんとかありそうだけどね
そういうのってどうなんですかやっぱりそういうのコーディネートしてくれる出版社が
出版社が企画出すんだろうねああいうのは出版社なのかな
間に入ってる人が
エージェントがいたりするんだな エージェントがいるんですかねちょっとそんなんも気には
気になりますね そんくらいいろんなとこからの依頼が意外とあったっていうのがね
これを読んだ限り韓国ではこういうの一般的そうだよねなんかちょっとした小説をプロジェクトとか
あと古典とかにも寄せたりしてたからなんかいいもんね美術館とかに行った時に最後にとか最初とか途中にさ
なんか小説書いたらちょっと読んじゃうもんね短いやつ
確かにそうですね韓国はすごい詩が普及してますし
ちょっと想像ですけどそういった文芸っていうのが短なところで文芸の世界だけじゃなくていろんな世界でその文芸っていうのを取り入れられてるんじゃないかなっていうのはちょっと思いましたね
いやなんかすごくいいよね羨ましいなってちょっと思いますね 確かに
じゃあちょっと話を進めていきますと今回の作品なんですけれどもやっぱショートショートなので短いわけですね
なのでそれゆえのストレートさみたいのがあってかなり端的にスッと入ってくる話が多いです
あと逆に短いがゆえにちょっと読者の想像に委ねるような部分も出てくるかなと思うので
やっぱ短さというところをですね上手く使った作品が多いかなと思います
読んでいて何て言うんですかね負担なく結構読めるところもあって
さっき話した丸ごと調整欄さんの中でも担当編集者の方の文章の中でもなんか寝る前に一本ずつ読むのがいいんじゃないかとかっていう読み方も推奨というか提案されてましたけれども
なんかそれ分かるなって思いますすごくなんか負担なく読めるので寝る前に一本読んでスッて寝るのは結構いい読み方だなって思いました
数ページぐらい作品が多いので まあ長くてもねそんなに本当に長いって感じはないので
そうですね軽くとっつきやすいのかなと思いますね
この書きっぷりというか書いていることなんですけれども根本にはですねかなり優しさというか明るさのようなものを感じる作品が多くて
取り扱っていることは結構現代的な課題とかもあったり今の社会世界で生きにくさとか不安定さなんかも描いていたりしますね
コロナなんかについても結構ストレートに書かれているなと思いましたでえっともちろんその取り扱うのでやや重い終わり方をしたりちょっとまあ少し
重い終わり方をするような先もあるにはあったんですけれども基本的な結構この身近に感じやすい書き方筆地で非常に読みやすかったです
で本当寝る前に読んだとしてもですね結構気軽に受け止めることもできますのでなんか例えばテーマがちょっと重くても少し受け止めることができるような
形で書かれているかなと思います結構そのあたりはジョン・セランさんの優しさとか 俳優に満ちた作品なんじゃないかなとちょっと思いました
そうですね役者肩書でも印象的なことが書かれていて 読み上げると気候変動女性差別就職難性犯罪自然災害など
ジョン・セランの目に映る社会は決して生きやすい場所ではない しかし著者がペシミズムに陥ることはない
なぜならこの厳しい世界を生き抜こうとする人たちのたくましさを信じているから 次にやってくる人たちの可能性を信じているからという
ちょっとジョン・セランさんのそのスタンスのようなところを説明されていてですね
ジョン・セランさんはさらにそこに本当にユーマー交えたり優しさを持ってそういったことを書かれているのかなと思いますので
なんかすごくそうですよね 今の社会性のある作品ですけどそれを重く受け止めすぎない読み心地というか
そういったのがあるのかなと思いますね
なんかそこはすごく重要なポイントかもね 読む意味でね
じゃあですねちょっと具体的にどんな作品が入っているか 紹介していきたいなと思うんですけども
じゃあまずちょっと私の方からお話ししたいのはAサイドの方から1本ご紹介したいんですけど
ちなみにAサイドはですね不変的でありながら不変的ではないディティールというタイトルが付けられている作品たちが集められていまして
で私が紹介したのはこれ2本目かな3本目2本目か2本目の10時コーヒーと私たちのチャンスというショートショートをちょっとお伝えしたいと思います
でこれはコーヒーが好きな女性かなが主人公なんですけど1日5杯も飲んでいたんですけれどもある時を境にですね
まあ年を取るたびにですねカフェインへの耐性がガクンと落ちてしまって1日1杯しか飲めなくなってしまったという状態になった人が
1日1杯のコーヒーを良いものは飲みたいということであるお店に毎日通うようになるんですね
でそこでですねその事情を知った店主カウルさんって方なんですけどカウルさんはですね最高の1杯を毎日出してくれると
もう1日1杯しか飲めないなんてということで最高の1杯を出してくれるんですね
でその時にちょっと色々あるんですけど急にですね今日のコーヒーはいつでもより感覚を解き澄ませて飲んでください
未来を変えるかもしれない今無理ですからと結構重々しく賢く言われて未来を変えるみたいな感じになって飲むんですけど
これが農薬を使ってない栽培に必要な水も少ないというですねちょっと環境に良い形で作られた豆だということですね
でもちろんこれ裏にはフェアトレードの問題とかあとコーヒーがですね主に作られている場所っていうのは南アフリカとか南米とかだと思うんですけれども
そのあたりのところの現地の方々の問題にもなりがちなものなのでそのあたりのこともちょっと含めて考えたいみたいな感じだと思うんですけれども
実際にこれどう評価していいんだろうねっていうのがちょっと迷うところでそれで主人公ですね大げさに褒めちゃおうよとほんのちょっとだけねって言って
この中途半端な魅力を持つ豆にですねチャンスを与えようっていうそういう話になっていきますねっていうちょっとなんというか
ちょっと裏にはですね少しこうもやっとする社会問題がありながら
あと実際これ友人がだんだんコーヒーの豆対戦に変わっていくっていう実体験からもね引き出されている話ですごく今話した通りなんですけど
まとめようとすると割とこうやっぱりこのショートショットの全体を離さなきゃいけないようなですね魅力に満ちた作品だなと思って
これをの時にやっぱりなんとなく気持ちが私は軽くなったのですごくいい作品だなと思ったので紹介させていただきました
そうですねこれもすごい良かったですねなんかすごい印象に残りましたし僕も読んでいてどういう話かなっていうのは読んでいるときこの主人公
1日に1杯しか飲めなくなった主人公の話なのかそれともこのコーヒー カブルさんの話なのかってどういう話なんだろうって気になりつつ読み進めていくことに
なるんですけど最後はねこの主人公が微妙な豆を大げさに褒めちゃおうよほんのちょっとだけでっていう
ところなんかこの最後の終わりの方の明るさがすごい良かったですね なんかそれまでちょっとだけなんか停滞しているかのような
この空気が少数の中にあったんですけどそれを払拭するようなすごく なんかね明るさが急に見えたりところがあって
いやーなんかそんなすごいいい瞬間を見せてくれる小説だなって思いました でもなんか全体的には明るいし
あとは他の作品もそうなんだけど結構一言でこういう作品ですっていうのが逆に ショートショートがあるわゆえに言えないみたいなところが
っていう点で結構そういう意味でもこの作品はすごく面白かったっていうか やっぱりこの形じゃないと表現できないよねみたいなところもちょっと感じたので
なんかすごく面白いなって思いましたね じゃあちょっと次
やっぱりちょっと現状でなんか不満とかですね 会社は自分たちのことをよく見てくれていないとか 給料安いとかっていうところあると思うんですけど
でもなんかこの主人公はすごく MJもですけど できる中で楽しいこと ちょっとセンスの輝かせようっていうのでやっててですね
これもすごくなんかやっぱり気持ちが軽くなるような作品でした
そうですよね この作品でも本当になんか状況変わらないけど見方次第で自分たちの環境をよくできるみたいな
実際状況全く変わってないんですけど 天井に映したブルーのライトが空に見えたり
安物のグラスだけど心の中ではいい音を鳴らしてみたりとか この現状をねいい意味でこうよく見ようみたいな感じのいい作品だなと思いましたね
本当に終わりを迎えようとする世界に乾杯っていうねタイトルもすごくいいしね 天井 そうですよね
でもなんかこういうの読むと本当なんかちょっと自分でもなんか周りのところで できることがあればなんかそういうセンスを輝かせて
日常をちょっと楽しくとかですね 明るくとかなんかそういうのがすごくやってみたくなるような
これ良かったですね じゃあちょっと私の方からですねちょっと次 b サイドの方になるんですけど
b サイドはですね b サイドですね騙されにくい世代に属しているということ というなんかタイトルがついたショートショートたちになっていくんですけど
その中でちょっと私が紹介したいのはアラの傘ですね という作品でちょっとアラという人物はね結構この作品
このショートショートの中で何度も出てくる名前 主人公として何度も出てくる方なんですけど多分同じ人と想定はされてないと思います
だからいろんなアラがいるんですけどこのアラはですね20歳の時に3万ウォン 約3000円の傘を買ってその時ですね
生活費が30万ウォンだったのでなかなかな買い物だったと 生活費の10分の1を傘に使うというですね
でもなんて完璧な傘なんだろうと一目惚れしたので買ったと そうですねでアラとしてはですねこの傘のような完璧なもので身の回りを埋め尽くしたいと思っていたと
そんな猶予を持つためにはですね17年かかったそうです ミレミアム世代で早く生まれた方なんだけれども
なんというかいろんなその上の世代の富はもらえず なかなかこうもう本当に生き延びるのが大変だったっていう形ですね
この仕事感とかがいろいろ変わっていく世代でファッションブランドから消費者が離れていくとか
そういう話も語られながらあと結構消費行動が変わっていくような話がちょっとありつつ
そもそもやっぱり時代というかですねあの的にもここは節約するけれども例えば経験を積むためにはお金を使うことには悩まない
講習を受けたり旅行とかに行くには悩まないという世代だったりするとかそういう話があったりして
時代のことが描かれていくんですけれども結局この前時代ですね 無限に成長し続けるということが約束されたというか信じていた時代が終わってしまって
上の世代とちょっと違うところがあるというところですね まあでこのショートショートをまとめるタイトルになってくるんですけども
騙されにくい世代に属しているという自負だけはあるというのがアラのこの生き方ですね
なんかもうここ面白いですけど職場の上司がこの頃の若者分析した本を読んで社内で集まりを開いたりするのが面白すぎると
そうかそうなのかとしこ玉をうなずいて結局説教をたらすもんだから新人がみんな逃げてしまうと80年代
多分これアラ80年代ですね80年代はそれでも我慢して勤めるけど90年代の若手は逃げてしまうと辞めてしまうよっていう話とかあって
でその後ですねちょっと出版家の状況なんかもちょっと語られてきますね
なんか契約書がずさんだとか原稿量も外注編集費も翻訳量も90年代のままとあの値段が上がってないというところとか
まあそれでちょっとやっていくの大変だなっていうのでで改善が行われないっていうことに疑問をみんな持っているけれどもなかなかそれが改善がされない
でいろんな仕事を点々としたけれどもみたいな形になってきますねでそれに対する苦労とかもちょっとあの滲んでる文章があるんですけど
ヒロコンバイしたとなっていってちょっといろいろそうあの迷走とかも試すんですけれども
まあいろいろこうそうですねちょっと飛ばしちゃっても大丈夫かアラの部屋はガランとしているというところでちょっと最後締めくくられてくるんですけど
入り口にはおきりの傘が立てかけられているだけとでミニマニウムズとはこの時代にとって実用主義で見栄ではなく生存術だという形でちょっと話が出てきて
でそのことが理解できる人と一生理解できない人がいるだろうそれまでの作書方法が通じなくなったことと若い世代が別の方向へ向かうのが気に食わない校舎の人たちが足を踏み鳴らしているのに目を向けつつアラとアラの友達は怒りながらも笑うだろうという形で締めくくられてるんですけど
本当この時代のことをちょっと皮肉りながらもしかし生々しさも滲ませながら描いている一本でこれを読んだ時になんかやっぱ韓国と日本とあんま変わらないのかなってちょっと思ったりして
やっぱり同じ時代を生きているんだなっていうのをちょっと感じることができた一本だったのでちょっと紹介したくて紹介しました
結構これはなんかチョンセランさんの怒りというか そうだよね
ぶつけられてる作品かなと思いますね
ミレニアル世代の経験について書いてほしいという依頼を受けて 書かれたということなんですけども結構面白いのはこのアラが最後の方ですかね
どういう風な人になりたいかって聞かれた時にRタッパーみたいになりたいって言って誰それってなってます
Rタッパーっていうのがタッパーウェイを開発した人でそれがヒットして会社を売ってそのお金でコスタリカの島を買い取って死ぬまでそこで生活していたみたいなんですけど
アラがそんな話をしてその後ですね早期退職Rタッパーもそうですけど最近だとあのファイヤーか早いうちにも会社ずっとおいてとか
働くのはやめてみたいな早期退職もそういうところを含まれていると思うんですけども早期退職がミレニアル世代の夢になったのも不思議な話ではないと
でも実際に早期退職できる人は一握りしかいないだろう
時間が経てば経つほど貧しくさえならなければ気候危機経済危機に苛まれ悲惨なディストピア映画のような終わりを迎えませんように
思い立って環境団体に寄付をした貧しいミレニアル世代が最も寄付をする世代であるのが呆れるけど嬉しかったっていう風に書いていて
すごくその世代のちょっと気持ちを書いたりあとそういう寄付をするっていうところも特徴
すごくこれも社会に目を向けたくなるような作品でもあるなって思いましたね
なんとなくだけどこれ多分日本の今の社会に生きる人がミレニアル世代から下の世代Z世代も含めてかな
読むと何かしら引っかかると思うのでこれはちょっといいと思いますね面白かったなと思いますね
次僕が紹介するのはまたちょっとA面の作品に戻るんですけど楽しいオスの楽しい美術館という作品で
この楽しいオスというのがこの登場人物主人公の名前ナクーンという名前の人なんですけどそれが楽しいオスという意味みたいで
このナクーンですね芸術家の彼女と付き合っていたんですけど彼女のアート作品が理解できなくて
それに対して彼女はそのアート作品を彼に見せたいっていうのでタイプなんですよ
彼ナクーンの方は困惑してしまうと何これっていうのでちょっと取り繕った反応していいねって言うんですけど彼女にね
ちょっともうこの人全然理解してないなっていうのがあってですね
彼女に振られてしまうとそっからですね彼がどうしても元カノーのことを忘れられなくて
なんかその面白いのが大学の美術館でアルバイトするようになって美術館でバイトすればちょっとアートについても分かってくるかもしれないっていうので
で無事採用されてこの人は大学院生で研究者してたんですけど忙しいんですけど
ちょっと夜の寝る時間を削ったりとか努力して美術館でバイトしていくんですけど
途中で美術館で幽霊が出る話になっていったりしてですね
でちょっと笑えるところが出てくるちょっと面白い話になってきつつ
だんだんですねこのアートアートとは何かみたいなところもですねちょっと考えつつ振られてしまった彼女の
ちょっとインスタグラムをもとに今だったらちょっとこのアート作品のことが彼女のアートのことが分かるかもしれない
かわいらしい2人なんですけど
その男の子はサークルが一緒だったんで仙台学の学部は全然違うんですけど
で彼女は美術学部だったと
でちょっとなんか髪の毛とかボサボサでなんかそんな感じのあんまオシャレとかしてなさそうな女の子だったんですけど
ある日ですねそんな彼女の髪の毛からテントウムシが一匹飛び上がったと
その瞬間ね俺は彼女に恋心を抱いたっていう一番があってですね
ここはなんかすごいちょっと好きなところでしたね
いいですねちょっと可愛い話ですよねやっぱね
そうですね
じゃあちょっと他の作品も少し触れたいものがあるのでちょっと触れて聞きましょうか
そうですね一言程度で他にもやっぱりちょっと印象的な作品があったので
例えばアラの小説っていうですね
これはさっきアラの傘っていう作品があったんですけど
同じアラっていう名前の人物なんですけども全然別人で
このアラの小説は小説家のアラが
面白かったね
恋愛小説について語るという
恋愛小説書いてもらえませんかっていう依頼を編集者に受けるんですけど
いやあんまり書けなくてっていうところから始まるんですけど
結構やっぱりなんて言うんですかね性産業とか性被害とかっていうのが
やっぱり大きくなっていってるっていう現代があってですね
そういうのが浮き彫りになってきてるっていうんですかね
そこの問題意識とかがあってもう昔みたいな恋愛小説書けないんだよねって言って
そこからですね恋愛小説論をね語り出すんですけど
それがね単純に面白いっていうので
良かったなっていうのがアラの小説ですね
ちょっとさっきアラの傘のとこで言いそびれてしまったんですけど
このアラという人物は複数回出てくるって話はしたんですけど
このチョンセランさん的にはこのアラという名前を付けたい人物はですね
最もカカナタイプの主人公につけることが多い名前と
あの解説の中でも語ってらっしゃるので
この確かにアラの小説も主人公はちょっとカカナタイプだったかなとはちょっと思うので
ちょっと補足させてもらいます
地下はいいや飛ばそうかな
あと他にもですねこれもねマリー・ジェイン・クレールという作品なんですけど
これはもう個人的には世の中で一番可愛い作品だなと思ってですね
猫が出てくるんですけど
主人公が猫を拾ってですね職場でめっちゃ食べる猫で
餌をですねどんどん与えていったらですね
なんか太っていったみたいでで後では発覚するんですけど
実はそれがヤマネコで人が飼うことできないんですよね
保護対象って言うんですかね
そのヤマネコだって気づいた人がこんな太ったヤマネコ初めて見たって言うので
どんなヤマネコだったんだろうってすごくちょっと映像が気になる作品で
まあすごい可愛い作品でしたね
確かにこれこのヤマネコ話面白かったですね
面白かったですね
あとですねこれもすごい好きな作品で最初の方で紹介しようかなってちょっと迷ったのがスイッチという作品ですね
これはですねちょっと話すことが苦手意識がある人が話し方教室みたいなところに通うんですけど
その話し方教室に通っている人でめっちゃ話上手な人がいて同じ受講生なんですけど
でめっちゃ周りも明るくするタイプで話上手だし
この人が教室に通う必要ってないんじゃないのって主人公は思うんですけど
聞くとですねその人なりの目標があったり
あとその人なりのちょっと悩みを持っててですねっていうのが分かってきて
で最後スイッチですねその人がスイッチを押せばですね話せるように
スイッチをオンにすれば話せるようになりますよみたいな感じでですね
そのスイッチと交換し合うという実際にはそんなスイッチなんて体にはないんですけど
アルカのようにで主人公の女の子はあんまりしゃべるタイプではないので
フィルターですねなんかいらないことをしゃべれないようにできるフィルターを持ってるっていう想定で
スイッチとフィルターを交換し合うとですねすごく微笑ましいですし
なんかこれも読むとすごく明るくなるような作品だったなっていうので好きでしたね
ドラストもいい感じに締まってますもんね
最後にですねこの作品の最後に入っているヒョンジョンというショートショートがあるんですけど
これがですねヒョンジョンというのはこの人の名前なんですけど
ソウルでマグニチュード7.2の地震があった時彼女はですね地下書店にいたと
そこで丈夫なスチール本棚が絶妙な角度で絶妙な八の字に倒れて屋根になってくれた
ヒョンジョンは普段からリュックサックを背負っている
重いリュックサックには景品でもらったLEDの読書ランプ水一本
チョコチップクッキー一個モバイルバッテリーが入っている
あと小説コーナーにいたってことで閉じ込められちゃったんですけど
17冊の小説を読んだっていう話なんですね
これめちゃめちゃ面白くてまずシルベアプラスのベルジャーを読み
十二国記日本のオノフユミの十二国記シリーズの中から一冊読み
子供の頃に読んでいた海底二万里が見つかったのでこれを読んでいると
これは最近読んだすべての見えない光の主人公がマリーロールから読んでいたやつだと
だんだんいろいろあっていろんなものいろんな小説が出てきますね
このラジオでも触れたようなものも
さっきのすべての見えない光とかそうなんですけどとか
あとテッドちゃんの小説とかねソフトウェアオブジェクトのライフサイクル
これいぶきに入っているやつですねとか出てきたり
ドナータートのゴールドフィンチとか
また日本でオンダリックの六番目のサヨコとかですね
出てきたりワーって出てきていろんな本を読んでいくみたいな感じですね
おもしろいですね
ちょっと一言あるんですけどテッドちゃんの本
その後ドナータートのゴールドフィンチを読んでその後
ドナータートもテッドちゃんももう少したくさんの作品を書いてくれたらなと
言ったって感じですね
その人の作家のこと本当好きなんだなと思うような話が随所にあって
これは本が好きな人はすごい好きになりそうな
いやおもしろいですよね
そうかスティーブンキングも出てきてですね
これ読んだわけじゃなくて連想してるわけだっけなんか
スティーブンキングに
リーシーの物語の一部を見つけて
見つけたんだ
知ってる作品を見つけたってことですね
リーシーの物語ドロレスクレイボーン
ジョイランドっていう3つがお気に入りだってあげてるけど
私ドロレスクレイボーンしか知らないですね
ドロレスクレイボーンは読んだことある
そんな感じでちょっと
これ何がおもしろいのかってあれなんですよね
本屋さんの依頼から
受けて書いた本なんですけど
話なんですけど本屋さんが崩れる話を書いてるっていうのが
ここはちょっとおもしろいですよね
しかも依頼が受けた本屋さんが運営してる
本屋が崩れた想定で書いてる
崩れたっていう定で書いてるんですけど
本屋さん側はあんまりそれを気にしていないようで
ホッとしたって書いてる
むしろこの感じだと嬉しいんじゃない
こんな状況になっても本を読んでくれるっていう話を書いてくれたっていうのは
もちろんそういう意図があってそういう意味があって書いたんだと思うんですけど
すごくこれ最後おもしろい話が入ったなと思うので
ちょっとだけ紹介させてもらいました
じゃあ今日はこんなところにしておきましょうかね
今日は次回予告して終わりましょうか
じゃあ調整ランの私たちのテラスで終わりを迎えようとする世界に乾杯は
この辺りで紹介を終わりたいと思います
冒頭でも話しましたけどやはりショートショートなので気軽に読めるので
ぜひちょっと気になったら手を出してみてください
では次回予告して終わりたいと思います
次回はですねさっきもちょっとできたんですけど
シルヴィアペラスのベルジャーをご紹介したいと思っております
ちょっとゲストを呼ぶ予定ですのでお楽しみに
番組の最後になりますがベルマー会員募集しております
こちらですね無料版有料版でございまして
無料版はですね毎回最近海外文学ニュースというものをお届けしておりますので
ぜひ気になったらご登録ください
有料版はサポーター特典という形になっておりまして
ぜひ我々を応援していただきたいと思っておりますので
こちら500円から応援できますので
詳しいことは番組概要欄に記載しておりますのでご確認ください
番組の感想やリクエストまたこの番組を経緯で紹介された本を読みました
読み返しましたがございましたら
ハッシュタグソロトビネコたちをつけて教えていただけると嬉しいです
Xやインスタの投稿などでお待ちしております
お手本も番組情報欄に載せておりますのでそちらからいただけるとありがたいです
この番組気に入っていただけましたら積極的に拡散していただけると助かります
ではまた来週ありがとうございました