だから結構声を出す仕事をしていて。
なので3日の夜、ちょっとスタッフの方々と何人かで打ち上げ行ったんですけど、もう声が死にすぎててちょっとなんか大変なことになってましたね。
私が3日、僕はちょっと客として行ったんですけど、台詞さんも声が枯れてましたしね。
ガラガラでした。
それからなんかずっと調子悪くて、なかなか声が本調子に戻らないままちょっと時間経っちゃってるんですけど、
今日もちょっとやっぱりまだ戻ってないなって感じはしますが、りゅうかくさんダイレクトでだいぶ整えながらちょっと今収録してますけど。
ポッドキャストウィークエンドね、特に2日に出た他のポッドキャストの方々は結構回りづらくて、我々ブース出しながらだったので、
3日は私スタッフの仕事が終わった後、結構ぐるっと回れたんですけど、2日に出た、我々テントエリアかっていうところで出展したんですけれども、
奥のエリアの方にはなかなか行けなかったので、ちょっとそこは心残りが残ってますね。
これは文学フリマと一緒だけどね、出展するとどうしてもこうなってしまうっていうのは。
そうですよね。
ところですね、ちょっといろいろ気になるポッドキャストたくさん多かったんで行きたかったんですが、
ポッドキャストウィークエンド来ていただいた方々本当にありがとうございました。
ポッドキャスト ありがとうございました。
本当に忘れないと思います。雨の中お話したこと。
この後はイベントの告知だけさせていただきたいと思います。文学フリマ東京39、12月1日にあるイベントですね。
こちらビッグサイトで初開設となる文学フリマ東京ですが、
本役者吉田恵久美さんがマギーツパイという名義で出展されていて、
そこに我々もちょっと片隅に出展させていただけることになったので、
サコッシュとか売ると思うので、ぜひ来ていただければなと思います。
ジンもおりますもちろん。
ブース番号はM-23になります。
ちょっと我々の名前案内には出ないと思うので、何とか見つけて来ていただけるとありがたいです。
12月22日の日曜日に梅屋敷ブックフェスタ、洋洋舎さんがいつも主催されている梅屋敷ブックフェスタにまた出展させていただきます。
こちらでもジンやサコッシュグッズ売りますので、こちらも来ていただけたら嬉しいですというところです。
年が明けてですね、初めて関西にかな。
関西へ向かうのは初めてかな。
そうそう初めてです。
初めてだよね。
そうですよね。
文学フリマ京都に1月19日に出展しますので、こちらもお楽しみにしていただけたらなと思います。
ちょっと年明けまで色々連続しますが、皆さんもちょっと来ていただける時があったら、
特に京都は関西の方は来ていただけたら大変嬉しいのでよろしくお願いします。
そんなわけでいきますか。
特集ここにもっといいものがある。
まずですね、これ2021年のこれここにいいものがあるっていう特集でまた2人でやってらっしゃったんですけども、
その第1弾も以前紹介させてもらっていて、
これが今年の10月にですね、2024年10月に発売されたのでまた紹介しようという話でちょっと三枝さんとなったので。
企画自体が面白いですよね。
岸本さんと柴田さんがそれぞれの作品を訳し合っているんですけども。
短編教訳というこの教訳がともに訳すではなくて競いながら訳すみたいなですね。
そんな試みで第1弾もすごい面白かったので、第2弾も出たのでせっかくなんでこれはもう読みたいと。
そうですね。
すみません、そもそもモンキーって何だっていう方いらっしゃるかと思うんですけれども、
翻訳者柴田本幸さんが年に3回責任編集で発刊している文芸誌でして、
その時々でテーマがあるんですけれども、
今回は岸本幸子さんと2人で教訳という企画になっています。
スイッチパブリッシングから出てるんですけれども、毎回テーマがいいので一応私は定期購読してます。
僕はなんか気になる回の時買ってますね。
定期購読していると必ず観光イベントを見れるんですけど、
三枝さんは今回あれ申し込んだ感じなんだあれは。
そうですね。
後置いて申し込めるんだってこと?
申し込めます、会員ではなくても。
それって何、有料になっちゃうってこと?
500円。
なるほど、分かりました。
毎回観光後に柴田本幸さんがお話しするトークイベントがあるんですけれども、
現地にも行けるし配信でも見れるっていうことで、
大体私はアーカイブで見ることになっちゃうんですけど、
これは定期購読してると必ずアーカイブ送られてくるんでそちらで見てますね。
もちろんリアルタイムでも見れて質問なんかもできます。
っていうですね、モンキーなんですけれども、
個人的には結構これ値段の割には柴田本幸さんが毎回翻訳チャレンジしてるし、
お得なんじゃないかなって個人的には思っている雑誌の一つです。
じゃあそんな雑誌ですが、今回ここにもっといいものがある特集について、
今日はちょっと話していきたいなと思ってます。
まずめちゃめちゃ面白かったですね、これね。
そうですよね、毎回なんか新鮮ですよね、読むと。
こんな新鮮な作品があるんだっていう、この新鮮さが味わえるっていうところは、
前回もそうでしたし今回もやっぱり思いましたね。
そうですよね、なので何というか、今回すごく思ったのは、
お二人が計6作家、8作品訳してるんですけど、
なんかどれも変わってるんですよね。ストレートな作品はなかったかなという印象で、
やっぱ短編だからこういう切れ味が出るのか、作家だからこういう切れ味が出るのか、
ちょっとわからない部分あるんですけど、いやめちゃくちゃ面白かったなっていうのと、
あとなんか海外文学、海外文学だけではないと思うんですけど、
文学作品の中でちょっとこれは一体どういうことなんだろうとか、
ちょっとつきにくくてわかんないなとか、でもなんか面白いなみたいな作品あると思うんですよ。
日本で言うと炎上陶さんとかになるのかなとか、
ちょっとその辺り変わった作品を書くっていう意味でちょっと今あげてますね。
いると思っていて、それの楽しみ方とか読み方というかっていうのは、
多分わかりにくいっていう感覚で終わってしまうことも多いんじゃないかなと思っていて、
今回8作品読んだ時に思ったのは、そういうなんかちょっと変わってるなっていうものへの
かなり入り口になるんじゃないかなと思っていて、
これを長編でやられると多分読み切るの結構きつかったりする人多いと思うんですけど、
短編で結構コンパクトな作品が多かったので、今までこんな変わった話あるんだ、
ふーんとか思いながら読み進めて一中でちょっときつくなっちゃって、
やめた長編とかがある方には結構おすすめかなと思ってます。
訳わかんない作品が結構多いんで、独特だし全部。
そういう意味で異彩を放っているので、
個人的にはそういう雑説経験がある人にこそ読んでもらいたい、今回の特集だなと思っています。
ご本人たちは意図してないと思うけど、お二人は意図してないと思うんですけれども、
ぜひそういうのにファーストステップになるかなって思うので、
ぜひちょっとそのあたり思い当たる方は手に取っていただけたらなと思います。
しかもあれだよね、モンキーね、この内容に関して絶対渡し安いと思うんだけど、1200円なんだよね。
定期購読としたらさらに安くなります。
さらに安くなるんで、ランパーオブだっけな。安くなります。
確かにそうですよね。変な話が本当多いんですけど、
でもなんかいい話というとあれですけど、なんか読後感が何とも言えないこの、
読んだ時のこの充実感っていうんですかね。短編で短いんですけど、それなのにそれが味わえるっていうですね。
なかなか余韻が残る作品がいくつかあったりするので、
そういう意味では確かに何の話かよくわからないところもあるかもしれないけど、
でも読んでいくと面白いですし、余韻も残るしっていうような。
じゃあそのところで具体的にちょっとお話ししていきたいと思います。
まずですね、ハンモトホームページから読み上げたいと思います。
翻訳家岸本幸子と柴田本幸が今一番訳したい創作を集めた海外文学作品特集の第2弾。
2人が選んで訳した英語圏の作家6名による主力の8作品をお届け。
というところになっております。
今回前回の第1弾の時には日本で紹介されてない作家っていう縛りがあったんですけど、
今回はそれを取り除いて選びましょうと。
訳したいやつ、紹介したやつ紹介しましょうっていうことでお二人で選ばれたそうです。
ただ結果的に今回日本で既に紹介されてるのはマコーマックだけでしたね。
エリック・マコーマックだけという結果になりましたというところですね。
本当に6名の作家はですね、
マコーマックはある意味海外文学界隈では売れたイメージがあるから、
長編クモがちょっと有名っちゃ有名なのかな。
エリック・マコーマックですね。
マコーマックのクモとかってちょっとクロート側な印象が向こうの中であるんですよね。
海外文学の入門という位置づけではないというかですね、
海外文学のちょっといろいろ沼にハマっていった、そこの方にありそうな本かなと思うので。
私も読みたくて読んでないんだよね。あれも発売した当初から気になっていたんだけど。
つんどくにはなってますね。
持ってはいるんだね。
持ってはいますね。
なるほど、そうですよね。
ちょっと話それちゃいましたけど、日本ではエリック・マコーマックのクモという本は
下田本幸さんが役して、イメージだと売れた方の海外文学だなと思ってます。
それ以外の今回の作家はですね、初めてかなという人ばっかりなので、
本当ちょっとこんな作家たちがいるんだっていうところで、
当たり前なんですけど世界広いので、英語圏も広いので当たり前なんですけれども感じたところですね。
この本の構成は岸本さんの役の短編があって、下田本幸さんの短編の役があって、
その後、翻訳余話という形で2人の対談が、その作家に対しての対談とかが入っていて、
それが3ブロックになってるっていう感じです。
なので6作家ですね。
で、翻訳余話とかを読ませていただいてると、やっぱり下田さんと岸本さんのですね、アンテナがすげえなっていう。
いろいろ買ってるんだなっていうのが、翻訳家なので当たり前なのかもしれないですけど、
いろんな小説を買ってストックしてるんだなっていうのがちょっと垣間見えて、
こういう仕事の進め方してるんだなっていうのがちょっと見えたりしたところもあって、
そのあたりもちょっと面白かったですね。
確かにどれだけの作品を読まれて、その中から選ばれているのかってすごい気になりますね。
個性的な作品を並べていらっしゃるので、相当な量の短編小説を読まれて、その中からだと思いますので、
一体どれだけの量に当たっていたのかってめっちゃ気になりますね。
そうっすよね。本当そう俺は思います。
岸本さんなんかは結構ジャケ買いするって言ってるんで、
表紙で決めてる、パッと見ていいなと思ったら買ってると思うんですけど、
その中から積んだ中から今回訳されているすごい尖った作品を見つけてくる選書もすごいなと思いますし、
どうなんだろうね。これって翻訳者の中で一般的なのかね、こういうやり方っていうのが。
どうなんですかね、ジャケ買い。翻訳者の方でもその翻訳だけではなくて、その作品が何を訳すかっていうところ。
そこのところですよね。
我々もこの番組を始めていろんな翻訳者の方と接するようになったなと思ってるんですけど、
イメージ結構持ち込みとか依頼とかが多い感じがして、
ストックがある中から出していくみたいな人って少数派なのかなと思ったりして、
いろんな年次とかもあるんだかもしれないけど、そんなところちょっと気になったっていうだけです。
話が逸れちゃったんで、ちょっと本題に戻していくと。
今回ですね、やっぱりこの6作家の作品を読んで、
今回ちょっと面白かったのは、脅迫夜話っていうのが入ってまして、
脅迫夜話っていうのは作家2人の作品をお二人が訳した後に入っている対談になってますね。
そうね。
どういう話かとか本当全く説明がしようがないんですけど。
ないですね。
で、ダニエル・ダットンさんの次の作品の書かないこともですね。
はいはい。
これはまあ書くということに対しての話ではあると思うんですけれども。
これも一読して、もう何かかなり難しい文章だなと思いましたね。
いやあ、そうね。
だからあのなんかこうちょっと今語る言葉がなかなかないんですけど。
でもこれを教訳要話でちょっとね解説していただいているので、それを読むとなるほどこういうことなんだと思うのと、あと冒頭でも言ったんですけど短いんですよこれ。
短いんで全然読み切るのはそんな大変ではないので、ぜひちょっと体験してもらいたいところではあるかなと思いますね。
なんか意味とかどうかより、この文章を体験するっていう感覚が楽しい気がしますよね。
何て言うの。視点が定まらないのに何か成り立っている感じがすごくびっくりしたんだよな。
なんかすごくちょっと面白かったので、ぜひというところですね。
じゃあちょっと具体的にですね、ちょっとどういう作品が入っているかって話をしていきたいなと思います。
6作か8作品なので、ダダッと話していっちゃうと思ってるんですけど、ちょっとですね、いくつかはちょっと厚めに話そうかなと思っています。
一番最初に入っているのは、スーヴァンカム・タマバンサーという方のランディ・トラビスという作品になっています。
カナダの作家なんですけれども、ラオスの難民キャンプで生まれてカナダ育ちという方ですね。
ちょっと移民文脈もある方ではありますというところですね。
この話なんですけど、ランディ・トラビスというアーティストというかミュージシャンがいまして。
カントリー歌手、往年の名歌手。
らしくて、実在する方ですと。
そのランディに主人公のお母さんが夢中になっていくわけですね。
いろんなことをやらないでランディ・トラビスの歌をずっと聴いているお母さんという状態にお母さんがどんどんなっていくんですよ。
父はですね、それに対してどうしようみたいな表現があるんですけど。
ランディ・トラビスのことばっかり考えている母をですね。
父は寡黙な感じのお父さんなんですけど、歌ってみたりとかして。
母のランディ・トラビスに入り込んでいるのを少しなんとかしようとしているところもあったりとかして感じがありました。
ある日、コンサートに父が母さんが行きたがっているから叶えてやるしかないだろうということで、みんなで行くことにしてっていうところがあって。
っていう感じでちょっと話は進んでいくんですね。
その後、母はいつの間にかこのランディ・トラビスから興味を失って、次はスロットマシーンにハマったりとかするんですけど。
ちょっと変わったお母さんが出てくる話ですね。
この変わったお母さんの描かれ方が、これね、次のエリック・マコーマックの作品とも共通してるんですけど、なんかサラッとしてるんですよね。
ちょっと変だなって思うんですけど、そのあたりがね、この作品のちょっと面白いところだなと思いながら読みました。
このお母さんが英語が書けなくて、読み書きはできなくて、ランディ・トラビスにファンレターを送りたいからお娘さんに手紙を書かせるんですけども、
娘からすると、そんなの何をしてるんだっていう感じなんで、結局ね、母さんはあなたのことを永遠に愛してますとメッセージを書いていて、
ですけど娘はあなたなんか大っ嫌いって書いて、それで葉書を送り続けたりとかで、そんな面白いエピソードもあったりして、
あとやっぱり僕はお父さんがすごくいいキャラだなって思いましたね。
お母さんは変人で、ちょっとそれに付き合うようなお父さんっていう感じなんですけども、最後読んでいくとですね、
このお母さんはランディ・トラビスからちょっと途中でスロットマシンに気持ちが変わったりでいくんですが、
このお父さんが思っても見ない姿を見せたりするんですよ。最後まで読んでいくとすごいなんかね、このいい小説が読めたなっていうので、
僕はもう結構今回の小説のこの教訳の中でも一番好きかもしれない作品でした。
なるほど、確かにそうだね。お母さん変だし、いろいろあるけど、ラストのお父さんいいもんね。
このお母さんのこともラオスから出てきてっていうので、読んでいくと結構大変な事情がやっぱりあったと思いますし、
でもね、そことこの変なことにハマっていく筋肉っていうかギャップすごい良かったなと思いましたし。
ちょっとこれくらいにして次の作品なんですけど、次がですね、エリック・マコーマックの家族の伝統。
これ柴田さんが訳したものですね。さっきのあれか、ランディ・トラビスはですね、岸本さんが訳してます。
ちょっと言いそびれちゃったと思うんで、じゃあちょっとこの家族の伝統の話をさせていただくと、
これね個人的には私今回一番面白かったなと思っていて、不穏なし、不穏な空気流れるんだけど、なんか変に明るくまとまっていくちょっと不思議な話だったなと思っていて、
あまり他でこういうタイプ読んだことないなと思って、でもなんかね、映画とかでなんかこういうのありそうと思った。
なんか扱ってるのなんか不穏なんだけど、演者たちがやたら明るいみたいな。
なんかそういう作品なんかありそうだなと思いながらちょっと読んでましたと。
ちょっとざっくりネタバレしない程度にどういうと、この話なんですけど、ベンジャミンっていう主人公がいまして、
彼がですね、自分のお父さんにエレナという女性にプロポーズしたということを告げるところから話が始まってきます。
まだその回答はもらってないと、エレナから回答はもらってなくて、返事を待っている状態で、もしうまくいったら一緒に暮らしたいという話をしているというところから始まります。
このエレナという女性なんですけど、実はですね、ベンジャミンとはちょっと年上の女性なんですけど、彼女はちょっと子供を欲しがっていたので、
ベンジャミンが実は協力して、もうすでに二人の間には子供がいます。
エレナとしては子供が欲しかっただけなので、ベンジャミンにそれ以上のこと、結婚とか一緒に生活していくとか、そういうことは求めていなかったというところになります。
その翌日ですね、この話をした翌日ですね、父はですね、ベンジャミンにあることを告げます。
自分もある女性にプロポーズしたと。今ちょっとお母さんもいない状態なんですね。なので一人見なんですけども、自分もある女性にプロポーズしたと。
で、お前が知ってる相手だ。その相手はエレナであるということをベンジャミンに伝えます。
ベンジャミン同様、今は即答をもらえず返事を待っている状態だというところから、これがちょっと話の前半ぐらいなんですけど、後半ちょっといろんなことが展開していって終わっていくっていう話なんですけれども、
というですね、ちょっとこの最初の大枠だけ聞くと結構びっくりするような、どういうことなんだよって思うような話なんですけれども、
この辺もですね、ちょっと不穏だし、その後もちょっと不穏な感じが流れて、でもなぜか割とカラッとした明るさを持って終わっていくっていう、ちょっと変わった話です。
で、エリック・マーク・オーマックってこういう作風なんだなっていうのはちょっと、今日訳4話でも語られているので、なるほどなと思いました。
最初のこの不穏な空気感と、この最後の終わりの時の空気感のね、この違いは確かにめっちゃ面白かったですね。
私、なんとなくだけど処理しきれない感はある。
なんていうか、読んでて。で、やっぱそれがこの作品の面白さでもあるなと思いますね。
最初、僕、作品読んだ時に、なんか屋根裏部屋に祭壇みたいなものがあったりして、人の指があったとかっていう、なんかそんな話もあったりして、
呪術的な内容になってくるのかなと、ちょっと怖めの、と思ってたら、ちょっと思わない方向に話が進んでいって、
あれ最初に書いていたこと一体何だったんだろうって思いつつ、でも話的にはね、なんかすごい面白いんですけど。
そうですね。
どっちかというと、ちょっと神話に重ねられるような話になっていってっていうので。
そうですね。で、屋根裏部屋の話は出たんで、あれなんですけど、コウモリが出てくるんですよ、この話。
コウモリがベンジャミンの部屋の上から、天井から屋根裏からですね、落ちてきて、ちょっと怪我というか、少し怪我をしていると。
で、それを見てもらうために、動物病院に行ったんですけど、その動物病院にいたのがエレナなんですね。
で、そこで二人は出会ったので、そこでちょっといろいろお互いの話をしていって、いろんなことがあって、ちょっと子供を作ることになったという形になってます。
このコウモリがこの話の中で、災いを呼んでくるのか、幸運を呼んでくるのかみたいな話があった。
結果この話において、どっちだったんだろうっていうのは、そこも結構モヤっとする。
コウモリがね、きっかけでエレナとベンジャミンは出会うので、それがこの物語においてもどういう意味を持っていたんだろうっていうのは、
一つの意味で捉えることができるし、ちょっとここは読んだ人で様々な印象を持つんじゃないかなと思うところでもありますね。
確かに、このコウモリが一つのキーワードというか、そういうのになっているのを感じましたし。
このエリック・マコーマックとスーパンカム・タババンサさんの作品が一つのパートになってますという感じになってます。
続いてもう一個の塊というか、二人の作家なんですけど、
基本上ではダニエル・ダットンとヘザー・アルトフェルトさんが続いてるんですけど、
ちょっとさっき冒頭前でも話した通り、ちょっと複雑なので先にわかりやすいですね。
作家の方をちょっと紹介したいなと思っていて。
じゃあアンバーはミエサイ君。
そうですね。パートというと最後に紹介されている作品の中で、
先に岸本幸子さんが訳されたアンバー・スパークスの大切なものを隠しておくための場所ですね。
ちょっとこれをこの作品紹介したいと思います。
作品はシャルル・ペローのロバの川という古典の自動文学の代表作であるんですけど、
それは現代風にアレンジしたおとぎ話になります。
内容としてはですね、昔々から始まるんですけど、ある王国、小さな王国にいるお姫様が主人公になります。
お姫様がいるんですけども、そこにはちょっと狂ったようなお父さん、父親がいて王様ですね。
奥さんがすでにいないということで、ちょっと新しい王妃様、結婚相手を探しているという時に、
このお姫様に今はいないお母さんの面影を見てですね、
お父さんがちょっと気が狂ってるんで、この自分の娘と結婚したいと言い出します。
娘はですね、そんなのも絶対嫌だと。なんでこんな親父と結婚しないといけないんだというので、ちょっと困ってしまいます。
この小説がですね、結構コミカルに書かれているんで、ここからですね、そのお姫様の助けてくれる妖精がいてですね、
この妖精がですね、妖精というとちょっと小さくて羽が生えて飛んでいるようなイメージかもしれないですが、
ここで出てくる妖精というのはですね、結構ゴツくてですね、なんか憎々しくて、
で、あのゴッドマザーと呼ばれている、大阪のおばちゃんみたいな感じの妖精なんですけども、
結構いいアドバイスをしてくれて、不可能な要求をお父さんにつけたら、結婚を拒むことができるだろうというので、
そこで考えたのがですね、このお姫様が血の色をしたドレスを作ってほしいとお父さんに要求しようと。
そんなの作れるはずはないと思っていたら、お父さんがそれを真に受けて職人に頑張らせて、
もう見事な血の色をしたドレスを作らせてしまうと。
じゃあ次はお姫様が骨の色をしたドレスを要求します。
これはさすがに無理かなと思ったら、今度もですね、お父さんが職人に作らせて、見事な骨の色をしたドレスができてしまうと。
で、これはもうヤバいと。
あって、ちょっと妖精とどうしようって言って、じゃあこの血の色のドレスですね。
この血の色っていうのは、現実にはそれがどんな色なのかってないものなので、
これはさすがに作るの無理だろうというので、血の色のドレスを作ってほしいと。
それがないと結婚はしきあげれない、結婚できないって娘が言うんですけど、
そしたらお父さんがですね、もうこれまた職人に頑張らせて、
だからこれはもう血の色としか思えないドレスっていうのをですね、本当に作ってしまうと。
で、これはもう娘もちょっと認めざるを得ないというのになってしまってですね、
とはいえ結婚は嫌だから、もうこのまま死ぬか、もう逃げるか、もう二択しかないと。
そしたら妖精が、じゃあこれはもう逃げるしかないでしょうというので、
このおとき話の世界からですね、娘さんをちょっと魔法を使って、
ちょっと別の世界に飛ばして逃げることを手伝ってあげます。
で、娘さんがですね、ロバの革をかぶって別の世界に逃げるんですけども、
その着いた先というのがですね、これが現実世界でニューヨークのセントラルパークの着いてですね、
そこでですね、この最初の国でお姫様だった人がファン市民って言っていいのかな、
まあなんか不老者みたいな立場で現れて。
で、最初はね、肉屋の主人と出会って、次に美術学校の学生と出会って、
最後に誰と出会うのかっていうので、この現実のニューヨークで恋愛とかですね、
一般生活というのかな、なんかそういうのを謳歌するようなそんな話ですね。
これはね、なかなかすごいコミカルだし、登場人物のキャラクターのひねくれ具合っていうんですかね。
そんなのも感じれてすごい面白かったです。
これなんかね、これもコミカルな部分もありながらと、
あとなんだろうな、例えばこの王様の話からスタートしてて、
で最終的にセントラルパークっていういわゆる現実的な世界に出てきて、
その後彼女の人生というのは続いていって、
である程度の自分の中での人生っていうのはこういうものだみたいなところに落ち着いていくんだけれども、
王様からも、なんだろう、割と簡単に逃げ切れちゃった感じとかあって、
最初のなんか前半の王様怖い感じが結構強烈だなと思ったんだけど、
それから割とスルッと離れていくっていう感じは結構意外だったなというか、
あ、こんな感じなんだっていうのがあったりして、
でその後の彼女の生き方っていうのもなんか不思議で、ある意味すごくリアルだし、
そうですよね。
幻想的なのになんか妙なリアルさがあるっていう、なんか不思議な作品だったなとちょっと思ってますね。
そうですね、幻想的な世界からニューヨークの現実的な世界に来て、
そこでいきなりリアルな人間として描かれていくっていうところ、
でも実際ではそういうものかもしれないですけど、
その世界で生きていくなら、そこの世界の中のリアリティのある人物になっていくっていうか、
そういうなんかね、でも面白かったですよね。
この話がもうね、シャルル・ペローのロバの川をアレンジしたっていうところで、
なんかその始まりから終わりまでのある程度の筋道っていうのは決まってるのかもしれないですけど、
筋道でもまさかこうなっていくんだっていう、なんかその読めなさっていうのも当時に感じたので。
確かに、先の読めない感はすぐあったね。
この岸本さん役の次ですね、柴田茂之さんが役しているのが、
ステイシー・オーモニエという人の将軍拉致という作品になります。
将軍拉致と漢字で書かれているんですけども、将軍が出てくるとかっていうわけではなくて、
男性が田舎道というかですね、そういうところに行った時に、
ある将軍と書かれている、ジェネラルと言うんですが、将軍と書かれているジェネラル社の古いバスを見つけてですね、
そのバスにまつわる、そのバスに住んでいる人がいるので、そのバスにまつわる話を聞くというので、
その話というのがすごく面白い話になっていて、
バスにまつわる話を聞かされるんですけども、と軍人の男が絡んでいて、
その男はいつも似た似た笑うような人間で、
戦時中でもどんな時でも似た似た笑ってて、
捕虜になった時も笑うし、収容所送りになった時も笑って、
また国に戻ってきた時も笑っているみたいな男ですね。
そんな人が、ちょっと戦争も終わって就職しようかという時に、
全然職がなくて、バスの運転手には慣れたので、
ジェネラル社のバスの運転手になると。
腕前は良くて、バスの運転手としての実績を買われて、
ビジネスマンとかを推せるような路線のバス運転手に抜擢されます。
その似た似たと笑っているような男が、
とはいえ契約更新がされずに、
クビになりますよってなった時に、最後の運転の日なんですけども、
そこでみんなをあっと驚かせるような、すごく大きな事件を起こすという話ですね。
という、そんなこのバスにまつわる話というのを、
そのバスに住んでいる男から聞かされて、
その話を聞いた主人公がですね、
さらにですね、それ以外にも思っても見ない話を聞かされる羽目になる、
物語をいくつも塗り足していくような、そんな短編になりますね。
不思議な話で。
そうですよね。
これ今ちょっとやばい、いろいろ今、みずさんの話聞きながらちょっと読み返したんだけど、
最後に出てきた人の、あの主ちょっと笑ったりしてるけど、
ニタニタ笑ってたやつかなとかちょっと思いながら、ちょっとなんか疑心半競になってきた。
そうですよね。
いやもう本当に何が本当なのかっていう。
そうですね、何が本当か分からなくなる話だね。
全く分からないです。
今、こんな短いのに。
でもね、この最初に聞かされる、このニタニタ笑う男にまつわる話ですね、
この物語がすごい物語性があってですね、これがめっちゃ面白いんですよね。
そうだよね。
もう最初の設定とか忘れるくらい、この面白いストーリーが。
最後はね、その物語以外にも他にも物語がまだあったのっていうですね。
そういったこの短編の中に驚きが何個か隠されているような話ね。
止まらなくなるタイプの話だよね、これね、と思いますね。
面白かったのが、ステイシー・オモニエっていう人、100年くらい前ですかね、これ書かれての。
そうですね、ちょうど1924年に出ているイギリスの作家なんですけど、
柴田茂之さんが言っていたのが、そんな面白いことを書くタイプの人ではないけど、
今回のはもうめっちゃ面白いと。
で、20本に1本くらいなんか面白いのがあるというので、
イベントの時も野球選手で20打席で1アンダーしか打てないけど、
その1アンダーは確実にホームランを打つタイプの人だみたいなんですね。
だからこれは本当すごい面白かったですね。
でもなんか岸本さんもその時言ってたけど、
面白いものを書けるのはね、素晴らしいんじゃないかみたいなことを言ってたと思うんだけど、
我々としてはね、もう柴田さんが他の19本取り除いてこれだけ差し出してくれるから、
ありがとうございますって言って読むだけなので、ありがたい話ですよね。
すごい天才バッターに思えてしまって。
本当にありがたい話だなと思いながら。
じゃあちょっと次行きますか。
本来ならですね、真ん中に入っているダニエル・ダットンのインスタレーションと書かないこと。
岸本幸子さん役ですね。
それと柴田本幸さんが役したヘザーアルトフェルド。
死んだ原稿たちを痛むと沈黙を痛む。
この2作家2本ずつなんで4本ですね。真ん中に入っているんですけど、
これちょっとさっき言った通り結構説明が難しかったりする4本なので、
ダニエル・ダットンはちょっとさっきも話したけど、
私は結構この話としては山の中で迷ってしまった女性の話なんだけれども、
女性の視点がありながら山にある植物が宇宙的な視点で語られているような感じがあって、
不思議な作品だったなと思ってますね。
もう1本の書かないことの方もなんというか、
これもダニエル・ダットンさんの書くことに対するスタンスみたいなのがちょっと現れていて、
言葉っていうのは多分デザインやってるからと思うんですけども、
言葉っていうのはもう意味を持ってしまうとどうしてもっていうことについて触れていて、
その感覚とか話とかめちゃくちゃ面白かった作品です。
ダニエル・ダットンさんのこの2つの作品、あらすじとかそういうのはあんまりないのかなと思っていますね。
ここの最初のインスタレーションという作品は、
彼女の視点で読みは始めたものの途中でどの視点になっていくのか、
誰の視点なのかってよくわからなくなっていくような読み心地があって、
彼女が山の中で山肌を感じるんですけども、
その時ですね、この文章の中にはいろいろな植物が出てくるんですけども、
この山肌に触れたときに何かその植物たちと、
あと宇宙ですね、宇宙が同時接続するような何とも言えない感覚が生んでいるときに感じてですね、
これはすごいなと思ったのはありましたね。
とはいえどういう話か本当説明できなくて申し訳ないんですが。
これは難しい。読んでもらうしかないかなと思いますね。
次のヘザーアルトフェルトの死んだ言語たちを痛むと沈黙を痛むなんですけども、
死んだ言語たちの方はですね、本当に実在している言語を結構並べていて、
今まさに消えゆく言語、77億人の人間のうちにヌチャトラット語を話す人間で残っているのは彼一人とか、
そういうものをダーッと上げていっていて、どういう言語だったとかちょっと話している部分もあったりして、
本当に消えていく言語についていろいろ書いてある文章なんですよね。
これは小説ではないと思うんだけれども、なんとも言えない作品でして、
日本語を話している我々からするとやっぱり日本語って結構話す人多いなとかちょっと思ってしまったりもしたりする、
なんか不思議な感覚になる文章でした。
そうですね、僕はこれすごい好きでしたね。
この中で52ページって書かれていたんですけど、ある古代文明は木を話せたと。
木ですね、植物の木、木の根の言語とか、木のこの立てる音をその文明は返したとかですね、
また風から教わった言葉というのも持っていたと。
ここで語られている言語というのが実在する言語ばっかりなんで、
この古代文明で木を話せたとか、風から教わった言葉があるとかって本当なのかなってちょっと思ってですね、
そういったすごくロマンを感じつつ、昔はそういった言葉が存在していたと思うんですけど、
それが今はもうなくなっているであろうと思われるので、ちょっと寂しさも感じるような、
文明はすごい進化していっているところがあっても、言語としてかつてあったものの中にはもうすでになくなっているものもあるんだろうなというですね、
なかなかこのちょっとロマンを感じたり寂しさを感じたりするような、そんな感情があって、
あと言語が好きな人はすごくハマるんじゃないかなと思います。
たしかに、ハマるだろうね。
で、沈黙を痛むの方なんですけども、これはなんか詩みたいな感じですね。
詩のような文章がついています。
短いですね、3ページぐらいですかね。
しかも詩っぽく整えられているというか、構成されているんで、読むのは時間はかからないと思うんですけども、
意味を汲み取るのはちょっと時間がかかるかなと思いましたね。
沈黙がいなくなった今、私たちは何者にも怯えないとか、沈黙について書かれている文章で、
痛むなので沈黙がなくなるということだと思うんですけど、そうなるとやっぱり騒がしいということなのかなとか、
ちょっといろいろ、でもなんていうか、なんか静けさは感じるんだよな、この文章からはな。
まあ書いてあることはね、結構音の話とかもあったりするので、
騒がしいというか音がたくさんあるっていうことはなんとなくわかるんだけど、
まあちょっとこれも読んでもらわないとわからないかなと思うんで、
ちょっとあまりむずくかもしれない。
あとこれはね、最初の1行目が彼女という人が別れを告げに私たち一人の中に入ってきたっていうところから始まるんですけど、
この設定というんですかね、状況を想像しながら読んでいくと、すごく寂しさを覚えるような、
詩と言っていいのかな、になってくるかなと思いますね。
ラストもね、私たちが考える音がっていう、音っていうのに結びつけているから。
で、沈黙とか。
じゃあちょっとそんな感じでざっと全部の作品かな、お話ししてきましたけれども、
今回冒頭でも話している通り、変わった作品が多いので、変わった作品こんなにですね、
なんというか、気軽に味わえるのってあんまりないと思うので、
もう気になったらぜひですね、読んでいただけたらなと思います。
そうですね、あと今までちょっと触れてこなかったんですけども、このモンキーのビジュアルがすごく良くてですね。
確かにそれ話さないとね。
しかも作品ごとにですね、その作品をイメージしたアート作品と読んでいいと思うんですけども、
その世界観をすごく何か頭の中でかもし出してくれるような、
そんなですね、すごくビジュアルがこの作品ごとに入っているんで、
そういった意味では、そこの楽しさっていうのはすごくあると思いますね。
文章だけでももちろん面白い作品なんですけども、
プラスこのビジュアルがかきたててくれるイメージがかなり強烈なものを感じるし、
あと単純に見ていても楽しくなるようなアート作品とかも入っているので。
そうですね、これあれだよね、アートワークやってるのが高田明子さん、増子さんという2人で、
これ兄弟なのかな、分かんないけど、やってらっしゃるみたいで、
これ柴田さんの最後、これ後描きみたいに、猿の仕事っていう文章ついてるんですけど、
そこを読むとですね、岸本さんと協約特集やることになったので、
全てにお二人の作品がついたら、高田明子さん増子さんのお二人の作品がついたら、
すごいことになるんじゃないかと思い、ダメ元でお願いしてみたところ、
ありがたくOKをいただき、そしてすごいことになったって書いてあるんですけど、
確かにすごいことになってるんですよ。表紙もいいし。
そうですよね。
私、各作品のイメージをバシッと掴んだアートワークが入っていてね。
孔幕の家族の伝統のこのアートの写真とか。
いいよね。
そうですね。
ヘザーアルトフェルトの沈黙を悼むもいいし、
死んだ原稿たちを悼むもすごい凝ってるし。
すごいかっこいいよね。
雑誌だから映えるこのアートワークだと思うので、
ここもぜひ楽しんでいただきたいですよね。
そうですね。
次に話しちゃうと、連載で古川秀夫さんと川上博美さんと、あと岸本紗司子さんですね。
そうです。
あと、レディみかこさんも書いてらっしゃるんで、この4名の連載もあるし、
また佐賀口京平さんの文章も入ってますし、
あと、柴田さんが他にも訳してますね。
ネルソン・オルグレンっていう方と、
ケリー・リンク、他の作品も読めますので、
かなりお得な文芸師だと思うので、
気になった方はぜひ買っていただけたらなと思います。
じゃあ、ちょっと今日こんなことにしておきましょうか。
いつもとは違う感じで紹介してこれて、
少しサクリサクリなとこはちょっとあったけど。
確かに。
でも、モンキーはやっぱり。
そうですね。本当楽しいですね。
じゃあちょっと次回予告して終わりたいと思います。
次回はですね、ミハイル・アイバスのもう一つの町をご紹介いたします。
お楽しみに。
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