2026/04/01
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サマリー
本放送では、2019年に東京大学入学式で行われた上野千鶴子氏の祝辞を紹介。努力だけでは報われない社会で、恵まれた環境に感謝し、弱者を助けること、そして未知の世界へ飛び出し、新しい価値を生み出す「メタ知識」を身につけることの重要性を説いている。このメッセージは学生だけでなく、大人にも向けられていると語りかけている。
新年度の始まりと上野千鶴子氏の祝辞
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日から新年度スタートです。今日は少し前のお話ですが、2019年、東京大学の入学式で読まれた上野千鶴子さんの祝辞を一部抜粋して紹介します。
これは話題になったスピーチなのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。 でも今改めて読むとまた違う響き方をするように感じています。
平成31年度東京大学学部入学式祝辞。 ご入学おめでとうございます。
あなたたちは激烈な競争を勝ち抜いてこの場に来ることができました。 あなたたちは頑張れば報われると思ってここまで来たはずです。
ですが頑張ってもそれが後世に報われない社会があなたたちを待っています。 そして頑張ったら報われるとあなた方が思えることそのものが、
あなた方の努力の成果ではなく、環境のおかげだったことを忘れないようにしてください。 あなた方が今日頑張ったら報われると思えるのは、
これまであなたたちの周囲の環境があなたたちを励まし背を押し、手を持って引き上げ、 やり遂げたことを評価して褒めてくれたからこそです。
努力だけでは報われない現実と弱者への配慮
世の中には頑張っても報われない人、 頑張ろうにも頑張れない人、
頑張りすぎて心と体を壊した人たちがいます。 頑張る前から所詮お前なんか、どうせ私なんて、と頑張る意欲をくじかれる人たちもいます。
あなたたちの頑張りをどうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。 恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれない人々を貶めるためではなく、
そういう人々を助けるために使ってください。 そして強がらず自分の弱さを認め支え合って生きてください。
女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、 フェミニズムは決して女も男のように振る舞いたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。
フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
予測不可能な世界と多様性の重要性
あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。
これまであなた方は正解のある地を求めてきました。 これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です。
学内に多様性がなぜ必要かといえば、新しい価値とはシステムとシステムの間、異文化が摩擦するところに生まれるからです。
学内に留まる必要はありません。
東大には海外留学や国際交流、国内の地域課題の解決に関わる活動をサポートする仕組みもあります。
未知を求めて、よその世界にも飛び出してください。
異文化を恐れる必要はありません。
人間が生きているところでなら、どこでも生きていけます。
あなた方には、東大ブランドが全く通用しない世界でも、どんな環境でも、どんな世界でも、たとえ難民になってでも、生きていける地を身につけてもらいたい。
大学で学ぶ価値とは、すでにある地を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない地を生み出すための地を身につけることだと私は確信しています。
地を生み出す地をメタ知識といいます。
そのメタ知識を学生に身につけてもらうことこそが大学の使命です。
ようこそ東京大学へ。
平成31年4月12日。認定NPO法人ウェメンズアクションネットワーク理事長上野千鶴子。
大人へのメッセージと新年度の挨拶
この言葉って学生たちだけじゃなくて、私たち大人にも向けられているような気がしました。
今日は4月1日です。ようこそ令和8年度へ。今年度もよろしくお願いいたします。
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それではまた明日。
05:11
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