本屋の現状と課題
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日も最後までお付き合いください。 9月7日、自宅から最も近い蔦谷書店が閉店することになりました。
街の本屋さんがまた一つ姿を消していくんです。 ネットで本を買うのが当たり前になって、本屋さんに行っても欲しい本がないと感じることが増えました。
そうなると、おのずと本屋さんから足が遠のく、結果として本屋さんのラインナップも薄くなる。 こういう悪循環が起きてるんだなぁと強く感じました。
おとといの配信で音楽の話をしました。 カセットテープの再評価について触れたんですが、本もまた儀式的な体験を与えてくれるものだと改めて感じました。
しおりを挟んで、ここまで読んだと確かめながら読む。 本の厚みを目で見て、あとどれぐらいで読み終わるかということを感じながら読むということでもありますよね。
それは何ページ分の何ページというその数字で表示されるような進捗ではなくて、物理的な面積とか重みの感覚を味わうことができます。
これってうやうやしい感じがカセットテープを求めるZ世代の人たちと共に、紙の本を大事にしたいっていうのは何か通じるような気がしました。
これはアナログ時計にも似ていると思うんです。 例えば10時39分と数字で知るのと、聴診の位置からあと20分ほどで11時だというふうに空間で感じるのでは、感覚の使い方がまるで違いますよね。
物理的な形が時間とか行動行為を意識させてくれるんだなぁって思いました。 だからこそ本という存在をただ情報としてだけではなくて体験として大事にしたいものだなぁと思いました。
地元の本屋さんを守るために私たちができることはどんなことがあるかなぁと考えてみると、ネットで買うということは変わらなくても本屋さんに届くように注文する。
そして本屋さんで受け取ってお金がちゃんと本屋さんに落ちるようにする。 そんな選択が地域の文化を守る一助になるのかもしれないなって感じます。
実は秋田駅前の書店も売り場面積が半分になってしまいました。 書店の灯火が少しずつ消えていくような気がして本当に危機感を抱いています。
懐かしいから大切なのではなくて、形あるものが持つ意味とか体験の価値というのをこれからも残していきたいものだなと思いました。
そこには情報だけじゃない私たちの人としての営みがあるんだなと思いました。 この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
それではまた明日!