2025-03-18 05:26

#1115 三春町出身の鬼生田貞雄さんの小説『離脱』を読んだ話

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三春町出身の鬼生田貞雄さんの小説『離脱』を、伊藤千広さんが発掘して本の形にしたので読みました。鬼生田さん自身のソ連兵に捕まりシベリア抑留する実体験を元に、戦後、北満から日本に戻ろうと足掻いている兵士の物語です。日本に友好的な蒙古の人々や開拓団に助けられる一方、ソ連兵や、日本を排除しようとする暴力組織から逃げる様などが描かれています。こういう小説が埋もれていたんだと驚きました。

サマリー

三春町出身の鬼生田貞雄さんの小説『離脱』では、ソ連によるシベリア浴竜と満州での捕虜体験が描かれています。物語は仲間たちとの離脱を通じて、人間の弱さや絶望感をテーマにしています。

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はい、おはようございます。本日の放送は、2025年の3月18日火曜日です。本日は第1115回目のお話となりまーす。
このチャンネルは、福島県郡山市在住の特撮アニメ漫画大好き親父のピョン吉が響きになったことをダダーと話をしていくという番組です。
鬼生田貞雄と小説『離脱』
よろしくお願い致します。 昨日は三春町出身の小説家鬼生田貞雄さんの離脱という小説を読んでおりました。
鬼生田貞雄さんについて研究している伊藤千尋さんが、鬼生田さんが同人誌に発表した作品を発掘した作品です。
黒い羊、北満について現代の人たちが読めるように、本という形にしたものです。
物語は鬼生田さんが自身が経験したソ連によるシベリア浴竜、その自身が経験した満州でソ連兵に捕まるという経験を描いた作品なんですね。
北満の続編とは書かれてないんですよね。話的にほぼ繋がっています。
北満のところに派遣されていた兵士たちは戦争が終わって軍の助けもなくなりまして、そして軍による起立も絶対じゃなくなりましたね。
ソ連兵、排日組織から逃れまして、どのようにして日本に戻ろうかともがくお話です。
小説の北満の方で、ジャラントンという町を目指していましたよね。この小説ではすでにジャラントンにソ連兵がいるということがわかりましたね。
線路のない町、ナジトンという町を目指しているところに描かれています。 そこから他の町へ脱出の経路を考えているんですが、すでにほとんどソ連兵に制圧されているので、
袋のネズミ状態になるんですね。 ですが兵士たちはそれを知らないのでいるんですよね。
今回のタイトル、離脱というのは、タイの仲間たちから離脱することは、ほぼ死を意味することなんですが、
過酷な進行の途中で、どんどんと仲間たちが離脱していく様が描かれているんですよ。 そして仲間たちを切り捨てながら進んでいくんですが、
結局は全員ソ連兵に囚われてしまうというラストが待っているんですね。 絶望感が半端ないです。
北満では過酷な自然も主人公的に描かれていたんですよ。 その分満州に住んでいる人はほとんど登場してこないです。
人間性と文学の反省
それに対して、離脱では自然が描かれることが少ない分、たくさんの現地の人々が登場してきます。
有効的な人々、敵対する人々。 今回、そこに住む人々が主人公という感じでしょうか。
最初の変なところからスタートして、情報も届いていないという、日本兵に親切な蒙古人の村の世話になりながら進みまして、
仲間強奪みたいな感じじゃないですかね。進みまして、次第に日本の開拓団が開いた村に助けられて進んでいくわけですよ。
一方、日本を排除しようとする暴力的な組織、貴族も多くなっていくんですね。 そして襲われたりとかします。
悲しいと思ったのは、開拓団の人々なんですね。 十数年かけて開拓を続けてあるので、廃止戦にそこを追い出される未来が待っているわけですよ。
それなのに、まだ状況が分かっていないのか、あるいは日本兵が助けてくれると思っているのか、
廃止する日本兵を手助けしているんですね。 自分たちも早く逃げるべき状況なんですよ。
そこまで決断できていないということなんですよね。 兵士たちも状況が分からないので、逃げるべきだということも言わないんですね。
自分の命がかかっているとなりますと、人間性というのはあっという間に剥がれているものだなと思いました。
たぶん、鬼戸沢さんのような経験された人は、戦後自身の経験したことを小説にした作品があったはずなんですよ。
ですが、そういった作品はあんまり自分を目にしたことがないんですよね。 たぶんたくさん出ていたんですが、そこから目を背けていたのは自分なんでしょうね、と反省いたしました。
というわけで、鬼戸沢貞男さんの離脱を読みましたね。 人間性というのは弱いものだなと思ったという話でした。
また、目を背けている文学の分野がまだ多そうだなというふうに反省もしました。 こういう文学性の優れた作家、他にも県内で眠っているということが多そうですね。
それを見つけたいなぁと思います。
はい、それではまた次回よろしく、ピョン吉のお宅の話をお付き合いくださいね。 本日もお聞きくださいまして、誠にありがとうございました。
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