作品の魅力と世界観
こんにちは。こんにちは。さてさて、今回はですね、あなたから頂いたメッセージ、いやーすごく興味深く読ませてもらいました。
塚原重義監督のクラユカバとクラメルカガリ、これ予備知識なしでご覧になって、もうかなりの衝撃だったと。
この熱量、今日はちょっと深く掘り下げていきたいなと思ってます。メッセージ本当にありがとうございます。
ありがとうございます。いや本当にメッセージ拝見してまず感じたのは、あなたが指摘されている昭和初期のような雰囲気と近未来的なメカの融合というところですね。
このなんていうか独特の世界観、ここにグッと心をつかまれたんだなっていうのが伝わってきました。
まさに言葉にするなら和風スチームパンクとか、あるいはレトロフューチャーとかそういう感じですよね。メッセージにもありましたけど。
この絶妙ななんていうか混ぜ具合が多分衝撃の大きな理由だったのかなと。では早速この2つの作品の魅力と、あと塚原監督についてもあなたのメモを頼りに探っていきましょうか。
まず驚かれたのがこの2作品、塚原義重さんという方の監督作品で、しかもアマプラで偶然見つけたと。
2024年の4月公開だから比較的新しい作品なのに、そのクオリティの高さにアマチュアっぽさが全然ないって。
そこはすごく鋭いご指摘だと思いますね。
そうですか。
というのも、くらゆかばはファンタジア国際映画祭で観客賞の金賞を取ったりとか、くらまるかがりも新潟の国際アニメーション映画祭でオープニングを飾ったりして、実は公開前から業界というか下人気の注目度は結構高かったんですよ。
なるほどなるほど。
でもまあそうは言っても劇場デビュー作でこの完成度っていうのは確かに驚きですよね。
そしてやっぱり世界観もこれがすごい。
メモにあった昭和初期風の背景に当時風でありながら未来的なメカっていう描写。
あと天空の城ラピュタの走行列車とか大友加紀夫監督の大砲の街みたいな雰囲気がずっと続く感じっていう例え。
あーなるほど。
このなんていうかビジュアルの密度とかちょっと懐かしいんだけど新しいみたいなガジェット感があなたを強く引き付けたんでしょうねきっと。
その世界観のルーツっていうのはどうも監督が学生時代の実施制作からずっとこう温めてきたものらしいんですよね。
へーそうなんですか。
それがくらゆかばだと地下世界の暗がりを舞台にした探偵者として。
探偵者。
でクラメルカガリの方はあの迷宮みたいな炭鉱箱庭って言いますけどそこを舞台にした滑撃としてそれぞれ花開いたっていう。
いやもう設定自体が魅力的ですよね。
探偵者っていう点ではメモに林海蔵監督の夢見るように眠りたいとかあと高橋陽介さんの漫画無犬紳士を思い出したとも書かれてましたね。
あーありましたね。
単に雰囲気だけじゃなくて物語のジャンル感みたいなものもあなたの曲線に触れたのかもしれないですね。
レトロな探偵ものにあの独特のメカがどう絡んでくるのかって気になりますよね。
ここでさらに興味深いのが塚原監督ご自身のその経歴なんですよ。
監督の経歴と独自の表現
あ経歴ですか。
あなたのメモにもありましたけど普通のアニメスタジオでこう舌摘みみたいな経験をほとんど経てないんですよね。
そうなんですか。
仲間内でフラッシュアニメとかを作りながらその昔の例えば2チャンネルのフラッシュ版とかそういう初期のファンコミュニティみたいなところに支えられてでついに劇場作品までたどり着いたっていう。
うわーそれはすごいですね。
これはかなり珍しいキャリアパスだと思いますよ。
それがまた作品のなんていうか質感にもつながってるのかもしれないですね。
いわゆるアート系じゃなくてあくまで大衆向けのエンタメを目指してるっていうのもメモで触れてましたけど。
そうですね。
才能とか努力はもちろんですけどその既存の制作システムの外にいたからこそファンと直接向き合う形である意味すごくピュアな形でこの和風スチームパンクの世界を作り上げられたみたいなそういう可能性って考えられませんか。
まさにそこが結構確信かもしれないですね。
商業的な定常期とかスタジオの色みたいなものに染まらずに初期衝動に近い感覚を保ったままそのコミュニティの熱量に後押しされてどんどんクワリティを上げていったっていう。
なるほど。
だからこそあなたが感じたみたいな衝撃とか既存のアニメとはちょっと違う手触りとかどこかインディーっぽい熱量とでも商業レベルの完成度が同居してるみたいなそういう不思議な魅力が生まれたのかもしれないですね。
あなたがもし若い頃に見てたら世界観変わったかもってそこまで感じられたのって単に絵柄とか設定がユニークだからっていうだけじゃなくて。
その作品が世に出るまでの物語というか監督が歩んできた道のり自体が作品のオーラとして出てるのかもしれないですね。
あなたが見出した魅力、和風スチームパンク、探偵モノ、レトロフューチャーなメカ、そして作り手の背景。これらが分かちがたく結びついてあの忘れがたい体験になったと。
そう考えるとですね、一つ重要な問いが浮かんでくる気がするんですよ。
と言いますと?
今回の塚原監督みたいにその既存の枠組みの外側で独自の表現をずっと磨いていて発表の機会をうかがっているような才能って果たして他にどれだけいるんだろうかって。
私たち自身がそういうまだ見る才能とかあなたの心を今回動かしたような新しい表現にどうやったら出会えるのか。
どうやって光を当てていけるのか。これはちょっと考えてみる価値があるテーマかもしれませんね。
そうですね。深いですね。
次回の配信もお楽しみに。
さようなら。