アニメの基本情報と背景
こんにちは。
こんにちは。
さて、今回送ってくれた方が共有してくれた資料なんですけど、これはピョン吉さんとピョン子さんという方々の対談の記録ですね。
手塚治虫さん原作のアダチガワラっていうSFアニメについて語り合ってるんですね。
これテーマ接点が非常に面白いですよね。手塚作品でタイトルは福島の地名なのに舞台は宇宙っていう。
そうなんですよ。このギャップがまず気になりますよね。
気になります。送ってくれた方の資料からちょっとこのアニメの革新に迫っていきましょうか。
はい、お願いします。まず基本情報としては、このアダチガワラ1991年、手塚プロダクションが制作したオリジナルビデオアニメ、OVAですね。
OVAですね。原作は手塚さんが1971年ですか。
そうです。71年に少年ジャンプに描いた漫画が元になっていると。
なるほど。資料だとこの作品が属するライオンブックスシリーズっていうのにも触れてましたね。
ありましたね。
これは衆映社の昔の雑誌ですかね。面白ブックとか。あと少年ジャンプに載ってた手塚さんの短編群の総称だそうです。
ライオンは特に関係ないらしいですね。
そうなんですね。でOVAっていう当時としては比較的新しいメディアで発表されたっていうのもなんか時代を感じますね。
そうですね。あと手塚プロダクション自体の話も出てましたね。もともとは漫画のプロダクションで、その後アニメ制作に進出してバンダーブックとか昔の24時間テレビの。
ありましたね。目玉アニメ。
ああいうのも手掛けていたっていう背景があると。
なるほど。その手塚プロの歴史の流れの中にある一本っていう感じなんですね。このアーダチガワラの。
そういうことですね。漫画からアニメしかもテレビ特番までやってそのプロダクションがOVAとしてこれを送り出したと。
でやっぱり一番こう引っかかるのはタイトルアダチガワラ。
ですよね。
普通に聞いたらやっぱり福島県日本松市の鬼場伝説を。
思いますよね。
連想しますけど。
ところがアニメの舞台は遥か遠い宇宙のとある惑星だと。
全然違いますね。
じゃあなんでこのタイトルなんだって。ここが送ってくれた方の資料が解き明かすポイントですよね。
はい。
元ネタは日本の古典芸能、能の黒塚にあるんだそうです。
黒塚。ああなるほど。まさにアダチガワラの鬼場伝説を題材にした能。
そうなんです。
ということはこのアニメはその能の黒塚の物語の骨組みというか構造を宇宙を舞台にしたSFとして大胆に法案したそういうことなんですね。
まさにそういうことになりますね。資料では夢枕博さんの小説黒塚も同じ伝説がベースになってるっていう話も出てました。
ああそうでしたね。
古典の構造が全く違うSFっていうジャンルでどう生きるのかっていう。ここが非常に面白いところだなと思いますね。
いやー面白いですね。その法案を実際に映像にしたのが監督であり絵コンテ、絵画もも担当した坂口久志さん。
はい。
この方の存在がまた作評に特別な意味を与えてるみたいですね。
この方元々は虫プロのアニメーターで。
そうなんですか。
グレートマジンガーとかにも参加されてて、漫画家としての石の花みたいな優れたSF作品を描いた方だと。
へー。
資料を読むともう手塚治虫の後継者とまで期待されていた才能だったっていうのがなんか伝わってきますね。
すごい方だったんですね。ただその方がこのアダチガワラが完成したその直後に49歳っていう若さで亡くなられてしまった。
そうなんですよね。本当に惜しまれますよねその才能が。
だからこの作品にはその手塚さんの原作の力と坂口さんのアニメーターであり漫画家としての才能その両方がギュッと凝縮されてるんじゃないかと。
資料の話し手の方はそう感じてるんですね。
まさに遺作ともいえる作品が古典とSFの融合っていうこれまた意欲的な形で残された後。
資料の対談の中でもやっぱり1991年当時のアニメとしてクオリティが非常に高くて見どころがあるっていう風に評価されてましたね。
なるほど。
あと制作協力に当時福島県のいわき市にあったスタジオダブっていう名前があるっていうのも地元のつながりを感じさせる情報でちょっと興味深いなと思いました。
そうなんですね。いわき市のスタジオが。
ええ。
というわけで今回は送ってくれた方の資料をもとにですね手塚晴明さん原作そして坂口久志さん監督のSFアニメ足立瓦の世界をちょっと覗いてみました。
作品の独自性と評価
はい。
能の黒塚を宇宙SFにアダプトするっていうそのユニークな着想とあと若くして亡くなった才能あるクリエイターのその仕事ぶりが光る一作っていう風に言えそうですね。
古典的な物語の型っていうのが時代とか設定とかジャングを超えてどういう風に新しい命を吹き込まれて現代の我々に響いてくるのか。
なんか送ってくれた方の資料はそういう創作の面白さとか奥深さみたいなものも教えてくれるような気がしますね。
次回の配信もお楽しみに。
さようなら。