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2025-06-10 06:59

#31 SFマンガ『リバイアサン』異色の魅力

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ピョン吉の航星日誌「#1199 黒井白さんのSFマンガ「リバイアサン」を読んで感じた話」をNotebookLMでポッドキャスト化したものです。人名の読み間違いはあいかわらず多いものの、元のメモに全然書いてなかった情報なども足して、深い内容に変わっていてびっくりしました。

サマリー

黒石郎のSFマンガ『リバイアサン』は、フランスで出版された後、日本に逆輸入される。特異なアートスタイルと緊迫した物語が魅力である。物語は、酸素を巡る生存争いを描きつつ、極限状態における人間性の光と影を探求している。

作品の紹介と背景
スピーカー 2
- こんにちは。今回は、リスナーの方から頂いたメッセージがありまして、それをもとに、ちょっと注目のSFマンガを掘り下げていきたいなと。
スピーカー 1
- お、いいですね。どんな作品ですか?
スピーカー 2
- 黒石郎さんの『リバイアサン』です。ジャンプコミックスから全3巻で、2022年から23年にかけて出た作品ですね。
スピーカー 1
- あー、リバイアサン。黒石郎さん。ペンネームはもう特徴的ですけど、シドニアの騎士の二平綿さん。
- そうなんです。
- 二平さんの元アシスタントさんなんですよね?
スピーカー 3
- えー、その経歴もあって、やっぱりちょっと作風に通じるものがあるのかなんていうのも気になるところで。
スピーカー 1
- うーん、確かに。
スピーカー 2
- しかもですね、このリバイアサン、まずフランスで出版されて、それですごく人気が出た後に、日本にいわゆる逆輸入されたっていう。
スピーカー 1
- それは面白い経緯ですね。
スピーカー 3
- ちょっと変わった経歴を持ってるんですよ。メッセージにもその驚きが書かれてて。
スピーカー 1
- なるほど。
スピーカー 2
- じゃあ一体どんな作品なのか、早速見ていきましょうか。
スピーカー 1
- はい、お願いします。
スピーカー 2
- まずやっぱり一番驚くのは、その出版の経緯ですよね。
スピーカー 1
- へえへえ。
スピーカー 2
- 日本より先にフランスで出版されて、しかも現地の漫画ランキングでトップ10に入るほどの人気?
- 日本発の漫画なのに、なんで先に海外で?って思いますよね。
スピーカー 1
- そうですね。これはグローバル化する漫画市場の、なんか一つの現象と言えるかもしれないですね。
スピーカー 2
- ああ。
スピーカー 1
- あの、国内だともしかしたらちょっとマニアックかなって見られるような作風が、
- 違う文化圏、特にフランスみたいに、バンドデシネ、BDの文化が根付いてるところで、すごく支持されたと。
スピーカー 2
- なるほど。BD文化ですか。
スピーカー 3
- ええ。その背景には、あっぷり後でも触れると思いますけど、アートスタイル。これが大きいんじゃないかなと。
スピーカー 2
- アートスタイル?ああ、確かに。メッセージにもありました。
- 日本の一般的な漫画とは一線を画くしていて、線の数がすごく多くて、なんか絵の画語りみたいだって。
スピーカー 1
- うん。
スピーカー 2
- 画面の情報量が非常に濃いとも書かれてましたね。確かに独特ですよね、あの絵は。
スピーカー 3
- ええ。その濃密さですよね。それがもしかしたらフランスの読者にはすごく新鮮で魅力的に見えたのかもしれない。
スピーカー 2
- ふむふむ。
スピーカー 3
- かつて宮崎秀さんとか大友活用にも影響を与えたって言われているフランスの巨匠のメビウス、ジャン・ジローですけど。
スピーカー 2
- ああ、メビウス。
スピーカー 3
- ええ。あのタッチに通じるものを感じた人ももしかしたらいるのかなと。
スピーカー 2
- なるほどね。
スピーカー 3
- 日本だとちょっと好みは分かれるかもしれないですけど、雰囲気としては諸星大二郎さんの生物都市みたいな。
スピーカー 2
- ああ、なるほど。あの濃密でちょっと異様な感じ。
スピーカー 1
- そうそう、そういう世界観ですよね。引き込まれる感じはあります。
スピーカー 2
- 言われてみれば確かに線の使い方とか空間の描き方とかヨーロッパのコミックアートっぽい雰囲気もあるかもしれないですね。
スピーカー 3
- ええ。じゃあその独特なアートで描かれる物語の世界観、これはどんな感じなんですか?
物語の舞台はですね、修学旅行中に喪失をやっちゃった巨大な宇宙船リヴァイアさんなんです。
スピーカー 2
- 宇宙船、はい。
スピーカー 3
- で、それから数十年経って半壊状態の船内に、まあトウコツイやトレジャーハンターみたいな人が侵入するんですね。
スピーカー 2
- ふむ。
スピーカー 3
- で、そこで偶然一冊の日誌を見つけるんですよ。
スピーカー 2
- 日誌ですか?
スピーカー 3
- ええ。その日誌を読み解いていくことで、過去船の中で何が起こったのか、そしてもしかしたらたった一人生存者がいるかもしれない、その可能性を探っていくっていう、そういう構造になってます。
スピーカー 2
- ああ、過去の出来事が日誌を通して分かっていくんですね。
スピーカー 1
- そうなんです。で、その日誌に描かれているのが、もう閉鎖された宇宙船の中っていう極限状況で、特に酸素、この限られた資源をめぐって、生き残りをかけた争いが起こるっていう、これはもうSFの王道というか、法定式ものというか、
スピーカー 2
- 緊迫感ありますね。
スピーカー 3
- 言いようなく高まりますよね。あの、設定としては梅塚蔵さんの漂流教室みたいな。
スピーカー 2
- ああ、はいはい。
スピーカー 1
- 突然極限状態に放り込まれた子供たちみたいな、そういうドラマでもあるんです。
スピーカー 2
- ただその漂流教室とか、あと萩尾本さんの11人いるみたいに、みんなで協力して困難に立ち向かうっていうのとは、ちょっと違うんですよね。
スピーカー 1
- そうなんですよ。
スピーカー 2
- メッセージによると、酸素を奪い合うために、生徒同士が殺し合いにまでなっちゃうとか。
スピーカー 1
- ええ、そこが結構ハードで、あのバトルロワイヤルとか、もっと古典で言うと灰の王みたいな。
- 人間のこう、暗い部分というか残酷さとか、集団心理の恐ろしさみたいなものをかなりえぐり出してくる展開が待ち受けてますね。
スピーカー 2
- それはかなりヘビーですね。でもメッセージを送ってくれた方は、毒語感はそれらの作品ほど後味が悪くなくて、少しだけ優しさが残る感じがしたとも書いてましたけど。
スピーカー 1
- ああ、なるほど。
スピーカー 2
- そのバランスがもしかして絶妙なんですかね。
スピーカー 1
- そこがこの作品の妙というか独自性かもしれないですね。極限状況でのその非常さみたいなものを描きつつも、どこかに救いというか人間性の何か、かすかな光みたいなものを感じさせる部分がある。
作品の評価と今後の展望
スピーカー 2
- ふむふむ。
スピーカー 1
- 単なるディストーピアものっていうだけでもない、作者ならではの視点があるんでしょうね。まああんまり言うとネタバレになっちゃうんであれですけど、その少しの優しさっていうのが毒語感につながっているのかもしれないですね。
スピーカー 2
- なるほどなあ。それでこの作品、もともとは同人誌だったっていうのもまた驚きで。
スピーカー 1
- そうなんですよね。
スピーカー 2
- それがフランスの出版社にいわば発見されて商業出版されて、で日本に逆輸入されるっていう、なんか本当にシンデレラストーリーみたいですよね。
スピーカー 1
- いや本当に。この事例が示しているのってやっぱり才能が発見されるルートっていうのがもう劇的に多様化してるってことでしょうね。
- 昔だったらもしかしたら埋もれてたかもしれない、こういうちょっと尖った才能がインターネットとか国際的なコミックイベントとかそういうのを通じて国境を越えて満たされる。
- 日本国内のその既存の枠組みだけが全てじゃないんだぞっていう。これは作り手にとっても我々みたいな読者にとってもすごくエキサイティングな時代の到来なんじゃないかなって思いますね。
スピーカー 2
- いやー面白いですね。というわけで今回は黒井博さんのSF漫画リヴァイアさん、リスナーのあなたからいただいたメッセージをきっかけに深掘りしてきました。
- ええ。
- この異色の手術と独特なアート、そして過酷なんだけどもどこか希望も感じさせるような物語、これはちょっとチェックしてみる価値大いにありそうですね。
スピーカー 1
- そうですね。こういう作品に出会うとなんかまだ世界には私たちの知らないユニークな才能とか物語がいっぱい眠ってるんだなって感じますよね。
- うん。
- その国境とか既存の評価軸とかを越えて次にどんな発見が私たちを待ってるのか、そう考えるとこれからの創作の世界ってますます面白くなりそうだなって思いますね。
スピーカー 2
- いやー本当に。
スピーカー 1
- あなたが次に発見する異色の作品は一体どんなものでしょうか。
スピーカー 2
- 次回の配信もお楽しみに。
スピーカー 1
- さようならー。
- さようならー。
06:59

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